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Oracle® Fusion Middleware Oracle Enterprise Repository構成ガイド
11g リリース1 (11.1.1.7)
E59381-01
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5 診断およびパスワードの暗号化

この章では、Oracle Enterprise Repositoryの「診断」ページにアクセスし、パスワードを暗号化する方法について説明します。

この章には、次のセクションがあります。

Oracle Enterprise Repositoryではパスワード暗号化がデフォルトで有効ですが、JVM起動パラメータcmee.passwordencryption=falseを使用するとパスワード暗号化を無効にできます。

5.1 Oracle Enterprise Repositoryの「診断」ページへのアクセス

Oracle Enterprise Repository 11gリリースでは、Oracle Enterprise Repositoryの「診断」ページはデフォルトで無効にされています。http://host_name:port/application_name/diag/index.jspに移動します(host_nameを適切な場所に置き換えます)。

「診断」ページをデフォルト・モードで開くと、次のメッセージが表示されます。

診断ページは現在無効です。Oracle Enterprise Repository管理者にお問い合せください。

「診断」ページを有効にするには、次の手順を実行します。

  1. <Oracle_home>\user_projects\domains\base_domain\binに移動し、.shおよび.cmdファイルにアクセスします。

  2. Oracle Enterprise Repositoryサーバーを起動する前にsetOERdomain.shまたはsetOERdomain.cmdを編集します。

  3. デフォルトでコメント化されている次の行を非コメント化します。

    OER_DIAG_OPTION="-DdiagPagesEnabled=true"

  4. Oracle Enterprise Repositoryサーバーを再起動します。

これは、必要な場合のみ有効化し、システムが問題なく稼働している場合はすぐに無効化することをお薦めします。

5.2 暗号化パスワードの生成

パスワードを暗号化するには、Oracle Enterprise Repositoryの「診断」ページを使用する方法と、パスワード暗号化ツールを使用する2つの方法があります。暗号化パスワードを生成するには、次の手順を実行する必要があります。

  1. Oracle Enterprise Repositoryの「診断」ページにアクセスします。

    http://host_name:port/application_name/diag/index.jspに移動します(host_nameを適切な場所に置き換えます)。

  2. 「ツール」セクションにスクロールして、パスワードの文字列の暗号化リンクをクリックし、パスワードの暗号化ページを表示します。

  3. クリア・テキストのパスワードを「暗号化する文字列」テキスト・ボックスに入力します。

  4. 「問合せの発行」ボタンをクリックします。

  5. 暗号化されたパスワード文字列をコピーして、適切なコンテキスト・ファイルまたはプロパティ・ファイルに貼り付けます。

パスワード暗号化ツールは<ORACLE_HOME>/repositoryXXX/core/tools/solutions/11.1.1.x.x-OER-PasswordTools.zipにあります。11.1.1.x.x-OER-PasswordTools.zipファイルにはWindows用とUNIX用の2つのスクリプトがあります。

この項には次のトピックも含まれます。

5.2.1 Oracle Enterprise Repositoryのデプロイメントで使用される暗号化パスワード

暗号化パスワードの推奨の使用方法は次のとおりです。

  • database.propertiesファイル内

    データベースの接続パスワード。

  • Antタスク・プロパティ・ファイルまたはビルド・スクリプト

    Oracle Enterprise Repositoryのユーザーがログイン時に使用するパスワード。

  • ハーベスタHarvesterSettings.xml構成ファイル内

    HarvesterSettings.xmlファイルに格納されているパスワード。

  • Oracle Registry Repository Exchange Utility構成(orrxu.xml)ファイル内

    orrxu.xmlファイルに格納されているパスワード。

  • Oracle Enterprise Repository Workflow構成(workflow.xml)ファイル内

    workflow.xmlファイルに格納されているパスワード。

5.2.2 その他のパスワード

システム内のその他のパスワードは自動的に暗号化されます。この操作はユーザーには表示されません。デフォルトでは、プロパティ・ファイルに格納されている次を含む多数のフィールドが暗号化されています。

  • ldap.bindPassword

  • enterprise.guest.password

  • cmee.wsaa.password

この暗号化は、プロパティが編集され、保存されると実行されます。アップグレード中のパスワードの自動暗号化は、この時点では使用できません。

アーティファクト・ストアで格納されるパスワードは、暗号化された形式でデータベースに格納されます。

5.3 構成ファイルのパスワードの暗号化

セキュリティを確保するため、構成ファイル内のパスワードは暗号化されます。次については、構成ファイルのパスワードを暗号化する必要があります。

5.3.1 ハーベスタ構成ファイル

セキュリティを確保するため、ハーベスタ構成内のパスワードは暗号化されます。ハーベスタにより配信されるパスワード暗号化ツール(encrypt.bat/encrypt.sh)を使用すると、ハーベスタ構成(HarvesterSettings.xml)ファイルに格納されるパスワードの暗号化が可能です。

  1. <Harvester Home>ディレクトリに移動します。

  2. 次のように、コマンド・プロンプトからパスワード暗号化ツールを実行します。

    > encrypt.bat HarvesterSettings.xml HarvesterSettings.xml

    意味は次のとおりです。

    HarvesterSettings.xml = ハーベスタ構成ファイル。

5.3.2 交換ユーティリティ構成ファイル

セキュリティ強化のため、交換ユーティリティ・キットにパッケージされているパスワード暗号化ツール(encrypt.bat/encrypt.sh)がインストール・ディレクトリに常駐しており、Oracle Registry Repository交換ユーティリティ構成(orrxu.xml)ファイルに格納されるパスワードの暗号化が可能です。

  1. <ExchangeUtility Tool Home>ディレクトリに移動します。

  2. 図5-1に示すように、コマンド・プロンプトから次のようにパスワード暗号化ツールを実行します。

    > encrypt.bat orrxu.xml orrxu.xml
    

    ここで、

    orrxu.xml = Oracle Registry Repository交換ユーティリティ構成ファイル

    図5-1 パスワード暗号化ツール

    図5-1の説明が続きます
    「図5-1 パスワード暗号化ツール」の説明

    図5-2 は、暗号化の前にパスワード・フィールドがどのように表示されるかを示すサンプル・イメージです。

    図5-2 暗号化の前のパスワードのサンプル・イメージ

    図5-2の説明が続きます
    「図5-2 暗号化の前のパスワードのサンプル・イメージ」の説明

    図5-3 は、パスワード暗号化ツールを実行した後にパスワード・フィールドがどのように表示されるかを示すサンプル・イメージです。

    図5-3 暗号化の後のパスワードのサンプル・イメージ

    図5-3の説明が続きます
    「図5-3 暗号化の後のパスワードのサンプル・イメージ」の説明

5.3.3 ワークフロー構成ファイル

セキュリティ強化のため、11.1.1.x.x-OER-PasswordTools.zipファイルに常駐するパスワード暗号化ツール(encrypt.bat/encrypt.sh)を使用すると、ワークフロー構成(workflow.xml)ファイルに格納されるパスワードの暗号化が可能です。

  1. ORACLE_HOME/repositoryXXX/core/tools/solutionsディレクトリに移動します。

  2. 11.1.1.x.x-OER-PasswordTools.zipファイルをディレクトリに解凍し、このディレクトリの場所でコマンド・プロンプトを開きます。

  3. 次のように、コマンド・プロンプトからパスワード暗号化ツールを実行します。

    > encrypt.bat workflow.xml workflow.xml
    

    意味は次のとおりです。

    workflow.xml = ワークフロー構成ファイル