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Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Data Synchronization Server管理者ガイド
11g リリース1 (11.1.1.7.0)
B69393-02
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5 BDSSハブ・サービスの構成

この章では、ハブおよびコネクタの基本構成について説明します。

この章の構成は、次のとおりです。

5.1 ハブ構成の概要

ハブおよびディスパッチャ・コンポーネントの構成は、MBeanの属性および操作として公開されます。これらのMBeanは、Oracle Enterprise ManagerのシステムMBeanブラウザを使用して、またはJ2EEに準拠するサーバーでサポートされるJMXコンソール(JConsoleなど)を介して構成できます。詳細は、第4.1.1項「MBeanを使用したBDSSコンポーネントの管理」を参照してください。

5.2 ディスパッチャの構成

ハブおよびディスパッチャの属性は、DispatcherSettings MBeanを介して公開されます。表5-1に、これらの属性を示します。

表5-1 DispatcherSettings MBeanの属性

属性 説明

ChunkSize

同期化のためにハブに送信されるメッセージに含まれるユーザーの数。この属性を使用して、実行しているエンジンの各インスタンスへのロードを分散します。デフォルト値は、1メッセージに対して20ユーザーです。

HubEndPointURL

ハブをホストするサーバー上のDispatcherHub Webサービスに接続するためにディスパッチャが使用するURL。たとえば、Oracle WebLogic Serverの典型的なハブURLは、http://<HUB_SERVER_IP_ADDRESS>:7001/BDSSHubWebServices/DispatcherHubWebService?WSDLです。


5.3 エンジンの構成

エンジンの属性は、EngineSettings MBeanを介して公開されます。表5-2に、これらの属性を示します。

表5-2 EngineSettings MBeanの属性

属性 説明

EngineEndPointURL

コネクタでエンジンに対するリクエストおよびデータ更新リクエスト・レスポンスの抽出を可能にするためにエンジンで使用されるURL。

Oracle WebLogic Server管理コンソールを使用してこのURLを検索する手順は、次のとおりです。

  1. 「デプロイメント」を選択します。

  2. BDSSHubのツリー構造を展開します。

  3. 「EngineCallBackInterface」ノードを選択します。「EngineCallback」ページの「設定」が表示されます。

  4. 「テスト」タブを選択します。

  5. 「EngineCallbackInterface」ノードを展開します。

  6. ?WSDLテスト・ポイントを選択します。

ExtractResponseTimeOut

コネクタからの抽出レスポンスを処理するためにエンジンが待機するミリ秒数。デフォルト値は、 60000 ミリ秒です。通常の状況でタイムアウトが発生しないように、タイムアウト値には十分に大きい値が必要です。この値は、次の内容も含めた複数のファクタによって異なります。

  • 抽出可能な最大レコード・セットのサイズ。

  • 抽出されるハブ・ドメインの数。これが関係するのは、エンジンでは、ハブ・ドメインの同期化セッションが順次に処理されるためです。そのため、ハブ・ドメインAが最初に処理された場合、ハブ・ドメインBは抽出レスポンスを取得するためにハブ・ドメインAより長く待機する必要があります。

  • システム・ロードや通信待機時間を含む他のファクタ。これらのファクタは、タイムアウトの発生前にコネクタから抽出レスポンス・メッセージを取得して処理するエンジンの機能に影響を与えます。

タイムアウトが発生すると、影響を受けるユーザー同期化セッションに対応するハブ・ドメインの同期化が終了します。

MessageTimeToLive

削除される前に抽出レスポンスを含むメッセージがJMSキューに留まっているミリ秒数。デフォルト値は、 60000 ミリ秒です。このタイムアウト値は、ExtractResponseTimeOut属性に対して実行した分析に類似した分析を使用して計算します。

RuntimeLibraryURL

コネクタがコネクタ・ランタイム・ライブラリと通信できるように、エンジンがコネクタに送信するURL。

Oracle WebLogic Server管理コンソールを使用してこのURLを検索する手順は、次のとおりです。

  1. 「デプロイメント」を選択します。

  2. BDSSHubのツリー構造を展開します。

  3. 「ConnectorRuntimeInterface」ノードを選択します。「ConnectorRuntimeInterface」ページの「設定」が表示されます。

  4. 「テスト」タブを選択します。

  5. 「ConnectorRuntimeInterface」ノードを展開します。

  6. ?WSDLテスト・ポイントを選択します。


5.4 コネクタ構成プロファイルの作成

第4.8.2「プロファイルのパラメータの管理」に記載されているsetProfileParameter操作を使用して、構成プロファイルのパラメータを作成または更新できます。

5.5 FtsKeyFieldsプロファイルの構成

FTSKeyFieldsは、すべてのコネクタで使用されるハブ・プロファイルです。BDSSでは、あるPIMサーバーからのレコードが別のPIMサーバーからのレコードと同じかどうかを判断するために、レコードを最初に同期化するときにキー・フィールドを使用します。レコードのすべてのキー・フィールドの値が一致する場合、レコードは同一とみなされます。いずれかのキー・フィールドが一致しない場合、レコードは一意のレコードとみなされます。


注意:

照合した後は、レコードを識別するためにBDSSでキー・フィールドが引き続き使用されることはありません。これ以降、BDSSではレコードIDが使用されます。


表5-3に、FtsKeyFieldsプロファイルに分類されるパラメータを示します。

表5-3 FtsKeyFieldsプロファイルのパラメータ

パラメータ 説明

KeyField1

レコードの照合で使用する最初のフィールド。

KeyField2

レコードの照合で使用する2番目のフィールド。