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Oracle® Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalエンタープライズ・デプロイメント・ガイド
11g リリース1 (11.1.1.8.3)
B55900-10
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7 エンタープライズ・デプロイメント用のWeb層の構成

この章では、Oracle Fusion Middleware WebCenter Portalの実装をサポートするOracle Web層の構成方法を説明します。

この章には次のトピックが含まれます:

7.1 Web層構成の概要

Oracle Web層ソフトウェアを構成する前に、第6.2項「Oracle HTTP Serverのインストール」の説明に従って、このソフトウェアをWEBHOST1とWEBHOST2にインストールする必要があります。また、第7.3項「構成ウィザードによるOracle HTTP Serverの構成」の説明に従って、インスタンス・ホーム、インスタンス名およびOracle HTTP Serverコンポーネント名を定義します。

次に、インストールを検証し、すべてのHTTPリクエストをWEBHOST1およびWEBHOST2にルーティングするようにロード・バランサを構成できます。

最後に、両方のOHSサーバー上で.confファイルで<VirtualHost>ディレクティブを定義することにより、仮想ホストを構成できます。第3.3項「ロード・バランサの構成」でのロード・バランサの構成時に、次の仮想ホスト名を作成しています。

7.2 Web層構成の前提条件

構成を開始する前に、第6.2項「Oracle HTTP Serverのインストール」のとおり、Oracle Web層ソフトウェアをWEBHOST1およびWEBHOST2にインストールする必要があります。

7.3 構成ウィザードによるOracle HTTP Serverの構成

Oracle Web層の構成手順は、WEBHOST1とWEBHOST2で同じです。

Oracle Web層を構成する手順は次のとおりです。

  1. Oracle Fusion Middleware構成ウィザードの場所にディレクトリを変更します。

    WEBHOST1> cd ORACLE_BASE/product/fmw/web/bin
    
  2. 構成ウィザードを起動します。

    WEBHOST1> ./config.sh
    
  3. 「ようこそ」画面で「次へ」をクリックします。

  4. 「コンポーネントの構成」画面で「Oracle HTTP Server」を選択し、「選択されたコンポーネントとWebLogicドメインの関連付け」の選択を解除します。「Oracle Web Cache」は選択されていないことを確認します。

    「次へ」をクリックします。

  5. 「コンポーネントの詳細の指定」画面で、次の値を指定します。

    • インスタンス・ホームの場所: ORACLE_BASE/admin/webn

    • ASインスタンス名: webn

    • OHSコンポーネント名: ohsn

    (ここでnは、インストール上の連番を示します。たとえば、WEBHOST1には1、WEBHOST2には2などです。)


    注意:

    WEBHOST1とWEBHOST2で、異なるOracle HTTP Serverインスタンス名を指定する必要があります。


    「次へ」をクリックします。

  6. 「ポートの構成」画面で、「構成ファイルを使用してポートを指定」を選択し、ファイル名を選択してから「表示/編集」をクリックします。

    高可用性の実装では、様々なコンポーネントで使用されるポートのすべてを複数のホスト間で同期すると、エンタープライズ・デプロイメントがより簡単になります(必須ではありません)。


    注意:

    1つのファイルにポートを指定して「自動でポートを構成」をバイパスすることは必須ではありませんが、より簡単になります。


    ファイルは次のようになります。

    [OHS]
    #Listen port for OHS component
    OHS Port = 7777
    
    [OPMN]
    #Process Manager Local port no
    OPMN Local Port = 1880
    

    サンプルのstaticports.iniファイルは、インストール・ディスク1のstage/Responseディレクトリにあります。

    「次へ」をクリックします。

  7. セキュリティ・アップデートの指定画面で、セキュリティ更新をOracleサポートから受信するかどうかを選択します。受信する場合は、電子メール・アドレスを入力します。

  8. 「インストール・サマリー」画面で、選択内容が正しいことを確認します。そうでない場合は、「戻る」をクリックしてそれまでの画面に戻り、選択内容を変更します。問題がなければ、「構成」をクリックします。

  9. 複数のConfiguration Assistantが連続して起動されるため、時間がかかることがあります。終了したら、「次へ」をクリックすると、「インストール完了」画面が表示されます。

  10. 「インストール完了」画面で「終了」をクリックして終了します。

7.4 Oracle HTTP Serverの構成の検証

インストールが完了したら、両方のOracle HTTP Serverのホーム・ページに、次のURLからアクセスできることを確認します。

http://webhost1.mycompany.com:7777/
http://webhost2.mycompany.com:7777/

7.5 HTTPリクエストをルーティングするためのロード・バランサの構成

Oracle HTTP Server (WEBHOST1、WEBHOST2)を実行するホストへすべてのHTTPリクエストをルーティングするようロード・バランサを構成できます。Oracle HTTP ServerがフロントエンドのOracle WebLogic Serverである場合は、ロード・バランサでスティッキー・セッション(Cookieの挿入)を有効にする必要はありません。このドキュメントで説明するトポロジには該当しませんが、ロード・バランサからOracle WebLogic Serverに直接移動する場合にはスティッキー・セッションが必要です。

使用するロード・バランサによって、構成手順は異なります。具体的な手順は、ロード・バランサのドキュメントを参照してください。第3.3項「ロード・バランサの構成」も参照してください。

7.6 仮想ホストの定義

このガイドの参照トポロジでは、Oracle HTTPサーバーに対する仮想ホスト・セットを定義する必要があります。各仮想ホストについては、後にWebLogicサーバー・ドメイン内の適切な管理サーバーまたは管理対象サーバーに要求をルーティングするための特定のURLセットを定義する必要があります。

この項には次のトピックが含まれます:

7.6.1 httpd.confファイルでのIPアドレスとポートの定義

名前ベースの仮想サーバーを定義します。定義する個々の仮想ホストに対して使用するIPアドレスとポートを定義する必要があるという意味です。一度、httpd.confファイルにIPアドレスとポートを定義すれば、実際の仮想ホスト名(および各々の特定URL)を仮想ホスト専用の.confファイルに定義できます。

IPアドレスおよびポートを定義するには、httpd.confファイルに次のエントリを追加します。

NameVirtualHost *:7777

httpd.confファイルは次のディレクトリにあります。

ORACLE_BASE/admin/instance_name/config/OHS/component_name

7.6.2 <VirtualHost>ディレクティブを定義する.confファイルの作成

個々の仮想ホストをホスト自身の.confファイルで定義します。こうすることで、定義する個々の仮想ホストのURLの管理が容易になります。

httpd.confには、moduleconfサブディレクトリのすべての*.confファイルをインクルードするINCLUDE文があります。この文により、各コンポーネントに対して個別に仮想ホスト・ファイルを作成することが可能になり、仮想ホスト定義の更新、維持およびスケールアウトが容易になります。

<VirtualHost>のディレクティブを定義するために、次のファイルを新規作成します。

  • wcp_vh.conf

  • admin_vh.conf

  • wcpinternal_vh.conf

次のディレクトリに新規ファイルを作成します。

ORACLE_BASE/admin/instance_name/config/OHS/component_name/moduleconf

例:

ORACLE_BASE/admin/web1/config/OHS/ohs1/moduleconf

個々の仮想ホストをホスト自身の.confファイルに定義する手順は次のとおりです。

  1. wcp_vh.confファイルを作成し、次のディレクティブを追加します。

    <VirtualHost *:7777>
        ServerName https://wcp.mycompany.com:443
        ServerAdmin you@your.address
        RewriteEngine On
        RewriteOptions inherit
    </VirtualHost>
    
  2. wcpinternal_vh.confファイルを作成し、次のディレクティブを追加します。

    <VirtualHost *:7777>
        ServerName wcpinternal.mycompany.com:80
        ServerAdmin you@your.address
        RewriteEngine On
        RewriteOptions inherit
    </VirtualHost>
    
  3. admin_vh.confファイルを作成し、次のディレクティブを追加します。

    <VirtualHost *:7777>
        ServerName admin.mycompany.com:80
        ServerAdmin you@your.address
        RewriteEngine On
        RewriteOptions inherit
        RewriteRule î/console/jsp/common/logout.jsp "/oamsso/logout.html?end_url=/console" [R]
    </VirtualHost>
    
  4. Oracle HTTPサーバーを両方とも再起動します。

    cd ORACLE_BASE/admin/instance_name/bin
    opmnctl stopall
    opmnctl startall
    

7.6.3 構成の検証

ロード・バランサから次のURLにアクセスして、ロード・バランサとOracle HTTP Serverが正しく構成されていることを確認します。

  • https://wcp.mycompany.com/index.html

  • http://admin.mycompany.com/index.html

  • http://wcpinternal.mycompany.com/index.html


注意:

これらのURLには、ロード・バランサを通してのみアクセスできます。Webサーバー・ホスト(WEBHOST1またはWEBHOST2)からアクセスしようとすると、これらのURLはエラーになります。これらのURLは、ロード・バランサおよび定義済の仮想ホストのURLを使用したサーバーへのアクセスにのみ有効です。


これらのURLにアクセスできない場合は、第3.3項「ロード・バランサの構成」の手順を正しく実行していることを確認してください。