Oracle® Fusion Middleware Microsoft SharePointのためのOracle WebCenter Contentストレージ・コネクタの管理 11g リリース1 (11.1.1) E49677-01 |
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この章では、Microsoft SharePoint 2010のためのOracle WebCenter Contentストレージ・コネクタの概要について説明します。
この章の内容は、次のとおりです。
コネクタの主な役割は、SharePointライブラリからWebCenter Contentサーバー・リポジトリへ、ドキュメントをそのメタデータとともに転送し、格納することです。コネクタは、アップロード、更新、チェックイン、チェックアウト、チェックアウトの破棄および削除の操作を、SharePointからWebCenter Contentサーバー・リポジトリにレプリケートします。コネクタを使用して、次のタスクを実行できます。
接続設定の構成。
セキュリティ設定の構成。
SharePointメタデータのマッピング。
コネクタのアクティブ化。
スコープ・ルールと条件の構成。
データの移行。
次の図は、SharePointとWebCenter Contentの両方でのコネクタ・アーキテクチャを示しています。
SharePoint環境でのコネクタ・アーキテクチャ
コネクタ・データベース: コネクタは、コネクタ構成データベースとコネクタ・カスタム・データベースの2つの異なるタイプのデータベースで構成されます。これらのデータベースは、SharePointデータベースが格納されるものと同じSQL Serverインスタンスに格納されます。
コネクタ構成データベースには、接続設定、アクティブ化設定、スコープ・ルール構成、移行ジョブの詳細などの構成情報が格納されます。
コネクタ・カスタム・データベースには、ドキュメントやWebCenter Contentに格納されているドキュメントのスタブが格納されます。各SharePointコンテンツ・データベースには、異なるコネクタ構成データベースがあります。
コネクタRBSプロバイダ: コネクタは、リモートBLOBストレージ(RBS)を活用して、SharePointからのドキュメントを外部化します。SharePointにアップロードされたドキュメントはすべて、最初にコネクタ・カスタム・データベースに格納されます。RBSプロバイダは、ドキュメントの場所に応じて、コネクタ・カスタム・データベースまたはWebCenter Contentからのドキュメントの読取りおよび削除も行います。
コネクタ・イベント・レシーバ: コネクタは、SharePointのイベント・レシーバ・フレームワークを活用して、WebCenter Contentに追加、更新、チェックアウト、チェックイン、チェックアウトの破棄などの操作をレプリケートします。イベント・レシーバは、スコープ・ルールの評価も行い、ドキュメントをコネクタ・カスタム・データベースからWebCenter Contentに移動する必要があるかどうかを決定します。
WebCenter Content環境でのコネクタ・アーキテクチャ
コネクタ表: コネクタは、WebCenter Contentのデータベースに、接続、メタデータおよびセキュリティ設定を格納します。
コネクタ・フィルタ: コネクタは、WebCenter Contentのフィルタ・フレームワークを活用して、SharePointから転送されたドキュメントに対してコネクタ固有の操作を実行します。コネクタには、アクション・フィルタと制限フィルタの2種類のフィルタがあります。アクション・フィルタは、ドキュメントをWebCenter Contentに格納する前に、これらにメタデータとセキュリティを割り当てます。制限フィルタは、WebCenter Contentに格納されたSharePointコンテンツに対するチェックイン、チェックアウト、メタデータの更新など、ユーザーによるアクションの変更を制限します。
コネクタ・サービス: コネクタは、WebCenter Contentで、コネクタの構成を行うための様々なサービスを提供します。接続、アクティブ化、メタデータ、セキュリティ、スコープ・ルールおよび移行構成のサービスが提供されます。
次の手順は、コネクタを設定および使用する必要のあるタスクを示しています。
SharePointへのコネクタのインストール。詳細は、第2.3項を参照してください。
WebCenter Contentサーバーへのコネクタのインストール。詳細は、第2.4項を参照してください。
接続設定の構成。詳細は、3.1.1項を参照してください。
ファーム・レベルでのセキュリティ設定の構成。詳細は、3.1.2項を参照してください。
WebCenter ContentフィールドとSharePointメタデータとのファーム・レベルでのマッピング。詳細は、3.1.3項を参照してください。
SharePointコンテンツ・データベースのコネクタのアクティブ化。詳細は、3.2.1項を参照してください。
スコープ・ルールと条件の構成。詳細は、第3.2.2項を参照してください。
場所に対するセキュリティ設定の構成(オプション)。詳細は、3.2.3項を参照してください。
WebCenter ContentフィールドとSharePointメタデータとのドキュメント・ライブラリ・レベルでのマッピング(オプション)。詳細は、3.2.4項を参照してください。
外部化またはスコープベースの移行を実行します(オプション)。詳細は、4項を参照してください。
クラスタ環境を設定します。WebCenter Contentクラスタ環境にSharePointコネクタをインストールするには、次の項を参照してください。