Oracle® Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareのアップグレードのプランニング 12c (12.1.2.0) E47982-02 |
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この章では、アップグレードをプランニングするときに使用する必要がある一部のバックアップおよびリカバリ戦略について説明します。
アップグレード・プロセスを開始する前に、バックアップ要件を明確に理解しておく必要があります。これらの要件は、アップグレードする内容によって多少異なります。
この項の内容は次のとおりです。
アップグレードが最終的に成功するかどうかは、適切なバックアップ戦略の立案と実行で決まります。
バックアップ戦略を展開するには、次のような問題について考慮する必要があります。
業務上、本番データベースの実行不可能状態の許容範囲がどの程度の期間か。
可用性要件を満たすには、どのバックアップ戦略が必要か。
サイトから離れた安全な場所にバックアップをアーカイブする必要があるか。
どのくらいの時間でバックアップをリストアできるか(オフサイト記憶域でのバックアップを含む)。
リカバリ手順は正常にテストされているか。
バックアップ戦略は、これらの問題のすべてに答え、データベースおよびFusion Middleware環境を正常にバックアップおよびリカバリするための手順を備えている必要があります。
Fusion Middlewareインストールをアップグレードする場合、Oracle Fusion Middlewareリリース12c (12.1.2)コンポーネントを新しいOracleホーム・ディレクトリにインストールします。
アップグレードを開始する前に、新しいリリース12c (12.1.2) Oracleホームのバックアップを作成することを検討してください。このバックアップによって、アップグレード前(新しくインストールした時点)の状態にリストアすることができます。アップグレードの結果に問題がある場合は、インスタンス全体を再インストールするかわりにバックアップからリストアを実行するとより効率的です。
便利なリリース12c (12.1.2)バックアップには、Oracleホームおよびリリース12c (12.1.2)のインストール中または後に作成された追加のアーティファクトの両方が含まれます。
Oracle Fusion Middleware環境のバックアップおよびリストアの詳細は、『Oracle Fusion Middlewareの管理』の次の項を参照してください。
バックアップとリカバリの概要
この章では、Oracle Fusion Middlewareのバックアップおよびリカバリの概要(Oracle Fusion Middlewareコンポーネントに関するバックアップおよびリカバリの推奨事項を含む)について説明します。
環境のバックアップ
この章では、Oracle Fusion Middlewareの推奨されるバックアップ戦略およびその手順について説明します。
環境のリカバリ
この章では、Oracle Fusion Middlewareを様々なタイプの障害および停止(メディア障害またはホストの破損など)からリカバリするための推奨されるリカバリ戦略および手順について説明します。
サーバーとプロセスを停止したら、11g Middleware Oracleホーム・ディレクトリ(Oracleホーム内のOracle製品ホーム・ディレクトリを含む)、ローカル・ドメイン・ホーム・ディレクトリ、ローカルOracleインスタンス、およびそのMiddleware Oracleホームを使用するリモート・システム上のドメイン・ホームとOracleインスタンスをバックアップします。
アップグレードが予期せず中断された場合、またはアップグレードが完了する前にアップグレードの取消しを選択した場合、インストーラを再実行する前に環境を以前の構成にリストアしないと、アップグレード・プロセスを継続できないことがあります。
環境のバックアップの詳細は、『Oracle Fusion Middlewareの管理』の環境のバックアップに関する項を参照してください。
ほとんどの場合、スキーマのアップグレード時には、まず、リポジトリをホストするデータベースを、Oracle Fusion Middlewareでサポートされているデータベース・バージョンにアップグレードする必要があります。この項では、アップグレード前に検討する必要がある推奨されるバックアップ手順について説明します。
注意: 包括的なバックアップおよびリカバリ情報については、必ずデータベース固有のドキュメントを参照してください。たとえば、スキーマ・リポジトリにOracle Databaseを使用する場合、『Oracle Databaseバックアップおよびリカバリ・アドバンスト・ユーザーズ・ガイド』を参照してください。 |
次の項では、データベースにバックアップ・プランを作成する場合のベスト・プラクティスをいくつか示します。
他のすべてのデータベースのアップグレードの場合と同様に、通常の手順では、新しいデータベース・バージョンにアップグレードする前にデータベースをバックアップします。
新しいデータベース・バージョンへのアップグレードが成功した後で、データベースを再度バックアップすることも検討してください。この方法により、新しくアップグレードされた状態のデータベースがバックアップに反映されます。
詳細は、使用しているプラットフォームおよびデータベース・バージョン用のOracle Databaseドキュメントを参照してください。
アップグレード手順を開始する前に、データベースをバックアップする必要もあります。このバックアップにスキーマ・バージョン・レジストリ表が含まれていることを確認します。これは、各Fusion Middlewareスキーマが、対応する行をその表内に持つためです。スキーマ・バージョン・レジストリ表の名前は、SYSTEM.SCHEMA_VERSION_REGISTRY$
です。この実行方法は、使用しているデータベースのドキュメントを参照してください。
Upgrade Assistantを実行して既存のスキーマを更新する際、正常に更新できなかった場合は、元のスキーマをリストアしてからやりなおす必要があります。必ず、既存のデータベース・スキーマをバックアップしてから、Upgrade Assistantを実行してください。
注意: スキーマ・アップグレードを実行する前にこれらのバックアップを実行することは、Upgrade Assistantを実行するための前提条件です。実際のアップグレードを続行する前に、Upgrade Assistant前提条件のGUI画面で、バックアップが実行されていることを確認する必要があります。 |
Oracle Fusion Middleware環境のアップグレードを完了し、検証した後は、必要に応じて、新しくアップグレードした状態に環境を簡単にリストアできるようにOracle Fusion Middlewareリリース12c (12.1.2)インストールをバックアップすることを検討してください。
特に、アップグレードしたスキーマをホストするデータベースをアップグレード・プロセス直後にバックアップすることを検討してください。このアップグレード後の最初のバックアップを行った後で、定期的にスケジュールされたデータベース・バックアップ・ルーチンを開始することができます。アップグレード後の最初のバックアップによって、アップグレード・プロセスを繰り返さずに、新しくアップグレードした12.1.2の状態に環境をリストアできるようになります。
また、新しくアップグレードしたOracle Fusion Middlewareインストールに開発アクティビティまたはデプロイメント・アクティビティを移動した後は、新しいOracle Fusion Middlewareディレクトリ(Oracle Fusion Middleware Oracleホーム・ディレクトリ、Oracle製品ディレクトリなど)が含まれるように通常のバックアップ・ルーチンを必ず変更してください。