構成を作成し、そこからインスタンスを作成した後、設定の一部(ログ・プリファレンス、パフォーマンス・パラメータ、仮想サーバー・リスナー、オリジン・サーバー・プールなど)を変更する必要がある場合があります。
管理コンソールまたはCLIのいずれかを使用して、構成を変更できます。
管理コンソールを使用した構成の変更
管理コンソールを使用して構成を変更するには、次の操作を行います。
2.3.2項「管理コンソールへのアクセス」の説明に従って、管理コンソールにログインします。
ページの左上隅にある「構成」ボタンをクリックします。
使用可能な構成のリストが表示されます。
変更する構成を選択します。
ナビゲーション・ペインで、次のような、構成設定の追加カテゴリを選択できます。選択したカテゴリに関連するパラメータが、メインのペインに表示されます。
SSL
PKCS#11トークンの設定。詳細は、11.5項「PKCS#11トークンの管理」を参照してください。
CRL更新イベントのスケジュール設定および管理。詳細は、11.6.2項「CRLの自動インストール」を参照してください。
SSL/TLSキャッシュ・プリファレンス。詳細は、15.9.1項「SSL/TLSセッションのキャッシュ」を参照してください。
ロギング
サーバー・ログ・ファイル(ログ・ファイルの名前と場所、ログ・レベル、日付書式など)のパラメータを設定し変更します。
アクセス・ログを有効または無効にします。
アクセス・ログ・ファイル(ログ・ファイルの名前と場所、ログ形式など)のパラメータを設定し変更します。
サーバーおよびアクセス・ログ・ファイルをローテーションするイベントをスケジュールし管理します。
パフォーマンスをチューニングするアクセス・ログ・バッファ設定を構成します。
詳細は、第12章「ログの管理」を参照してください。
詳細設定
一般設定(サーバー・ユーザーID、構成のインスタンスのプロセスIDおよびソケット情報が格納される一時ディレクトリ、およびローカリゼーション・プリファレンス)を指定します。
DNS参照設定およびキャッシュ設定を構成します。
詳細は、15.8項「DNSキャッシュ設定のチューニング」を参照してください。
構成のイベントを作成、有効化、無効化、表示および削除します。詳細は、5.6項「スケジュール済のイベントによるOracle Traffic Directorインスタンスの制御」を参照してください。
構成の使用可能なバックアップのリストを表示し、バックアップ構成からリストアします。詳細は、4.9項「バックアップからの構成のリストア」を参照してください。
「詳細設定」のHTTP: 構成に定義された仮想サーバーのパフォーマンスをチューニングするパラメータ(リクエスト・バッファ・サイズ、レスポンス・バッファ・サイズ、リクエストの本文およびヘッダーのタイムアウトしきい値、スレッド・プール設定およびキープ・アライブ設定)を設定および変更します。
詳細は、15.6項「HTTPリクエストおよびレスポンスの制限のチューニング」を参照してください。
「詳細設定」の「監視」
統計収集、プロファイリングおよびSNMPサブエージェントを有効化および無効化します。
統計収集の間隔を指定します。
詳細は、第13章「Oracle Traffic Directorインスタンスの監視」を参照してください。
注意: オリジン・サーバー、オリジン・サーバー・プール、リスナーおよび仮想サーバーの変更の詳細は、次の項を参照してください。 |
変更するパラメータを指定します。
画面上のヘルプおよびプロンプトがすべてのパラメータに提供されています。
フィールドの値を変更する、または変更したテキスト・フィールドからタブアウトすると、ページの右上隅にある「保存」ボタンが有効になります。
「リセット」ボタンをクリックすることで、いつでも変更を破棄できます。
必要な変更を行った後、「保存」をクリックします。
更新された構成が保存されたことを確認するメッセージが、「コンソール・メッセージ」ペインに表示されます。
さらに、「デプロイメント保留中」メッセージが、メイン・ペインの上部に表示されます。4.3項「構成のデプロイ」の説明に従い、「変更のデプロイ」をクリックして更新された構成を即座にデプロイすることも、さらに変更を行いその後でデプロイすることもできます。
注意: 「詳細設定」ページで「一時ディレクトリ」の値を変更した場合、構成のすべてのインスタンスをまず停止して、変更をデプロイし、次にインスタンスを起動します。 実行中のインスタンスを停止せずに変更をデプロイした場合、インスタンスを後で停止しようとしたときにエラーが発生する場合があります。この問題を解決するための詳細は、16.2.8項「一時ディレクトリの変更後にインスタンスを停止できない」を参照してください。 |
CLIを使用した構成の変更
CLIでは、構成の特定のパラメータの変更に使用できるいくつかのコマンド(表4-1を参照)が用意されています。
注意: 構成内の仮想サーバー、リスナー、オリジン・サーバー・プールおよびオリジン・サーバーのプロパティを変更するCLIコマンドの詳細は、次の章を参照してください。 |
表4-1 構成変更用のCLIコマンド
タスク | CLIコマンド |
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サーバー・ユーザーおよび一時ディレクトリの変更 |
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アクセス・ログ・バッファ・プロパティの変更 |
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キャッシュ・プロパティの変更 |
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DNSプロパティの変更 |
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DNSキャッシュ・プロパティの変更 |
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HTTPリクエスト・プロパティの変更 |
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クライアント接続のキープ・アライブ設定の変更 |
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デフォルト言語の変更 |
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エラー・ログ設定の変更 |
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PKCS #11暗号化設定の変更 |
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QoS設定の変更 |
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SNMPの有効化 |
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SSL/TLSセッションのキャッシュ・プロパティの変更 |
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統計集計プロパティの変更 |
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HTTPスレッド・プール・プロパティの変更 |
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たとえば、次のコマンドでは、構成soa
のエラー・ログ・ファイルの場所が/home/log/errors.log
に変更されます。
tadm> set-log-prop --config=soa log-file=/home/log/errors.log
OTD-70201 Command 'set-log-prop' ran successfully.
更新された構成を有効にするには、deploy-config
コマンドを使用して、構成をOracle Traffic Directorインスタンスにデプロイする必要があります。
この項で説明されたCLIコマンドの詳細は、『Oracle Traffic Directorコマンドライン・リファレンス』を参照するか、--help
オプションを付けてコマンドを実行してください。