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Oracle® GoldenGate DB2 z/OSのためのOracle GoldenGateのインストールおよび構成
12c (12.1.2)
E52451-01
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2 Oracle GoldenGateのインストール

この章では、DB2 z/OSデータベース用のOracle GoldenGateのインストール方法を示します。ここで説明するインストール手順では、処理の実行および管理に必要なすべてのコンポーネント(ドライバやライブラリなどの、他のベンダーのコンポーネントは除く)がインストールされます。Oracle GoldenGateユーティリティもインストールされます。

この章の内容は次のとおりです。


注意:

この手順は、Oracle GoldenGateを初めてインストールする場合の手順です。また、Oracle GoldenGateの新規バージョンのベース・リリースをダウンロードする場合のものでもあります。

後続のパッチをダウンロードしてベース・リリースにインストールするには、次のURLのMy Oracle Supportの「パッチと更新版」タブに移動します。

http://support.oracle.com

Oracle GoldenGateをあるバージョンから別のバージョンにアップグレードするには、次のアップグレード手順に従います。

http://www.oracle.com/technology/software/products/goldengate/index.html


2.1 インストールの概要

Oracle GoldenGateをインストールするには、次の手順が必要です。

2.2 DB2のインストール・システムの選択

Oracle GoldenGateをインストールする場合、次のオプションがあります。


注意:

DB2 for z/OSに対してサポートされるOracle GoldenGateの機能はすべて、DB2Connectによってサポートされます。また、ASCII文字データは、DB2 Connectによって自動的にEBCDICに変換されます。


DB2Connectを介したz/OSシステムへのリモート配信を使用する手順

  1. 中間システムとして、DB2 for LUWデータベースに対してOracle GoldenGateでサポートされているLinux、UNIXまたはWindowsプラットフォームを選択します。これは、Oracle GoldenGateがインストールされるシステムです。

  2. ReplicatプロセスでDB2 Connectドライバを使用できるよう、選択したリモート・システムにDB2 for LUWをインストールして実行します。

  3. 次のDB2コマンドを使用して、リモート・システムのDB2 for LUWデータベースでDB2ターゲット・ノードを登録します。

    catalog tcpip node db2_node_name remote DNS_name
    
    server DB2_port-number
    
  4. 次のDB2コマンドを使用して、中間システムのDB2 for LUWカタログにターゲットDB2ノードを追加します。

    catalog db database_name as database_alias at node db_node_name 
    

    注意:

    これらのコマンドの詳細は、IBM DB2 LUWのドキュメントを参照してください


  5. 2.3項「Oracle GoldenGateのダウンロード」の手順に従って、選択したリモートのWindows、LinuxまたはUNIXプラットフォームに適したビルドをダウンロードします。DB2Remoteという名前のビルドを選択します。次の手順のうち適切な方に従って中間システムにOracle GoldenGateをインストールします。

  6. Oracle GoldenGateプロセスを構成する際、ReplicatのパラメータTARGETDBにDB2ターゲット・データベース名を指定します。

2.3 Oracle GoldenGateのダウンロード

Oracle GoldenGate構成に含まれる各システムにOracle GoldenGateの適切なビルドをダウンロードします。

  1. http://edelivery.oracle.comに移動します。

    「Oracle Software Delivery Cloud」ページが表示されます。

  2. 「サインイン/登録」をクリックします。


    注意:

    まだログインしていない場合、「シングル・サインオン」ページが表示されます。Oracle IDとパスワードを入力し、「サインイン」をクリックします。


    「条項および規制」ページが表示されます。

  3. 「Oracle Software Delivery Cloudトライアル・ライセンス契約」および「輸出規制」を受諾し、「続行」をクリックします。

    「メディア・パック検索」ページが表示されます。

  4. 「メディア・パック検索」ページで次のようにします。

    1. 製品パックを選択ドロップダウン・コントロールをクリックし、リストから「Oracle Fusion Middleware」を選択します。

    2. 「プラットフォーム」ドロップダウン・コントロールをクリックし、リストからOracle GoldenGateをインストールするプラットフォームを選択します。

    3. 「実行」をクリックします。

    「結果」リストが拡張され、検索基準を満たす使用可能なメディア・パックがすべて表示されます。

  5. 「結果」リストでダウンロードするメディア・パックを選択し、「続行」をクリックします。

    メディア・パックのダウンロード・ページが表示されます。各データベースまたは各データベース・バージョン用のビルドなどの追加のダウンロード用選択肢が表示される場合があります。このページには、ダウンロード可能な各ファイルの部品番号とサイズが含まれていることに注意してください。


    注意:

    DB2 Connectを使用してWindowsまたはUNIXシステムからDB2ターゲットに接続するOracle GoldenGateをインストールするには、DB2Remoteという名前のビルドを選択します。DB2 z/OSターゲット・システムで実行されるOracle GoldenGateをダウンロードするには、そのデータベースとプラットフォームに適したビルドを選択します。(2.2項「DB2のインストール・システムの選択」を参照してください。)


  6. ファイルを正常にダウンロードするには、まず「README」をクリックして メディア・パックReadmeでダウンロード手順と製品情報を確認します。Readmeには、現在の構成に影響を与える新機能、新要件またはバグ修正および他の既知の問題に関するリリース・ノートが含まれています。

  7. ダウンロード・プロセスを開始するには、ダウンロードするOracle GoldenGateビルドの名前の横にある「ダウンロード」をクリックします。

    「ファイル・ダウンロード」ダイアログ・ボックスが表示されます。

  8. 「次で開く」または「ファイルの保存」を選択します。

    処理 選択

    メディア・パックをただちにインストール

    「開く」を選択してファイル抽出ユーティリティを選択し、ファイル・システム上の指定した場所にファイルを抽出します。

    ファイルを保存し、後でインストール

    「保存」を選択し、ファイル・システム上の場所を指定します。



注意:

ソフトウェアをインストールする前に、リリース・ノートで、現在の構成に影響を与える新機能、新要件またはバグ修正について確認します。readmeファイルで既知の問題について確認します。


2.4 z/OSのUSSでのOracle GoldenGateのインストール

次の手順に従って、z/OSシステムのUNIX System ServicesでOracle GoldenGateをインストールします。

  1. スーパーユーザーまたは"a"拡張属性を追加するz/OS許可を持つユーザーとしてログオンします。この種のユーザーとしてログオンできない場合、適切な許可を持つユーザーが後で"a"属性を設定する必要があります。これは、IFI IFCID 306という名前で権限APIを使用するExtractプロセスが特定の処理を行うために必要です。他の処理では通常のアプリケーション権限に戻ります。高い権限を必要とする処理は次のとおりです。

    • ストレージ・キー0を使用してスーパーバイザ状態でAPIをコールします。

    • Extended Common Storage Area (ECSA)メモリー・サブプール241(フェッチ保護されず、ページング可能)にストレージ・キー7で戻り領域を割り当てます。戻り領域のサイズは、返される最大DB2ログ・レコードの最小値に、DB2マクロDSNDQW04で定義された追加領域を加えた値です。

  2. Oracle GoldenGateのインストール・ファイルを、Oracle GoldenGateをインストールするシステムおよびディレクトリに抽出します。

  3. UNIXシェルで、DLLファイルに書込みモードが設定されていることを確認します。

    ls -l *.dll
    
    -rwxrwx---  a-s-  1 BSTPIER  IPGROUP  6127616 Apr 25 14:56 lib.dll
    
  4. 書込みモードが設定されていない場合、次のコマンドを発行します。

    chmod +w *.dll
    
  5. UNIXシェルで、次のコマンドを発行し、ExtractとDLLファイルに"a"許可があることを確認します。

    ls -E extract *.dll
    

    出力で、次の例に示すようなAuthorized Program Facility (APF)の許可を示す"a"属性を確認します。

    -rwxrwx---  a-s-  1 BSTPIER  IPGROUP  6127616 Apr 25 14:56 extract
    
  6. ExtractとそのDLLファイルの両方に"a"属性が設定されていない場合(ビルド構成によっては、一方に設定されていて他方に設定されていない場合があります)、次のコマンドを発行してExtractとDLLファイルに許可を追加します。

    extattr +a extract
    
    extattr +a *.dll
    
  7. コマンド・シェルを実行してディレクトリを新規Oracle GoldenGateディレクトリに変更します。

  8. Oracle GoldenGateインストール・ディレクトリのパスが含まれるようにLIBPATH環境変数を設定します。

    export LIBPATH=".:$(LIBPATH)" 
    

    "."は、現在のディレクトリです。この変更は、Oracle GoldenGateプロセスの起動前に行う必要があります。次の方法があります。

    • システム全体

    • 特定のユーザーに対してログイン時に

    • Oracle GoldenGateが実行されるたびに手動で

  9. Oracle GoldenGateディレクトリからGGSCIプログラムを実行します。

    GGSCI
    
  10. GGSCIで次のコマンドを発行して、Oracle GoldenGate作業ディレクトリを作成します。

    CREATE SUBDIRS
    
  11. 次のコマンドを発行して、GGSCIを終了します。

    EXIT
    

2.5 LinuxおよびUNIXでのOracle GoldenGateのインストール

次の手順に従って、LinuxおよびUNIXシステムでOracle用のOracle GoldenGateをインストールします。

  1. Oracle GoldenGateのインストール・ファイルを、Oracle GoldenGateをインストールするシステムおよびディレクトリに抽出します。

  2. コマンド・シェルを実行します。

  3. ディレクトリを新規Oracle GoldenGateディレクトリに変更します。

  4. Oracle GoldenGateディレクトリからGGSCIプログラムを実行します。

    GGSCI
    
  5. GGSCIで次のコマンドを発行して、Oracle GoldenGate作業ディレクトリを作成します。

    CREATE SUBDIRS
    
  6. 次のコマンドを発行して、GGSCIを終了します。

    EXIT
    

2.6 WindowsでのOracle GoldenGateのインストール

次の手順に従って次の作業を行います。

2.6.1 WindowsクラスタへのOracle GoldenGateのインストール

  1. クラスタ内のいずれかのノードにログインします。

  2. Oracle GoldenGateのインストール場所のドライブを選択します。このドライブは、データベース・インスタンスが含まれる同じクラスタ・グループ内のリソースである必要があります。

  3. このグループが、ログイン先のクラスタ・ノードによって所有されていることを確認します。

  4. 次の手順に従ってOracle GoldenGateをインストールします。

2.6.2 Oracle GoldenGateファイルのインストール

  1. WinZipまたは同等の圧縮ソフトを使用して、ダウンロードしたファイルを解凍します。

  2. ファイルを、Oracle GoldenGateをインストールするドライブ上のフォルダに、バイナリ・モードで移動します。パスが引用符で囲まれている場合でも、名前に空白が含まれているフォルダにはOracle GoldenGateをインストールしないでください。例を次に示します。

    C:\"Oracle GoldenGate"は無効です。

    C:\Oracle_GoldenGateは有効です。

  3. Oracle GoldenGateフォルダからGGSCIプログラムを実行します。

  4. GGSCIで次のコマンドを発行して、Oracle GoldenGate作業ディレクトリを作成します。

    CREATE SUBDIRS
    
  5. 次のコマンドを発行して、GGSCIを終了します。

    EXIT
    

2.6.3 カスタムManager名の指定

次のいずれかに該当する場合は、Managerプロセスにカスタム名を指定する必要があります。

  • デフォルトのGGSMGR以外のManager名を使用します。

  • 複数のManagerプロセスがWindowsサービスとしてこのシステムで実行されています。システム上の各Managerの名前を一意にする必要があります。先に進む前に、Managerのローカル・サービスの名前を確認してください。

カスタムManager名を指定する手順:

  1. Managerプログラムが置かれているディレクトリからGGSCIを実行します。

  2. 次のコマンドを発行します。

    EDIT PARAMS ./GLOBALS
    

    注意:

    GLOBALSファイルはOracle GoldenGateインストール・ファイルのルートにあるため、このコマンドの./部分を使用する必要があります。


  3. ファイルに次の行を追加します。nameは、1語からなるManagerサービスの名前です。

    MGRSERVNAME name
    
  4. ファイルを保存します。ファイルはGLOBALSという名前で自動的に保存されますが、ファイル拡張子は付きません。このファイルは移動しないでください。Windowsサービスのインストール時とデータ処理時に使用されます。

2.6.4 WindowsサービスとしてのManagerのインストール

デフォルトでは、Managerはサービスとしてインストールされず、ローカルまたはドメイン・アカウントで実行できます。ただし、この方法で実行した場合は、ユーザーがログアウトするとManagerは停止します。Managerをサービスとしてインストールすれば、ユーザー接続と無関係にManagerを操作でき、手動で起動するように構成することも、システム起動時に起動するように構成することもできます。

Windowsクラスタでは、Managerはサービスとしてインストールする必要がありますが、それ以外では任意です。

  1. (推奨)システム管理者としてログオンします。

  2. 「スタート」「ファイル名を指定して実行」の順にクリックし、「ファイル名を指定して実行」ダイアログ・ボックスにcmdと入力します。

  3. サービスとしてインストールするManagerプログラムを含むディレクトリから、次の構文でINSTALLユーティリティを実行します。

    install option [...]
    

    ここで、optionは次のいずれかです。

    表2-1 INSTALLのオプション

    オプション 説明

    ADDEVENTS

    Oracle GoldenGateイベントをWindowsイベント・マネージャに追加します。

    ADDSERVICE

    GLOBALSファイルのMGRSERVNAMEパラメータで指定された名前がある場合はその名前で、そうでない場合はデフォルトのGGSMGRで、Managerをサービスとして追加します。ADDSERVICEは、大部分のWindowsアプリケーションの標準であるローカル・システム・アカウントとして実行されるようにサービスを構成します。これにより、サービスをユーザー・ログインやパスワードの変更の影響を受けずに実行できるためです。特定のアカウントとしてManagerを実行するには、USERオプションおよびPASSWORDオプションを使用します。脚注 1 

    サービスがインストールされ、システム起動時に開始されます(AUTOSTARTを参照)。サービスをインストール後に開始するには、システムを再起動するか、コントロール パネルの「サービス」アプレットから手動でサービスを開始します。

    AUTOSTART

    ADDSERVICEで作成されたサービスが、システム起動時に開始されるように設定します。MANUALSTARTを使用しないかぎり、これがデフォルトです。

    MANUALSTART

    ADDSERVICEで作成されたサービスが、GGSCI、スクリプト、またはコントロール パネルの「サービス」アプレットを使用して手動で開始されるように設定します。デフォルトはAUTOSTARTです。

    USER name

    Managerを実行するドメイン・ユーザー・アカウントを指定します。nameには、ドメイン名とバックスラッシュとユーザー名を含めます。たとえば、HEADQT\GGSMGRなどです。

    デフォルトでは、Managerサービスはローカル・システム・アカウントを使用するようにインストールされます。

    PASSWORD password

    USERで指定されたユーザーのパスワードを指定します。


    脚注 1 ユーザー・アカウントは、Windowsコントロール パネルの「サービス」アプレットから「プロパティ」アクションを選択することで変更できます。

  4. (Windows Server 2008) Windows User Account Control (UAC)が有効である場合、コンピュータへのプログラム・アクセスを許可するか、または拒否するかを尋ねるプロンプトが表示されます。「許可」を選択して、INSTALLユーティリティを実行できるようにします。

    このINSTALLユーティリティにより、Managerサービスは管理者権限で実行されているローカル・システム・アカウントでインストールされます。Managerがサービスとしてインストールされていれば、これ以降実行時にUACプロンプトが表示されることはありません。


注意:

Managerがサービスとしてインストールされていない場合、Oracle GoldenGateユーザーがManagerをGGSCIコマンド・プロンプトから起動する際、Managerの権限昇格を確認するUACプロンプトが表示されます。Oracle GoldenGateの他のプログラムの実行でもプロンプトが表示されます。