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Oracle® Fusion Middleware Oracle Reports ServicesレポートWeb公開ガイド
11g リリース 1 (11.1.1)
B61375-04
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9.1 フォントの使用

Oracle Reportsでは、様々な場面でフォントが重要になります。

9.1.1 Oracle Reports Builderのフォント

Oracle Reports Builderでは、システムで使用可能なフォントのリストがフォントの選択ボックスに表示されます。

図9-1 Oracle Reports Builderのフォント・リスト

図9-1の説明が続きます
「図9-1 Oracle Reports Builderのフォント・リスト」の説明

Windowsの場合、フォント・リストは、システムにインストールされているフォントおよび現行のデフォルト・プリンタで使用可能なフォントから作成されます。フォント名の前の小さなプリンタ・アイコンは、プリンタ・フォントであることを示します。TrueTypeフォントの場合は、TTFアイコンが表示されます。

UNIXの場合、フォント・リストは、アプリケーションが実行されているXサーバーのディスプレイで利用可能なフォントを問い合せることによって作成されます。このコマンドは、UNIXのxlsfontsコマンドに似ています。これにより、Xサーバー・ディスプレイで使用可能なすべてのフォントがリストされます。このフォント・リストから、キャラクタ・セットに適合する有効なスタイル、太さ、幅、サイズおよびエンコード特性を持つ使用可能フォントのリストがOracle Reports Builderによって生成されます。キャラクタ・セットは、NLS_LANG環境変数によって決まります。Oracle Reports Builderには、ツールキット・リソース・ファイルのTk2Motif*fontMapCs内で指定されている場合を除き、文字コード体系がiso8859-1のフォントのみ組み込まれます。Tk2Motif*fontMapCsの詳細は、第9.3項「フォント構成ファイル」を参照してください。

9.1.2 レポート出力のフォント

レポートのフォーマット時、まずレイアウト・オブジェクトに関連付けられているフォントがフォント・エイリアス・ファイル(uifont.ali)内に存在するかどうか確認されます(第9.3項「フォント構成ファイル」を参照)。フォント・エイリアス・ファイル内にエントリが見つかった場合は、元のフォントではなく、マップされているフォントが使用されます。次に、このマップされたフォントが、システムまたはプリンタで使用可能なフォントのリストにあるかどうか検索されます。特定のフォントが見つからない場合は、かわりに使用できるフォントとして、同じキャラクタ・セットにおいて類似度が最も高いフォントが検索されます。

11g リリース1 (11.1.1)ではUNIXで新しいフォント・モデルがサポートされているので、通常はUNIXのレポート出力はWindowsと同じであり、クロス・プラットフォームの配布を簡単にできます。Oracle Reportsは、フォント・ディレクトリで適切なTTFファイルからフォント・メトリックを読み取って、レポート出力を正しくフォーマットします。これによって、フォント・メトリックの不一致によりテキスト文字の不揃いが発生する問題がなくなります。使用可能なTTFファイルのフォントは自動的に検索されます。TTFフォント・ファイルが見つからない場合、11gより前の実装のフォント検索メカニズムが使用されます。フォント・モデルが新しくなっても、ビルダーに変更はありません。フォント・モデルが役割を果たすのは実行時のみであり、設計時ではありません。

9.1.2.1 フォントの検索

Windowsの場合はプリンタ・ドライバを使用するため、フォント検索メカニズムは単純です。プリンタ・ドライバには、必要に応じてフォントをシステムからアップロードする機能があります。Windowsで実行されるOracle Reportsの出力に含まれるフォントは、次のいずれかになります。

  • システム・フォント

  • プリンタ・フォント

したがって、使用可能なフォントをOracle Reportsで検索する際、プリンタ・フォントとシステム・フォントの両方が対象となります。

UNIXの場合、出力生成に使用できるフォントは次のいずれかです。

  • プリンタで使用可能なフォント(PPDファイルまたはTFMファイルで定義されているフォント)

  • プリンタが指定されていない場合は、ScreenPrinter (screenprinter.ppd)で使用可能なフォント

  • レイアウト・オブジェクトで使用されているTTFフォントは、メトリックの計算に使用され、これによってマルチバイト言語のレポート出力で文字の不揃いが防止されます。

9.1.3 ユーザー・インタフェースのフォント

Oracle Reports Builderのユーザー・インタフェースのテキスト(ウィンドウのタイトル、メニュー項目、メッセージ・ボックス、データ・モデル・オブジェクト名など)には、現行の言語に対応するシステム・リソース・ファイルから取得したフォントが使用されます。これらのシステム・リソース・ファイルは、Oracle Reportsのインストレーションに含まれています。Oracle Reportsでは、uifont.aliの[rwbuilder]セクションでこれらのフォントのマッピングを指定できます。マップされているフォントが見つかった場合は、元のフォントのかわりにそのフォントが使用されます。それ以外の場合は、元のフォントが使用されます。

UNIXの場合、フォントはTk2Motif.rgbTk2Motif*fontListで定義されます。定義されていないフォントについては、デフォルトのフォント(デフォルトのキャラクタ・セットに対して固定)がかわりに使用されます。デフォルトのシステム・フォントは、Tk2Motif.rgbに定義されているものでなくてもかまいません。定義されているフォントが、アプリケーションを実行する環境のキャラクタ・セットと一致しない場合は、前の項で説明したフォント検索アルゴリズムに従って、かわりの使用可能なフォントが使用されます。

Windowsの外観と操作性を維持するために、Oracle Reportsでは多くの部分でWindowsのシステム・パラメータから取得されたシステム・フォントが使用されています。非Unicode環境では、フォントはアイコン・オブジェクトから取得されます。これを変更するには、「表示プロパティ」→「外観」を使用してフォントを変更します。ドロップダウン・リストから「アイコン」を選択し、フォント名とサイズを選択します。日本語Unicodeシステムでは、フォントはMSゴシックです。韓国語の場合は、MS Sans Serifです。簡体字、繁体字および香港の中国語ではArialです。それ以外の言語の場合は、Lucida Sans Unicodeになります。

Windowsツールチップのフォントも、前述の手順に従ってアイコンのフォントを変更することによって変更できます。ただし、この変更はOracle Reports Builderの一部には反映されません。これは、ツールチップの中にはフォントをリソース・ファイルから取得するものがあるためです。

Oracle Reportsでは、エイリアス・ファイルの[rwbuilder]セクションにエントリを作成することで、Webソース・ビューのフォントを選択します。この変更に必要なエントリでは、特定のフォントではなくキャラクタ・セットに対してエイリアスを作成するようにします。たとえば、NLS_LANGがUTF8に設定されているときにArial Unicode MSが使用されるようにするには、次のようなエントリを作成します。

.....UTF8 = "Arial Unicode MS".....

詳細は、第9.4項「フォント・エイリアシング」を参照してください。

サポートされているスタイルは、標準、イタリック、斜線、下線、アウトライン、影、反転、打消し線および点滅です。

サポートされている太さは、超極細、極細、細、中細、標準、中太、太、極太および超極太です。

フォントの太さにRegularを指定しないでください。この太さはサポートされていないため、Oracle Reports Builderでの表示結果が予期しないものになる可能性があります。