Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Data Synchronization Server管理者ガイド 11g リリース2(11.1.2.4.0) B66162-04 |
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この章では、Microsoft Exchange 2007用Oracle BDSSコネクタ(Exchange 2007コネクタ)のプロファイル・パラメータについて説明します。
この章の構成は、次のとおりです。
第4.8項「プロファイルの管理」で説明されているように、コネクタの構成プロファイルは、setProfileParameter
操作を使用して作成または更新できます。Exchange 2007コネクタには、次のプロファイルが付属しています。
Hub Transport
Task
Contact
Calendar
Active Directory
Auto Discovery
Event Receiver
「Hub Transport」セクションには、Exchange 2007コネクタをハブと通信できるようにする、次のパラメータがあります(表6-1を参照)。ハブ・トランスポートの詳細は、第2.2.1項「ハブ・トランスポート」を参照してください。
注意:
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表6-1 「Hub Transport」セクションのパラメータ
パラメータ | 説明 |
---|---|
Pim Transport Implementation Class |
|
Extract Response Batch Size |
抽出レスポンスのレコード数。Oracle Fusion Middleware 11gリリース2のBDSSでは、ユーザーを同期化するために構成された指定のExchangeフォルダ内のレコード数を上回る大きいレコード数(10,000以上)を表すようにこの値を設定します。通常、ほとんどのユーザーのレコード数は、数万単位ではなく数千単位の数です。 |
「hubDomainName」セクションのパラメータ(表6-2を参照)を使用して、XSLTおよびXSDファイルのURLの場所を設定し、ハブ書式とPIM書式の間でレコード・データの変換を実行するようにExchange 2007を構成できます。
「PimTransport」セクションのパラメータ(表6-3を参照)を使用して、Microsoft Exchange 2007コネクタのPIMトランスポート・コンポーネントを設定します。
Exchange 2007コネクタを使用して、「Contact」、「Task」および「Calendar」の各セクションを介してドメインの同期化を構成できます。
Exchange 2007コネクタは、「Contact」セクションのパラメータ(表6-4を参照)を使用して連絡先ドメインを同期化できます。
表6-4 連絡先ドメインの同期化を構成するためのパラメータ
パラメータ | 説明 |
---|---|
Folder Class |
ドメインのフォルダ・クラス。デフォルト値は |
Pim Domain Id |
同期化される各クラスのメッセージ・クラス・プロパティとして使用されるPIMドメイン識別子。デフォルト値は |
Pim Xsd |
|
PimToHubUrl |
|
HubToPimUrl |
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Exchange 2007コネクタは、「Task」セクションのパラメータ(表6-5を参照)を使用してタスク・ドメインを同期化できます。
表6-5 タスク・ドメインの同期化を構成するためのパラメータ
パラメータ | 説明 |
---|---|
Pim Xsd |
|
PimToHubUrl |
|
HubToPimUrl |
|
Domain Class Type |
ドメインの同期化時に使用されるExchange Web Serviceインタフェース・クラス。デフォルト値は |
Exchange Domain Batch Size |
ドメイン・ターゲットからのレコードの抽出時にExchangeからダウンロードされるレコードの最大数。有効な値は、1から512です。デフォルト値は |
Folder Class |
ドメインのフォルダ・クラス。デフォルト値は |
Body Type |
ドメインのBodyフィールドの同期化方法。有効な値は、 |
Conflict Resolution Type |
Exchangeによる競合タイプの処理方法を決定します。有効な値は、 |
Disposal Type |
Exchangeによる削除されたレコードの処理方法を決定します。有効な値は、 |
Pim Domain id |
同期化する各レコードのメッセージ・クラス・プロパティとして使用されるPIMドメイン識別子。デフォルト値は |
Exchange 2007コネクタは、「Calendar」セクションのパラメータ(表6-6を参照)を使用してカレンダ・ドメインを同期化できます。
表6-6 カレンダ・ドメインの同期化を構成するためのパラメータ
パラメータ | 説明 |
---|---|
Time Zone Xsd |
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VEvent Xsd |
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PimToHubUrl |
|
Pim Xsd |
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Calendar Item Type Xsd |
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Time Zone Xml |
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HubToPimUrl |
|
CalendarItemToVEvent Xsl |
|
VEventToCalendarItem Xsl |
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Body Type |
|
Conflict Resolution Type |
Exchangeによる競合タイプの処理方法を決定します。有効な値は、 |
Disposal Type |
Exchangeによる削除されたレコードの処理方法を決定します。有効な値は、 |
Domain Class Type |
ドメインの同期化時に使用されるExchange Web Serviceインタフェース・クラス。デフォルト値は |
Exchange Domain Batch Size |
ドメイン・ターゲットからのレコードの抽出時にExchangeからダウンロードされるレコードの最大数。有効な値は、1から512です。デフォルト値は512です。 |
Fanning Limit |
Exchangeで繰返しのカレンダ・レコードをネイティブで表すことができない場合に作成されるレコードの数。有効な値は、1から100です。デフォルト値は30です。 |
Folder Class |
ドメインのフォルダ・クラス。デフォルト値は |
Pim Domain id |
同期化する各レコードのメッセージ・クラス・プロパティとして使用されるPIMドメイン識別子。デフォルト値は |
フィルタリングはExchange 2007コネクタによって同期化されるレコードを制御します。たとえば、公開レコードを無視するフィルタを定義する一方で、公開レコードのみを同期化できます。フィルタはXMLファイルに定義されます。このようなXMLファイルはドメインごとに1つ存在します。BDSSには次のフィルタが付属しています。
Contact: このフィルタは、IPM.Contact
アイテム・クラスが含まれるレコードを同期化することを指定します。
Task: このフィルタは、IPM.Task
アイテム・クラスが含まれるレコードの中で、期日が2009-12-31T00:00:00より後のレコードを同期化することを指定します。
Calendar: このフィルタは、IPM.Appointment
クラスが含まれるレコードの中で、終了日が2009-12-31T00:00:00より後のレコードを同期化することを指定します。
表6-7に、連絡先ドメインのフィルタリング・パラメータを示します。
表6-7 連絡先のフィルタリングを構成するためのパラメータ
パラメータ | 説明 |
---|---|
Filter Condition |
|
Body Type |
ドメインのBodyフィールドの同期化方法。有効な値は、 |
Conflict Resolution Type |
Exchangeによる競合タイプの処理方法を決定します。有効な値は、 |
Disposal Type |
Exchangeによる削除されたレコードの処理方法を決定します。有効な値は、 |
Domain Class Type |
ドメインの同期化時に使用されるExchange Web Serviceインタフェース・クラス。デフォルト値は |
Exchange Domain Batch Size |
ドメイン・ターゲットからのレコードの抽出時にExchangeからダウンロードされるレコードの最大数。有効な値は、1から512です。デフォルト値は |
Folder Class |
ドメインのフォルダ・クラス。デフォルト値は |
Pim Domain Id |
同期化する各レコードのメッセージ・クラス・プロパティとして使用されるPIMドメイン識別子。デフォルト値は |
表6-8に、タスクをフィルタリングするためのパラメータを示します。
表6-9に、カレンダをフィルタリングするためのパラメータを示します。
「Active Directory」セクションのパラメータ(表6-10を参照)により、問合せにMicrosoft Active Directoryを使用して自動検出のSCP URLを取得するExchange 2007コネクタを構成できます。
表6-10 「Active Directory」セクションのパラメータ
パラメータ | 説明 |
---|---|
Port |
Active Directoryを問い合せる際に使用するLDAPポート番号。セキュアなLDAPのデフォルト・ポートは636です。セキュアでないポートは通常、389です。 |
ServerN (Nは順序プリファレンスを指定するゼロ以外の一意の序数) |
Active Directoryサーバーの名前を入力します。コネクタは、Active Directoryを問い合せる際にLDAP URLで名前を使用します。たとえば、server360007と入力すると、コネクタはldap://server36007:<ldapPort>/...を使用します。server36007.example.comと入力すると、コネクタはldap://server36007.example.com:<ldapPort>...を使用します。 |
Use SSL |
コネクタがセキュアなLDAPを使用するかどうかを示します。デフォルト値はtrueです。開発環境では、ドメイン・コントローラがセキュアなLDAPに対して有効化されないため、値をfalseに設定します。 |
Referral |
|
Max Query Result Size |
Active Directoryの問合せごとに返される結果の最大数。デフォルト値は20です。 |
Max Query Time |
Active Directoryの問合せが返されるまで待機する時間(ミリ秒)。デフォルト値は30秒(30000ミリ秒)です。 |
Read Timeout |
タイムアウトするまでレスポンスを待機する時間(ミリ秒)。デフォルト値は5000です。 |
Connect Timeout |
タイムアウトするまでActive Directoryへの接続を確立する時間(ミリ秒)。デフォルト値は5000です。 |
Client Certificate Path |
「Use SSL」がtrueに設定され、ドメイン・コントローラでクライアント証明書が必要な場合は、 |
Using Client Certificates |
クライアント・プロバイダがLDAP証明書を使用するかどうかを示します。デフォルトは |
「Event Receiver」セクションのパラメータ(表6-11を参照)を使用して、イベント・レシーバ(Exchange 2007コネクタのPIMトランスポートがイベント通知に使用するWebサービスベースのコンポーネント)を構成できます。イベント・レシーバは、各ユーザーに対する作成、更新および削除イベントのサブスクリプションの確立、サブスクリプション・メタデータの保持、クライアント・アクセス・サーバーからの変更イベントの受信、およびランタイム・ライブラリAPIを介した同期化を必要とする変更がある場合のBDSSへの通知を処理します。
表6-11 「Event Receiver」セクションのパラメータ
パラメータ | 説明 |
---|---|
CHANGE_ME |
CONNECTORSテーブルのNAME列に表示されるExchange 2007コネクタの名前。デフォルト値は、コネクタに対してデプロイされているイベント・レシーバのURLです。 |
Status Frequency |
Exchangeが各サブスクリプションに通知を提供する頻度(分単位)。デフォルト値は「1」です。 |
Subscription Status Factor |
イベント・レシーバは、Exchangeサーバーがすべてのサブスクリプションを終了していないことを確認するために、すべてのサブスクリプションに対してチェックを実行します。このパラメータは、このチェックの実行頻度を設定します。チェックの実行頻度は、このパラメータに設定した値に「Status Frequency」パラメータに設定した値を乗算した値です。たとえば、「Status Frequency」パラメータを1分に設定し、「Subscription Status Factor」パラメータを3に設定すると、イベント・レシーバは3分ごとにサブスクリプション・チェックを実行します。デフォルト値は3です。 |
Exchange 2007コネクタは、Microsoft Exchange 2007の自動検出サービスを問い合せることで、ユーザーのExchangeアカウントに関する情報の検出を試行します。サービスが利用可能な場所を指すサービス接続ポイント(SCP) URLがあります。ユーザーの検出を試行する際、コネクタは次のことを実行します。
構成されている各SCPN URLを試行します。
失敗した場合は、SCP URLのリストについてServerN構成に記載されている各Active Directoryサーバーを問い合せ、それぞれを試行します。
最初の2つのステップが失敗となった場合、コネクタは次のデフォルトURLを試行します。
<protocol>://<domainName>:<port>/autodiscover/autodiscover.xml
<protocol>://<domainName>.autodiscover:<port>/autodiscover/autodiscover.xml
表6-12に記載されているパラメータを使用して、SCPN URLを指定した場合、Exchange 2007コネクタは自動検出サービスの検索を見送ります。
表6-12に、Microsoft Exchange 2007の自動検出サービスを使用するようにコネクタを構成できる「Auto Discovery」セクションのパラメータを示します。
表6-12 「Auto Discovery」セクションのパラメータ
パラメータ | 説明 |
---|---|
SCPN (Nは順序プリファレンスを指定するゼロ以外の一意の序数) |
Exchange自動検出サービスの場所への完全URL、または自動検出サービスを実行するサーバーの名前を入力します。Exchange自動検出サーバーの場所へのURLを入力した場合は、指定したエントリが次のように挿入されてURLが作成されます。
各SCPNが一意の場合にのみ、1つ以上の行を保持できます。ユーザーの検出時に、コネクタは、「SCPN」パラメータで指定されている順序で各URLを試行します。たとえば、SCP1のURLはSCP2のURLより前に試行され、以下同様に試行されます。 |
Port |
ユーザー検出のHTTPリクエストの送信に使用されるポート。デフォルト値は通常、SSLポート443です。「Use SSL」が |
UseSSL |
ユーザー検出のHTTPリクエストを送信するときに、セキュアなHTTP (SSL)を使用するかどうかを示します。デフォルト値は |
Remove Domain From Urls |
Active Directoryから取得した検出SCP URLからドメイン情報を削除するようにコネクタに指示します。 開発環境の場合は、URLにドメインが含まれているとDNSでURLが解決されないため(つまり、 |
Read Timeout |
タイムアウトするまでレスポンスを待機する時間(ミリ秒)。デフォルト値は5000です。 |
Connect Timeout |
タイムアウトするまで自動検出サーバーへの接続を確立する時間(ミリ秒)。デフォルトは5000です。 |
Client Certificate Path |
この値は、PEM(プライバシ強化メールのセキュリティ証明書)ファイルの場所に設定します。このファイルには、自動検出でクライアント証明書が必要な場合に使用されるクライアント証明書が含まれています。 |
Client Certificate Key Path |
この値は、PEM(プライバシ強化メールのセキュリティ証明書)ファイルの場所に設定します。このファイルには、クライアント証明書の秘密鍵が含まれています。 |
Exchange 2007コネクタは、反映同期化に使用できます。Exchange 2007コネクタには複数のハブ・ドメインの同期化が用意されているため、このコネクタを使用して、タスク、連絡先およびカレンダの各ドメインのハブの同期化をテストできます。サーバー・タイプはハブとは無関係なため、ハブに対してExchange 2007コネクタを任意のタイプのPIMサーバーとして表すように構成できます。同じPIMサーバー・タイプを使用して第2のExchange 2007コネクタを構成すると、ハブは、異なるPIMサーバーの2人のユーザーを同期化するかのように、2人の異なるExchangeユーザーを同期化できます。
ハブの同期化をテストする手順は、次のとおりです。
CONNECTORSテーブルのNAME列に表示されるとおりのコネクタの名前をプロファイルの値に指定して、各Exchange 2007コネクタの「Pim Transport Implementation Class」および「Extract Response Batch Size」パラメータを構成します。たとえば、単一のExchange 2007コネクタがデプロイされていて、単一のインスタンスを使用して、単一のハブ・ユーザーにマップされている2人のExchange 2007ユーザーを同期化する必要があるとします。さらに、CONNECTORSテーブルのNAME列にExchange2007およびExchange2007_2があり、その両方に、Exchange2007のLOV値に相当するSERVER_TYPE_CDがあると仮定します。
ProfileRuntimeInfo MBeanのsetProfileParameter
を使用して、次の4つの行をPROFILESテーブルに追加します。詳細は、第4.8項「プロファイルの管理」を参照してください。
表6-13 同期化をテストするためのプロファイルの追加
プロファイル | セクション | パラメータ | 値 |
---|---|---|---|
Exchange2007 |
Hub Transport |
Pim Transport Implementation Class |
oracle.bdss.connectors.exchange2007 pimtransport.PimTransportAdapter |
Exchange2007 |
Hub Transport |
Extract Response Batch Size |
100000 |
Exchange2007_2 |
Hub Transport |
Pim Transport Implementation Class |
oracle.bdss.connectors.exchange2007.pimtransport.PimTransportAdapter |
Exchange2007_2 |
Hub Transport |
Extract Response Batch Size |
100000 |