Oracle Fusion Middleware Upgrade Assistantのこの画面は、アップグレードするOracle Fusion Middlewareソフトウェアのタイプによって異なります。
詳細は、次の項を参照してください。
|
注意: この付録で説明されている画面は、必ずしも順番に表示されるとはかぎりません。選択するオプションによっては、すべての画面が表示されない場合もあります。各アップグレード・タイプで使用される画面の一般的な情報は、第1章「Upgrade Assistantの使用方法」を参照してください。 |
Oracle Fusion Middleware Upgrade Assistantを使用して、コンポーネント・スキーマ、コンポーネント構成およびスタンドアロン・システム・コンポーネント構成をFusion Middleware 11gリリース1 (11.1.1.6.0または11.1.1.7.0)からFusion Middleware 12c (12.1.2)にアップグレードします。
インストールされたコンポーネントのスキーマをアップグレードするには、「スキーマ」を選択します。Upgrade Assistantにより、スキーマのアップグレード候補のコンポーネントがリストされます。リストされたコンポーネントのいずれかをユーザー環境で使用していないために、そのコンポーネントのスキーマをアップグレードする必要がない場合があります。Upgrade Assistantを使用してスキーマをアップグレードする場合は、一度に1つのドメインのスキーマをアップグレードしてください。スキーマがアップグレードされ、ドメインが再構成およびアップグレードされた後、アップグレードが必要なそれぞれの追加ドメインに対して再度Upgrade Assistantを起動します。
注意: 12.1.2.0.0コンポーネントをサポートするために使用されるスキーマのみをアップグレードしてください。Oracle Fusion Middleware 12.1.2.0.0リリースに含まれていない11gコンポーネントをサポートするために現在使用されているスキーマをアップグレードしないでください。
管理対象WebLogic Serverドメインのコンポーネント構成をアップグレードするには、「WebLogicコンポーネント構成」オプションを選択します。ドメインを管理しているWebLogic Administration Serverに接続するために必要な接続詳細の入力を求められます。
Oracle HTTP Server (OHS)などのスタンドアロン・システム・コンポーネントをアップグレードする場合は、「スタンドアロン・システム・コンポーネント構成」オプションを選択します。次のいずれかを選択するように求めるプロンプトが表示されます。
| オプション | 説明 |
|---|---|
|
新規ドメインの作成 |
12cでは、スタンドアロン・システム・コンポーネントには、個別のスタンドアロン・ドメインが作成されます。スタンドアロン・ドメインは、Oracle HTTP Serverなどのシステム・コンポーネントのコンテナです。このディレクトリ構造は、Oracle WebLogicドメインのディレクトリ構造と同様ですが、管理サーバーまたは管理対象サーバーを含みません。これは、Oracle HTTP Serverなど同じタイプのシステム・コンポーネントのインスタンスを1つ以上含めたり、異なるタイプを組み合せて含めることができます。 構成ウィザード、packおよびunpackコマンド、WLSTおよびノード・マネージャなどの管理ツールは、スタンドアロン・ドメイン上で実行できます。 |
|
既存のドメインの更新 |
12.1.2.0.0のシステム・コンポーネントにスタンドアロン・ドメインが作成された後、このオプションを選択して、別のスタンドアロン・システム・コンポーネントにそのドメインを拡張できます。 |
Upgrade Assistantでは、アップグレード可能なスキーマがあるOracle Fusion Middlewareコンポーネントのリストが提供されます。コンポーネントを選択すると、スキーマとすべての依存関係が自動的に選択されます。
スキーマを選択するには、コンポーネント名の横のボックスをクリックします。
使用可能なスキーマをすべて選択するには、「使用可能なコンポーネント」の横にあるボックスをクリックします。これで、コンポーネントとその使用可能なスキーマがすべて選択されます。
注意: 12.1.2.0.0コンポーネントをサポートするために使用されるスキーマのみをアップグレードしてください。Oracle Fusion Middleware 12.1.2.0.0リリースに含まれていない11gコンポーネントをサポートするために現在使用されているスキーマをアップグレードしないでください。
この画面では、WebLogicドメインのコンポーネント構成アップグレードに含められるコンポーネントのリストが提供されます。ドメインの名前は、ドメイン内にあるコンポーネントのリストとともに提供されます。
リストをレビューして、正しいコンポーネントがアップグレードされることを確認してください。アップグレードするコンポーネントが表示されない場合は、間違ったドメインを選択した可能性があります。別のドメインを指定するには「戻る」ボタンを使用します。
この画面では、アップグレードを続行する前にすべての前提条件が満たされていることを確認する必要があります。続行する前にボックスを確認してください。
Upgrade Assistantでは前提条件が満たされていることを確認できません。
Oracle HTTP Server (OHS)などのスタンドアロン・システム・コンポーネントをアップグレードする場合は、コンポーネントのアップグレード・ドメイン・ディレクトリを構成するための選択肢が2つあります。
新規ドメインの作成
12c (12.1.2)より、スタンドアロン・システム・コンポーネントには、独自のスタンドアロン・ドメインがそれぞれ作成されます。この画面を使用して、アップグレードするスタンドアロン・システム・コンポーネントに適用するドメイン・オプションを指定します。
11gスタンドアロン・システム・コンポーネント(以前にドメインの関連付けをしていない)をアップグレードする場合、最初にシステム・コンポーネントに新規スタンドアロン・ドメインを作成する必要があります。
システム・コンポーネントのアップグレード用に作成する新しい(固有)のディレクトリの場所と名前を指定します。
既存のドメインの更新
アップグレードした11gシステム・コンポーネントに新規12.1.2スタンドアロン・ドメインを作成した後、このオプションを使用して、スタンドアロン・ドメインを他のスタンドアロン・システム・コンポーネントに拡張できます。
このオプションは、「新規ドメインの作成」オプションでドメインを作成してアップグレードを再実行した場合に使用します。
「参照」をクリックし、ナビゲーション・ツリーを使用して、有効なドメイン・ディレクトリ(12.1.2.0.0ドメインのconfigディレクトリにあるconfig.xmlファイルが含まれているディレクトリ)を選択し、「次」をクリックします。
OPSSまたは監査のスキーマをアップグレードする場合、既存のOracle WebLogic 11gドメイン・ディレクトリを指定する必要があります。Upgrade Assistantは、jps-config.xmlファイルにアクセスするための11gのドメインの場所が必要です。
「参照」をクリックし、ナビゲーション・ツリーを使用して、アップグレードする11gドメインのWebLogicドメイン・ディレクトリを選択します。
この画面を使用して、選択したスキーマとそのスキーマをホストするデータベースへの接続に必要な情報を入力します。「接続」をクリックしてデータベースに接続してからアップグレードするスキーマを選択します。
注意: WebLogic Serverのドメイン・スキーマの場合、11gスキーマのユーザー名およびパスワードを手動で入力する必要があります。
次の表で、この画面に表示される要素について説明します。
OHSなどのシステム・コンポーネントをアップグレードする場合は、新しい12cコンポーネント・インスタンスを作成する開始点として使用する11gインスタンスのディレクトリの場所を指定する必要があります。
必要に応じて、「追加」ボタンを使用して、複数のインスタンスを含めます。
注意: Upgrade Assistantを使用してOracle 10gインスタンスをOracle 12cにアップグレードすることはできません。最初にOracle 10gインスタンスを11gにアップグレードする必要があります。10gから11gへの移行方法の詳細は、使用しているコンポーネントの11gのアップグレード・ドキュメントを参照してください。
この画面を使用して、スタンドアロン・システム・コンポーネントのアップグレード時にドメインの作成に使用されるノード・マネージャの資格証明を指定します。
|
注意: ユーザー名とパスワードは、ノード・マネージャとクライアント間の接続の認証のみに使用されます。これらは、サーバーの管理者IDおよびパスワードから独立しています。 |
この画面を使用して、Oracle Web Services Manager (OWSM)ポリシー・マネージャをデプロイするWebLogic管理サーバー・ドメインの資格証明を入力します。
アップグレード・アシスタントで実行する操作を次のオプションから選択します。「次へ」をクリックして続行します。
| オプション | 説明 |
|---|---|
|
KMを必須更新で置換 |
これを選択すると、標準KMが最新バージョンに置き換えられます。標準KMに対するすべてのカスタマイズが失われます。 |
|
トポロジおよびセキュリティ・メタデータの更新 |
これを選択すると、テクノロジ、データ型、セキュリティ・プロファイルなどのトポロジおよびセキュリティ・アーティファクトが最新バージョンに置き換えられます。すべてのカスタマイズが失われます。 |
|
GUIDを使用するようにリポジトリをアップグレード |
これを選択すると、リポジトリが12c完全モードに設定されます。すべてのオブジェクトが、内部IDではなく12c GUIDを使用して参照されます。 この選択を解除すると、リポジトリは11g互換性モードのままになり、これによってユーザーはすでに生成済の11gインタフェース・オブジェクトを実行できます。リポジトリは、グラフィカル・ユーザー・インタフェースまたはSDKコールを使用して12c完全モードに切り替えることができます。 注意: リポジトリを一度切り替えると、以前の11g互換性モードには戻りません。 |
|
インタフェースを12cマッピングにアップグレードします - 11g SDKの互換性が失われます |
この選択により、すべての11gインタフェースが12cマッピングに変換されます。12cマッピングに変換されたら、使用前に既存のすべてのシナリオを再生成する必要があります。既存の11g SDKアプリケーションは使用できません。これらは12c SDKを使用するようにアップグレードする必要があります。 このオプションが選択されていない場合は、12cマッピングへの変換は実行されません。インタフェースは残され、11g SDKによってのみ変更できます(グラフィカル・インタフェースでは読取り専用です)。これらは、11g SDKを使用して変更および再生成/実行することができます。ユーザーがカスタム・アプリケーションを一度変更すると、インタフェースは、グラフィカル・インタフェースまたは12c SDKを使用して12cマッピングに変換できるようになります。 注意: この移行が正しく動作するためには、11gリポジトリ内のすべてのインタフェースが有効である必要があります(たとえば、11g Studioからの検証中にエラーは発生しないことが必要です)。 11gインタフェースが有効でない場合、アップグレード・アシスタントは、一部の11gインタフェースが移行中に失敗した場合でも停止しません。アップグレード・アシスタントは、無効なインタフェースを12cマッピングに移行しようとしますが、そのインタフェースの移行は失敗するか、例外がログ・ファイルに出力される可能性があります。このエラーが発生した場合、生成されたマッピングは無効になります。アップグレードを必ず成功させるためには、11gリポジトリ内のすべてのインタフェースが有効である必要があります。 |
ODIのマスター・リポジトリおよび作業リポジトリを作成したとき、リポジトリ作成ユーティリティでは、デフォルトのSUPERVISORアカウントのパスワードを指定するように求められました。「ODIスーパーバイザ」画面で、次の情報を入力します。
| 要素 | 説明 |
|---|---|
|
ODIスーパーバイザ・ユーザー名 |
アップグレードされるODIリポジトリのスーパーバイザ・アカウント名。スーパーバイザ・ユーザーは |
|
ODIスーパーバイザ・パスワード |
ODIスーパーバイザ・アカウントに対して作成したパスワード。 |
この画面では、リポジトリ・オブジェクトの11g IDを一意のGUIDに変換するための一意の識別子またはアップグレード・キーを生成します。自動生成されたアップグレード・キーを使用するか、「アップグレード・キー」フィールドで独自のキーを指定することができます。
アップグレード・キーを選択する際に、次の2つのシナリオを検討してください。
11gリポジトリで使用されるIDが、同じリポジトリからエクスポートされたXMLファイル内のプロジェクトIDと同じであることを把握しています。11gリポジトリで使用されたプロジェクトIDを入力するために、「アップグレード・キー」フィールドを使用します。
このシナリオでは、リポジトリのアップグレードに使用されるアップグレード・キーは、アップグレード済の12cリポジトリにXMLファイルをインポートする際に使用されるアップグレード・キーと同じである必要があります。これによって、インポート・ファイル内のプロジェクト・オブジェクトがリポジトリ内のプロジェクト・オブジェクトと正しく照合されます(SYNONYMインポート・モードの1つを使用中の場合)。
別のリポジトリに作成されたオブジェクトを含むソースから提供された11g XMLエクスポート・ファイルを持ち、使用されているIDがわかりません。自動生成されたアップグレード・キーまたは特定の独自の一意のIDを使用して、重複するIDは回避してください。
このシナリオでは、そのファイルに同じ内部IDを持つプロジェクトが含まれる可能性があります。誤ったオブジェクトの一致によるメタデータの破損を防ぐため、そのファイルをリポジトリにインポートする際には、別のカスタム・アップグレード・キーを使用する必要があります。
注意: 同じオブジェクトの複数のコピーが(リポジトリ内に、またはXMLファイルでエクスポートされて)存在する場合は、オブジェクトのすべてのコピーに対して同じGUIDを作成する必要があります。そのため、その特定のオブジェクトのコピーに関係するすべてのアップグレード操作に対して、同じアップグレード・キーを使用する必要があります。
この画面には、各コンポーネントを調査し、コンポーネントのアップグレード準備が整っていることを検証するUpgrade Assistantのステータスが表示されます。
Upgrade Assistantは、アップグレード・プロセスを開始する前に各コンポーネントを調査し、最低基準を満たしていることを確認します。
次の表に、コンポーネントのステータス・インジケータの説明を示します。
調査プロセスを取り消してもスキーマまたは構成データに影響はありませんが、将来のアップグレード・セッションでは、Upgrade Assistantが収集した情報を再収集する必要があります。
このダイアログ・ボックスは、1つ以上のコンポーネントが調査フェーズに失敗し、アップグレードを継続することを選択した場合に表示されます。調査が失敗した場合は、アップグレードを取り消して(「いいえ」をクリック)、ログ・ファイルを確認することを検討してください。詳細は、「アップグレードのトラブルシューティング」を参照してください。
アップグレードを継続するには、「はい」をクリックします。
この画面を使用して、選択したオプションのサマリーをレビューし、アップグレード・プロセスを開始します。
アップグレード・サマリーの確認
ツリーを展開または縮小して、ウィザードの画面で提供されるデータの詳細(スキーマの詳細、Oracle WebLogic Server接続の詳細、Oracle WebLogicドメイン・ディレクトリ情報など)を表示または非表示にします。
アップグレード・プロセスの開始
「アップグレード」をクリックして、アップグレード・プロセスを開始します。
スキーマをアップグレードする場合は、そのスキーマをホストしているデータベースのバックアップがあることを確認してください。
レスポンス・ファイルの保存
「レスポンス・ファイルの保存」オプションにより、Upgrade Assistantへの入力として使用できるファイルが作成されます。このレスポンス・ファイルは、Upgrade Assistantのグラフィカル・ユーザー・インタフェース画面で入力したすべての情報を収集し、後でサイレント・アップグレードを実行することができます。サイレント・アップグレードは、Upgrade Assistantウィザードとまったく同じ機能を実行しますが、データを手動で再入力する必要はありません。
この画面には、アップグレード処理のステータスが表示されます。
各コンポーネントのアップグレードのステータスは、コンポーネント名の隣に表示される次のメッセージのいずれかで示されます。次の表で、各ステータス・メッセージを説明します。
正しくアップグレードされていないコンポーネントがある場合は、Upgrade Assistantのログ・ファイルで情報を確認します。
Upgrade Assistantによるアップグレード
アップグレードが成功しました。新規インストールでコンポーネントを機能させるために手動で実行する必要のあるタスクが、アップグレード後のアクションのウィンドウに表示されます。これは、オプションのウィンドウで、コンポーネントにアップグレード後のステップがある場合にのみ表示されます。
また、次の手順も実行してください。
Oracleホームのpostupgrade.txtファイルを表示します。
UNIXシステムの場合:
ORACLE_HOME/oracle_common/upgrade/logs
Windowsシステムの場合:
ORACLE_HOME\oracle_common\upgrade\logs
その他のアップグレード後のタスクの詳細は、ご使用のOracle Fusion Middleware環境に固有のアップグレード・ガイドを参照してください。
1つ以上のコンポーネントのアップグレードに失敗しました。今行った操作では、コンポーネントをアップグレードできません。「ログの表示」をクリックすると、エラーのトラブルシューティングを行えます。
詳細は、「アップグレードのトラブルシューティング」を参照してください。
この画面は、アップグレードの取消しを確認する際に使用します。
重要な注意: スキーマのアップグレードを取り消す場合は、スキーマとその環境(アップグレード前のディレクトリ構造)をホストするデータベースのバックアップをリストアする必要があります。