意思決定表の結果の分析

意思決定表の分析例では、Crystal Ballのサンプル・モデルOil Field Development.xlsxを使用します。このスプレッドシート・モデルでは、テキスト・ボックスの正味現在価値を最大限に高めることができる掘削対象の油井の最適数、石油の生産率、建設対象の精油所の規模を選択することにより、新規油田の最も効果的な開発方法を予測します。

結果を生成するために、同じ乱数シーケンスおよびシード値999でモンテ・カルロ・シミュレーションを使用するようCrystal Ballの実行プリファレンスを設定します。この後、意思決定表ツールを起動します。施設規模と掘削対象油井数を意思決定変数として選択してNPV予測を選択します。次のオプションを選択します:

意思決定表ツールを実行すると、意思決定変数値の組合せごとにシミュレーションが実行されます。この際、意思決定変数によってインデックスが付けられた予測セルの表に結果がまとめられます。

この例では、掘削対象油井数および施設規模の組合せごとに1回ずつ、42回のシミュレーションが実行されました。最善の平均NPVが得られたシミュレーションは、12本の油井と150 MBDの施設規模の組合せでした(図9.13「油田開発結果の意思決定表」)。

図9.13 油田開発結果の意思決定表

この図は、油井数と施設規模の最適な組合せを確認するための意思決定表の結果を示しています。

意思決定表内の1つ以上の予測を表示するには、セルを選択し、「予測グラフ」をクリックします。同じグラフ上の1つ以上の予測を比較するには、セルを選択し、列Aで「傾向グラフ」または「重ねグラフ」ボタンをクリックします(図9.14「150 MBD予測の傾向グラフ」)。

図9.14 150 MBD予測の傾向グラフ

この図は、150 MBD予測の傾向グラフを示しています。

図9.14「150 MBD予測の傾向グラフ」の示す傾向グラフを作成するには、結果表の施設規模(150.00)列の予測セルをすべて選択し、「傾向グラフ」をクリックします。このグラフは、平均NPVが最も大きい予測の場合、同じ施設規模でNPVのより小さい他の予測と比較して不確実性も最も大きくなることを示しています。これは、油井の数が異なれば回避できる高いリスクを示します(ただし、リスクが低くなるとNPVも低くなります)。

注:

「実行プリファレンス」ダイアログの「オプション」パネルで「値を上回る確率」オプションを選択した場合、パーセンタイルの意味が逆転し、1番目のパーセンタイルが最上位の1%を表し、99番目のパーセンタイルが最下位の1%を表します。この逆転の詳細は、統計量プリファレンスの設定を参照してください。