Oracle® Oracle Fusion Middlewareパフォーマンスおよびチューニング・ガイド 11g リリース2(11.1.2.1.0) B71702-02 |
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この章では、このマニュアルの内容および構成について説明します。
『Oracle Fusion Middlewareパフォーマンスおよびチューニング・ガイド』は、アプリケーション開発者、Oracle Fusion Middleware管理者、データベース管理者およびWebマスターを対象としています。このマニュアルでは、Fusion Middlewareの管理とハードウェアのパフォーマンス・チューニングに関する基本的な知識、ならびにWebLogic Server、XMLおよびJavaプログラミング言語の知識があることが前提となります。
第1章「概要とロードマップ」では、このガイドの目的および構成を示します。
第2章「主なパフォーマンス分野」では、Oracle Fusion Middlewareの主なチューニング分野について説明します。この章は、アプリケーション・チューニングのクイック・スタート・ガイドとなります。
第3章「パフォーマンス計画」では、Oracle Fusion Middlewareのパフォーマンス計画手法およびチューニングの概念について説明します。
第4章「Oracle Fusion Middlewareの監視」では、Oracle Fusion Middlewareとそのコンポーネントを監視してパフォーマンス・データを取得し、システムのチューニングやパフォーマンスに問題のあるアプリケーションのデバッグに役立てる方法を説明します。
第5章「Oracle Dynamic Monitoring Serviceの理解」では、Oracle Dynamic Monitoring Service (DMS)の概要および使用可能な機能を示します。
第6章「Oracle HTTP Serverのパフォーマンス・チューニング」では、Oracle Fusion MiddlewareのWebサーバー・コンポーネントであるOracle HTTP Serverのパフォーマンスを最適化する手法を説明します。Oracle WebLogic Serverのリスナーと静的ページ、動的ページおよびWeb上のアプリケーションのホスティングのフレームワークを提供します。
第7章「Oracle Metadata Service(MDS)のパフォーマンス・チューニング」では、Oracle Metadata Service(MDS)のチューニングのヒントを示します。MDSは、Oracle WebCenter FrameworkやOracle Application Development Frameworkなどのコンポーネントによって、メタデータの管理に使用されます。
第8章「Oracle Application Development Frameworkのパフォーマンス・チューニング」では、アプリケーションにおけるADFスタックのパフォーマンスおよびスケーラビリティを最大化する方法についての基本的なガイドラインを示します。Oracle ADFは、Java Platform, Enterprise Edition(Java EE)標準およびオープンソース・テクノロジをベースとするエンドツーエンドのアプリケーション・フレームワークで、サービス指向アプリケーションの実装を簡素化および迅速化します。この章では、設計時、構成時およびデプロイメント時のパフォーマンスに関する考慮事項を取り上げます。
第9章「Oracle TopLink(EclipseLink)JPAのパフォーマンス・チューニング」では、Java Persistence API(JPA)エンティティ・アーキテクチャのパフォーマンスに関する選択肢を示します。Oracle TopLinkには、EclipseLinkがJPA実装として含まれています。
第10章「Oracle Web Cacheのパフォーマンス・チューニング」では、Oracle Application Server Web Cache(Oracle Web Cache)のパフォーマンスを改善するための方法およびガイドラインを示します。Oracle Web Cacheは、コンテンツ認識型のサーバー・アクセラレータ(リバース・プロキシ)で、Oracle Fusion Middleware上で稼働するWebサイトのパフォーマンス、スケーラビリティおよび可用性を改善します。
第11章「SOA Suiteコンポーネントの一般的なチューニング」では、Oracle Service-Oriented Architecture (SOA) Suiteコンポーネントを構成してパフォーマンスを改善するための一般的なSOAインフラストラクチャ・チューニング・パラメータについて説明します。Oracle SOA Suiteは、SOAコンポジット・アプリケーションの設計、デプロイおよび管理を目的とするサービス・インフラストラクチャ・コンポーネント一式を備えています。Oracle SOA Suiteでは、サービスを作成して管理し、SOAコンポジット・アプリケーションに組み込むことが可能です。コンポジットを使用すれば、複数のテクノロジ・コンポーネントを組み合せて1つのSOAコンポジット・アプリケーションを簡単に作成できます。
第12章「Oracle Business Rulesのパフォーマンス・チューニング」では、ビジネス・ルールを自動化できるテクノロジについて説明します。JavaコードやBPELプロセスといった手続き型ロジックからのビジネス・ルールの抽出についても触れます。
第13章「Oracle BPEL Process Managerのパフォーマンス・チューニング」では、いくつかのBPELプロパティ設定を取り上げます。これらを構成すると、プロセス・レベル、ドメイン・レベルおよびアプリケーション・サーバー・レベルでパフォーマンスを最適化できます。この章では、各プロパティ設定について説明し、プロパティ設定の使用方法に関する推奨事項を示します。
第14章「Oracle Business Activity Monitoringのパフォーマンス・チューニング」では、Oracle Business Activity Monitoring (BAM)ダッシュボード・アプリケーションをチューニングして最適なパフォーマンスを得る方法について説明します。Oracle BAMは、企業のビジネス・サービスおよびビジネス・プロセスを監視するツールを提供します。
第15章「Oracle Mediatorのパフォーマンス・チューニング」では、Oracle SOAサービス・インフラストラクチャ内のサービス・エンジンであるOracle Mediatorをチューニングして最適なパフォーマンスを得る方法について説明します。Oracle Mediatorは、サービスおよびイベントの各種プロバイダとコンシューマを仲介するフレームワークを提供します。メディエータ・サービス・エンジンは、SOAサービス・インフラストラクチャのJava EEアプリケーションと連携して動作します。
第16章「Oracle Business Process Managementのパフォーマンス・チューニング」では、接続性、ルーティング、仲介、管理および一部のプロセス編成機能を提供するOracle Service Bus (OSB)のチューニング方法について説明します。
第17章「Oracle Human Workflowのパフォーマンス・チューニング」では、Oracle Human Workflowをチューニングして最適なパフォーマンスを得る方法について説明します。Oracle Human Workflowは、Oracle SOAサービス・インフラストラクチャ内で稼働するサービス・エンジンです。これを使用すると、対話型の人的プロセスを実行できます。ヒューマン・ワークフローは、プロセスの内部または外部で行われる承認処理、却下処理、再割当て処理といった人間のやり取りに対応しています。Human Workflowサービスは、ビジネス・プロセスと人間とのやり取りの様々な側面を処理する多くのサービスからなります。
第18章「Oracleアダプタのパフォーマンス・チューニング」では、Oracleアダプタをチューニングして最適なパフォーマンスを得る方法について説明します。Oracleテクノロジ・アダプタは、Oracle Application ServerおよびOracle Fusion Middlewareのコンポーネント(Oracle BPEL Process Manager(Oracle BPEL PM)やOracle Mediatorのコンポーネントなど)をファイルシステム、FTPサーバー、データベース・キュー(アドバンスト・キュー(AQ))、Java Message Services(JMS)、データベース表およびメッセージ・キュー(MQ Series)に統合します。
第19章「User Messaging Serviceのパフォーマンス・チューニング」では、User Messaging Serviceのチューニングのヒントを示します。Oracle User Messaging Service(Oracle UMS)を使用すると、ユーザーとデプロイ済アプリケーションの間で双方向通信が行えます。電子メール、IM、SMS、テキストから音声に変換したメッセージなど、様々なチャネルに対応しています。Oracle UMSは、Oracle BPEL PM、Oracle Human Workflow、Oracle BAM、Oracle WebCenterなどのOracle Fusion Middlewareコンポーネントと統合されています。
第20章「Oracle B2Bのパフォーマンス・チューニング」では、Oracle B2Bのチューニングのヒントを示します。Oracle B2Bは、企業と取引パートナ間における安全で信頼性の高いビジネス・ドキュメントの交信を可能にするE-Commerceゲートウェイです。Oracle B2Bは、Business-to-Businessのドキュメント標準、セキュリティ、トランスポート、メッセージング・サービス、および取引パートナ管理をサポートしています。Oracle B2BをOracle SOA Suiteコンポジット・アプリケーション内でバインディング・コンポーネントとして使用すると、エンドツーエンドのビジネス・プロセスを実装できます。
第21章「Oracle Service Busのパフォーマンス・チューニング」では、Oracle Service Busの基本的および高度なチューニングのヒントと設計に関する考慮事項を示します。
第22章「Oracle Business Intelligenceのパフォーマンス・チューニング」では、Oracle Business Intelligenceの基本的および高度なチューニングのヒントを示します。
第23章「Oracle Internet Directoryのパフォーマンス・チューニング」では、Oracle Internet Directoryのチューニングおよび構成の要件に関するガイドラインを示します。Oracle Internet DirectoryはLDAPバージョン3対応のサービスです。これを使用すると、分散したユーザー、ネットワーク構成、その他のリソースの情報を高速で取得し、一元的に管理することができます。
第24章「Oracle Virtual Directoryのパフォーマンス・チューニング」では、Oracle Virtual Directoryのチューニングのヒントを示します。Oracle Virtual DirectoryはLDAPバージョン3対応のサービスです。これを使用すると、1つ以上の企業データ・ソースを抽象化したビューが得られます。Oracle Virtual Directoryでは、複数のデータ・ソースが単一のディレクトリ・ビューに一体化されます。そのため、LDAP対応のアプリケーションを様々なディレクトリ・サーバー・データ・ストアと統合できます。
第25章「Oracle Access Managementのパフォーマンス・チューニング」では、Oracle Access Managementのチューニングについて説明します。Oracle Access Managementには、Web周辺のセキュリティ機能を提供する全面的なサービスが含まれています。これにはWebシングル・サインオン、アイデンティティ・コンテキスト、認証および認可、ポリシー管理、テスト、ロギング、監査などが含まれます。
第26章「Oracle Identity Managerのパフォーマンス・チューニング」では、Oracle Identity Manager (OIM)のチューニングについて説明します。OIMを使用すると、エンタープライズ全体およびエクストラネット・アプリケーションに対して、アイデンティティおよびユーザー・プロビジョニング・イベントが集中管理され、完全に自動化されるため、運用効率およびビジネス効率が向上します。
第27章「Oracle Adaptive Access Managerのパフォーマンス・チューニング」では、Oracle Adaptive Access Manager (OAAM)のチューニングについて説明します。OAAMでは、不正の予防を目的とした、リアルタイムまたはバッチ・リスク分析機能と、適応性のある認証機能が提供されます。Oracle Identity Manager (OIM)およびOracle Access Manager (OAM)と最初から統合されているため、適応性のある認証によって、Webシングル・サインオンおよびセルフサービス・パスワード管理フローが保護されます。
第28章「Oracle Unified Directoryのパフォーマンス・チューニング」では、Oracle Unified Directoryのチューニングについて説明します。Oracle Unified Directoryは、大規模なデプロイメントへの対応、優れたパフォーマンスの提供、高い拡張性、および簡単なデプロイ、管理および監視を実現するために設計された、包括的な次世代ディレクトリ・サービスです。
第29章「Oracle Fusion Middlewareセキュリティのパフォーマンス・チューニング」では、Oracle Platform Security for Javaを取り上げます。Oracle Platform Security for Javaは、Java Authentication and Authorization Service(JAAS)やJava EEセキュリティなどのJava機能に対応したOracle Fusion Middlewareセキュリティ実装です。この章では、最適なパフォーマンスを得るための構成方法について説明します。
第30章「Oracle WebCenter Portalのパフォーマンス・チューニング」では、環境の構成、アプリケーションの構成、バックエンド・サービスおよびサーバーの構成など、Oracle WebCenterのチューニングのヒントを示します。
第31章「キャパシティ・プランニング」では、アプリケーションのニーズを満たすために必要なハードウェアおよびソフトウェアの構成を決定するプロセスについて説明します。
第32章「クラスタおよび高可用性機能の使用」では、Oracle Fusion Middlewareコンポーネントのアーキテクチャ、相互作用および依存関係、ならびにコンポーネントを高可用性アーキテクチャにデプロイしてパフォーマンスを最大化する方法について説明します。
このガイドでは、Oracle Fusion Middlewareコンポーネントの特定のチューニング・パラメータおよびメトリックに関する詳細な例を紹介します。変更を実施する前に、各自のパフォーマンス要件およびデプロイメント・トポロジについて理解してください。このガイドに記載されたどの推奨構成を実装する場合でも、その前に各自のユースケースを検討してください。
このガイドには、様々なレベルのチューニング構成が含まれています。
コンポーネント固有のチューニングを開始する前に、第2章「主なパフォーマンス分野」を再度確認して、一般的なパフォーマンスのボトルネックやハードウェア・リソースの問題に対処し、基本的なアプリケーション・チューニングを行います。
各コンポーネントの章には、ほとんどのコンポーネントのデプロイメントに適用する必要のある、基本的なチューニング構成が含まれます。
高度なチューニング構成も提供されますが、これらはすべてのデプロイメントには適用できない可能性があります。
一部のコンポーネントの章に含まれる特定のユースケース用のチューニング構成には、特定の使用シナリオとタスクを対象としたチューニングの推奨事項が記載されています。
詳細は、Oracle Fusion Middleware 11gリリース2(11.1.2.1.0)のドキュメント・セットに含まれる次のドキュメントを参照してください。
『Oracle Fusion Middleware管理者ガイド』
『Oracle Fusion Middleware 2日で管理者ガイド』
『Oracle Fusion Middleware概要』
『Oracle Fusion Middlewareアプリケーション・セキュリティ・ガイド』
『Oracle Fusion Middleware高可用性ガイド』
『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverパフォーマンスおよびチューニング』
『Oracle Fusion Middleware Oracle SOA SuiteおよびOracle Business Process Management Suite管理者ガイド』
『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal管理者ガイド』
『Oracle Fusion Middleware Oracle HTTP Server管理者ガイド』
『Oracle Fusion Middleware Oracle Web Cache管理者ガイド』
『Oracle Fusion Middleware Web Servicesセキュリティおよび管理者ガイド』
『Oracle Fusion Middleware Oracle Access Management管理者ガイド』
『Oracle Fusion Middleware Oracle Internet Directory管理者ガイド』
『Oracle Fusion Middleware Oracle Virtual Directory管理者ガイド』