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Oracle® Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareコンセプトの理解
12c (12.1.2)
E47970-02
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1 Oracle Fusion Middlewareの概要

Oracle Fusion Middlewareは、アプリケーション開発ツールや統合ソリューションから、ID管理、コラボレーションおよびビジネス・インテリジェンス・レポートに至るまでの幅広い製品群を含む包括的なファミリです。この章では、Oracle Fusion Middlewareの概要について説明します。次のセクションが含まれます:

1.1 Oracle Fusion Middlewareについて

Oracle Fusion Middlewareは、標準ベースのソフトウェア製品の集合であり、その範囲は、Java EEや開発者向けツールから、統合サービス、アイデンティティ管理、ビジネス・インテリジェンスおよびコラボレーションといったツールやサービスにまで及びます。Oracle Fusion Middlewareは、開発、デプロイメントおよび管理を完全にサポートしています。

ミドルウェアは、ビジネス・アプリケーションを作成しやすくするインフラストラクチャであり、同時実行性、トランザクション、スレッド、メッセージなど、コアとなるサービスを提供します。適切に構成された場合は、企業に対してセキュリティを提供し、高可用性機能を有効にします。

ミドルウェアは、Webサーバー、アプリケーション・サーバー、コンテンツ管理システムに加え、アプリケーションの開発および配布をサポートする類似のツールで構成されます。これは、Extensible Markup Language (XML)、Simple Object Access Protocol (SOAP)、各種Webサービス、SOA、Unicode、Web 2.0インフラストラクチャおよびLightweight Directory Access Protocol (LDAP)を基盤とする情報技術にとって特に不可欠です。

ネットワーク・ベースのアプリケーションの成長や、企業による使用が続いていることに伴い、ミドルウェア・テクノロジはますます重要になっています。現在、企業および組織は、新しいソフトウェアを開発し、以前は独立していたアプリケーションを統合して、全社規模の情報システムの構築に取り組んでいます。統合プロセスでは、変更不能なインタフェースを使って、またはそのようなインタフェースを通じてのみ使用可能なレガシー・アプリケーションへの対応が必要になる場合があります。レガシー・アプリケーションのコードの書きなおしに法外なコストがかかる場合もあります。

情報システムは、ネットワークで相互接続される様々な専門的ハードウェア・デバイスの集合で構成されるケースがますます増えています。それぞれのデバイスは、データをリアルタイムで受信したり、システムの他のデバイスとリモートで対話する機能を実行します。コンピュータ・ネットワーク、通信システム、無停電電源ユニット、分散型の製造ユニットなどが含まれる例もあります。

情報システムとの対話のパフォーマンスは広範囲に及びます。様々なデバイスを通じてインターネット・アプリケーションと対話できますが、そのようなデバイスの特性およびパフォーマンスも多岐にわたっています。高性能のパーソナル・コンピュータ、スマートフォン、タブレット端末の間で、帯域幅、ローカルでの処理能力、画面容量およびカラー画像の表示能力は、大幅に異なります。

1.2 Middlewareの機能の理解

アプリケーションは、オペレーティング・システムと通信プロトコルの上位にある中間ソフトウェアを使用して、次の機能を実行します。

ミドルウェアにより、アプリケーションの開発が容易になります。これを実現するために、ミドルウェアでは、共通プログラミング抽象化が用意され、異種のアプリケーションの存在や基礎となるハードウェアおよびオペレーティング・システムの分散がマスキングされ、下位レベルのプログラミングの詳細がユーザーの目から隠されています。

1.3 Middlewareのアーキテクチャ設計の理解

1つのアプリケーションの部分間または複数のアプリケーション間での対話を仲介することが、ミドルウェアの機能です。そのため、ミドルウェアを設計するときには、アーキテクチャ構造を検討することが最も重要になります。組織、構造全体および通信パターンを対象としたアーキテクチャ設計を、アプリケーションとミドルウェア自体の両方で行います。

図1-1は、標準的なインストール・トポロジ(これはサンプル・トポロジであり、この製品でサポートされている唯一のトポロジというわけではありません)を使用した場合のOracle Fusion Middlewareアーキテクチャの概要を示しています。(標準的なインストール・トポロジの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareのインストールのプランニング』の標準的なインストール・トポロジに関する項を参照してください。

図1-1 Oracle Fusion Middlewareのアーキテクチャの概要

図1-1の説明が続きます
「図1-1 Oracle Fusion Middlewareのアーキテクチャの概要」の説明

高可用環境を表すこのアーキテクチャの内容は次のとおりです。

1.4 Oracle Fusion Middlewareソリューションの理解

Oracle Fusion Middlewareは、標準ベースのソフトウェア製品群であり、開発ツール、サービス統合プラットフォーム、データ統合サービスなど、様々なツールとサービスを提供します。Oracle Fusion Middlewareは、開発、デプロイメントおよび管理を完全にサポートしています。

Oracle Fusion Middlewareは、具体的には、そのミドルウェア設計を通じて次のソリューションを提供します。