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Oracle® Fusion Middleware Oracle WebCenter Contentの管理
11g リリース1 (11.1.1)
B72425-03
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29 ファイルのレプリケート

この章では、Oracle WebCenter Contentのアーカイバ・ユーティリティのレプリケーション機能を使用して、コンテンツ・ファイルのエクスポート、インポート、および転送を自動化する方法について説明します。

この章の内容は、次のとおりです。

29.1 レプリケーションの理解

レプリケーションを使用してWebCenter Contentのファイルのインポートを自動化していると、自動インポートの完了直後に各バッチ・ファイルは削除されます。Webレイアウト・エディタを使用して、「アーカイブ履歴」レポートを準備することで、アーカイブ結果を確認できます。エディタの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Contentでの開発』を参照してください。

ファイルをコントリビューション・サーバーにレプリケートする場合は、ユーザーがインポート済ファイルに対する読取り権限のみを持つように、「セキュリティ・グループ」フィールドまたは「アカウント」フィールド(あるいはその両方)を変更する必要があります。そうしない場合、以降のレプリケーション・サイクルで、インポート側インスタンス内の変更されたファイルが、エクスポートされたファイルによって上書きされることがあります。

パフォーマンス上の理由で、レプリケーションはアーカイブが大きい場合(約20,000ファイル以上)にはお薦めできません。大きいアーカイブのエクスポートとインポートは、できる限りピーク以外の時間帯に手動で実行してください。


注意:

アーカイバ・ユーティリティを使用して、同じコンテンツ・サーバー・インスタンス名(IDC_Name)を共有する2つのインスタンス間でのデータの移動またはコピーはできません。これを行うと、ターゲット・システムのデータが破損します。


WebCenter Contentのインスタンス間でアーカイバの自動レプリケーションを構成すると、環境間でチェックイン、更新および削除のすべてのアクションがレプリケートされます。アーカイバに削除アクションをレプリケートさせない方法の詳細は、アーカイバで削除をレプリケートさせない方法に関するブログを参照してください。

この項の項目は次のとおりです。

29.1.1 レプリケーションの用途

レプリケーション機能の一般的な用途は次のとおりです。

  • コンテンツ・サーバー・インスタンスからコンテンツをエクスポートして、そのコンテンツを別のコンテンツ・サーバー・インスタンスに自動的にインポートして、2つのWebサイトを同期化します。

  • 2つのコントリビューション・サーバーおよびコンサンプション・サーバーの間で自動的にコンテンツをコピーします。

  • コントリビューション・サーバーからの特定のドキュメントを、よりセキュリティの強いコンテンツ・サーバー・インスタンスに自動的に移動します。

  • 古いコンテンツをストレージ・ロケーションに自動的に移動します。


注意:

レプリケーション機能では、コンテンツ・タイプおよびユーザー属性はインポートされません。


29.1.2 レプリケーションの方法

アーカイバの機能を自動化するには、次の方法があります。

  • 自動エクスポート: エクスポート条件を満たすコンテンツ・アイテムに索引が付けられるたびに、ローカル・アーカイブへのエクスポートが自動的に開始されます。

  • 自動インポート: 約1分間に1回、ローカル・アーカイブからのインポートが自動的に開始されます。

  • 自動転送: ソース・アーカイブが更新されるたびに、アーカイブ・ファイルが別のコンテンツ・サーバー・インスタンスにソケット経由で移動されます。


    注意:

    期限切れのリビジョンは手動ではエクスポートできますが、自動的にはエクスポートされません。


29.1.3 単一リビジョンのレプリケーション

「エクスポート問合せの編集」(コンテンツ)ウィンドウで「単一リビジョンのレプリケーション」オプションを使用する際には、次の考慮事項に注意してください。

  • 新規のドキュメントは、チェックイン時にアーカイバ問合せに一致するとアーカイブされます。問合せに一致しなければ、何も行われません。

  • ドキュメントに複数のリビジョンがあり、最新の一致りビジョンが削除または更新されたために問合せに一致しなくなった場合、そのドキュメントの2番目に新しい一致リビジョンがレプリケートされます。問合せに一致するリビジョンがない場合、そのドキュメントはレプリケーションで削除されます。

  • システム(A)をシステム(B)にレプリケートする場合に「単一リビジョンのレプリケーション」オプションを使用すると、常にシステムBには各ドキュメントのリビジョンが1つのみ存在することになります。レプリケートされたドキュメントのrevLabelに関係なく、各リビジョンのrevLabelは1になります。

このアーカイブ・オプションを使用すると、管理者はステージング・システムおよび本番システムを作成できます。ステージング・システムは、特定のメタデータ・フィールドが1に設定されているすべてのドキュメントをアーカイブできます。本番システムには常に、このメタデータ・フラグが設定された各ドキュメントの最新リビジョンが存在します。ステージング・システムでこのフラグを0に設定すると、本番システムからこのフラグが削除され、そのメタデータ・フィールドが1に設定された2番目に新しいリビジョンにロールバックされます。

29.2 レプリケーションの管理

レプリケーション・プロセスの管理には、自動エクスポート、自動インポートおよび自動転送の設定を含むいくつかのタスクが関連します。この項では、レプリケーション・タスクについて説明します。

29.2.1 自動エクスポートの設定

自動エクスポートを設定する手順は、次のとおりです。

  1. エクスポートを設定し、手動エクスポートを実行します。第26.2.1項を参照してください。

  2. コンテンツのエクスポート元のコンテンツ・サーバー・インスタンスでアーカイバを開きます。

  3. アーカイブ・コレクションを開きます。

  4. 現在のアーカイブ・リストで、自動的にエクスポートするアーカイブを選択します。

  5. 「レプリケーション」タブをクリックします。

  6. 「編集」をクリックします。

  7. 「登録済のエクスポータ」ウィンドウで、「自動エクスポートを有効にする」を選択します。

  8. 「登録」をクリックします。

    現在のコレクションが「登録済のエクスポータ」ボックスに追加されます。

  9. 「OK」をクリックします。

    エクスポート条件を満たす各リビジョンが索引付けられると、このアーカイブにエクスポートされます。各エクスポートが完了した時点で、バッチ・ファイルは削除されます。


    注意:

    期限切れのリビジョンは手動ではエクスポートできますが、自動的にはエクスポートされません。


29.2.2 自動インポートの設定

自動インポートを設定する手順は、次のとおりです。

  1. インポートを設定し、手動インポートを実行します。第27.3項を参照してください。

  2. アーカイブのインポート先のコンテンツ・サーバー・インスタンスでアーカイバを開きます。

  3. アーカイブ・コレクションを開きます。

  4. 現在のアーカイブ・リストで、自動的にインポートするアーカイブを選択します。

  5. 「レプリケーション」タブをクリックします。

  6. 「現在のインスタンスを登録」をクリックします。

  7. アクションの確認を要求されたら、「OK」をクリックします。

    約1分間に1回、選択したアーカイブが自動的にインポートされます。各インポートが完了した時点で、すべてのソース・バッチ・ファイルは削除されます。


    注意:

    レプリケーション機能では、コンテンツ・タイプおよびユーザー属性はインポートされません。


29.2.3 自動転送の設定

自動転送を設定する手順は、次のとおりです。

  1. 転送を設定し、手動転送を実行します。第28.1項を参照してください。

  2. ソース・コンテンツ・サーバー・インスタンスでアーカイバを開きます。

  3. アーカイブ・コレクションを開きます。

  4. 現在のアーカイブ・リストでソース・アーカイブを選択します。

  5. 「転送先」タブをクリックします。

  6. 「編集」をクリックします。

  7. 「転送オプション」ウィンドウで、「転送を自動化」を選択します。

  8. 「OK」をクリックします。

  9. 自動転送をテストします。

    1. ソース・コンテンツ・サーバー・インスタンスで、エクスポート基準を満たす新規ドキュメントをチェックインします。

    2. エクスポートを自動化した場合は、索引作成後に自動エクスポートが開始されるのを待ちます。そうでない場合は、ソース・アーカイブを手動でエクスポートします。アーカイブは数分でターゲット・コンテンツ・サーバー・インスタンスに転送されます。


      注意:

      レプリケーション機能では、コンテンツ・タイプおよびユーザー属性はインポートされません。


29.2.4 自動インポートの無効化

この項では、自動インポートを無効にする方法について説明します。

29.2.4.1 「レプリケーション」タブからのインポータの登録解除

  1. アーカイブ・コレクションを開きます。第25.3.1項を参照してください。

  2. 現在のアーカイブ・リストからアーカイブを選択します。

  3. 「レプリケーション」タブをクリックします。

  4. 「登録解除」をクリックします。

    選択したアーカイブからの自動インポートが無効になります。

29.2.4.2 「インスタンスの自動化の詳細」ページからの登録済インポータの無効化

  1. アーカイブ・コレクションを開きます。第25.3.1項を参照してください。

  2. 「オプション」から「インスタンスの自動化の詳細を表示する」を選択します。

  3. 「インスタンスの自動化の詳細」ページで、「インポータ」タブを開きます。

  4. 削除する登録済インポータを選択します。

  5. 「削除」をクリックします。

    登録済インポータがリストから削除されます。

29.2.5 自動エクスポートの無効化

自動エクスポートを無効にする手順は、次のとおりです。

  1. アーカイブ・コレクションを開きます。第25.3.1項を参照してください。

  2. 現在のアーカイブ・リストからアーカイブを選択します。

  3. 「レプリケーション」タブをクリックします。

  4. 「編集」をクリックします。

  5. 「登録済のエクスポータ」ウィンドウで、「自動エクスポートを有効にする」を選択解除します。

  6. 「OK」をクリックします。

    選択したアーカイブの自動エクスポートが無効になります。

29.2.6 自動転送の無効化

自動転送を無効にする手順は、次のとおりです。

  1. ソース・コンテンツ・サーバー・インスタンスでアーカイバを開きます。

  2. ソース・アーカイブ・コレクションを開きます。第25.3.1項を参照してください。

  3. 現在のアーカイブ・リストでソース・アーカイブを選択します。

  4. 「転送先」タブをクリックします。

  5. 「編集」をクリックします。

  6. 「転送オプション」ウィンドウで、「転送を自動化」を選択解除します。

  7. 「OK」をクリックします。

    選択したアーカイブの自動転送が無効になります。

29.2.7 登録済エクスポータの削除

この項では、登録済エクスポータを削除する方法について説明します。

29.2.7.1 「レプリケーション」タブからの登録済エクスポータの削除

  1. アーカイブ・コレクションを開きます。第25.3.1項を参照してください。

  2. 現在のアーカイブ・リストからアーカイブを選択します。

  3. 「レプリケーション」タブをクリックします。

  4. 「編集」をクリックします。

  5. 「登録済のエクスポータ」ウィンドウで、「自動エクスポートを有効にする」を選択します。

  6. 「登録済のエクスポータ」リストから、削除するコンテンツ・サーバー・インスタンスを選択します。

  7. 「削除」をクリックします。

    登録済エクスポータがリストから削除されます。

  8. 「OK」をクリックします。

29.2.7.2 「インスタンスの自動化の詳細」ウィンドウからの登録済エクスポータの削除

  1. アーカイブ・コレクションを開きます。第25.3.1項を参照してください。

  2. 「オプション」から「インスタンスの自動化の詳細を表示する」を選択します。

  3. 「インスタンスの自動化の詳細」ウィンドウで、削除する登録済エクスポータを選択します。

  4. 「削除」をクリックします。

    登録済エクスポータがリストから削除されます。