Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionジョブ・スケジューリング・ガイド 11gリリース1(11.1.1) B66707-02 |
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この章では、特定のデプロイメントに応じて、次のOracle BI Scheduler構成タスクを実行する必要があることについて説明します。
次のことに注意してください。
Oracle BI Schedulerを使用しない場合、この章に記載されている情報は必要ありません。
エージェントの実行に必要な構成(一般的なジョブの実行とは対照的)の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイド』のエージェントの構成と管理に関する項を参照してください。
Oracle Business Intelligence環境を新しいシステムに移行する場合、Oracle Business Intelligence Serverリポジトリ・ファイルおよびOracle BI Schedulerの表も必ず移行してください。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイド』で異なる環境間における移行に関する項を参照してください。エージェントは Oracle BIスケジューラの表を必要とします。
リポジトリ作成ユーティリティ(RCU)を使用して、Oracle BI Schedulerのデータベース・スキーマと表を作成します。RCUはグラフィカルなツールで、これによってOracle Fusion Middlewareデータベース・スキーマをデータベースで作成および管理できます。
RCUにより、既存のデータベース・スキーマを使用したり、Oracle BI Schedulerの表を格納するデータベース・スキーマを作成できます。
RCUを使用する方法の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligenceインストレーション・ガイド』を参照してください。
Fusion Middleware Controlを使用して、Oracle BI Schedulerでエージェントにより使用される一般的な設定を構成できます。
次の手順では、バックエンド・データベースと表を構成する方法について説明します。
Fusion Middleware Control構成で指定するデータ・ソース名は、第2.1項「RCUの使用によるOracle BI Schedulerのデータベースと表の作成」で作成したデータベース・サービス別名と一致する必要があります。
次の手順により、データベース接続の詳細を構成します。この手順を開始する前に、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイド』のFusion Middleware Controlの使用によるOracle Business Intelligence構成設定の更新に関する項の情報をよく確認してください。
Fusion Middleware Controlを使用してOracle BI Schedulerのデータベースを構成するには:
『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイド』のFusion Middleware Controlの使用によるOracle Business Intelligenceシステム・コンポーネントの管理に関する項に従って、Business Intelligence概要ページに移動します。
「デプロイメント」ページの「スケジューラ」タブが表示されます。
「構成をロックして編集」をクリックして、変更を実行できるようにします。
このページのヘルプ・トピックの説明を参照して、各要素を設定します。次のオプションに関するページ・レベルのヘルプにアクセスするには、ページの「ヘルプ」ボタンをクリックします。
「データベース」リスト
「呼出しインタフェース」リスト
「呼出しインタフェース」は、選択するデータベースに応じて自動的に更新されます。
「データ・ソース」オプション
SQL Serverデータベースの場合は、構成済のシステムDSNが必要です。詳細は、第2.2.2項「SQL ServerデータベースのシステムDSNエントリの構成」を参照してください。
「ユーザー名」オプション
第2.1項「RCUの使用によるOracle BI Schedulerのデータベースと表の作成」に記載されている手順で作成したユーザー名を入力します。
「パスワード」オプション
既存のスケジューラ・スキーマ・ユーザーのパスワードを入力します。詳細は、第2.1項「RCUの使用によるOracle BI Schedulerのデータベースと表の作成」を参照してください。
「パスワードの確認」オプション
パスワードの詳細はデータベースに対してチェックされません。
「適用」をクリックしてから、「変更のアクティブ化」をクリックします。
Business Intelligence概要ページに戻り、「再起動」をクリックします。
エージェントの高度な構成設定の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイド』のエージェントの構成と管理に関する項を参照してください。
Oracle BI Systems Management APIのメソッドを使用して構成設定を変更する方法の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイド』のOracle BI Systems Management APIの概要に関する項を参照してください。
SQL Serverデータベースの場合、Fusion Middleware Controlスケジューラ構成で使用されるデータ・ソース名(DSN)は、第2.1項「RCUの使用によるOracle BI Schedulerのデータベースと表の作成」で使用されるSQL ServerのS_NQ_SCHEDデータベースの既存ODBC DSNと一致する必要があります。
システムDSNエントリがない場合、次の手順の説明に従って新規に作成します。
SQL ServerデータベースのDSNエントリを構成するには:
Windowsの「スタート」メニューで、「設定」→「コントロール パネル」→「管理ツール」→「データ ソース(ODBC)」を選択します。
ODBCデータ ソース アドミニストレータを起動します。
「システム DSN」タブを選択し、「追加」をクリックします。
ドライバSQL Serverを選択し、「完了」をクリックします。
「SQL Server に接続するための新規データ ソースを作成する」ウィザードで、次を実行します。
データ・ソースの名前および説明を入力します。
「サーバー」リストから「SQL Server」を選択し、「次へ」をクリックします。
ログインID認証のサーバー検証で、第2.1項「RCUの使用によるOracle BI Schedulerのデータベースと表の作成」で作成したS_NQ_SCHED SQL Serverデータベース・スキーマの適切な認証を選択してから、「次へ」をクリックします。
「既定のデータベースを以下に変更する」フィールドを選択し、リストからS_NQ_SCHEDデータベースを選択します。「次へ」をクリックします。
必要に応じて言語やログ・ファイルの設定を更新し、「完了」をクリックします。
接続設定を検証するには、「データ ソースのテスト」ボタンをクリックしてから、「OK」をクリックします。
「OK」をクリックして、ODBCデータ ソース アドミニストレータを終了します。
第2.2.1項「Fusion Middleware Controlを使用してOracle BI Schedulerのデータベースを構成する方法」の説明に従って、Fusion Middleware Controlを使用して、SQL Serverデータベースを構成します。
クラスタ環境では、スケジューラのインスタンスの個数は0~2個にできます。スケジュールされるジョブやエージェントのサポートが不要な場合、インスタンスは構成しません。高可用性が不要な場合は、1つのインスタンスを構成します。高可用性をサポートするには、2つのインスタンスを構成します。
詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイド』のFusion Middleware Controlを使用したプライマリ・インスタンスおよびセカンダリ・インスタンスの構成に関する項を参照してください。
Oracle BI Schedulerが使用する表の名前を変更できます。デフォルトの表名がデータベース設定と互換性がない場合にのみ、この手順が必要です。カスタム表名は、SchedulerのインスタンスごとにOracle BI Schedulerの構成ファイルに設定を追加することで構成されます。Schedulerのインスタンスごとに同じ変更を行う必要があります。Schedulerの2つのインスタンスで別々の表名を使用した場合、アクティブなSchedulerが変更されると、動作に一貫性がなくなります。
これらの設定を変更するには、instanceconfig.xmlファイルの様々な要素を使用します。
次の手順では、Oracle BI Schedulerの表名を変更する方法について説明します。この手順では、新しいタグであるDB_Column_NamesTypeが例として作成されています。
データベースのスクリプトを使用してSchedulerの表を作成する場合、変更された表名がスクリプトに含まれる必要があります。
この手順を開始する前に、『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイド』で、テキスト・エディタを使用したOracle Business Intelligence構成設定の更新に関する項に記載されている情報を十分に理解してください。
Oracle BI Schedulerの表名の設定を手動で変更するには:
『Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイド』の構成ファイルの場所に関する項で説明されているように、Oracle BI Schedulerバージョンのinstanceconfig.xmlファイルを開いて編集します。
instanceconfig.xmlファイルの次の例で示されているように、DB_Column_NamesTypeという新しい要素を作成します。
<xs:complexType name="DB_Column_NamesType"> <xs:all> <xs:element name="TABLE_JOBS" type="xs:string" default="S_NQ_JOB" minOccurs="0"> <xs:annotation> <xs:documentation xml:lang="en"> The name of the table used as the jobs table in the back-end DB. </xs:documentation> </xs:annotation> </xs:element> <xs:element name="TABLE_INSTANCES" type="xs:string" default="S_NQ_INSTANCE" minOccurs="0"> <xs:annotation> <xs:documentation xml:lang="en"> The name of the table used as the instances table in the back-end DB. </xs:documentation> </xs:annotation> </xs:element> <xs:element name="TABLE_PARAMS" type="xs:string" default="S_NQ_JOB_PARAM" minOccurs="0"> <xs:annotation> <xs:documentation xml:lang="en"> The name of the table used as the job parameters table in the back-end DB. </xs:documentation> </xs:annotation> </xs:element> <xs:element name="TABLE_ERRMSGS" type="xs:string" default="S_NQ_ERR_MSG" minOccurs="0"> <xs:annotation> <xs:documentation xml:lang="en"> The name of the table used to store information about job instances that do not complete successfully in the back-end DB. </xs:documentation> </xs:annotation> </xs:element>
DB_Column_NamesTypeタグの下にあるエントリごとに、表2-1で示すパラメータと文字列値を追加します。データ文字列で作成された値は、Oracle BI Schedulerの表名で使用される値になります。
表2-1 instanceconfig.xmlにおけるDB列名のパラメータ
パラメータ名 | タイプ | 文字列値 |
---|---|---|
TABLE_JOBS |
REG_SA |
S_NQ_JOB |
TABLE_INSTANCES |
REG_SA |
S_NQ_INSTANCE |
TABLE_PARAMS |
REG_SA |
S_NQ_JOB_PARAM |
TABLE_ERRMSGS |
REG_SA |
S_NQ_ERR_MSG |
注意: 各列のデータ型はスキーマの目的に沿ったものにする必要があります。たとえば、ジョブIDが整数型で定義されている場合、varchar型に変更しないでください。ただし、varchar型の列で文字数を増やすことはできます。 |
変更内容を保存し、ファイルを閉じます。
Oracle Business Intelligenceを再起動します。