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Oracle® Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalの管理
11gリリース1 (11.1.1.8.3)
E51441-03
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20 ワークリストの管理

この章では、WebCenter PortalおよびPortal Frameworkアプリケーションで使用されるワークリストを構成および管理する方法について説明します。

WebCenter PortalおよびPortal Frameworkアプリケーションのバックエンド・サーバーを確認および構成するには、常にFusion Middleware ControlまたはWLSTコマンド行ツールを使用してください。デプロイ後にWebCenter PortalおよびPortal Frameworkアプリケーションに加えた変更は、MDSメタデータ・ストアにカスタマイズとして格納されます。第1.3.5項「Oracle WebCenter Portalの構成に関する考慮事項」を参照してください。


注意:

Fusion Middleware ControlまたはWLSTを使用して行ったワークリストの構成の変更は動的ではありません。変更を有効にするには、WebCenter Portalがデプロイされている管理対象サーバーを再起動する必要があります。第7.2項「WebCenter Portalアプリケーションがデプロイされる管理対象サーバーの起動および停止」を参照してください。


この章には次のトピックが含まれます:


権限:

この章のタスクを実行するには、Oracle WebLogic Server管理コンソールでWebLogic ServerのAdminロール、デプロイされたアプリケーションでAdministratorロールが付与されている必要があります。

  • WebCenter Portal: Administratorロール。ポータル・ビルダー管理から付与します。

  • Portal Frameworkアプリケーション: Administratorロール。管理コンソールから付与します。

ロールと権限の詳細は、第1.8項「管理操作、ロールおよびツールの理解」を参照してください。


20.1 ワークリストの構成ロードマップ

この項では、ロードマップを構成プロセスにおけるシステム管理者のガイドとして使用します。

20.1.1 ロードマップ: WebCenter Portal用のワークリストの構成

この項の図20-1表20-1は、WebCenter Portalでワークリストを使用するための前提条件と必要なタスクの概要を示しています。

図20-1 WebCenter Portal用のワークリストの構成

図20-1の説明が続きます Install WebCenter Portal and the Oracle SOA Suite Configure a Worklist connection Configure workflows Deploy additional BPEL workflows Configure BPEL server to use same identity store as WebCenter Portal Configure single sign-on Configure WS-Security Configure SSL
「図20-1 WebCenter Portal用のワークリストの構成」の説明

表20-1 WebCenter Portal用のワークリストの構成

担当者 タスク サブタスク

管理者

1. WebCenter PortalとOracle SOA Suiteをインストールします

WebCenter PortalとBPELサーバーの間の接続を確認するには、次の手順を実行します。

  1. Oracle SOA Suiteをインストールします

  2. SOAサーバー・ドメインをoracle.wc_composite_template_11.1.1.jarテンプレートで拡張します

詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalインストレーション・ガイド』のWebCenter Portalワークフローのバックエンド要件に関する項を参照してください。

管理者

2. 次のいずれかのツールを使用してワークリスト接続を構成します脚注 1 

Fusion Middleware Controlを使用する場合

  • 2.a ワークリスト接続を作成します

  • 2.b ワークリスト接続をアクティブにします

WLSTを使用する場合

  • 2.a createBPELconnectionを実行します

  • 2.b addWorklistConnectionを実行します

管理者

3. WebCenter Portalワークフローを構成します脚注 1

3.a 次のいずれかのツールを使用して、WebCenter Portalワークフロー用のBPELサーバー接続を指定します

  • Fusion Middleware Control

  • WLST (setSpacesWorkflowConnectionName)

3.b WS-securityのキーストアを構成します

  • ポータルに参加するためのグループ招待を送信するのにWebCenter Portalワークフローを使用していない場合、非保護のSAML環境におけるワークリスト用のセキュリティ構成はオプションです。

  • グループ・メンバーシップ招待では、ポータルに参加するためのグループ招待をユーザーが受け入れる際に、WebCenter Server上でセキュアなWebCenter Webサービスを起動するためにSOAサーバーが必要になります。

詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalインストレーション・ガイド』のWebCenter Portalワークフローのバックエンド要件に関する項を参照してください。

管理者

4. (オプション)追加のBPELワークフローをデプロイします


管理者

5. (オプション) WebCenter Portalと同じアイデンティティ・ストアを使用するようにBPELサーバーを構成します脚注参照 1


管理者

6. (オプション)BPELサーバーへの接続を保護します

6.a シングル・サインオンを構成します

6.b WS-Securityを構成します

6.c SSLを構成します

エンド・ユーザー

7. WebCenter Portalでワークリストが動作していることをテストします

7.a WebCenter Portalにログインします

7.b ワークリスト・タスク・フローをページに追加します(『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalでのポータルの構築』のページへのワークリスト・タスク・フローの追加に関する項を参照してください)。

7.c ワークリスト・イベントを生成します(『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalでのポータルの構築』のワークリストの概要に関する項を参照してください)。

7.d タスク・フローにイベント情報が表示されることを確認します


脚注 1 初期設定で自動構成済


関連項目:

ワークフローの電子メール通知の構成手順については、第20.6項「電子メールで送信するWebCenter Portalワークフロー通知の構成」を参照してください。


20.1.2 ロードマップ: Portal Frameworkアプリケーション用のワークリストの構成

この項の図20-2表20-2は、Portal Frameworkアプリケーションでワークリストを使用するための前提条件と必要なタスクの概要を示しています。

図20-2 Portal Frameworkアプリケーション用のワークリストの構成

図20-2の説明が続きます Install WebCenter Portal and the SOA Suite Integrate worklists in your application Create a Worklist connection Add the Worklist task flow to a page in JDeveloper JDeveloper Fusion Middleware Control WLST WLS Admin Console Deploy additional BPEL workflows Configure BPEL server to use the same identity store as the application Configure single sign-on Add/Modify connection parameters JDeveloper Fusion Middleware Control WLST
「図20-2 Portal Frameworkアプリケーション用のワークリストの構成」の説明

図20-2 Portal Frameworkアプリケーション用のワークリストの構成

担当者 タスク サブタスク

管理者

1. WebCenter PortalとOracle SOA Suiteをインストールします


開発者

2. ワークリストをPortal Frameworkアプリケーションに統合します

2.a ワークリスト接続を作成します

2.b JDeveloperでワークリスト・タスク・フローをページに追加します

開発者/管理者

3. 次のいずれかのツールを使用してPortal Frameworkアプリケーションをデプロイします

  • JDeveloper (開発者)

  • Fusion Middleware Control (管理者)

  • WLST (管理者)

  • WLS管理コンソール(管理者)


管理者

4. 追加のBPELワークフローをデプロイします


管理者

5. (オプション): アプリケーションと同じアイデンティティ・ストアを使用するようにBPELサーバーを構成します


管理者

6. (オプション): BPELサーバーへの接続を保護します

6.a シングル・サインオンを構成します

6.b WS-Securityを構成します

6.c SSLを構成します

開発者/管理者

7. (オプション): 次のいずれかのツールを使用して接続パラメータを追加または変更します

  • JDeveloper。その後、アプリケーションを再デプロイします(開発者)

  • Fusion Middleware Control (管理者)

  • WLST (管理者)


エンド・ユーザー

8. ワークリストが動作していることをテストします

8.a Portal Frameworkアプリケーションにログインします

8.b ワークリスト・イベントを生成します

8.c タスク・フローにイベント情報が表示されることを確認します


20.2 BPEL接続について

BPEL接続に関する操作を行うときには、次の点に留意してください。

20.3 BPELサーバーの前提条件

ワークリストのスムーズな動作を確実にするために、次の点に留意してください。

BPELサーバーの問題を解決する方法の詳細は、第20.7項「ワークリストに関する問題のトラブルシューティング」を参照してください。

この項には次のサブセクションが含まれます:

20.3.1 BPELサーバー: インストールと構成

ワークリストは、Oracle SOA Suiteに含まれるOracle BPEL Process Manager (BPEL)サーバーに依存しています。

ワークリストを使用するには、Oracle SOA Suiteをインストールする必要があります。Oracle SOA Suiteをインストールする方法の詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle SOA SuiteおよびOracle Business Process Management Suiteインストレーション・ガイドを参照してください。

Oracle SOA Suiteのインストール後に、BPELサーバーへの接続を設定することで、WebCenter Portalにワークリストを統合できます。

20.3.2 BPELサーバー: セキュリティに関する考慮事項

ワークリストは、現在認証されているユーザーのタスクを表示するものです。ポータル・ユーザーがOracle SOA SuiteのBPELサーバー上でタスクを格納および取得するには、そのユーザーの名前が共有ユーザー・ディレクトリ(LDAP)に存在しているか、BPELサーバーとポータル・アプリケーション(WebCenter Portalまたは独自のPortal Frameworkアプリケーション)の両方で同様に設定されている必要があります。

たとえば、ユーザーrsmithがワークリストを使用してBPELサーバー上でタスクを格納および取得する場合、BPELサーバーとWebCenter Portalの両方にユーザーrsmithが存在している必要があります。

追加のログイン・プロンプトが表示されないようにWebCenter Portalのワークリスト・コンポーネントからBPELタスクの詳細にアクセスするには、WebCenter PortalサーバーとOracle SOA SuiteサーバーでOracle Single Sign-Onサーバーを共有するように構成する必要があります。詳細は、第33.2項「Oracle Access Manager (OAM)の構成」および第33.3項「Oracle Single Sign-On (OSSO)の構成」を参照してください。

セキュアな接続の場合は、オプションでSOAとWebCenter Portalの間のWS-Securityを構成できます。詳細は、第36章「WS-Securityの構成」を参照してください。

20.3.3 BPELサーバー: WebCenter Portalでの制限事項

ワークリスト・タスク・フローは、認証されたページ内でのみ機能します。ワークリスト・タスク・フローが非保護ページ(ユーザーがログインしたアプリケーションからの移動先ではないパブリック・ページ)にある場合、「ワークリスト・コンテンツを表示するにはログインする必要があります。」という警告メッセージが表示されます。これは、現在のユーザーのセッションで、どのユーザーのタスクが問合せの対象になるかを判断できるようにするためです。

20.4 ワークリスト接続の設定

この項には次のサブセクションが含まれます:

20.4.1 ワークリスト接続について

ワークリストを使用すると、WebCenter Portalまたは独自のPortal Frameworkアプリケーションで、認証済ユーザーに対して、それらのユーザーに現在割り当てられているBPELワークリスト・アイテムのリストを表示できます。BPELワークリスト・アイテムは、1つ以上のBPELワークリスト・リポジトリからのオープンなBPELタスクです。

ワークリスト・アイテムを配信するBPELサーバーごとに1つずつ接続が必要です。WebCenter Portalユーザーが様々なBPELサーバーからの割当てや通知をモニターおよび管理できるように、複数のワークリスト接続を使用できます。

BPELサーバーに接続できない場合、その接続が使用不可能であることがワークリスト・タスク・フローによって示され、そのエラーの原因がサーバーの診断ログに記録されます。このログは、ワークリスト・コンポーネントのログ・ディレクトリをホストするサーバーにあります。例:

./user_projects/domains/base_domain/servers/WC_CustomPortal/logs/WC_CustomPortal-diagnostic.log

Portal Frameworkアプリケーションの場合: ./user_projects/domains/base_domain/servers/WC_CustomPortal/logs/WC_CustomPortal-diagnostic.log

これらは、ドメイン名がbase_domain (デフォルト)の場合の例ですが、ドメイン作成時に別の名前を定義できます。

WebCenter Portalで内部ワークフロー(メンバーシップ通知およびポータル・サブスクリプション・リクエスト)をサポートするには、BPELサーバー接続が必要です。詳細は、第20.5項「WebCenter PortalワークフローをホスティングするBPELサーバーの指定」を参照してください。

ワークリストは、SOAインスタンス接続を共有できます。そうすることで、各ユーザーのワークリスト・タスク・フローに、ポータル・アクティビティに関連するワークリスト・アイテムを表示できます。

20.4.2 ワークリスト接続の登録

この項には次のサブセクションが含まれます:

20.4.2.1 Fusion Middleware Controlを使用したワークリスト接続の登録

ワークリスト接続を登録する手順は、次のとおりです。

  1. Fusion Middleware Controlにログインし、WebCenter PortalまたはPortal Frameworkアプリケーションのホームページに移動します。詳細は、次を参照してください。

  2. 次のいずれかを実行します。

    • WebCenter Portalの場合: 「WebCenterポータル」メニューから、「設定」「サービス構成」を選択します。

    • Portal Frameworkアプリケーションの場合: 「アプリケーションのデプロイ」メニューから、「WebCenterポータル」「サービス構成」を選択します。

  3. 「WebCenter Portalサービス構成」ページで、「ワークリスト」を選択します。

  4. 新規の接続を登録するには、「追加」をクリックします(図20-3)。

    図20-3 ワークリスト接続の構成

    図20-3の説明が続きます
    「図20-3 ワークリスト接続の構成」の説明

  5. ワークリスト接続の一意の名前を入力し、アクティブな接続として設定します(表20-3)。この接続は、管理対象サーバーの再起動後に適用されます。

    表20-3 ワークリスト接続: 名前

    フィールド 説明

    接続名

    接続の一意の名前を入力します。この名前は、WebCenter Portalのすべての接続タイプにおいて一意である必要があります。

    この名前は、WebCenter Portalでワークリスト機能を使用するユーザーに対して表示できます。ユーザーは、ソートおよびグループ化の様々なオプションを使用して、ワークリストの割当てを編成できます。「ワークリスト・サーバー別にグループ化」オプションを使用すると、ここで指定した名前が表示されます。このため、他のユーザーにわかりやすい意味のある名前(たとえばHuman Resources)を入力することが重要です。

    アクティブな接続

    選択すると、WebCenter Portalでこのワークリスト接続がアクティブになります。アクティブになった後は、関連付けられたBPELサーバーからのワークリスト・アイテムがユーザーのワークリストに表示されます。

    WebCenter Portalユーザーが様々なBPELサーバーからの割当てや通知をモニターおよび管理できるように、複数のワークリスト接続を一度にアクティブにできます。なんらかの理由で接続を無効化する必要がある場合は、このオプションの選択を解除します。

    (「編集」モードのみ。)チェック・ボックスは、他のコンポーネントがこの接続を共有するかどうかを示します。

    • ワークリスト

      この接続に関連付けられたアイテムをワークリストで表示するかどうかを指定します。

    • Spacesアプリケーション

      WebCenter Portalが内部ワークフロー(メンバーシップ通知やサブスクリプション・リクエストなど)に同じBPELサーバー接続を使用するかどうかを指定します。この機能を提供するBPELサーバーは、Oracle SOA Suiteに含まれるBPELサーバーです。詳細は、第20.5項「WebCenter PortalワークフローをホスティングするBPELサーバーの指定」を参照してください。

    ここには示されていませんが、通知でBPELサーバー接続を使用するように設定することもできます。第19.3項「通知の設定」を参照してください。

    接続プロパティを変更する前に、この接続を共有する他のコンポーネントへの影響を考慮してください。


  6. BPELサーバーの接続の詳細を入力します(表20-4)。

    表20-4 ワークリスト接続: 接続の詳細

    フィールド 説明

    BPEL SOAP URL

    BPELサーバーへのアクセスに必要なURLを入力します。次の形式を使用します。

    protocol://host:port
    

    例: http://mybpelserver.com:8001

    注意: WebCenter Portalは、Oracle SOA Suiteに含まれているBPELサーバーを使用して、WebCenter Portalワークフローを実装します。ワークフロー接続を設定する場合、SOA SuiteのBPELサーバーのURLをここに入力してください。詳細は、第20.5項「WebCenter PortalワークフローをホスティングするBPELサーバーの指定」を参照してください。

    SAMLトークン・ポリシーURI

    この接続で認証に使用するSAML (Security Assertion Markup Language)トークン・ポリシーを選択します。

    SAMLは、認証および認可の権限を定義するセキュリティ・トークンを渡すためのXMLベース標準です。(レシーバとの信頼関係を持っている)証明エンティティは、送信者保証と呼ばれる方式によってサブジェクトの検証を保証します。選択可能なオプションは次のとおりです。

    • SAMLトークン・クライアント・ポリシー(oracle/wss10_saml_token_client_policy): これを選択した場合、追加のセキュリティなしの基本構成が検証されます。これはデフォルト設定です。

    • メッセージ保護付きSAMLトークン・クライアント・ポリシー(oracle/wss10_saml_token_with_message_protection_client_policy): これを選択すると、SAMLベースのBPEL Webサービスを使用してセキュリティが強化されます。選択した場合、WebCenter PortalとBPELアプリケーションの両方でキーストアを構成する必要があります。詳細は、第36章「WS-Securityの構成」を参照してください。

    • グローバル・ポリシー・アタッチメント: このオプションは、使用する環境でグローバル・ポリシー・アタッチメントがサポートされている場合に選択します。

    受信者キーの別名

    メッセージ保護付きSAMLポリシーの認証に使用される受信者キーの別名です。これが必要なのは、BPELサーバー接続で認証のためにSAMLトークン・ポリシーが使用されていて、WebCenter Portalのワークリストで複数のBPELサーバー接続が使用されている場合のみです。

    例: myKey

    複合トポロジの受信者キーの別名を調べるには、第36.3項「複合トポロジの場合のWS-Securityの構成」を参照してください。

    リンクURL

    BPELサーバーへのリンクに使用されるURLを指定します。指定する必要があるのは、たとえばSSOまたはHTTPSが構成されるときなど、BPEL SOAP URLと異なる場合のみです。

    protocol://host:portという形式を使用します。

    例: http://mySSO.host.com:7777

    パフォーマンス上の理由で、HTTPSまたはSSO環境においては、「リンクURL」ではHTTPSまたはSSO Webサーバーを介したBPELワークリスト・アイテムへのユーザー・アクセスを指定します。一方、「BPEL SOAP URL」では、HTTPSまたはSSO Webサーバーを介したリダイレクトを伴わないBPEL Webサービスへの直接アクセスを指定します。


  7. 「OK」をクリックして、この接続を保存します。

  8. 「テスト」をクリックして、作成した接続が機能するかどうかを検証します。

    正常な接続の場合、新しい(アクティブな)接続の使用を開始するにはWebCenter Portalがデプロイされている管理対象サーバーを再起動する必要があることを通知するアドバイスが「テストのステータス」メッセージに表示されます。詳細は、第7.2項「WebCenter Portalアプリケーションがデプロイされる管理対象サーバーの起動および停止」を参照してください。

    テストが失敗した場合、第20.7項「ワークリストに関する問題のトラブルシューティング」を参照してください。


    ヒント:

    新規に登録した接続をアクティブ化するには、第20.4.3項「ワークリスト接続のアクティブ化」に記載された手順を実行します。


20.4.2.2 WLSTを使用したワークリスト接続の登録

WLSTコマンドのcreateBPELConnectionを使用して、BPELサーバー接続を作成します。コマンドの構文と例は、『Oracle Fusion Middleware WebLogic Scripting Toolコマンド・リファレンス』のcreateBPELConnectionに関する項を参照してください。

新しいBPELサーバー接続をアクティブに使用するようにワークリストを構成するには、いくつかの追加構成が必要です。詳細は、第20.4.3.2項「WLSTを使用したワークリスト接続のアクティブ化」を参照してください。

WLSTコマンドの実行方法の詳細は、第1.13.3.1項「Oracle WebLogic Scripting Tool (WLST)コマンドの実行」を参照してください。


注意:

新規に登録した接続をアクティブ化するには、第20.4.3項「ワークリスト接続のアクティブ化」に記載された手順を実行します。

新しい(アクティブな)接続の使用を開始するには、WebCenter Portalがデプロイされている管理対象サーバーを再起動する必要があります。詳細は、『Oracle Fusion Middleware管理者ガイド』のコマンド行を使用した管理対象サーバーの起動および停止に関する項を参照してください。


20.4.3 ワークリスト接続のアクティブ化

WebCenter PortalおよびPortal Frameworkアプリケーションでは、一度に複数のワークリスト接続をアクティブにできます。複数の接続により、WebCenter Portalユーザーは複数のBPELサーバーからの割当てや通知をモニターおよび管理できます。ワークリストの問合せ先のSOAサーバーが現在メンテナンス中である場合、アクティブな接続を一時的に無効化して、エラーや警告がログに記録されたりユーザー・インタフェースに表示されないようにできます。

この項には次のサブセクションが含まれます:

20.4.3.1 Fusion Middleware Controlを使用したワークリスト接続のアクティブ化

ワークリスト接続をアクティブ化または無効化するには:

  1. Fusion Middleware Controlにログインし、WebCenter PortalまたはPortal Frameworkアプリケーションのホームページに移動します。詳細は、次を参照してください。

  2. 次のいずれかを実行します。

    • WebCenter Portalの場合: 「WebCenterポータル」メニューから、「設定」「サービス構成」を選択します。

    • Portal Frameworkアプリケーションの場合: 「アプリケーションのデプロイ」メニューから、「WebCenterポータル」「サービス構成」を選択します。

  3. 「WebCenter Portalサービス構成」ページで、「ワークリスト」を選択します。

    「ワークリスト接続の管理」表に、現在のアクティブな接続(ある場合)が示されます。

  4. アクティブ化(または無効化)するワークリスト接続を選択し、「編集」をクリックします。

  5. 「ワークリスト」チェック・ボックスを選択して、WebCenter Portalでこのワークリスト接続をアクティブ化します。

    アクティブになった後は、関連付けられたBPELサーバーからのワークリスト・アイテムがワークリスト・タスク・フロー内に表示されます。なんらかの理由で接続を無効化する必要がある場合は、このオプションの選択を解除します。

  6. 「OK」をクリックして、接続を更新します。

  7. 「テスト」をクリックして、アクティブ化した接続が機能するかどうかを検証します。

    接続が正常にアクティブ化されると、更新した接続の使用を開始するにはWebCenter Portalがデプロイされている管理対象サーバーを再起動する必要があることを通知するアドバイスが「テストのステータス」メッセージに表示されます。詳細は、第7.2項「WebCenter Portalアプリケーションがデプロイされる管理対象サーバーの起動および停止」を参照してください。

20.4.3.2 WLSTを使用したワークリスト接続のアクティブ化

WLSTコマンドのaddWorklistConnectionを使用して、ワークリストの既存のBPEL接続をアクティブ化します。コマンドの構文と例は、『Oracle Fusion Middleware WebLogic Scripting Toolコマンド・リファレンス』のaddWorklistConnectionに関する項を参照してください。

ワークリストにより使用されているBPEL接続を後から無効化するには、WLSTコマンドのremoveWorklistConnectionを実行します。接続の詳細は保持されますが、この接続はアクティブな接続として示されなくなります。構文の詳細と例は、『Oracle Fusion Middleware WebLogic Scripting Toolコマンド・リファレンス』のremoveWorklistConnectionに関する項を参照してください。

現在どの接続がアクティブになっているかを調べるには、listWorklistConnectionsを使用します。

WLSTコマンドの実行方法の詳細は、第1.13.3.1項「Oracle WebLogic Scripting Tool (WLST)コマンドの実行」を参照してください。


注意:

アクティブな接続の使用を開始するには、WebCenter Portalがデプロイされている管理対象サーバーを再起動する必要があります。詳細は、『Oracle Fusion Middleware管理者ガイド』のコマンド行を使用した管理対象サーバーの起動および停止に関する項を参照してください。


20.4.4 ワークリスト接続の詳細の変更

この項には次のサブセクションが含まれます:

20.4.4.1 Fusion Middleware Controlを使用したワークリスト接続の詳細の変更

ワークリスト接続の詳細を更新する手順は、次のとおりです。

  1. Fusion Middleware Controlにログインし、WebCenter PortalまたはPortal Frameworkアプリケーションのホームページに移動します。詳細は、次を参照してください。

  2. 次のいずれかを実行します。

    • WebCenter Portalの場合: 「WebCenterポータル」メニューから、「設定」「サービス構成」を選択します。

    • Portal Frameworkアプリケーションの場合: 「アプリケーションのデプロイ」メニューから、「WebCenterポータル」「サービス構成」を選択します。

  3. 「WebCenter Portalサービス構成」ページで、「ワークリスト」を選択します。

  4. アクティブ化するワークリスト接続を選択し、「編集」をクリックします。

  5. 必要に応じて接続の詳細を編集します。

    パラメータの詳細は、表20-4「ワークリスト接続: 接続の詳細」を参照してください。

  6. 「OK」をクリックして、接続を更新します。

  7. 「テスト」をクリックして、更新した接続が機能するかどうかを検証します。

    接続が正常に更新されると、更新した接続の使用を開始するにはWebCenter Portalがデプロイされている管理対象サーバーを再起動する必要があることを通知するアドバイスが「テストのステータス」メッセージに表示されます。詳細は、第7.2項「WebCenter Portalアプリケーションがデプロイされる管理対象サーバーの起動および停止」を参照してください。

20.4.4.2 WLSTを使用したワークリスト接続の詳細の変更

WLSTコマンドのsetBPELConnectionを使用して、既存のBPELサーバー接続の詳細を編集します。コマンドの構文と例は、『Oracle Fusion Middleware WebLogic Scripting Toolコマンド・リファレンス』のsetBPELConnectionに関する項を参照してください。

WLSTコマンドの実行方法の詳細は、第1.13.3.1項「Oracle WebLogic Scripting Tool (WLST)コマンドの実行」を参照してください。


注意:

更新された(アクティブな)接続の使用を開始するには、WebCenter Portalがデプロイされている管理対象サーバーを再起動する必要があります。詳細は、『Oracle Fusion Middleware管理者ガイド』のコマンド行を使用した管理対象サーバーの起動および停止に関する項を参照してください。


20.4.5 ワークリスト接続の削除

複数のWebCenter Portalコンポーネント(ワークリスト、通知、およびワークフロー)が同じワークリスト接続を共有している場合があります。ワークリスト接続を削除する前に、Fusion Middleware Controlの「アプリケーション構成」ページ(「WebCenterポータル」「設定」「アプリケーション構成」)に移動して、その接続がワークフローや通知で使用されているかどうか確認してください。

この項には次のサブセクションが含まれます:

20.4.5.1 Fusion Middleware Controlを使用したワークリスト接続の削除

ワークリスト接続を削除するには:

  1. Fusion Middleware Controlにログインし、WebCenter PortalまたはPortal Frameworkアプリケーションのホームページに移動します。詳細は、次を参照してください。

  2. 次のいずれかを実行します。

    • WebCenter Portalの場合: 「WebCenterポータル」メニューから、「設定」「サービス構成」を選択します。

    • Portal Frameworkアプリケーションの場合: 「アプリケーションのデプロイ」メニューから、「WebCenterポータル」「サービス構成」を選択します。

  3. 「WebCenter Portalサービス構成」ページで、「ワークリスト」を選択します。

  4. 削除するワークリスト接続を選択し、「削除」をクリックします。

  5. 確認のため、「はい」をクリックします。

  6. この変更を有効にするには、アプリケーションがデプロイされている管理対象サーバーを再起動する必要があります。詳細は、第7.2項「WebCenter Portalアプリケーションがデプロイされる管理対象サーバーの起動および停止」を参照してください。

20.4.5.2 WLSTを使用したワークリスト接続の削除

WLSTコマンドのdeleteConnectionを使用して、以前にワークリストに対して登録したBPEL接続を削除します。コマンドの構文と例は、『Oracle Fusion Middleware WebLogic Scripting Toolコマンド・リファレンス』のdeleteConnectionに関する項を参照してください。

WLSTコマンドのremoveWorklistConnectionを使用して、adf-config.xmlで構成されているBPELサーバーを削除します。ワークリストは指定された接続を使用しなくなりますが、BPELサーバー接続の詳細は将来利用できるようにconnections.xmlに保持されます。

connections.xmlからBPELサーバー接続を削除するには、WLSTコマンドのdeleteConnectionを使用します。

コマンドの構文と詳細な例は、『Oracle Fusion Middleware WebLogic Scripting Toolコマンド・リファレンス』のremoveWorklistConnectionに関する項およびdeleteConnectionに関する項を参照してください。

WLSTコマンドの実行方法の詳細は、第1.13.3.1項「Oracle WebLogic Scripting Tool (WLST)コマンドの実行」を参照してください。

変更を適用するために、管理対象サーバーを再起動します。

20.5 WebCenter PortalワークフローをホスティングするBPELサーバーの指定

WebCenter Portalは、Oracle SOA Suiteに付属するBPELサーバーを使用して、スペース・メンバーシップ通知やスペース・サブスクリプション・リクエストなどの内部ワークフローをホストします。WebCenter Portalアプリケーション内のワークフロー機能を有効化するには、BPELサーバーとの接続が必要です。


注意:

WebCenter Portalワークフローは、WebCenter Portalを使用するように構成されたSOA管理対象サーバーにデプロイする必要があります。『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalインストレーション・ガイド』の「WebCenter Portalワークフローのバックエンド要件」の章も参照してください。


WebCenter Portalワークフローとの接続を構成するには:

  1. Fusion Middleware Controlにログインし、WebCenter Portalのホームページに移動します。

    第6.2項「WebCenter Portalのホームページへの移動」を参照してください。

  2. 「WebCenterポータル」メニューから、「設定」「アプリケーション構成」を選択します。

    図20-4 WebCenter PortalワークフローをデプロイするBPELサーバーの選択

    図20-4の説明が続きます
    「図20-4 WebCenter PortalワークフローをデプロイするBPELサーバーの選択」の説明

  3. 「接続名」ドロップダウン・リストから、必要な接続名を選択します。

    選択可能な接続は、WebCenter Portalでワークリスト・サービスに対して現在構成されている接続です。

    WebCenter PortalワークフローがデプロイされているSOAインスタンスを指す接続を選択していることを確認してください。その接続がリストにない場合は、作成する必要があります。接続を定義するには、第20.4項「ワークリスト接続の設定」を参照してください。

  4. 「適用」をクリックします。

  5. この変更を有効にするには、WebCenter Portalアプリケーションがデプロイされている管理対象サーバーを再起動する必要があります。

    第7.2項「WebCenter Portalアプリケーションがデプロイされる管理対象サーバーの起動および停止」を参照してください。

20.6 電子メールで送信するWebCenter Portalワークフロー通知の構成

WebCenter Portalには、SOAワークフローと統合されるヒューマン・ワークフロー(人間による操作が必要)があります。SOAサーバーは電子メールを構成し、通知をユーザーの受信箱に配信できます。ユーザーは通知を承認または却下できます。

この項では、電子メール通知を有効にし、メール・サーバー情報を構成することで、WebCenter Portalワークフロー通知を電子メールでユーザーに送信する方法について説明します。

  1. Fusion Middleware Controlを使用して、SOAを更新し、電子メール通知を有効にします。図20-5に示すように、SOAサーバーの下で、「SOA管理」「ワークフロー構成」を選択します。

    図20-5 SOA管理: ワークフロー構成

    図20-5の説明が続きます
    「図20-5 SOA管理: ワークフロー構成」の説明

  2. 「通知モード」として「電子メール」を選択し、使用する電子メールの有効なアカウントを指定します(図20-6)。

    図20-6 「電子メール」通知モードのプロパティ

    図20-6の説明が続きます
    「図20-6 「電子メール」通知モードのプロパティ」の説明

  3. 「「メッセージング・ドライバ」ページに移動」をクリックします(図20-6)。

  4. ユーザー・メッセージング電子メール・ドライバの「ドライバの構成」アイコンを選択します(図20-7)。

    図20-7 関連ドライバ

    図20-7の説明が続きます
    「図20-7 関連ドライバ」の説明

  5. 電子メール・ドライバの構成ページで次の操作を行います。

  6. 構成の更新を保存し、管理対象のSOAサーバーを再起動します。(WebCenter Portalの場合、構成または再起動は不要です。)

    ユーザーがポータルに参加するように招待されると、「承認」または「却下」リンクを含む電子メールが送信されます。

    (オプション) Fusion Middleware Controlからサンプルの電子メールを送信すると、構成が正しいことを確認できます。

  7. コミュニティ・ワークフローから、「ヒューマン・ワークフロー」を選択します(図20-11)。

    図20-11 ヒューマン・ワークフロー

    図20-11の説明が続きます
    「図20-11 ヒューマン・ワークフロー」の説明

    「ヒューマン・ワークフロー・エンジン・ホーム」ページが表示されます(図20-12)。

  8. 「通知管理」タブで、電子メール・アドレスを確認します。

    「通知管理」タブには、正しくない電子メール・アドレスを表示し、通知を再送信するオプションがあります。

    図20-12 ヒューマン・ワークフロー・エンジン・ホーム

    図20-12の説明が続きます
    「図20-12 ヒューマン・ワークフロー・エンジン・ホーム」の説明

  9. 「テスト通知の送信」をクリックして、構成を検証します。

  10. 「送信」をクリックします(図20-13)。

    図20-13 テスト通知

    図20-13の説明が続きます
    「図20-13 テスト通知」の説明

    テスト通知を送信した後、電子メールが受信されることを確認します。


    注意:

    ユーザーが電子メール経由の通知に対応できる電子メールを生成する4つのワークフローがあります。ポータル管理設定の「メンバー」ページでは、ユーザーを追加し、電子メール通知メッセージを編集できます。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalの管理』の「メンバーの管理とロールの割当て」の項を参照してください。


20.7 ワークリストに関する問題のトラブルシューティング

ワークリストは、いくつかのミドルウェア・コンポーネントに依存して、ログインしているユーザーに対してワークリスト・アイテムを表示するため、ワークリストの障害の原因として、いくつかの要因が考えられます。この項で説明する問題と解決法は、発生する可能性がある一般的な問題の一部に関するものです。

この項には次のサブセクションが含まれます:


注意:

障害の原因を特定するには、構成したSOA BPELサーバーの管理対象サーバーとワークリスト・プロセスをホストしている管理対象サーバーのログ・ファイルを調べます。


20.7.1 アプリケーションの構成の問題が原因でワークリストが使用できない

この項で説明する問題は、ワークリストが使用できないことに関連しています。ワークリスト・タスク・フローによる「ワークリスト・サービスは使用できません」というメッセージに続けて、次の警告が表示されます。

BPELワークリスト接続が設定されていないか、既存の接続構成に問題があるかのいずれかです。このアプリケーションに対してBPELワークリスト接続が少なくとも1つ設定されていることと、未解決の'ConfigurationExceptions'例外がログに記録されていないことを確認してください。

この項には次のサブセクションが含まれます:

20.7.1.1 adf-config.xmlが存在しないBPEL接続を参照している

問題

adf-config.xmlファイルにリストされている接続が、アプリケーションのconnections.xmlファイルに存在していません。アプリケーションが実行されている管理対象サーバーの診断ログに次のようなエントリが存在します。

[2009-03-22T13:33:54.140+00:00] [DefaultServer] [WARNING] [WCS-32008] [oracle.webcenter.worklist.config][tid: [ACTIVE].ExecuteThread: '12' for queue: 'weblogic.kernel.Default (self-tuning)'] userId: user][ ecid: 0000I0iOmdTFk3FLN2o2ye19kTB0000V,0][APP: Worklist#V2.0 arg: Human Resources ''connection_name''という名前のBPEL接続がconnections.xmlファイルに存在しませんでした。このため、ワークリスト・サービスは必須のBPEL接続と対話できません。

解決策

ログに示されている名前のBPEL接続を作成するか、その接続を削除します。デプロイ後にワークリスト構成を更新する方法の詳細は、第20.4項「ワークリスト接続の設定」を参照してください。

開発中の場合は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter PortalおよびOracle Jdeveloperでのポータルの開発』のワークリストの統合に関する項を参照してください。

どの接続名が参照されているかを調べたり、ワークリストの構成を検証するには、WLSTコマンドのlistWorklistConnections(appName='myApp', verbose=true)を実行します。詳細は、『Oracle Fusion Middleware WebLogic Scripting Toolコマンド・リファレンス』のlistWorklistConnectionsに関する項を参照してください。

20.7.1.2 adf-config.xmlにBPEL接続への参照が含まれていない

アプリケーションのadf-config.xmlにはワークリスト接続への参照がありませんが、connections.xmlファイルにはその接続があります。

問題

アプリケーションが実行されている管理対象サーバーの診断ログに、たとえば次のようなエントリが記録されています。

[2009-03-23T10:23:56.943+00:00] [DefaultServer] [WARNING] [WCS-32009] [oracle.webcenter.worklist.config] [tid: [ACTIVE].ExecuteThread: '21' for queue: 'weblogic.kernel.Default (self-tuning)'] [userId: user] [ecid: 0000I0mqx8Fk3FLN2o2ye19lqBV000008,0] [APP: Worklist#V2.0] ワークリスト・サービスには、connections.xml内のBPELConnectionにマップされるadf-config.xml内のConnectionName構成エントリがないため、ワークリスト・サービスはこのアプリケーション用には設定されませんでした。

解決策

ワークリストがワークリスト・アイテムの問合せを実行できるように、少なくとも1つのBPELサーバーへの接続を構成します。

デプロイ後に、WLSTまたはFusion Middleware Controlを使用したワークリスト接続を作成します。詳細は、第20.4.2項「ワークリスト接続の登録」を参照してください。デプロイ時に、Oracle JDeveloperを使用したワークリスト接続を作成します。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter PortalおよびOracle Jdeveloperでのポータルの開発』のワークリストの統合に関する項を参照してください。adf-config.xmlおよびconnections.xmlファイルを手動で変更しないでください。

20.7.1.3 「行がまだありません」というメッセージが表示される

問題

ワークリスト・タスク・フローで、「行がまだありません」というメッセージが表示され続けます。

解決策

この問題に対処するには、次のような解決法があります。

  • ログインしているユーザーに対する「割当て済」のワークリスト・アイテムが存在しない場合

    ログインしているユーザーにワークリスト・アイテムが割り当てられていて、それらのアイテムの状態が「割当て済」の場合、常にワークリスト・タスク・フローに表示されます。「行がまだありません」というメッセージは、ログインしているユーザーに対する割当て済ワークリスト・アイテムが存在しないことを示しています。これは問題ではなく、想定内の動作です。

    このメッセージの情報が正しいことを確認するには、Oracle SOA SuiteのBPELワークリスト・アプリケーションを開いて、ワークリスト・アイテムが存在するかどうか調べます。BPELワークリスト・アプリケーションのURLは、http://host:port/integration/worklistappです。hostportは、ワークリスト接続で使用されるものと同じです。

  • ワークリスト・タスク・フローが存在しているADFページがADFで保護されていない場合

    認証されたユーザーがOracle SOA SuiteのBPELサーバーへのアクセスをアプリケーション・セッションに関連付けられていないため、ワークリスト・タスク・フローがワークリスト・リポジトリに対する問合せを実行できません。そのページにADFセキュリティを適用してください。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter PortalおよびOracle Jdeveloperでのポータルの開発』のワークリストのセキュリティの設定に関する項を参照してください。

20.7.2 サーバーの障害が原因でワークリストが使用できない

ワークリスト接続が存在しているのにワークリスト・タスク・フローで「ワークリスト・サービスは使用できません」という警告が表示される場合、サーバーの障害が問題の原因になっている可能性があります。複数の接続がある場合、「これ以上のアイテムは現在はありません。」というメッセージが表示されます。これらの汎用警告メッセージは、ワークリストとOracle SOA Suite BPELリポジトリとのやり取りに問題がある場合に表示されます。

問題の根本原因を特定するには、障害が発生した時点の管理対象サーバーの診断ログを調べます。場合によっては、Oracle SOA SuiteのBPELプロセスが実行されている管理対象サーバーのログ・ファイルも調べる必要があります。通常は、ワークリスト・アプリケーションの管理対象サーバーの診断ログに、次のようなエントリが記録されています。

[2009-03-23T11:35:21.735+00:00] [DefaultServer] [ERROR] [WCS-32100] [oracle.webcenter.worklist.model] [tid: [ACTIVE].ExecuteThread: '0' for queue: 'weblogic.kernel.Default (self-tuning)'] [userId: user] [ecid: 0000I0n7GBZFk3FLN2o2ye19lrBX00000L,0] [APP: Worklist#V2.0] [arg: WebCenter Worklist] WebCenterワークリストは''WebCenter Worklist''という名前のBPELワークリスト接続を問合せましたが、WebCenterエグゼキュータ・エラーが発生しました。詳細は関連する例外を参照してください。WebCenterワークリストがアプリケーション・サーバーで稼働している場合は、wsm-pmアプリケーションが稼働しているかどうかを確認してください。

これは、WSセキュリティで使用されているwsm-pmアプリケーションに問題があることを示しています。例外に関連する他の原因が存在する可能性もあります。これらの問題が発生した場合は、WebCenter管理対象サーバーと構成済Oracle SOA Suite管理対象サーバーの両方で、ログに記録された例外を調べることをお薦めします。

この項には次のサブセクションが含まれます:

20.7.2.1 アイデンティティ・ストア内のユーザーが一致しない

ワークリスト・タスク・フローが実行されている管理対象サーバーで使用されているアイデンティティ・ストアとOracle SOA Suite BPELサーバーで使用されているアイデンティティ・ストアに不一致があります。

問題

ワークリストの管理対象サーバーのアイデンティティ・ストアに存在するユーザーがOracle SOA Suiteのアイデンティティ・ストアに存在しない場合、次のメッセージが表示されます。

ワークリストの管理対象サーバーの診断ログの内容

[2009-03-23T11:35:21.407+00:00] [DefaultServer] [ERROR] []
[oracle.webcenter.worklist.config] [tid: pool-1-daemon-thread-12] [userId: Luke]
[ecid: 0000I0n7GBZFk3FLN2o2ye19lrBX00000L,0:1:3] [APP: Worklist#V2.0] Error in
workflow service Web service operation invocation.[[
Error in workflow service Web service operation invocation. The error is .
Verify that the SOAP connection information for the server is correct.
 ORABPEL-30044
Error in workflow service Web service operation invocation.
Error in workflow service Web service operation invocation. The error is .
Verify that the SOAP connection information for the server is correct.
    at
oracle.bpel.services.workflow.query.client.TaskQueryServiceSOAPClient.convertSOAPF
aultException(TaskQueryServiceSOAPClient.java:242)
    at
oracle.bpel.services.workflow.query.client.TaskQueryServiceSOAPClient.invoke(TaskQ
ueryServiceSOAPClient.java:203)
    at
oracle.bpel.services.workflow.query.client.TaskQueryServiceSOAPClient.authenticate
(TaskQueryServiceSOAPClient.java:253)
    at
oracle.bpel.services.workflow.query.client.AbstractDOMTaskQueryServiceClient.authe
nticate(AbstractDOMTaskQueryServiceClient.java:164)
    at sun.reflect.NativeMethodAccessorImpl.invoke0(Native Method)
    at
sun.reflect.NativeMethodAccessorImpl.invoke(NativeMethodAccessorImpl.java:39)
    at
sun.reflect.DelegatingMethodAccessorImpl.invoke(DelegatingMethodAccessorImpl.java:25)
    at java.lang.reflect.Method.invoke(Method.java:597)
    at oracle.webcenter.concurrent.MethodTask.call(MethodTask.java:34)
    at oracle.webcenter.concurrent.Submission$2.run(Submission.java:492)
    at java.security.AccessController.doPrivileged(Native Method)
    at oracle.security.jps.util.JpsSubject.doAsPrivileged(JpsSubject.java:313)
    at oracle.webcenter.concurrent.Submission.runAsPrivileged(Submission.java:499)
    at oracle.webcenter.concurrent.Submission.run(Submission.java:433)
    at
oracle.webcenter.concurrent.Submission$SubmissionFutureTask.run(Submission.java:779)
    at java.util.concurrent.Executors$RunnableAdapter.call(Executors.java:441)
    at java.util.concurrent.FutureTask$Sync.innerRun(FutureTask.java:303)
    at java.util.concurrent.FutureTask.run(FutureTask.java:138)
    at
oracle.webcenter.concurrent.ModifiedThreadPoolExecutor$Worker.runTask(ModifiedThre
adPoolExecutor.java:657)
    at
oracle.webcenter.concurrent.ModifiedThreadPoolExecutor$Worker.run(ModifiedThreadPo
olExecutor.java:682)
    at java.lang.Thread.run(Thread.java:619)
]]
[2009-03-23T11:35:21.735+00:00] [DefaultServer] [NOTIFICATION] []
[oracle.webcenter.worklist.config] [tid: pool-1-daemon-thread-15] [userId: Luke]
[ecid: 0000I0n7GBZFk3FLN2o2ye19lrBX00000L,0:1:6] [APP: Worklist#V2.0]
TaskServiceSOAPClient: soapFault:[[
<env:Fault
xmlns:ns0="http://docs.oasis-open.org/wss/2004/01/oasis-200401-wss-wssecurity-sece
xt-1.0.xsd"xmlns:env="http://schemas.xmlsoap.org/soap/envelope/">
   <faultcode>ns0:FailedAuthentication</faultcode>
   <faultstring>FailedAuthentication : The security token cannot be authenticated
or authorized.</faultstring>
   <faultactor/>
</env:Fault>
]]

Oracle SOA Suiteの管理対象サーバーの診断ログの内容

[2009-03-23T04:52:07.909-07:00] [soa_server1] [ERROR] [WSM-00008] [oracle.wsm.resources.security] [tid: [ACTIVE].ExecuteThread: '2' for queue: 'weblogic.kernel.Default (self-tuning)'] [userId: <anonymous>] [ecid: 0000I0nB64fFk3FLN2o2ye19lrBX00000O,0:1:3:1] [WEBSERVICE_PORT.name: TaskQueryServicePortSAML] [APP: soa-infra] [J2EE_MODULE.name: /integration/services/TaskQueryService] [WEBSERVICE.name: TaskQueryService] [J2EE_APP.name: soa-infra] Webサービス認証に失敗しました。

解決策

両方の管理対象サーバーのアイデンティティ・ストアに同じユーザーが存在している必要があります。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter PortalおよびOracle Jdeveloperでのポータルの開発』のワークリストのセキュリティの設定に関する項を参照してください。

これは、共通のLDAPアイデンティティ・ストアによって簡単に実現できます。ワークリストを利用できないユーザーIDを使用してOracle SOA SuiteのBPELワークリスト・アプリケーションにログインできるかどうかを調べると、問題を確認できます。つまり、http://host:port/integration/worklistappにある統合ワークリスト・アプリケーションへのアクセスを試みてください。hostportは、タスク・フロー・アプリケーションのワークリスト接続で使用されるものと同じです。

20.7.2.2 共有ユーザー・ディレクトリにweblogicユーザーが含まれていない

問題

共有ユーザー・ディレクトリにweblogicユーザーが含まれていないため、ワークリストから受信したリクエストをBPEL Webサービスが処理できません。

解決策

「アイデンティティ・ストア内のユーザーが一致しない」に記載されている解決法をまず試してください。それでも問題が解決しない場合、この項で説明する解決法を試してください。

Oracle SOA Suiteが共有ユーザー・ディレクトリ(LDAP)に接続されていて、ユーザーweblogicがアイデンティティ・ストアに存在しない場合、次の手順でアイデンティティ・ストアの有効なユーザーにBPMWorkflowAdminロールを割り当てます。WLSTを使用してSOAAdminからアプリケーション・ロールを呼び出し、それを外部アイデンティティ・ストアのメンバーに付与します。それには、SOA_ORACLE_HOMEから次のWLSTコマンドを実行します。例:

cd SOA_ORACLE_HOME/common/bin/
wlst.sh
connect('weblogic','weblogic', '## soa host ##:## soa administration port ##')
revokeAppRole(appStripe="soa-infra", appRoleName="BPMWorkflowAdmin",
     principalClass="oracle.security.jps.service.policystore.ApplicationRole", principalName="SOAAdmin")
grantAppRole(appStripe="soa-infra", appRoleName="BPMWorkflowAdmin",
     principalClass="weblogic.security.principal.WLSUserImpl", principalName="user")

この例では、LDAPアイデンティティ・ストアにuserという名前のユーザーが存在します。BPMWorkflowAdminロールを付与する対象ユーザーがLDAPアイデンティティ・ストアに存在しない場合、この変更を有効にするためにOracle SOA Suiteの管理対象サーバーを再起動する必要があります。

20.7.2.3 wsm-pmアプリケーションの問題

問題

ワークリストの管理対象サーバーまたはOracle SOA Suiteの管理対象サーバー(あるいはその両方)で、wsm-pmアプリケーションに問題があります。

解決策

wsm-pmアプリケーションは、ワークリストでのSAML認証を制御するWebサービス・セキュリティ・ポリシーを管理します。wsm-pmアプリケーションを検証するには、管理権限を持つユーザーとしてwsm-pmアプリケーションの検証ページにログインします。検証に使用する書式は、http://host:port/wsm-pm/validatorです。このアプリケーションに問題がない場合、アクセス可能なポリシーが表示されます。ポリシーが表示されない場合、wsm-pmアプリケーションに障害が起きるサーバーでログに記録された関連情報を調べてください。

20.7.2.4 クロックの同期のずれが5分を超えている

セキュリティ上の理由により、ワークリストの管理対象サーバーとOracle SOA Suite BPELの管理対象サーバーとの間でのWebサービス・セキュリティ相互作用は、5分未満の時間差で実行される必要があります。つまり、両方のホスト・マシンのクロックの時間差は5分未満である必要があり、時間差がそれ以上になると認証が失敗します。SAMLアサーションでは、これを検証するためにNotBefore条件が使用されます。

問題

ワークリストの管理対象サーバーとOracle SOA Suite BPELの管理対象サーバーのクロック同期のずれが5分を超えています。

解決策

現在の時刻がSAMLアサーションのclockskew (デフォルトでは300秒)より早く設定されていないことを確認します。

マシンの時刻を一致させるか、policy-accessor-config.xmlファイルでagent.clock.skewプロパティ(秒単位)を構成します。このファイルは、DOMAIN_HOME/config/fmwconfigディレクトリにあります。

20.7.2.5 ワークリストがタイムアウトしたか無効になっている

問題

定義された期間内にワークリストがOracle SOA SuiteのBPELサーバーからの問合せ結果を取得できません。

ワークリストは、同時スレッドを使用してOracle SOA SuiteのBPELサーバーに対して問合せを発行します。これらのスレッドには、応答期限として特定の時間が割り当てられています。これらのスレッドが割当て時間(たとえば15秒)内に応答しないと、ワークリストではそのコールはタイムアウトとなり、タスク・フローに使用不能メッセージが表示されます。この場合、次のような関連する例外がログ・ファイルに記録されます。

[2009-03-03T12:09:34.769-08:00] [WLS_Spaces] [ERROR] [WCS-32103]
[oracle.webcenter.worklist.model] [tid: [ACTIVE].ExecuteThread: '3' for queue:
'weblogic.kernel.Default (self-tuning)'] [userId: user] [ecid:
0000HzDx68KC0zT6uBbAEH19fOWs00002q,0] [APP: webcenter] Unable to query BPEL repository.[[
oracle.webcenter.concurrent.TimeoutException: Execution timedout
      queued :     1 ms
   suspended :     0 ms
     running : 15389 ms
     timeout : 15000 ms
     service : Worklist
    resource : ir
      source : oracle.webcenter.concurrent.CallableTask@bf3952
(oracle.webcenter.concurrent.CallableTask)
  submission : 150
        at
oracle.webcenter.concurrent.Submission.transitionTo(Submission.java:595)
        at oracle.webcenter.concurrent.Submission.timeout(Submission.java:634)
        at
oracle.webcenter.concurrent.InternalExecutorService.checkForTimeouts(InternalExecutorService.java:566)
        at
oracle.webcenter.concurrent.InternalExecutorService.access$300(InternalExecutorService.java:18)
        at
oracle.webcenter.concurrent.InternalExecutorService$1.run(InternalExecutorService.java:352)
        at java.util.TimerThread.mainLoop(Timer.java:512)
        at java.util.TimerThread.run(Timer.java:462)]]

解決策

このようなエラーが絶えず発生する場合、ワークリストが実行されている管理対象サーバーとOracle SOA SuiteのBPELサーバーが使用できるリソースに基本的な問題がある可能性があります。

ユーザーの人数と提供されているリソースの量が、提供されているインフラストラクチャでのこれらのサーバーの実行に適切であるかどうかを検証してください。

SOAサーバーのパフォーマンスを改善できない場合は、Enterprise ManagerシステムMBeanブラウザを使用して、タイムアウトしきい値を上げてください(ワークリストに新しいタイムアウトを追加)。

詳細は、『Oracle Fusion Middlewareパフォーマンスおよびチューニング・ガイド』の同時実行性管理の構成に関する項を参照してください。


注意:

TimeoutExceptionsが連続的に発生すると、ワークリストが無効化される可能性もあります。そのため、ワークリストはすばやく応答できないBPELインスタンスに接続できなくなります。その場合は、ログにoracle.webcenter.concurrent.DisabledException例外が記録されます。これらの例外は、ワークリストの障害に関連しています。


20.7.3 電子メール通知が動作しない

問題

第20.6項「電子メールで送信するWebCenter Portalワークフロー通知の構成」で説明されているようには、ワークフローの通知が電子メールで送信されません。

解決策

招待プロセスが実行されたときのエラーについては、WebCenterおよびSOAサーバーのエラー・ログを確認してください。電子メール構成に問題があると考えられる場合は、まったく同じLDAP設定とユーザー・アカウントを使用して、別の電子メール・クライアントから電子メールの送受信ができるかどうかを確認してください。