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Oracle® Fusion Middleware Oracle WebLogic Server JDBCデータ・ソースの管理
12c (12.1.2)
E48088-03
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1 概要とロードマップ

この項では、このガイド『Oracle WebLogic Server JDBCデータ・ソースの管理』の内容と編成について説明します。

ドキュメントの範囲および対象読者

このドキュメントは、Java Database Connectivity (JDBC) APIを使用するアプリケーションを開発およびサポートする、ソフトウェア開発者およびシステム管理者のためのリソースです。また、WebLogic Serverを評価するビジネス・アナリストやシステム・アーキテクトにとって役立つ情報も記載されています。このドキュメントに記載されたトピックは、ソフトウェア・プロジェクトの評価、設計、開発、本番前および本番の各段階に関連します。

このドキュメントでは、具体的なJDBCプログラミングのトピックについては説明していません。WebLogic Serverのドキュメントと、このトピックに関するリソースは、「関連ドキュメント」を参照してください。

対象読者には、Java EEとJDBCの概念についての知識があることを前提としています。このドキュメントでは、WebLogic Serverが提供する付加価値の高い機能について重点的に説明しています。

このドキュメントの手引き

関連ドキュメント

このドキュメントでは、JDBCデータ・ソース構成と管理情報について説明しています。

WebLogic Serverアプリケーションの開発、デプロイおよびモニタリングに関する全体的なガイドラインは、次のドキュメントを参照してください。

JDBCサンプルとチュートリアル

このドキュメントに加え、オラクル社は構成とAPIの使用方法を示し、主要なJDBC開発タスクの実行方法に関する実践的な手順を説明する、JDBCコード・サンプルとチュートリアルを提供しています。

Avitek医療記録アプリケーション(MedRec)とチュートリアル

MedRecは、WebLogic Serverに付属するエンドツーエンドのサンプルJava EEアプリケーションです。このアプリケーションは、独立した集中医療記録管理システムをシミュレートするものです。MedRecアプリケーションは、患者、医師および管理者が各種クライアントを使用して、患者のデータを管理するためのフレームワークを提供します。

MedRecでは、WebLogic ServerとJava EEの機能の実例を挙げ、推奨されるベスト・プラクティスについて重点的に説明します。MedRecは、WebLogic Serverのインストール時に、オプションでインストールされます。MedRecは、ORACLE_HOME\user_projects\domains\medrecディレクトリから開始できます。ORACLE_HOMEは、Oracle WebLogic ServerをインストールしたときにOracleホームとして指定したディレクトリです。

WebLogic Serverディストリビューションに含まれるJDBCのサンプル

WebLogic ServerのEXAMPLES_HOME\wl_server\examples\src\examplesにはAPIコードのサンプルがインストールされます(オプション)。EXAMPLES_HOMEは、WebLogic Serverのコード・サンプルが構成されるディレクトリを表しています。詳細は、『Oracle WebLogic Serverの理解』のサンプル・アプリケーションとコード・サンプルに関する項を参照してください。

このリリースにおけるJDBCデータ・ソースの新機能と変更された機能

このリリースには、次の新機能と変更された機能が含まれています。

このリリースに導入されたWebLogic Serverの新機能がすべて含まれる一覧は、『Oracle WebLogic Serverの新機能』を参照してください。

Oracle 12cドライバのサポート

WebLogic Server 12.1.2.0は、Oracle 12cデーターベースとOracle 12c JDBCドライバでの操作が保証されています。詳細は、『Oracle WebLogic Serverの新機能』のサポートされる構成に関する項を参照してください。

JDK 7に対するJDBC 4.1サポート

このリリースのWebLogic Serverは、JDK 7を使用していて、JDBCドライバがJDBC 4.1に準拠している環境でJDBC 4.1仕様をサポートします。新しいJDBC 4.1のメソッドをOracleシン・クライアントで使用する場合は、ojdbc7.jarを使用する必要があります。JDBC 4.1をサポートしていないドライバの場合は、このメソッドが呼び出されると、java.lang.AbstractMethodErrorがスローされます。http://download.oracle.com/otndocs/jcp/jdbc-4_1-mrel-spec/index.html「JDBC(tm) 4.1仕様」を参照してください。


注意:

Java SE 7のgetParrentLoggerメソッドの使用に必要なjava.sql.driverインタフェースは、現時点ではサポートされていません。http://docs.oracle.com/javase/7/docs/api/index.html?java/sql/Driver.htmlを参照してください。


JDK 7では、http://jcp.org/aboutJava/communityprocess/maintenance/jsr114/114MR2approved.pdfで定義されたRowset 1.1の軽度の変更もサポートしています。新規RowSetFactoryのWebLogic Serverへの実装をweblogic.jdbc.rowset.JdbcRowSetFactoryといいます。

アプリケーション・コンティニュイティのサポート

アプリケーション・コンティニュイティはOracleデータベース機能の1つであり、アプリケーションに依存しない汎用インフラストラクチャを提供して作業のリカバリを可能にし、システム、通信およびハードウェアの多くの障害をユーザーからマスクします。「アプリケーション・コンティニュイティ」を参照してください。

データベース常駐接続プーリングのサポート

データベース常駐接続プーリング(DRCP)はOracleデータベース・サーバーの機能で、これにより中間層システムをまたぐ可能性のある複数の接続プール間の接続を共有できます。「データベース常駐接続プーリング」を参照してください。

PINGDATABASEを使用したOracleデータベースのテスト

Oracleデータベースの接続テストは、接続プールのTest Table Name属性をSQL PINGDATABASEに設定することでパフォーマンスを向上できます。「PINGDATABASEを使用したOracleデータベース接続テスト」を参照してください。

Global Database Servicesのサポート

Global Database Services (GDS)はOracleデータベース・サーバー機能の1つであり、ロード・バランシングの自動化、フォルト・トレランス、および分散データベース環境でのリソース使用率に対応します。「Global Database Services」を参照してください。

Active GridLinkデータ・ソースのスレッドに固定のサポート

このリリースでは、Active GridLinkデータ・ソースに対して、Pinned-to-Thread機能が拡張されています。Pinned-to-Threadを使用すると、アプリケーションがデータ・ソースからデータベース接続を取得するまでの時間を最小化することと、データベース接続のスレッド間での競合を排除することが可能になります。「スレッドに固定のプロパティの使用によるパフォーマンス向上」を参照してください。

FAN通知を使用しないActive GridLinkデータ・ソースの使用方法

このリリースでは、高速アプリケーション通知(FAN)を使用しないActive GridLinkデータ・ソースを構成して使用できます。「FAN通知を使用しないActive GridLinkデータ・ソースの使用方法」を参照してください。

WebLogicユーザーとしてのアイデンティティやクライアントIDの設定

WebLogic Serverには、多数のユーザーの構成を簡略化するためのデータ・ソース構成オプションが用意されています。このオプションでは、資格情報マッパーを使用するかわりに、WebLogic Serverユーザーを直接使用して、アイデンティティ・ベースのプーリングやクライアントIDにユーザーを設定します。「データ・ソースのセキュリティの理解」を参照先してください。

自動ONSリスナー

WebLogic Serverリリース12.1.2以降でOracle 12cデータベースを使用している場合は、Active GridLinkデータ・ソース構成の一部としてONSリスナーのリストを指定する必要はありません。ONSリストはデータベースからドライバに自動的に提供されます。「FANイベントの有効化」を参照してください。

接続テストの向上

このリリースでは、接続プールをチューニングするための新しい2つの属性CountOfTestFailuresTillFlushCountOfRefreshFailuresTillDisableが使用できるようになりました。これらの属性を使用すると、停止した接続をテストすることで発生する遅延を最小化して、状況によってはパフォーマンスの向上が見込めます。「データベース接続の作成時における接続テスト」を参照してください。

メンテナンス・タイマーの向上

WebLogic JDBCでは、複数の新しいタイマー・プロパティを使用できます。このプロパティを使用すると、パフォーマンスまたは次のJDBCデータ・ソースをチューニングできます。

  • weblogic.jdbc.gravitationShrinkFrequencySeconds

  • weblogic.jdbc.harvestingFrequencySeconds

  • weblogic.jdbc.securityCacheTimeoutSeconds

「メンテナンス・タイマーのチューニング」を参照してください。

データソース構成の変更点

アイデンティティ・ベースのプーリングは、pinned-to-threadではサポートされていないことが文書化されていました。これについては、構成エラーとしてのフラグが設定されるようになりました。この構成エラーにより、データ・ソースのデプロイは失敗します。「スレッドに固定のプロパティの使用によるパフォーマンス向上」を参照してください。

Java DBサポート

このドキュメントでは、Derbyデータベースについて説明しています。Derbyの使用に関する説明は、Java DBにも同様に当てはまります。Java DBは、オープン・ソースのApache Derby JavaデータベースのOracleによるディストリビューションです。これは、Java Development Kitの一部として配布されています。Java DB (http://www.oracle.com/technetwork/java/javadb/overview/index.html)を参照してください。

エディションベースの再定義

エディションベースの再定義は、Oracleデータベースの機能です。この機能を使用すると、アプリケーションのデータベース・コンポーネントを使用中にアップグレードできるようになります。「エディションベースの再定義」を参照してください。

プラガブル・データベースを使用するコンテナ・データベース

コンテナ・データベース(CDB)はOracleデータベース機能の1つであり、多数のデータベースを、単一CDBに含まれる複数のプラガブル・データベース(PDB)を使用して単一データベースに統合することにより、多数のデータベースを持つ場合のオーバーヘッドを最小限に抑えます。プラガブル・データベースを使用するコンテナ・データベースを参照してください。

JDBCのスマート・アップグレードのサポート

WebLogic Server SmartUpgradeは、Oracle JDeveloper拡張機能のコマンドライン・ユーティリティです。このユーティリティでは、Oracle OC4Jにデプロイしていたアプリケーションを分析します。これを使用すると、Oracle WebLogic Serverにアプリケーションを正常に再デプロイするために役立つアドバイスが提示され、アクションが実行されます。アプリケーション・アーカイブを分析することも、Oracle JDeveloperで開いているアプリケーションやプロジェクトを分析することもできます。さらに、SmartUpgradeは、アプリケーションをデプロイしたOC4Jサーバーを分析して、Oracle WebLogic Serverで同様の構成を設定する方法についてのアドバイスを提示します。「JDBCのスマート・アップグレードのサポート」を参照してください。

WebLogic ServerディストリビューションにおけるJDBC関連の変更点

wlserver/server/libディレクトリに配置されていた多数のJDBCファイルが、次の場所に移動されています。

次のファイルはORACLE_HOME/oracle_common/modules/datadirectに移動しました。


64sqljdbc.dll
DDJDBC64Auth05.dll
DDJDBCAuth05.dll
DDJDBCx64Auth05.dll
fmwgenerictoken.jar
instjdbc.sql
sqljdbc.dll
wldb2.jar
wlinformix.jar
wlsybase.jar
wlsqlserver.jar
x64sqljdbc.dll

次のファイルはORACLE_HOME/oracle_common/modules/oracle.jdbc_11.2.0に移動しました。


ojdbc6.jar
ojdbc6dms.jar
ojdbc6_g.jar

次のファイルはORACLE_HOME/oracle_common/modules/oracle.nlsrtl_11.2.0に移動しました。


orai18n-mapping.jar
orai18n.jar

次のファイルはORACLE_HOME/oracle_common/modules/oracle.ons_12.1.1に移動しました。


ons.jar

次のファイルはORACLE_HOME/oracle_common/modulesに移動しました。


oracle.ucp_11.2.0.jar