バッチがドキュメントのコンテナを提供するため、キャプチャではドキュメントとそのメタデータをキャプチャして格納できます。ページはバッチ内にスキャンされ、そこでドキュメントに編成されて、索引付けおよびリリースされます。ドキュメントのバッチがスキャンまたはインポートされると、レビュー、索引付け(指定された場合)、編集およびリリースの準備が整います。この章では、バッチを表示、フィルタ処理および検索する方法、作業のためにバッチをロックする方法とリリースする方法、バッチのプロパティを変更する方法、バッチを編集する方法など、バッチの使用方法について説明します。
この章の主なトピックは次のとおりです:
この項の内容は次のとおりです。
バッチは作成される際に、クライアント・プロファイルの接頭辞(SCAN、IMPORTなど)に内部の順序番号が続く形式で自動的に名前が付けられます。
スキャンまたはインポートしてバッチを作成すると、バッチが自分に自動的にロックされ、リリースするまでロックされたままになります。これによって、バッチにアクセスしようとする他のユーザーを気にすることなく作業できます。ワークステーションに多数のバッチをロックできます。
バッチをリリースすると、それらのドキュメントとメタデータがCaptureサーバーに送信され、ロック解除されます。バッチ・リリース中に、バッチ名の上にある進行状況バーが右に移動して、リリースの進行状況が示されます。バッチ・リリースがバックグラウンドで続行されている間、他のバッチを選択して作業できます。
リリース後、クライアント・プロファイルの設定に応じてバッチで次のアクションが実行されます。
バッチは、後処理(バーコード認識、ドキュメント変換またはコンテンツ・リポジトリへのコミットなど)に移動する場合があります。
バッチはロックが解除され、他のユーザーがロックして編集できるようになる場合があります。たとえば、スキャン・オペレータがバッチを作成、レビューおよび編集した後に索引オペレータにリリースし、索引オペレータが後処理のためにバッチを選択、索引付けおよびリリースする場合があります。
この項の内容は次のとおりです。
次のガイドラインでは、バッチ・ペインでのバッチの表示について説明します。
「プリファレンス」で表示する最大数の制限を設定していない場合は、自分にロックされているバッチは常にリストされます(第5.2.4項を参照)。自分にロックされたバッチには、次のアイコンが表示されます。
ロック解除済または他のユーザーにロック済のバッチが表示されるかどうかは、選択したライアント・プロファイルの設定によって異なります。たとえば、バッチ・リストを、特定の接頭辞付きのバッチ、特定の状態(エラーまたは処理中など)のバッチ、あるいは選択したステータスまたは優先度のバッチに制限できます。(別のユーザーまたはプロセスにロックされたバッチは開けません。)
検索オプションを使用して、表示されるバッチ・リストをフィルタ処理できます。フィルタ処理は削除するまで、バッチのリフレッシュ時にも残ります。たとえば、高優先度のバッチまたは古いバッチのみなど、制限されたバッチ・セットを表示するようにバッチ・リストをフィルタ処理する場合、またはエラーが発生した1つ以上のドキュメントを含むバッチを検索する場合があります。
名前、日付、ステータス、優先度、および状態でバッチを検索できます。フィルタ済リストには、検索結果に加えて、自分にロックされているバッチが常に含まれます。
バッチを検索する手順は、次のとおりです。
バッチ・ペインで、「検索」ボタンをクリックします。
表5-1にリストされている条件を使用して、「バッチ検索条件」ウィンドウにバッチの検索方法を指定します。
複数の検索オプションを指定できます。検索フィールド内の値は1つのみが一致する必要がありますが、バッチを見つけるためには、指定されたすべての検索フィールドが一致する必要があることに注意してください。たとえば、「ステータス」フィールドで緊急を選択し、「優先度」フィールドで「8」、「9」および「10」を選択した場合、緊急ステータスでかつ優先度が「8」、「9」または「10」のバッチは見つかります。一方、緊急ステータスで優先度「0」のバッチや、ステータスがなくて優先度「8」、「9」または「10」のバッチは見つかりません。
表5-1 バッチ検索条件
検索条件 | 説明 |
---|---|
バッチ名 |
検索するバッチ名を入力します。名前の一部分を指定して、その後に1つ以上の文字と一致する |
開始日/終了日 |
日付フィールドに隣接するカレンダ・ボタンをクリックし、開始日と終了日を選択して、日付範囲内に作成されたバッチを検索します。 |
ステータス |
1つ以上のステータスを選択して、割り当てられたステータスでバッチを検索します。選択したステータスのいずれかが割り当てられたバッチと一致します。 |
優先度 |
1つ以上の優先度を選択して、割り当てられた優先度でバッチを検索します。選択した優先度のいずれかが割り当てられたバッチと一致します。 |
バッチの状態 |
1つ以上の状態を選択して、システムで割り当てられた状態によってバッチを検索します。選択した状態のいずれかが割り当てられたバッチと一致します。使用可能なバッチの状態は次のとおりです。
|
「OK」をクリックします。
フィルタ済の検索結果がバッチ・ペインに表示されます。バッチ・フィルタの設定に関係なく、自分にロックされたバッチは常にバッチ・ペインに表示されること、リフレッシュしても削除するまではバッチのフィルタ処理が残ることを覚えておいてください。
検索フィルタを削除する手順は、次のとおりです。
バッチ・ペインで、「検索」ボタンをクリックします。
「バッチ検索条件」ウィンドウで、「条件のクリア」をクリックし、「OK」をクリックします。
バッチ・ペインでは、検索条件によるリストのフィルタ処理は行われなくなります。
バッチ・リストをソートすれば、最初に作業するバッチを表示できます。たとえば、優先度別にソートすると、高優先度が割り当てられているバッチに最初に対応できます。
バッチ・リストをソートするには、次のようにします。
バッチ・ペインで、ソート・キーにする列見出しをクリックします。たとえば、「優先度」見出しをクリックすると、優先度でソートできます。列がソートされ、列見出しの横に三角形が表示されて、昇順か降順(逆三角形)かが示されます。
ソート順を変更する必要がある場合は、見出しをもう一度クリックします。
見出しを繰り返しクリックすると、昇順、降順、デフォルトのソート順の間で切り替わります。
複数の列でソートするには、[Shift]キーを押しながら別の列をクリックします。
ハッチ・ペインにリストされるバッチ数を制限するには、次のようにします。
ウィンドウの右上隅の「プリファレンス」を選択します。
「表示する最大バッチ数」フィールドに、バッチ・ペインにリストする最大バッチ数を設定します。
リストを制限するとパフォーマンスが向上する可能性があります。デフォルトは100です。
「保存」をクリックします。
新しく使用されているバッチ・リスト設定を確認するには、バッチ・リストをリフレッシュするか、クライアント・プロファイルを選択します。
この項の内容は次のとおりです。
第1.3.1項で説明されているように、ロック解除または自分にロックされたバッチを編集できます。別のユーザーにロックされたバッチは編集できません。
ロック解除されたバッチを編集するには、バッチ・ペインでバッチを選択し、自分が使用できるようにバッチの三角形をクリックしてバッチをロックします。これで、バッチ情報の編集、およびバッチのドキュメントの選択および編集を行えるようになります。
ロック解除または自分にロックされたバッチを削除できます。バッチを削除すると、バッチ内のすべてのドキュメントが完全に削除されます。
バッチ・ペインで、バッチを選択します。複数のバッチの場合は[Ctrl]キーを押しながら選択します。
「バッチの削除」ボタンをクリックします。「Yes」をクリックして削除を確定します。
この項の内容は次のとおりです。
バッチに優先度番号を割り当てることができます。優先度の範囲は0から10で、10が最大です。バッチはクライアント・プロファイルでデフォルトの優先度を割り当てられている場合がありますが、変更できます。
バッチ・ペインで、バッチを選択します。
バッチ情報が右側のペインに表示されます。バッチが自分に対してロックされている場合は、「優先度」、「ステータス」および「バッチ・ノート」フィールドを編集できます。(バッチがロック解除されている場合は、三角形をクリックするとバッチがロックされ、ロック済バッチ・アイコンが表示されて、「優先度」フィールドが編集可能になります。)
「優先度」フィールドで、0から10までの範囲で新しい優先度番号を選択します。
「適用」をクリックします。優先度の値がバッチ・ペインのリストに表示されます。
使用可能なステータスのリストから、バッチにステータスを割り当てることができます。バッチはクライアント・プロファイルでデフォルトのステータスを割り当てられている場合がありますが、変更できます。
バッチ・ペインで、バッチを選択します。
バッチ情報が右側のペインに表示されます。バッチが自分に対してロックされている場合は、「優先度」、「ステータス」および「バッチ・ノート」フィールドを編集できます。(バッチがロック解除されている場合は、三角形をクリックすればバッチがロックされ、ロック済バッチ・アイコンが表示されて、「ステータス」フィールドが編集可能になります。)
「ステータス」フィールドで、新しいステータスを選択します。
注意: バッチ・ステータスを追加する場合は、キャプチャ・ワークスペース・マネージャに連絡してください。 |
「適用」をクリックします。新しいステータスがバッチ・ペインのリストに表示されます。
バッチにノートを添付して、メモとして利用したり、そのバッチで作業する可能性がある他のキャプチャ・ユーザーに注意を促したりできます。たとえば、バッチ内の指定したドキュメントから、あるページが欠落していることを示すノートを入力する場合があります。
バッチ・ペインで、バッチを選択します。
バッチ情報が右側のペインに表示されます。バッチが自分に対してロックされている場合は、「優先度」、「ステータス」および「バッチ・ノート」フィールドを編集できます。(バッチがロック解除されている場合は、三角形をクリックすればバッチがロックされ、ロック済バッチ・アイコンが表示されて、「バッチ・ノート」フィールドが編集可能になります。)
「バッチ・ノート」フィールドで、テキストを入力、変更または削除します。
「適用」をクリックします。バッチ・ペインの「ノート」列のノート・アイコンはノートが添付されていることを示しています。
バッチをリリースすると、そのコンテンツ(ドキュメントおよびメタデータ)がCaptureサーバーに同期化され、ロックが削除され、別のユーザーまたはプロセッサが作業するためにバッチが解放されます。たとえば、バッチのリリース後に、ドキュメント変換、バー・コード認識処理、または最後のステップとして、リポジトリへの処理のコミットが行われます。
バッチ・ペインで、1つ以上のバッチを選択します。複数のバッチの場合は[Ctrl]キーを押しながら選択します。
「リリース」ボタンをクリックします。
バッチ名の上にバーが表示され、バーが右に移動して、リリースの進行状況が示されます。リリース中に、他のバッチおよびドキュメントを選択してそれらで作業できます。
(オプション)「バッチ・リストのリフレッシュ」ボタンをクリックすると、バッチの最新の状態が表示されます。リリースが完了すると、次のいずれかが発生します。
場合によっては、バッチを処理してリリースしたときに、エラーが発生することがあります。一般的なエラーは、表示されたエラーの説明に基づいて解決できることがあります。それ以外の場合は、キャプチャ・ワークスペース・マネージャに連絡して、表示されたバッチ名とエラーを伝える必要がある場合があります。この項では、いくつかのエラーの例を示します。
ロギングの構成の詳細は、第5.6.1項を参照してください。
バッチの作業中のエラー
データベース参照を実行して結果が返されなかった場合、一致する結果が見つからなかったことを示すメッセージが表示されます。
別のユーザーにロックされているバッチを選択した場合、そのユーザーとワークステーションを示すメッセージが表示されます。他のユーザーによってロックされているバッチにアクセスすることはできません。複数のユーザーがバッチを索引付けしている場合は、新規バッチを選択する前に、バッチ・リストをリフレッシュする必要がある場合があります。必要な場合は、キャプチャ・ワークスペース・マネージャに連絡してください。
バッチのリリース後のエラー
バッチをリリースした後にそのバッチでエラーが発生した場合(後処理ステップ時など)、そのバッチがバッチ・ペインに再度表示されて、ロックされた状態になることがあります。(後処理によって、バッチの名前が変更されている場合があることに注意してください。)ドキュメント・エラー・アイコンを右クリックし、メニューから「バッチ・エラーの表示」を選択すると、エラーの詳細を表示できます。
各ドキュメントのすべての必須メタデータ・フィールドを完成しないでバッチをリリースした場合、後処理ステップとしてバッチをコミットするように設定されている場合はエラーが発生します。通常、キャプチャはすべてのドキュメントをコミットし、バッチから削除します。ただし、エラーを含むドキュメントはバッチ内に残ります。エラーを解決するには、バッチを開いて、すべてのドキュメントのすべての必須メタデータ・フィールド(該当する名前の左側にアスタリスク(*)が表示されます)を完成して、バッチをもう一度リリースします。
ロギングは、バッチを追跡または監視するのに便利です。キャプチャ・ワークスペース・マネージャがロギングをリクエストする場合は、次の手順に従って、ロギングをアクティブ化するか、詳細レベルを変更します。
クライアント・ウィンドウの右上領域にある「プリファレンス」リンクをクリックします。
「ロギング・レベル」フィールドで、新しいレベルを選択します。
デフォルトでは、ロギングは「オフ」に設定されます。他には、「重大」、「警告」、「情報」、「構成」、「詳細」、「より詳細」、「最も詳細」、「すべて」などの値を設定できます。
ログ・ファイルは、ホーム・ディレクトリ内の.oracle_capture\Logディレクトリにローカル格納されます。
「保存」をクリックします。