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Oracle Tuxedo Application Runtime for CICS CSDコンバータ

この章には次のトピックが含まれます:

 


概要

CICS Runtimeの管理は、Oracle Tuxedoネイティブのツールと、CICSに固有である機能のための、限られた数の構成表に基づいています。CICS構成では、リソースは現在CICSシステム定義ファイル(CSD)で定義されています。

tcxcsdcvtツール($KIXDIR/toolsディレクトリに配置)は、CSDファイルをリソース記述ファイル(トランザクション、トランザクション・クラス、プログラム、ファイル、TSキュー、ENQ、TDキュー・エクストラ・パーティション、TDキュー・イントラ・パーティション、マップセット、およびtypetermなど)にマッピングします。

このツールはターゲットCSDファイルを引数に設定します。また、変換されたリソース構成ファイルはデフォルトで現在のディレクトリにあります。他のターゲット・ディレクトリを指定して構成ファイルを保存することもできます。

 


オンライン・リソース定義(RDO)マッピング

オンライン・リソース定義(RDO)マッピングは2つのパートで構成されます。

  1. z/OS上のRDO/CSDからユニバーサル・プラットフォーム上にある全種類のリソース構成ファイル(トランザクション、プログラム、マップセットなど)にファイルを変換します。
  2. 各種類のファイルでは、ツールtcxcsdcvtが全フィールドの値を読み取り、続いて対応するリソース構成ファイル内にレコードを生成します。詳細は、『Oracle Tuxedo Application Runtime for CICSリファレンス・ガイド』「CICS Runtime構成ファイル」を参照してください。

図6-1は、ファイル・データ・ストリーム・モデルを示します。

図6-1 ファイル・データ・ストリーム・モデル

ファイル・データ・ストリーム・モデル

表1から10は、RDO/CSDとターゲット・リソース構成ファイル間の詳細な対応を示します。ここでは前述の「.desc」が接尾辞として使用されます。このようなマッピングには次が含まれます。

注: 一部のファイル名はCICS Runtime構成ファイルに新規オプションとして追加されるので、RDO/CSDでは定義またはサポートされません。このような属性を識別するために、「----」が使用されます。

表6-1 TRANCLASSマッピング
ART FOR CICSのフィールド名
RDO/CSDのリソース属性
説明
TRANCLASS
TRANCLASS
トランザクション・クラスの名前。
GROUP
GROUP
CICSのグループ概念で、関連するリソースのグループが、CICSシステムによって起動時に宣言され、インスタンス化されるかどうかを決定します。
DESCRIPTION
DESCRIPTION
リソースの説明のための小さなテキスト・コメント領域。
MAXACTIVE
MAXACTIVE
実行の並列度を定義します。

表6-2 PROGRAMマッピング
ART FOR CICSのフィールド名
RDO/CSDのリソース属性
説明
PROGRAM
PROGRAM
プログラムの名前。
GROUP
GROUP
CICSのグループ概念で、関連するリソースのグループが、CICSシステムによって起動時に宣言され、インスタンス化されるかどうかを決定します。
DESCRIPTION
DESCRIPTION
リソースの説明のための小さなテキスト・コメント領域。
LANGUAGE
LANGUAGE
プログラムの言語で、通信方法を認識するために必要です。
EXECKEY
EXECKEY
将来使用するために予約されたフィールド。CICS共有構造のメモリー保護に関連します。
STATUS
STATUS
プログラム・ステータスを指定します。
REMOTESYSTEM
REMOTESYSTEM
プログラムがローカルに提供されていず、DPLサーバーにあることを指定します。
REMOTENAME
REMOTENAME
遠隔サイト上で、DPLプログラムのためにプログラムの名前を指定します。

表6-3 FILEマッピング
ART FOR CICSのフィールド名
RDO/CSDのリソース属性
説明
FILE
FILE
ファイルの名前。このファイルに関連するEXEC CICSで使用されるファイルの論理名。
GROUP
GROUP
CICSのグループ概念で、関連するリソースのグループが、CICSシステムによって起動時に宣言され、インスタンス化されるかどうかを決定します。
DESCRIPTION
DESCRIPTION
リソースの説明のための小さなテキスト・コメント領域。
DISPOSITION
DISPOSITION
このファイルの配置を指定します。
DSNAME
DSNAME
このファイルに使用されるデータ・セット名を指定します。
JOURNAL
JOURNAL
このファイルに自動ジャーナリングを適用するかどうかを指定します。
KEYLENGTH
KEYLENGTH
リモート・ファイルおよびLOAD (NO)で指定されたカップリング・ファシリティ・データ表におけるレコードの論理キー長を、バイト単位で指定します。
OPENTIME
OPENTIME
ファイルがいつ開かれるかを指定します。
READINTEG
READINTEG
RLSACCESS (YES)で定義されたファイルに必要な、読取り整合性のレベルを指定します。
RECORDSIZE
RECORDSIZE
リモート・ファイルまたはカップリング・ファシリティ・データ表内のレコードの最大長を、バイト単位で指定します。
REMOTENAME
REMOTENAME
リモート・システムでのファイルの名前を指定します。
REMOTESYSTEM
REMOTESYSTEM
ソースで、ローカル・システムと、ファイルが存在するリモート・システムをリンクする接続の名前を指定します。
ターゲット・プラットフォームでは、別のシステム(別のTUXEDOシステムまたはネイティブのCICSシステム)へのファイル出荷の場合のみ使用されます。
STATUS
STATUS
CICS初期化に続くファイルの初期ステータスを指定します。

表6-4 FILEマッピングの属性のジャーナリング
ART FOR CICSのフィールド名
RDO/CSDのリソース属性
説明
JNLADD
JNLADD
追加操作を、JOURNAL属性によって指名されたジャーナルに記録するかどうかを指定します。
JNLREAD
JNLREAD
JOURNAL属性によって指名されたジャーナルに記録する読取り操作を指定します。
JNLSYNCREAD
JNLSYNCREAD
自動ジャーナリング・レコード(READ操作がジャーナルするために作成されたもの)を同期化するかどうかを指定します。
JNLSYNCWRITE
JNLSYNCWRITE
自動ジャーナリング・レコード(WRITE操作がジャーナルするために作成されたもの)を同期化するかどうかを指定します。
JNLUPDATE
JNLUPDATE
REWRITEおよびDELETE操作をジャーナルに記録するかどうかを指定します。

表6-5 TSQUEUE MODELマッピング
ART FOR CICSのフィールド名
RDO/CSDのリソース属性
説明
TSMODEL
TSMODEL
TSキュー・モデルの名前。
GROUP
GROUP
CICSのグループ概念で、関連するリソースのグループが、CICSシステムによって起動時に宣言され、インスタンス化されるかどうかを決定します。
DESCRIPTION
DESCRIPTION
リソースの説明のための小さなテキスト領域。
LOCATION
LOCATION
使用する記憶域の種類を指定します(ファイルまたはメモリー)。
PREFIX
XPREFIX
PREFIX
XPREFIX
このモデルの接頭辞として使用される文字列を指定します。
RECOVERY
RECOVERY
このモデルと一致するキューがリカバリ可能であるかどうかを指定します。
POOLNAME
POOLNAME
このTSMODEL定義で使用する共有TSプール定義の8文字の名前を指定します。
REMOTE_SYSTEM
REMOTESYSTEM
ソース・プラットフォームで、ローカル・システムと、一時記憶域キューが存在するリモート・システムをリンクする接続の名前を指定します。
ターゲット・プラットフォームでは、別のシステム(別のTUXEDOシステムまたはネイティブのCICSシステム)へのTS出荷の場合のみ使用されます。
REMOTEPREFIX
XREMOTEPREFIX
REMOTEPREFIX
XREMOTEPREFIX
リモート・システムで接頭辞として使用される文字列を指定します。接頭辞は、最長16文字です。
SECURITY
SECURITY
このモデルと一致するキューに対してセキュリティ・チェッキングが実行されるかどうかを指定します。

表6-6 ENQMODELマッピング
ART FOR CICSのフィールド名
RDO/CSDのリソース属性
説明
ENQMODEL
ENQMODEL
ENQモデルの名前。
GROUP
GROUP
CICSのグループ概念で、関連するリソースのグループが、CICSシステムによって起動時に宣言され、インスタンス化されるかどうかを決定します。
DESCRIPTION
DESCRIPTION
リソースの説明のための小さなテキスト領域。
ENQNAME
ENQNAME
1 - 255文字のリソース名を指定します。
ENQSCOPE
ENQSCOPE
省略されたか、空白として指定された場合、一致するエンキュー・モデルはローカルなスコープを持ち、それ以外の場合は、グローバルなスコープを持ちます
STATUS
STATUS
E = 有効、D = 無効

表6-7 TDQUEUEエクストラ・パーティション・マッピング
ART FOR CICSのフィールド名
RDO/CSDのリソース属性
説明
TDQUEUE
TDQUEUE
一時データ・キューの名前を1 - 4文字で指定します。
GROUP
GROUP
CICSのグループ概念で、関連するリソースのグループが、CICSシステムによって起動時に宣言され、インスタンス化されるかどうかを決定します。
DESCRIPTION
DESCRIPTION
リソースの説明のための小さなテキスト領域。
DDNAME
DDNAME
起動JCLで定義されたデータ・セットを参照する可能性がある1文字から8文字の値を指定します。
DISPOSITION
DISPOSITION
データ・セット(MOD、OLD、SHR)の配置を指定します。
ERRORPTION
ERRORPTION
(非対応) I/Oエラーが発生したときに実行されるアクションを指定します。
OPENTIME
OPENTIME
(非対応)データ・セットの初期ステータスを指定します。
RECORDFORMAT
RECORDFORMAT
データ・セットのレコード書式を指定します。
PRINTCONTROL
PRINTCONTROL
(非対応)使用する制御文字を指定します。
RECORDSIZE
RECORDSIZE
レコード長をバイト単位で指定します。
TYPEFILE
TYPEFILE
キューが入力/出力データセットに関連付けられるデータ・セットのタイプを指定します。
DSNAME
DSNAME
このエクストラ・パーティション・キューに書き込まれるレコードを格納するために使用されるファイルの名前を指定します。
SYSOUTCLASS
SYSOUTCLASS
(非対応)SYSOUTデータ・セットのクラスを指定します。
TRT
----
インテグレータや顧客によるエクストラ・パーティション・キューの独自の実装を可能にします。

表6-8 TDQUEUEイントラ・パーティション・マッピング
ART FOR CICSのフィールド名
RDO/CSDのリソース属性
説明
TDQUEUE
TDQUEUE
一時データ・キューの名前を1 - 4文字で指定します。
GROUP
GROUP
CICSのグループ概念で、関連するリソースのグループが、CICSシステムによって起動時に宣言され、インスタンス化されるかどうかを決定します。
DESCRIPTION
DESCRIPTION
リソースの説明のための小さなテキスト領域。
RECOVSTATUS
RECOVSTATUS
キューが論理的に回復可能かどうか指定します。
TRANSID
TRANSID
トリガー・レベルに達した場合に自動的に開始されるトランザクションの名前を指定します。
TRIGGERLEVEL
TRIGGERLEVEL
ここで指定した数のレコードが蓄積されると、タスクが開始されてそれを処理します。
USERID
USERID
TRANSIDフィールドで指定されたトリガー・レベル・トランザクションを検証するときに、CICSがセキュリティ・チェックのために使用するユーザーIDを指定します。
WAIT
WAIT
(INACTIVEフィールド)リソース・ロードでのみ受け入れられます。
WAITACTION
WAITACTION
(INACTIVEフィールド)リソース・ロードでのみ受け入れられます。
QSPACENAME
----
このキューが物理的に格納されるtuxedo /Q QSPACEの名前を指定します。
TRT
----
インテグレータや顧客によるイントラ・パーティション・キューの独自の実装を可能にします。

表6-9 MAPSETマッピング
ART FOR CICSのフィールド名
RDO/CSDのリソース属性
説明
NAME
MAPSET
MAPSETの名前。
GROUP
GROUP
インストール・グループ名。
DESCRIPTION
DESCRIPTION
MAPSETリソースの一般的な説明。
RESIDENT
RESIDENT
YES = プリロード。NO = 初回使用時にロード。
swastatus
STATUS
リソースのステータス(使用できるかどうかを指定する)を設定します。
Usage
USAGE
MAPSETがロードされると使用されるキャッシング・スキームを指定します。
FILENAME
----
tcxmapgenユーティリティ(関連項を参照してください)によって生成されるマップセットの物理的な(バイナリ)ファイル名を指定します。

表6-10 TYPETERMマッピング
ART FOR CICSのフィールド名
RDO/CSDのリソース属性
説明
NAME
TYPETERM
typetermの名前。
GROUP
GROUP
CICSのグループ概念で、関連するリソースのグループが、CICSシステムによって起動時に宣言され、インスタンス化されるかどうかを決定します。
DESCRIPTION
DESCRIPTION
リソースの説明のための小さなテキスト領域。
color
COLOR
拡張color属性を指定します。
defscreencolumn
DEFSCREEN
(行、列)
デフォルト画面サイズの列数。
defscreenrow
DEFSCREEN
(行、列)
デフォルト画面サイズの行数。
hilight
HILIGHT
ターミナルがハイライト機能をサポートするかどうか示します。
logonmsg
LOGONMSG
ターミナル上で「Good Morning」(CSGM)トランザクションが自動的に起動されるかどうかを示します。
outline
OUTLINE
ターミナルがフィールドの外枠表示をサポートするかどうか示します。
swastatus
STATUS
リソース・ステータス(使用可能かどうか)を指定します。
uctran
UCTRAN
アルファベットの小文字を大文字に変換する、トランザクションIDのみを小文字から大文字に変換する、あるいは一切変換しないのいずれかを指定します。
userarealen
USERAREALEN
ターミナル制御表ユーザー領域(TCTUA)の、ターミナル用の領域サイズ。
INTERCODE
----
インバウンド・データのどのエンコーディング・タイプを使用するかを指定します。
EXTERCODE
----
アウトバウンド・データのどのエンコーディング・タイプを使用するかを指定します。
SOSI
SOSI
EBCDICと2バイトの混合文字セット(DBCS)がサポートされるかどうか指定します。
PROGSYMBOLS
PROGSYMBOLS
Programmed Symbol (PS)ファシリティをサポートするかどうかを指定します。


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