5 ドキュメントの格納と操作

この章では、Microsoft SharePoint 2010でOracle WebCenter Contentストレージ・コネクタを使用する際のドキュメントの格納と操作について説明します。

SharePointユーザーがドキュメントを作成または更新すると、そのドキュメントはWebCenter Contentまたはコネクタ・カスタム・データベースに格納されます。コネクタは、SharePointからのドキュメントを転送する際、このドキュメントがスコープ構成ルールに適合するかどうかを検証します。ドキュメントがスコープ構成ルールに適合する場合、これはWebCenter Contentに格納されます。ドキュメントがスコープ構成ルールに適合しない場合、またはネットワークの接続性に問題が発生した場合は、コネクタ・カスタム・データベースに格納されます。詳細は、第3.2.2項を参照してください。

注意: WebCenter Contentのワークフロー処理は、SharePointドキュメントには適用できません。 SharePointとWebCenter Content間の接続の確立に使用するシステム・アカウントを、WebCenter Contentでのドキュメント操作に使用することはできません。これは、コネクタ操作専用にする必要があります。

この章の内容は、次のとおりです。

• 第5.1項「SharePointでのドキュメントの作成または更新時のWebCenter Contentでのドキュメントの格納」

• 第5.2項「SharePointでのドキュメントの読取りまたはダウンロード時のWebCenter Contentからのドキュメントの取得」

• 第5.3項「WebCenter Contentからのドキュメントの削除」

• 第5.4項「WebCenter Contentでのドキュメントの操作」

5.1 SharePointでのドキュメントの作成または更新時のWebCenter Contentでのドキュメントの格納

ユーザーがSharePointでドキュメントまたはメタデータを作成または更新する際に生じる可能性のあるシナリオは次のとおりです。

シナリオ	結果
SharePointでメジャー・バージョニングが有効です。	WebCenter Contentでドキュメントの新しいメジャー・バージョンが作成されます。
SharePointでメジャーおよびマイナー・バージョニングが有効です。	WebCenter Contentでドキュメントの新しいバージョンが作成されます。ドキュメント・バージョンは、SharePointとWebCenter Contentで構成されているメジャーおよびマイナー・バージョン設定に基づいています。
SharePointでバージョニングが有効ではありません。	SharePointおよびWebCenter Contentにおいて、ドキュメントの更新バージョンが既存のバージョンを上書きします。
ドキュメントが、WebCenter Contentで構成されているスコープ構成ルールに適合します。	ドキュメントはWebCenter Contentに格納されます。
ドキュメントが、WebCenter Contentで構成されているスコープ構成ルールに適合しません。	ドキュメントはコネクタ・カスタム・データベースに格納されます。
接続性、転送失敗またはメタデータ・マッピングの問題が発生します。	ドキュメントはコネクタ・カスタム・データベースに格納されます。

5.2 SharePointでのドキュメントの読取りまたはダウンロード時のWebCenter Contentからのドキュメントの取得

SharePointユーザーは、SharePointドキュメント・ライブラリからドキュメントを読んだり、ダウンロードすることが可能です。ユーザーがドキュメントを開いて読むとき、そのドキュメントはWebCenter Contentまたはコネクタ・カスタム・データベースから取得され、SharePointのネイティブ・アプリケーションで表示されます。

5.3 WebCenter Contentからのドキュメントの削除

ユーザーがSharePointドキュメント・ライブラリまたはごみ箱からドキュメントを削除する場合、これらのドキュメントはWebCenter Contentから自動的に削除されません。WebCenter Contentからドキュメントを削除できるのは、ドキュメントをSharePointドキュメント・ライブラリとSharePointのごみ箱の両方から削除した場合のみです。WebCenter Contentからドキュメントを削除するには、RBS Maintainerユーティリティを実行します。詳細は、http://technet.microsoft.com/en-us/library/ff943565(v=office.14).aspxを参照してください。

5.4 WebCenter Contentでのドキュメントの操作

WebCenter Contentユーザーは、WebCenter Contentに格納されているSharePointドキュメントに対し、WebCenter Contentで次の操作を実行できます:

• WebCenter Contentユーザーが権限を持つドキュメントをダウンロードします。

• WebCenter Content内のSharePointドキュメント・メタデータおよびコンテンツ情報を表示します。

• マップされていないWebCenter Contentフィールドのドキュメント・メタデータを更新します。

  
  

  注意: マップされているWebCenter Contentフィールドのドキュメント・メタデータは更新できません。

  
  

• ドキュメントをサブスクライブします。