Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionジョブ・スケジューリング・ガイド 11gリリース1(11.1.1) B66707-02 |
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この章ではOracle BI Schedulerに関する一般情報について説明します。内容は次のとおりです。
Oracle BI Schedulerは、ジョブの管理およびスケジュールを行うサーバーです。Oracle BI Schedulerは次の2種類のジョブをサポートしています。
スクリプト化されたジョブは、Oracle BI管理ツールのジョブ・マネージャ機能を使用して構成および発行されます。たとえば、スクリプト化されたジョブは、定期的にOracle BI Serverの使用量の統計をバックエンド・データベースにロードできます。この例では、Oracle BI Schedulerは、BI Serverと通信します。ただし、スクリプト化されたジョブは、エージェントの出力を共有ドライブに保存するなどして、BI Serverにアクセスすることはできません。スクリプト化されたジョブは、エージェントとアクションでも構成できます。
Oracle BI Schedulerは、Javaプログラミング言語やVBScriptおよびJScriptのスクリプト言語で記述されたジョブをサポートしています。
注意: Oracle BI Schedulerのジョブ・マネージャにより定義されるエージェントとスクリプトの記述は、Windowsプラットフォームでのみサポートされます。Javaインタフェースではすべてのプラットフォームがサポートされています。 |
エージェントによりコンテンツがエンド・ユーザーに配信されます。コンテンツは、分析、ダッシュボード、ブリーフィング・ブックまたはアラートです。コンテンツが配信されると、エージェントではアクションを実行できます。アクションには、Javaアクション、URLアクション、Webサービス・アクションおよびサーバー・スクリプト・アクションがあります。エージェントは他のエージェントも実行して、エージェントの連鎖を作成できます。エージェントは、Oracle BI Deliversを使用して実行のための構成と発行が行われます。スクリプト化されていないジョブの場合は、Oracle BI SchedulerはOracle BI Presentation Serviceと通信します。
注意: 実行可能なカスタムJavaには、独自の権限で実行されるJavaスクリプト化ジョブと、エージェントの一部として実行されるJavaアクションの2種類の形態があります。 |
Oracle BI Schedulerは、次のコンポーネントで構成されます。
Oracle BI Schedulerジョブ・マネージャ
Oracle BI Schedulerサービス・プロセス:
Windowsオペレーティング・システム: nqscheduler.exe
UNIXオペレーティング・システム: nqscheduler
Fusion Middleware Controlの「スケジューラ」タブ
コマンドラインのジョブ起動ツール:
Windowsオペレーティング・システム: saschinvoke.exe
UNIXオペレーティング・システム: saschinvoke
ユーザーがエージェントを作成してスケジュールすると、Oracle BI Presentation Servicesでは、エージェントに関する情報(優先度、対象受信者、コンテンツ配信先デバイスなど)を収集します。Presentation Servicesによりこの情報やその他の特性がジョブにパッケージ化され、Oracle BI Schedulerに対してジョブを実行するタイミングを通知します。
エージェントは別々のスレッドで並列に実行できます。並列に実行できるエージェントの数は、Schedulerのスレッド・プールのサイズ(構成可能な設定)とエージェントごとに使用されるスレッドの数によって異なります。同時にトリガーされるエージェントの数が多すぎると、キューイングが発生する場合があります。
エージェントの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionユーザーズ・ガイド』を参照してください。
Oracle BI Schedulerでは、単一のバックエンド・データベースを使用して、ジョブ、そのインスタンスおよびそのパラメータに関する情報が格納されます。詳細は、「システム要件と動作要件」を参照してください。
バックエンド・データベースが次の要件を満たす場合のみ、Oracle BI Schedulerのサービスが起動します。
バックエンド・データベース要件 | 注意 |
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構成 |
バックエンド・データベース・スキーマとOracle BI Schedulerとの間には1対1の関係があります。複数のOracle BI Schedulerのアプリケーションが単一のデータベース・スキーマを使用するように構成しないでください。 |
運用 |
Oracle BI Schedulerでサポートしている特定のバックエンド・データベースの詳細は、「システム要件と動作要件」を参照してください。 |
混在認証モード |
たとえば、データベースがSQL Serverの場合、ログオンでSQL ServerとWindows認証の両方が可能になるようにセキュリティ・モードを設定する必要があります。 オペレーティング・システム認証をバックエンド・データベースのログインで使用しないでください。使用すると、Oracle BI Schedulerのサービスが起動しない場合があります。 |
リポジトリ作成ユーティリティ(RCU)を使用して、Oracle BI Schedulerに関連付けられているデータベース・スキーマを作成します(詳細は、第2.1項「RCUの使用によるOracle BI Schedulerのデータベースと表の作成」を参照してください)。また、SQLスクリプトを次のディレクトリで実行することで、他の主要な商用データベースで使用するために、表をOracle BI Schedulerのスキーマで作成できます。
\orainst\bifoundation\OracleBISchedulerComponent\coreapplication_obisch1\schema\
注意: Schedulerの表をアップグレードするには、Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionアップグレード・ガイドを参照してください。 |
表1-1に、Oracle BI Schedulerで使用されるデータベース表に関する簡潔な説明を示します。
使用状況トラッキングがNQSConfig.INIファイルで有効な場合、Oracle BI Serverでは使用状況トラッキング・データ・ファイルが生成されます。JavaScriptサンプルが用意されており、これによって、情報が使用状況トラッキング・ファイルから抽出され、リレーショナル・データベースの表にロードされます。S_NQ_ACCT表には、会計データに関するすべての情報が格納されます。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイド』の使用状況トラッキングの管理に関する項を参照してください。
セキュリティ管理者に関連するトピックが、他のガイドでもいくつか取り上げられています。表1-2に、これらのトピックとその詳細の参照先を示します。
表1-2 他のガイドで取り上げられているトピック
トピック | 詳細の参照先 |
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Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイド |
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Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionメタデータ・リポジトリ作成者ガイド |
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Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionセキュリティ・ガイド |
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Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligenceインストレーション・ガイド Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionアップグレード・ガイド |