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Oracle® Fusion Middleware Oracle Web Services ManagerによるWebサービスの保護とポリシーの管理
12c (12.1.2)
E47994-03
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D Oracle Virtual Assembly Builder用のOWSMイントロスペクション・プラグイン

この付録では、Oracle Virtual Assembly Builder用のOWSMイントロスペクション・プラグインについて説明します。

内容は次のとおりです。

D.1 Oracle Virtual Assembly Builder用のOWSMイントロスペクション・プラグインの概要

Oracle Virtual Assembly Builderは、インストールされたOracleコンポーネントを仮想化して変更した後、Oracle VM環境にデプロイするためのツールです。Oracle Virtual Assembly Builderを使用して、ソフトウェア・アプライアンスと呼ばれるアーティファクト内の既存のソフトウェア・コンポーネントの構成を取得します。その後、アプライアンスをグループ化して、その関係をソフトウェア・アセンブリと呼ばれるアーティファクトに定義できます。アセンブリは、完全な複数層アプリケーション・トポロジを記述するブループリントを提供します。

『Oracle WebLogic Serverサーバー環境の管理』のOracle Virtual Assembly Builder用のプラグインの使用に関する項で説明されているように、Oracle Virtual Assembly Builder用のOWSMイントロスペクション拡張機能では、Oracle WebLogic Serverイントロスペクタの機能が拡張されます。このプラグインでは、WebLogicドメインの一部として構成されているOWSM固有のアーティファクトの構成が検査されます。

OWSMイントロスペクション・プラグイン拡張機能は、Oracle WebLogic Server 12cバージョン12.1.2.0と連携して機能します。

D.2 OWSMイントロスペクション・プラグインのパラメータ

表D-1は、OWSMイントロスペクション・プラグインのパラメータを示しています。WebLogic Serverに必要なパラメータの詳細は、『Oracle WebLogic Serverサーバー環境の管理』のイントロスペクション・プラグインのパラメータに関する項を参照してください。

表D-1 OWSMイントロスペクション・プラグインのパラメータ

パラメータ 説明

oracleCommonHome

Oracle共通ホーム・ディレクトリの場所。

このパラメータはオプションです。指定した場合、イントロスペクションの前に、Oracle Virtual Assembly Builderによって、OWSMプラグインに対する更新がないかどうか確認されます。指定しないと、イントロスペクションの前にOracle Virtual Assembly Builderで更新が確認されることはありません。


D.3 参照システムの前提条件

Oracle WebLogic Serverで定義するもの以外に追加の前提条件はありません。WebLogic Serverに必要な前提条件については、『Oracle WebLogic Serverサーバー環境の管理』の参照スタイルの前提条件に関する項を参照してください。

D.4 OWSMイントロスペクション・プラグインの使用要件

表D-2は、OWSMイントロスペクション・プラグインを使用するための要件とその説明を示しています。


注意:

ここに示しているOWSM要件に加えて、次のことが必要です。

  • WebLogic Serverの要件もすべて満たす必要があります。WebLogic Serverの要件については、『Oracle WebLogic Serverサーバー環境の管理』のプラグイン使用要件に関する項を参照してください。

  • キーストアや資格証明ストアなどの、有効なデータに必要なセキュリティ・アーティファクトは、すでに存在しているか、またはリハイドレーション後手順として手動で作成する必要があります。


表D-2 OWSMイントロスペクション・プラグインの使用要件

要件 説明

OWSMポリシー・マネージャ

イントロスペクション時にOWSMポリシー・マネージャがアクティブになっている必要があります。OWSMポリシー・マネージャがターゲットとなっているサーバーが稼働中で、アプリケーションが実行中である必要があります。OWSMポリシー・マネージャがドメインにインストールされているが、イントロスペクション時に使用可能でない場合、プラグインは例外をスローします。

サポートされているトポロジ

OWSM機能拡張プラグインでは、次のトポロジがサポートされます。

  • 単一ドメイン・トポロジ: イントロスペクション・プラグインは、ドキュメント・リポジトリ(MDS)およびドメイン構成ディレクトリ(wsm-config.xml)に格納されているアーティファクトを取得します。ソース環境でアーティファクトが変更された場合、それに対応するユーザー・プロパティが、イントロスペクション・プラグインで生成されるアセンブリに追加されます。

  • 複数ドメイン・トポロジ: 同じポリシー・リポジトリ(MDS)に複数のドメインがデータを格納できます。OWSMポリシー・マネージャ・アプリケーションが各ドメインにインストールされており、同一のMDSを共有します。複数ドメイン・トポロジをサポートするには、いずれかのドメインがイントロスペクトまたはリハイドレートされる際にすべてのドメインのMDSデータを移動します。

  • クロスドメイン・トポロジ: 複数のドメインが使用されますが、OWSMポリシー・マネージャ・アプリケーションは、中央アプリケーションとしていずれか1つのドメインにインストールされます。「Fusion Middleware Controlを使用したポリシー・マネージャ接続の構成」で説明されているようにOWSMドメイン構成を使用して、またはドメイン構成ディレクトリ内のブートストラップ構成ファイルでPM URL属性を指定して、URLを構成することにより、その他すべてのドメインを同一のOWSMポリシー・マネージャに接続します。

    OWSMポリシー・マネージャがインストールされているドメインがイントロスペクトされる場合、MDSおよびドメイン構成ディレクトリに格納されているアーティファクトが取得されます。

    OWSMポリシー・マネージャがインストールされていないドメインがイントロスペクトされる場合、ドメイン構成ディレクトリ内のブートストラップ構成のみが取得されます。


D.5 結果のアーティファクト・タイプ

OWSMプラグインで、結果のアーティファクトまたはアセンブリが作成されることはありません。アセンブリはOracle WebLogic Serverプラグインで作成され、OWSMプラグインはルート・アセンブリにプロパティを追加するのみです。詳細は、『Oracle WebLogic Serverサーバー環境の管理』の結果のアーティファクト・タイプに関する項を参照してください。

D.6 接続

WebLogic Serverプラグインで提供されるもの以外の接続はサポートされていません。詳細は、『Oracle WebLogic Serverサーバー環境の管理』の接続に関する項を参照してください。

D.7 接続プロパティ

WLSプラグインで提供されるもの以外の接続プロパティはサポートされていません。

D.8 OWSMアプライアンスのプロパティ

次の各表は、システム・プロパティおよびユーザー・プロパティを含めた、OWSMアプライアンスのプロパティを示しています。


注意:

イントロスペクトされたドメインについて変更されていないユーザー・プロパティは、アセンブリに追加されません。


表D-3は、OWSMシステム・プロパティを示しています。


注意:

システム・プロパティは編集不可です。


表D-3 OWSMシステム・プロパティ

Name データ型 必須 デフォルト 説明

oracle.common.home

String

false

なし

再構成時のOracle共通ホームの場所。


表D-4は、次のsts-trust-configポリシー・アサーションのOWSMユーザー・プロパティを示しています。

表D-4 OWSMアプライアンスのユーザー・プロパティ - STS信頼

Name データ型 必須 デフォルト Assembly Builderでの表示名 説明

port-uri

String

false

なし

policyname.port-uri

サービス・ポートURL。

wsdl-uri

String

false

なし

policyname.wsdl-uri

サービスWSDL URL。


表D-5は、次のような、kerberos-securitywss11-kerberos-over-ssl-securityまたはspnego-http-securityポリシー・アサーションのOWSMユーザー・プロパティを示しています。

表D-5 OWSMユーザー・プロパティ - KerberosおよびSPNEGO

Name データ型 必須 デフォルト Assembly Builderでの表示名 説明

caller.principal.name

String

false

なし

policyname.caller.principal.name

「caller.principal.name」を参照してください。

keytab.location

String

false

なし

policyname.keytab.location

「keytab.location」を参照してください。

service.principal.name

String

false

なし

policyname.service.principal.name

「service.principal.name」を参照してください。


表D-6は、次のwss11-sts-issued-token-with-certificatesポリシー・アサーションのOWSMアプライアンス・ユーザー・プロパティを示しています。

表D-6 OWSMユーザー・プロパティ - wss11-sts-issued-token-with-certificates

Name データ型 必須 デフォルト Assembly Builderでの表示名 説明

sts.auth.caller.principal.name

String

false

なし

policyname.sts.auth.caller.principal.name

「sts.auth.caller.principal.name」を参照してください。

sts.auth.keytab.location

String

false

なし

policyname.sts.auth.keytab.location

「sts.auth.keytab.location」を参照してください。

sts.auth.service.principal.name

String

false

なし

policyname.sts.auth.service.principal.name

「sts.auth.service.principal.name」を参照してください。


OWSMでは、ドメインの構成をオーバーライドするために、そのドメインに構成ドキュメントを作成できます。これらのドキュメントには、ターゲット環境で変わる可能性のあるプロパティが含まれます。詳細は、「OWSMドメイン構成の管理」を参照してください。

表D-7は、特定のドメインの構成ドキュメントのOWSMユーザー・プロパティを示しています。

表D-7 OWSMユーザー・プロパティ - 構成ドキュメント

Name データ型 必須 デフォルト Assembly Builderでの表示名 説明

key.tab

String

false

なし

domainname.kerberos.keytab

クライアントのkeytabファイルの場所。詳細は、「OWSMドメイン構成の管理」を参照してください。

keystore.path

String

false

なし

domainname.ssl.keystore

Configuration Managerのキーストアの場所。詳細は、「OWSMドメイン構成の管理」を参照してください。

location

String

false

なし

domainname.msgprot.keystore

キーストアの場所。詳細は、「OWSMドメイン構成の管理」を参照してください。

pm.url

String

false

なし

domainname.pm.url

Configuration ManagerのPM URL。形式はhttp://hostname:portです。詳細は、「OWSMドメイン構成の管理」を参照してください。

principal

String

false

なし

domainname.kerberos.principal

サービス・プリンシパルの名前。詳細は、「OWSMドメイン構成の管理」を参照してください。

truststore.path

String

false

なし

domainname.ssl.truststore

Configuration Managerのトラスト・ストアの場所。詳細は、「OWSMドメイン構成の管理」を参照してください。


OWSMのインストール時にブートストラップ・プロパティを指定した場合、OWSMエージェント・インスタンスは、そのブートストラップ接続情報(fmwconfigディレクトリのwsm-config.xmlファイルにある)を使用して、OWSMポリシー・マネージャに接続します。詳細は、「OWSMドメイン構成の管理」を参照してください。

表D-8は、ブートストラップ構成のOWSMユーザー・プロパティを示しています。

表D-8 OWSMアプライアンスのユーザー・プロパティ - ブートストラップ構成

Name データ型 必須 デフォルト Assembly Builderでの表示名 説明

keystore.path

String

false

なし

bootstrap.ssl.keystore

Configuration Managerのキーストアの場所。詳細は、「OWSMドメイン構成の管理」を参照してください。

pm.url

String

false

なし

bootstrap.pm.url

Configuration ManagerのPM URL。形式はhttp://hostname:portです。詳細は、「OWSMドメイン構成の管理」を参照してください。

truststore.path

String

false

なし

booostrap.ssl.truststore

Configuration Managerのトラスト・ストアの場所。詳細は、「OWSMドメイン構成の管理」を参照してください。


D.9 サポートされるテンプレート・タイプ

サポートされるテンプレート・タイプは、Oracle Enterprise Linux (OEL)です。