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Oracle® Fusion Middleware WebCenter Sites開発者ガイド
11gリリース1 (11.1.1.8.0)
E49681-03
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59 Developer Tools: バージョン・コントロール・システムとの統合

この章では、Developer Toolsワークスペースに含まれるリソースをバージョン・コントロール・システム(VCS)に保存する方法について説明します。これにより、Developer Toolsワークスペースのリソースを、他の開発者と共有できます。

この章には次の項が含まれます。

59.1 バージョン・コントロールとDeveloper Toolsについて

バージョン・コントロール・システム(VCS)は、ソース・コード・リポジトリを作成する機能を提供します。VCSは、ソース・ファイルをバージョニング、ブランチ化および管理するための高度なツールを提供できます。Developer ToolsのワークスペースがWebCenter Sitesリソースを格納するファイル・システム構造によって、それらのリソースを任意のVCS上に格納でき、VCS内で完全なCMサイトを追跡できます。

59.2 Developer ToolsとVCSの統合

Developer Toolsワークスペースは、Eclipseプロジェクトのsrcフォルダにあります。このフォルダには、WebCenter Sitesのインストール・ディレクトリ(export/envision/cs_workspace/srcの下)から直接アクセスできます。Developer ToolsワークスペースのフォルダのコンテンツをVCSにコピーするには、最初に、使用するVCSを決める必要があります。次に、Developer Toolsワークスペースに格納されているリソースをVCSにチェックインします。使用するために選択したVCSによって、Eclipse IDEからのリソースのチェックインに必要な手順が決まります。

使用するために選択したVCSは、リソースをEclipseからVCSに直接チェックインできるプラグインを提供することで、Eclipseによってサポートされる場合があります。たとえば、Subversionリポジトリを使用してDeveloper Toolsワークスペースのコンテンツを格納する場合、Eclipse IDEはSubclipseプラグインをサポートします。そのため、リソースをEclipse IDEからSubversionディレクトリに直接チェックインできます。

Developer Toolsワークスペースは、リソースのタイプに応じて、すべてのリソースを1つ以上のファイルとして格納します。リソースをVCSにチェックインする場合、そのリソースの関連するファイルもすべてチェックインする必要があります。たとえば、添付ドキュメント(PDFなど)を含むアセットは、メタデータ・ファイル(.main.xml)や関連ドキュメント・ファイルで表されます。アセットの関連ファイルはすべてVCSにチェックインする必要があります。そうしないと、チェックインに失敗します。Developer Toolsワークスペースのレイアウトの詳細や、リソースをワークスペースのファイルにマップする方法については、第57章「Developer Tools: ワークスペース」を参照してください。


注意:

Developer ToolsワークスペースからVCSにデータをチェックインする場合、Developer Toolsワークスペースのファイル構造を詳しく理解する必要はありません。かわりに、ほとんどのVCSクライアントは、Developer Toolsワークスペースのフォルダへの増分変更を検出し、それらの変更をVCSコミット操作時に示します。


59.3 Developer Toolsが統合されたVCSでの作業

WebCenter SitesのリソースをDeveloper ToolsワークスペースからVCSにチェックインする場合、これらのリソースを他の開発者とやり取りして、時間の経過に伴うリソースへの変更を追跡できます。VCSを使用してWebCenter Sitesのリソースを共有する開発チームの例を次に示します。

開発者AがWebCenter Sitesにリソースを作成し、それをDeveloper Toolsワークスペースにエクスポートします。次に、開発者AはそのリソースをVCSにチェックインします。開発者Bは、そのリソースをVCSから自分のDeveloper Toolsワークスペースにチェックアウトできます。この開発者は、リソースを変更してその変更をVCSにチェックインできます。開発者Aと、開発チームの別の開発者は、リソースに加えられた変更をVCSから確認できます。これにより、開発チームのメンバーは、自分のDeveloper Toolsワークスペースと、リソースに加えられた最新の変更を同期させることができます。また、他の開発者は、リソースをVCSから各自のDeveloper Toolsワークスペースにチェックアウトすることで、グループに参加できます。プロジェクトの進行に応じて、リソースの追加および変更のサイクルも続きます。


注意:

WebCenter Sitesには、指定のWebCenter Sitesインスタンス内で保持される、リソースのリビジョン追跡システムがあります。WebCenter Sitesリビジョン追跡システムは、VCSに統合できません。