Oracle WebCenter Sites: Community-Gadgetsは、Webサイト・コンテンツ上の訪問者のコメント、レビューおよび評価を収集するために設計されたソーシャル・コンピューティングWebアプリケーションです。また、Community-Gadgetsでは、管理者やモデレータが必要なトピックに関するサイト訪問者を調査するために使用可能な投票を作成および管理することもできます。
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Community-Gadgetsは、一連のJavaEE Webアプリケーションで、Oracle WebCenter Sitesと統合され、ソーシャル・コンピューティング・アプリケーションとして分散環境で機能します。Community-Gadgetsでは、ユーザーに次の2つのWebエクスペリエンス管理(WEM)アプリケーションを提供します。
Community WEMアプリケーション: 訪問者のコメント、レビュー、評価および投票を収集するためのウィジェットの構成に使用されるCommunityインタフェースを提供します。また、Community WEMアプリケーションは、ユーザー生成コンテンツに対してモデレーションを行うためにも使用されます。
Gadgets WEMアプリケーション: Gadgets管理者インタフェース(グローバル・カタログ)およびGadgetsユーザー・インタフェースを提供します。どちらのインタフェースが表示されるかは、ユーザーのロールによって異なります。両方のインタフェースが、ガジェットおよびダッシュボードの登録、共有および構成を含むガジェット管理に使用されます。
WEMフレームワークおよびWEMアプリケーションの詳細は、『Oracle Fusion Middleware WebCenter Sites管理者ガイド』および『Oracle Fusion Middleware WebCenter Sites開発者ガイド』を参照してください。
Community-Gadgetsは、管理アプリケーションおよび本番(配信)アプリケーションという2つの部分で構成されます。
注意: 管理用Community-Gadgetsおよび本番用Community-Gadgetsは、別のアプリケーション・サーバー・インスタンス上にデプロイされる必要があります。単一アプリケーション・サーバー上に両方をデプロイすることは、サポートされていません。 |
管理用Community-Gadgetsには次の2つのWebアプリケーションが含まれます。
Community-Gadgets Webアプリケーション
Shindig Webアプリケーション
本番用Community-Gadgetsには次の3つのWebアプリケーションが含まれます。
Community-Gadgets Webアプリケーション
Shindig Webアプリケーション
CAS Webアプリケーション
管理コミュニティ-ガジェットは、ユーザーが生成したコンテンツ(UGC)の管理、ガジェットの登録および同様の機能に使用されます。セキュリティ上の理由から、通常、それには内部からのみアクセスできます。訪問者は、本番コミュニティ-ガジェットに、Webページにデプロイされているウィジェットおよびガジェット・ダッシュボードを使用してアクセスします。訪問者の認証はVisitors CASを介して管理されます。
管理用および本番用のCommunity-Gadgetsは両方とも、ガジェットをレンダリングするためにShindig OpenSocialコンテナを使用します。本番用Community-Gadgetsには、外部からアクセスできる必要があります。Shindig Webアプリケーションの詳細は、次のURLを参照してください。
http://shindig.apache.org/
コメント、レビュー、投票などのCommunity-Gadgets機能は、ウィジェットと呼ばれる別のモジュールとして開発されています。各ウィジェットは、ブラウザでウィジェットをレンダリングする、JavaScriptコード・スニペットを使用して、Webサイト上にデプロイできます。ブラウザでウィジェットをデプロイする機能により、デプロイメントを簡単かつプラットフォームに依存しないで行うことができます。ウィジェット・デプロイメント手法により、大規模なメンテナンスとアップグレードも促進されます。
Community-Gadgetsウィジェットは大半のサーバー側のバックエンド・テクノロジと互換性があるため、開発者が理解しておく必要のある重要なデプロイメント上の前提条件はありません。Community-GadgetsはWebCenter Sitesのアドオンであるため、WebCenter Sitesとは個別にデプロイできます。
JavaScriptを使用することにより、開発者は、使用しやすく機能が豊富なウィジェット・インタフェースを作成できます。開発者は、ユーザー・アクションに敏感で、Webページ全体を再ロードする必要のない動的画面を構築できます。ウィジェットがWebページにデプロイされるとすぐに、データ・リポジトリからのコメント、レビュー、特定の投票情報のリストなどの動的コンテンツのレンダリングおよびロードが開始されます。ウィジェットのデータは、AJAXと同様のリモート・スクリプティング・テクノロジによって、JavaScriptを使用してロードされます。また、このテクノロジにより、元のWebサイト・ドメイン以外のドメイン上にあるCommunity-Gadgets Webアプリケーションのデプロイメントも促進されます。図79-1は、デプロイメント後のWebサイト環境を示しています。
Community-Gadgetsウィジェットの基になるCommunity-Gadgetsオブジェクト・データ・モデルに習熟するためには、第81.1項「Community-Gadgetsのデータ・モデルの概要」を参照してください。
開発者は、Community-Gadgets Webアプリケーションのインストール方法を理解し、CommunityインタフェースおよびGadgetsインタフェースを認識している必要があります。このガイドを効率的に使用するには、開発者は次の使用経験が必要です。
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