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Oracle® Fusion Middleware Oracle Service Bus開発者ガイド
11gリリース1 (11.1.1.7)
B61435-08
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16 メタデータのインポート

この章では、Format Builderにメタデータをインポートする方法について説明します。

Format Builderには次のユーティリティが含まれており、これらのユーティリティを使用して、COBOLコピーブックやgXMLガイドライン・ファイルをインポートしたり、C構造体定義をMFLメッセージ定義に変換したりできます。

16.1 ガイドラインXMLファイルのインポート

Format Builderには、ガイドラインXML (gXML)ファイルをインポートしてメッセージ定義に変換する機能があり、メッセージ定義は、ユーザーがニーズに合わせて変更およびカスタマイズできます。gXMLは、XMLを使用するビジネス・ドキュメント(発注書、請求書など)の電子商取引ガイドラインの交換を促進するために設計されたオープンな仕様です。このリリースではgXMLバージョン0.71がサポートされています。

gXMLファイルをインポートするには: 

  1. ツール「インポート」EDI Importerを選択します。EDI Importerダイアログが表示されます。

  2. 次の表に従って、フィールドにデータを入力します。

表16-1 「EDI Importer」のオプション

フィールド 説明

gXMLファイル名

インポートするgXMLファイルの完全なパスと名前を入力します。

参照

クリックして、インポートするgXMLファイルの場所に移動します。

「OK」ボタン

指定したgXMLファイルをインポートします。

「取消」ボタン

インポートせずにダイアログを閉じてFormat Builderに戻ります。

バージョン情報ボタン

バージョンなどEDI Importerの情報を表示します。


16.2 XMLスキーマのインポート

Format Builderには、非XMLドキュメントのXML表現を適切に表すXMLスキーマをインポートする機能があります。この機能により、非XMLドキュメントのフォーマットを指定する作業をすぐに始めることができます。

XMLスキーマをインポートするには: 

  1. ツール「インポート」XML Schema Importerを選択します。XML Schema Importerダイアログが表示されます。

  2. 次の表に従って、フィールドにデータを入力します。

表16-2 XML Schema Importerのオプション

フィールド 説明

XMLスキーマ定義

インポートするファイルのパスと名前を入力します。

参照

クリックして、インポートするファイルの場所に移動します。

ルート要素

この値は変換後のXMLドキュメントのルート要素として使用されます。この名前はXML要素の命名規則に準拠する必要があります。

MFLフィールド・デリミタのデフォルト

デリミタとは、フィールドの終わりをマークする文字。フィールド・データはデリミタを含むフィールドが見つかるまで続きます。

「OK」ボタン

定義した設定を使用してXMLスキーマをインポートします。

「取消」ボタン

インポートせずにダイアログを閉じてFormat Builderに戻ります。


16.3 COBOLコピーブックのインポート

Format Builderには、COBOLコピーブックをFormat Builderにインポートして、COBOLデータを変換するためのメッセージ定義を作成する機能があります。コピーブックのインポート時には、インポートされるコピーブックとそれに含まれるグループおよびフィールドを説明するためにコメントが使用されます。

COBOLコピーブックをインポートするには: 

  1. ツール「インポート」COBOL Copybook Importerを選択します。COBOL Copybook Importerダイアログが表示されます。

  2. 次の表に従って、フィールドにデータを入力します。

表16-3 COBOL Copybook Importerのオプション

フィールド 説明

ファイル名

インポートするファイルのパスと名前を入力します。

参照

クリックして、インポートするファイルの場所に移動します。


表16-4 COBOL Copybook Importerのオプション - バイト・オーダー

フィールド 説明

ビッグ・エンディアン

バイト・オーダーをビッグ・エンディアンに設定する場合はこのオプションを選択します。

注意: このオプションは、IBM 370、Motorola、および大半のRISC設計(IBMメインフレームやほとんどのUNIXプラットフォーム)に使用されます。

リトル・エンディアン

バイト・オーダーをリトル・エンディアンに設定する場合はこのオプションを選択します。

注意: このオプションは、Intel、VAXおよびUnisysプロセッサ(Windows、VMS、Digital、UNIXおよびUnisys)に使用されます。


表16-5 COBOL Copybook Importerのオプション - 文字セット

フィールド 説明

EBCDIC

文字セットをEBCDICに設定する場合に、このオプションを選択します。

注意: これらの値は、インポート元のホスト・コンピュータの属性です。

US-ASCII

文字セットをUS-ASCIIに設定する場合に、このオプションを選択します。

注意: これらの値は、インポート元のホスト・コンピュータの属性です。

その他

フィールド・データの文字エンコーディング。


表16-6 COBOL Copybook Importerのオプション - アクション・ボタン

フィールド 説明

OK

定義した設定を使用してCOBOLコピーブックをインポートします。

取消

インポートせずにダイアログを閉じてFormat Builderに戻ります。

バージョン情報

COBOL Copybook Importerのバージョンやサポートされているコピーブック機能などの情報を表示します。


インポートしたコピーブックは、他のメッセージ・フォーマット定義と同じように使用できます。コピーブックにエラーやサポートされていないデータ型が含まれている場合は、エラーを通知するメッセージが表示されます。エラーを表示するか、または今後の参考にエラーをログ・ファイルに保存するかを選択できます。

16.4 C構造体のインポート

Format Builderには、MFLまたはCコード出力を生成してC構造体定義をMFLメッセージ定義に変換するためのC Struct Importerユーティリティが含まれています。

16.5 C Structure Importerの起動

C Struct Importerを起動するには:

  1. Format Builderのメイン・ウィンドウから、ツール「インポート」C Struct Importerを選択します。C Struct Importerダイアログが表示されます。

  2. 「C Struct Importer」ダイアログには、デフォルトの出力として「MFL」が指定されており、次のフィールドが含まれています。

表16-7 C Structure Importerのオプション - 入力

フィールド 説明

入力ファイル

インポートするファイルのパスと名前を入力します。「参照」ボタンをクリックして、インポートするファイルを指定することも可能です。

構造体

このリスト・ボックスには、入力ファイルの解析後、検出された構造体のリストが表示されます。入力ファイルが解析されない場合、リスト・ボックスは空になります。

解析

解析をクリックして入力ファイルを解析します。解析に成功すると、入力ファイル内の構造体リストが構造体リスト・ボックスに表示されます。


表16-8 C Structure Importerのオプション - 出力

フィールド 説明

名前

ファイル名を入力するか、または「Browse」ボタンを使用して、既存のプロファイルを指定します。

MFL

MFLを生成するために、ターゲット・コンピュータ上でコンパイルが必要なデータを指定します。

Cコード

Cコードを生成するために、ターゲット・コンピュータ上でコンパイルが必要なデータを指定します。


16.6 MFLデータの生成

MFLデータを生成するには、次の手順に従います。

  1. 入力ファイル・フィールドにファイル名を入力するか、「参照」をクリックしてファイルを選択します。

  2. 解析をクリックしてファイルを解析します。

    解析が完了すると、入力ファイル内の構造体リストが「Structure」リスト・ボックスに表示されます。

  3. 目的の構造体を構造体リスト・ボックスから選択します。

    MFLを直接生成するためには、この時点でプロファイルの構成データを入力する必要があります。これらのデータ入力は、ハードウェア・プロファイルを新しく作成するか、または既存のプロファイルを指定して行うことができます。

  4. 既存のプロファイルを指定する、または新たにプロファイルを作成するには、次の手順を実行します。

    • 既存のプロファイルを指定する場合は、ハードウェア・プロファイルの「名前」フィールドにファイル名を入力するか、「参照」をクリックしてファイルを選択します。プロファイル・パラメータを参照または編集するには、「編集」をクリックしてハードウェア・プロファイル・エディタを開きます。

    • 新しいハードウェア・プロファイルを作成する場合は、「New」をクリックします。デフォルト・パラメータがロードされたハードウェア・プロファイル・エディタが開きます。プロファイル名と説明を指定し、基本データ型とバイト・オーダーを必要に応じて変更します。

  5. 「OK」をクリックしてハードウェア・プロファイルの変更を保存し、C Struct Importerダイアログ・ボックスに戻ります。

  6. 「OK」をクリックしてMFLを生成します。生成が成功すると、Format Builderに戻り、ナビゲーション・ツリーにMFLオブジェクトが表示されています。生成されたMFLオブジェクトには、解析で使用された入力ファイルの名前が反映されます。

    生成プロセスでエラーが検出された場合は、「MFL Generation Errors」ダイアログが表示されます。このダイアログを使用して、エラー・ログを表示するかまたはファイルとして保存することができます。

  7. エラー・ログの表示をクリックしてエラーを表示するか、エラー・ログの保存をクリックして指定した場所にエラー・ログを保存するか、「取消」をクリックしてMFL生成エラー・ダイアログ・ボックスを閉じます。

発生したエラーを確認したら、「C Struct Importer」に戻って前の手順を繰り返すことができます。

16.7 Cコードの生成

Cコードを生成するには、次の手順に従います。

  1. 入力ファイル・フィールドにファイル名を入力するか、「参照」をクリックしてファイルを選択します。

  2. 解析をクリックしてファイルを解析します。

    解析が完了すると、入力ファイル内の構造体リストが「Structure」リスト・ボックスに表示されます。

  3. 目的の構造体を構造体リスト・ボックスから選択します。

  4. Cコード・オプション・ボタンを選択します。

  5. MFL生成フィールドまたはデータ生成フィールドにファイル名を入力するか、「参照」をクリックしてファイルを選択します。

  6. 「OK」をクリックします。既存ファイルの上書きに関する警告と、コード生成の成功または失敗を通知するメッセージが表示されます。

  7. 生成されたソース・コードを対象のプラットフォームにコピーし、ソース・コードをコンパイルして実行します。


    注意:

    構造体の宣言を含む入力ファイルもコピーする必要があります。コンパイルが完了すると、両方のプログラムで出力ファイル名の引数が取り込まれます。


  8. 生成されたMFLまたはデータを、Format Builderを実行しているプラットフォームにコピーします。

16.8 FMLフィールド表クラスのインポート

FML Field Table Class Importerは、WebLogic Tuxedo ConnectorとBusiness Process Management (BPM)機能の統合を促進します。WebLogic Tuxedo ConnectorのFML/XML Translator機能によって、Tuxedoアプリケーション・バッファがXMLとの間で相互に変換されます。

TuxedoをBPM機能と統合するには、WebLogic Tuxedo Connector Translatorとプロセス・エンジンとの間で受け渡しされるXMLを作成する必要があります。必要なXMLを作成するには、FML Field Table Class Importerと、Format TesterのXML生成機能を使用します。

16.8.1 FML Field Table Class Importerの前提条件

Format Builderを起動する前に、次の手順を実行します。

  1. FMLバッファと関連付けられているフィールド表を、TuxedoシステムからOracle WebLogic Server/WebLogic Tuxedo Connector環境に移動します。

  2. weblogic/wtc/jatmi/mkfldclassユーティリティを使用して、フィールド表を表すJavaソース・コードを構築します。FMLフィールド表の管理は、Oracle WebLogic Serverのドキュメントを参照してください。

  3. ソース・コードをコンパイルします。生成されるクラス・ファイルは、FldTblインタフェースを実装するため、fldtblクラスと呼ばれます。これらのクラスは、FML Field Table Class Importerダイアログで選択できるJARファイルにパッケージする必要があります。

WLI_HOME\samples\di\fmlディレクトリには、サンプルとして使用できる複数のfldtblクラス・フィールドがあります。これらのサンプルを使用すると、この3つの手順を実行せずにFormat Builderを起動することができます。


注意:

ほとんどのユーザーはWebLogic Tuxedo Connectorを構成するときにこの手順を実行するため、これらのクラス・ファイルがすでに存在していることがあります。


16.8.2 サンプルのFMLフィールド表クラス・ファイル

次の表は、FML Field Table Class Importer用にインストールされたサンプル・ファイルのリストと説明です。すべてのファイルは、WLI_HOME\samples\di\fmlディレクトリにあります。

表16-9 FMLフィールド表クラスのサンプル・ファイル

フィールド 説明
bankflds.class

FML Field Table Class Importerへの入力として使用される、コンパイル済のソース・ファイル

bankflds.java

mkfldclassユーティリティで生成されるfldtblソース・ファイル

crdtflds.class

FML Field Table Class Importerへの入力として使用される、コンパイル済のソース・ファイル

crdtflds.java

mkfldclassユーティリティで生成されるfldtblソース・ファイル

tBtest1flds32.class

FML Field Table Class Importerへの入力として使用される、コンパイル済のソース・ファイル

tBtest1flds32.java

mkfldclassユーティリティで生成されるfldtblソース・ファイル


16.8.3 FML Field Table Class ImporterでのXMLの作成


注意:

WebLogic Tuxedo Connectorを使用してJavaクラスを作成する場合、.classファイルは\extディレクトリに置くことができます。こうしておくと、FML Field Table Class Importerダイアログ・ボックスから使用可能なフィールド・リストに自動的にデータを入力できます。


FML Field Table Class ImporterでXMLドキュメントを作成するには: 

  1. ツール「インポート」EDI Importerを選択します。FML Field Table Class Importerダイアログが表示されます。

  2. 次の表に従って、フィールドにデータを入力します。

    表16-10 FML Field Table Class Importerのオプション

    フィールド 説明

    フィールド表Jarファイル

    「選択」をクリックして、fldtblクラスを含むJARファイルを選択します。JARファイルを選択すると、すべてのfldtblクラスがClassesリストに表示されます。選択したJARファイルにfldtblクラスが含まれない場合、エラー・メッセージが表示され、フィールド表Jarファイル・フィールドと「クラス」フィールドがクリアされます。

    「クラス」セクションには、現在選択されているJARファイルのすべてのfldtblクラスのリストが含まれます。1つのFMLバッファに複数のフィールド表のフィールドが含まれる可能性があるため、リストの1つ以上のfldtblクラス名を選択できます。選択したクラスのすべてのフィールドが、使用可能なフィールド・リストに表示されます。


    表16-11 FML Field Table Class Importerのオプション - FMLフィールド・セレクタ

    フィールド 説明

    使用可能なフィールド

    フィールド表の名前のリストが表示されます。「Available Fields」リストで必要なフィールドを選択し、「追加」をクリックします。

    「Available Fields」リストでは、重複する名前は表示されません。別のフィールド表に同じ名前のフィールドがあっても、リストには1つしか表示されません。

    選択されたフィールド

    選択したフィールドのリストが表示されます。

    このリストからフィールドを削除するには、フィールドを選択し、「削除」をクリックします。


    表16-12 FML Field Table Class Importerのオプション - アクション・ボタン

    フィールド 説明

    追加

    「Available Fields」リストで選択したフィールドを「Selected Fields」リストに移動します。

    削除

    「Selected Fields」リストで選択したフィールドを削除して、「Available Fields」リストに戻します。

    OK

    選択されたフィールド・リストの指定が終了したら、「OK」をクリックします。ダイアログ・ボックスが閉じ、生成されたMFLの名前がFormat Builderのナビゲーション・ツリーに追加されます。選択したフィールドは、選択されたフィールド・リストと同じ順序で表示されます。

    取消

    インポートせずにダイアログを閉じてFormat Builderに戻ります。


  3. 作成されたMFLドキュメントを編集し、Business Process Management (BMP)からWebLogic Tuxedo Connector FML/XML Translatorに渡されるXMLドキュメント内のフィールドの順序と出現数を指定します。

  4. ツール「テスト」を選択し、Format Testerツールを表示します。

  5. Format Testerのメニュー・バーで「生成」「XML」を選択し、Format Builder内のMFLドキュメントに準拠するXMLドキュメントを作成します。

  6. XMLドキュメントのフィールドのデータ・コンテンツを必要に応じて編集します。

  7. Format Testerのメニュー・バーで、「ファイル」XMLの保存を選択し、ファイルの名前と場所を指定してXMLドキュメントを保存します。

XMLインスタンス・エディタを使用すると、作成したXMLをインポートして、Business Process Management機能で使用できます。XMLのインポートについては、BPMのドキュメントを参照してください。