リファレンス・ガイド

     前  次    新規ウィンドウで目次を開く    PDFとして表示 - 新規ウィンドウ  Adobe Readerを入手 - 新規ウィンドウ
コンテンツはここから始まります

CICS Runtime構成ファイル

 


概要

CICS Runtimeの管理は、Tuxedoネイティブのツールと、CICSに固有である機能のための、限られた数の構成表に基づいています。CICS構成では、従来、リソースは独立した表として定義されていましたが、現在はCSD内で定義されています。この後者の手法が、CICS Runtimeで使用される手法です。

リソース構成表は、トランザクション、トランザクション・クラス、プログラム、ファイル、TSキュー・モデルなど、それぞれ特定のタイプのリソースを記述しています。各表には、リソースに関連する特定のパラメータが含まれます。

Tuxedoとリソース・ファイルの担当内容

トランザクションのようなCICSリソースと、その特性すべて(優先プログラム、再起動可能など)は、リソース構成ファイルに記述されます。Tuxedo構成の要素、たとえば、どのマシン上にあるどのグループの何台のサーバーがこのトランザクションを提供するかは、Tuxedo構成ファイルUBBCONFIGに記述されます。

このようにして、担当内容は明確に分けられます。

リソース定義ディレクトリ

リソース構成ファイルはすべて、既知の環境変数${KIXCONFIG}によって示される共通ディレクトリに格納されます。

CICSタイプの情報を記述する各表は、起動時にサーバーが読み取るファイルに格納されます。

 


構成ファイルの紹介

一般的な内容

各リソース構成表は、トランザクション、トランザクション・クラス、プログラム、ファイル、TSキューなどのリソース・タイプを、このリソースに関連するすべての固有パラメータとともに記述しています。

中央ファイルはリソース・グループのリストを定義します。ART CICSサーバーを構成するとき、管理者はどのリストをロードするか指定します。1つのリストには、何千もの個別リソースを含む複数のリソース・グループが含まれる場合があります。

構造

各リソース表には、パラメータの列が3つあります。

フィールド名
種類
説明
表におけるパラメータの名前。
フィールドのデータ型。
特定の値が必要な場合は、ここにリストされます。
フィールドの目的とその使用方法の説明

この項では、これらの構成ファイルの各々を詳細に説明していきます。

 


グループ構成ファイルのリスト

表4-1は、アプリケーション・サーバーがロードできるリソース・グループのリストを定義します。

ファイル名はlist_of_groups.descです。

list_of_groups.desc定義の書式は、次のとおりです。

List_name;group_name
List_name;group_name
… …
List_name;group_name

例:

LIST1;SIMPAPP
LIST1;SIMPAPP1

表4-1 グループ・リスト・パラメータ
フィールド名
種類
説明
LIST
X(10)
必須
リスト名。
アプリケーション・サーバーの- Lオプションによって参照されます。
GROUP
X(10)
必須
リストに含まれるグループ名。
この表には、リスト内でグループごとに1行が含まれます。
同一のグループが1つ以上のリストに存在する場合があります。

 


トランザクション構成ファイル

表4-2には、アプリケーション・ユーザーが利用できるトランザクションを、特性とともに示します。

ファイル名は、transactions.descです。

表4-2 トランザクション・パラメータ
フィールド名
種類
説明
TRANSACTION
X(4)
必須
トランザクションの名前。
GROUP
X(10)
必須
CICSのグループ概念で、関連するリソースのグループが、CICSシステムによって起動時に宣言され、インスタンス化されるかどうかを決定します。
DESCRIPTION
X(60)
Optional
リソースの説明のための小さなテキスト・コメント領域。
PROGRAM
X(8)
必須
このトランザクションのために呼び出される最初のプログラムの名前。
ALIAS
X(4)
Optional
将来使用するために予約されたフィールド。
トランザクションの別名を定義するために使用されます(通常は小文字)。
CMDSEC
X(1)
N|Y
将来使用するために予約されたフィールド。
システム・プログラミング・リクエストのために呼び出されるESM。
デフォルトはNです。
CONFDATA
X(1)
N|Y
Optional
将来使用するために予約されたフィールド。
機密データ内で: CONFDATAシステム初期化パラメータにHIDETCが指定されているCICSトレース・エントリからのユーザー・データを、CICSが非表示にするかどうかを指定します。
システム初期化パラメータでCONFDATA=SHOWが指定されている場合、トランザクション定義のCONFDATAは無視されます。
デフォルトはNです。
PRIORITY
9(3)
1 | n
Optional
将来使用するために予約されたフィールド。
トランザクション優先度を指定します。0 - 255の範囲の1 - 3桁の10進値で、全体的なトランザクション処理優先度を確立する際に使用されます。(トランザクション処理優先度は、ターミナルの優先度、トランザクション優先度、および演算子優先度の合計に等しく、255以下です。)数が大きいほど、高い優先度を示します。
デフォルト値は1です。
RESSEC
X(1)
N|Y
このトランザクションによってアクセスされるリソースに、リソース・セキュリティ・チェックを使用するかどうかを指定します。
デフォルトはNです。
RESTART
X(1)
N|Y
Optional
将来使用するために予約されたフィールド。
異常終了に続いて動的なトランザクション・バックアウト・ファシリティによってバックアウトされたタスクを、トランザクション再起動ファシリティを使用して再起動するかどうかを指定します。
デフォルトはNです。
STATUS
X(10)
ENABLED| DISABLED
トランザクション・ステータスを指定します。
  • ENABLED: トランザクションの通常実行を可能にします。
  • DISABLED: トランザクションの実行を阻止します。

デフォルト値は、ENABLEDです。

TASKDATAKEY
X(5)
USER |CICS
将来使用するために予約されたフィールド。
デフォルト値は、USERです。
TPNAME
X(64)
Optional
将来使用するために予約されたフィールド。
TRANSACTION属性の4文字長制限が不便すぎる場合に、APPCパートナが使用できるトランザクションの名前を指定します。この名前は、64文字以下です。
TRACE
X(1)
Y|N
Optional
将来使用するために予約されたフィールド。
このトランザクションのアクティビティをトレース対象にするかどうか指定します。
デフォルト値は、Yです。
TRANCLASS
X(8)
Optional
トランザクションが属するトランザクション・クラスの名前を指定します。トランザクション・クラスに属するトランザクションは、スケジューリング制約に従っていないと実行できません。
ターゲット・プラットフォーム上でのこのパラメータの使用に関する詳細は、「Tranclasses構成ファイル」を参照してください。
定義されたtranclassがないトランザクションは、それを提供するサーバーの数以外のスケジューリング制約を持ちません。
TWASIZE
9(5)
Optional
このトランザクションのために獲得されるトランザクション作業領域のサイズを指定します(単位はバイト)。0 - 32767の範囲の、1 - 5桁の10進値を指定します。
デフォルト値は0です。
REMOTESYSTEM
X(4)
Optional
トランザクション・アタッチ・リクエストが送信される相互通信リンクを識別する名前を指定します。

各トランザクションは、CICSランタイム・サーバー(ARTSTRN、ARTATRNなど)によってOracle Tuxedoサービスとして通知されます。「– l」オプションを使用すると、トランザクションを別々のグループに分け、そのグループを別々のサーバーに割り当てることが可能です。これによって、各サーバーはそれぞれ独自のサービスを通知する処理に専念できます。

注: 全トランザクションを1つのグループに定義すると、全サービスが全サーバーによって通知され、Oracle Tuxedoサービスの負荷が膨大になるためお薦めしません。

 


Tranclasses構成ファイル

表4-3で、並列トランザクション・アクティビティを規制するために利用できるtranclassesを示し、定義します。

ファイル名は、tranclasses.descです。

表4-3 Transclassパラメータ
フィールド名
種類
説明
TRANCLASS
X(8)
必須

トランザクション・クラスの名前。

tranclassは、並列動作を許されないトランザクションのカテゴリを定義します。理由は、おそらく一部のリソースを直列化できない手段で使用するためです。

GROUP
X(10)
必須
CICSのグループ概念で、関連するリソースのグループが、CICSシステムによって起動時に宣言され、インスタンス化されるかどうかを決定します。
DESCRIPTION
X(60)
Optional
リソースの説明のための小さなテキスト・コメント領域。
MAXACTIVE
9(3)
0 - 999

実行の並列度を定義します。

特別な処理をする唯一の値は値1ですが、詳細情報は下記を参照してください。

セマンティック情報

ネイティブ・ソースのCICS定義

トランザクション・クラスに属するものとして定義されているトランザクションは、スケジューリング制約に従っていないと実行できません。アクティブなトランザクション・クラスに属するトランザクションがすでに実行されている場合、新しいトランザクションはすべてキューに登録されます。実行するトランザクションの最大数を指定するには、MAXACTIVE属性を使用します。列のサイズを制限するには、PURGETHRESH属性を使用できます。

トランザクションをトランザクション・クラスに入れることによって、CICSがタスクをディスパッチする方法を制御できます。

ターゲット・プラットフォームの概念へのマッピング

Tuxedoでは、トランザクションのスケジューリングと、リソースがトランザクションのグループに対して与える影響とは、異なる方法で実行されます。指定のトランザクションを提供するサーバーの数により、トランザクションのスケジューリングや、影響を受けるリソースの、トランザクションのグループに対する相対的な量が管理されます。

MAXACTIVE 1の特殊な事例

この事例は非常に特殊で、アプリケーションの機能特性に影響を与えます。

このクラスの2つのトランザクションが決して同時実行されないことが保証されます。ターゲット・プラットフォーム上で維持される相互排他的な動作を定義することで、アプリケーションの正しい動作が保証されます。

単一のサーバーARTSTR1が、MAXACTIVE =1である1つのTRANCLASSに属するトランザクションを提供します。

 


プログラム構成ファイル

表4-4で、トランザクションの最初のプログラムとして、またはEXEC CICS LINKとXCTLの起動対象として参照できるプログラムを示し、定義します。

ファイル名は、programs.descです。

表4-4 プログラム・パラメータ
フィールド名
種類
説明
PROGRAM
X(8)
必須

プログラムの名前。

GROUP
X(10)
必須
CICSのグループ概念で、関連するリソースのグループが、CICSシステムによって起動時に宣言され、インスタンス化されるかどうかを決定します。
DESCRIPTION
X(60)
Optional
リソースの説明のための小さなテキスト・コメント領域。
LANGUAGE
X(8)
COBOL | C | C++
プログラムの言語で、通信方法を認識するために必要です。
現在のリリースは、COBOLおよびCをサポートします。
EXECKEY
X(4)
 
将来使用するために予約されたフィールド。
CICS共有構造のメモリー保護に関連します。
STATUS
X(10)
ENABLED|DISABLED
プログラム・ステータスを指定します。
  • ENABLED: プログラムの通常実行を可能にします。
  • DISABLED: プログラムの実行を阻止します。
REMOTESYSTEM
X(4)
Optional
プログラムがローカルに提供されていず、DPLサーバーにあることを指定します。
REMOTENAME
X(10)
Optional
遠隔サイト上で、DPLプログラムのためにプログラムの名前を指定します。
リモート名がローカル名と異なる場合のみ役に立ちます。
RESCOUNT-STAT
X(10)
ENABLED|DISABLED
指定されたプログラムのRESCOUNT情報を有効にするかどうかを指定します。デフォルト値はDISABLEDで、このフィールドが指定されない場合に使用されます。
IN-TYPE
X(64)
Optional
プログラムの入力タイプ。プログラムに渡されるCOMMAREAを記述します。
使用するTuxedoバッファのサブタイプと同じである必要があります。Tuxedo RECORDバッファで呼び出される場合に、ARTDPLでのみサポートされます。
OUT-TYPE
X(64)
Optional
プログラムの出力タイプ。プログラムが戻すCOMMAREAを記述します。
使用するTuxedoバッファのサブタイプと同じである必要があります。Tuxedo RECORDバッファで呼び出される場合に、ARTDPLでのみサポートされます。

 


TSキュー・モデル構成ファイル

表4-5には、CICSアプリケーションで参照できるTSキュー・モデルを示し、定義します。

ファイル名は、tsqmodel.descです。

表4-5 TSキュー・パラメータ
フィールド名
種類
説明
TSMODEL
X(8)
必須

TSキュー・モデルの名前。

GROUP
X(10)
必須
CICSのグループ概念で、関連するリソースのグループが、CICSシステムによって起動時に宣言され、インスタンス化されるかどうかを決定します。
DESCRIPTION
X(60)
Optional
リソースの説明のための小さなテキスト領域。
LOCATION
X(9)
AUXILIARY | MAIN
使用する記憶域の種類を指定します。
  • AUXILIARY(デフォルト): RDBMSベースの場所とファイルベースの場所の両方がサポートされます。RECOVERYYに設定されている場合、データベースベースの場所が使用されます。RECOVERYNに設定されている場合、ファイルベースの場所が使用されます。
  • MAIN: 主記憶域のTSQが使用されます。これにより、アクセスのパフォーマンスが向上します。主記憶域に格納されているTSQデータはリカバリ不能です。
PREFIX XPREFIX
X(16)
必須
このモデルの接頭辞として使用される文字列を指定します。接頭辞は、最長16文字です。
RECOVERY
X(1)
N|Y
このモデルと一致するキューがリカバリ可能であるかどうかを指定します。
  • Y: キューはリカバリ機能を提供するためにRDBMSに格納されます。
  • N(デフォルト): キューはファイルまたは主記憶域に格納され、リカバリ機能はサポートされません。
POOLNAME
X(8)
Optional
非推奨。ターゲットで同じ結果に到達するためには他に方法があります。
このTSMODEL定義で使用する共有TSプール定義の8文字の名前を指定します。
REMOTESYSTEM
X(4)
Optional
将来使用するために予約されたフィールド。
ソース・プラットフォームで、ローカル・システムと、一時記憶域キューが存在するリモート・システムをリンクする接続の名前を指定します。
ターゲット・プラットフォームでは、別のシステム(別のTUXEDOシステムまたはネイティブのCICSシステム)へのTS出荷の場合のみ使用されます。
REMOTEPREFIX XREMOTEPREFIX
X(16)
Optional
将来使用するために予約されたフィールド。
リモート・システムで接頭辞として使用される文字列を指定します。接頭辞は、最長16文字です。
これらのオプションは、システム間でTSキュー・アクセスを出荷するときにキュー名を変換する場合のみ役に立ちます(ソースとターゲットの両プラットフォーム上で)。
SECURITY
X(1)
N|Y
将来使用するために予約されたフィールド。
このモデルと一致するキューに対してセキュリティ・チェッキングが実行されるかどうかを指定します。
デフォルトはNです。

 


ENQモデル構成ファイル

表4-6には、CICSアプリケーションで参照できるENQモデルを示し、定義します。

ファイル名は、enqmodel.descです。

表4-6 ENQモデル・パラメータ
フィールド名
種類
説明
ENQMODEL
X(8)
必須
ENQモデルの名前。
GROUP
X(10)
必須
CICSのグループ概念で、関連するリソースのグループが、CICSシステムによって起動時に宣言され、インスタンス化されるかどうかを決定します。
DESCRIPTION
X(60)
Optional
リソースの説明のための小さなテキスト領域。
ENQNAME
X(255)
必須
1 - 255文字のリソース名を指定します。
ENQSCOPE
X(4)
Optional
省略されたか、空白として指定された場合、一致するエンキュー・モデルはローカルなスコープを持ち、それ以外の場合は、グローバルなスコープを持ちます
STATUS
X(1)
E| D
将来使用するために予約されたフィールド。
E = 有効。
D = 無効。

 


TDキュー・エクストラ・パーティション構成ファイル

表4-7で、CICSアプリケーションが利用できるエクストラ・パーティションTDキューを示し、定義します。

ファイル名は、tdqextra.descです。

表4-7 TDキュー・パラメータ
フィールド名
種類
説明
TDQUEUE
X(4)
必須
一時データ・キューの名前を1 - 4文字で指定します。
GROUP
X(10)
必須
CICSのグループ概念で、関連するリソースのグループが、CICSシステムによって起動時に宣言され、インスタンス化されるかどうかを決定します。
DESCRIPTION
X(60)
Optional
リソースの説明のための小さなテキスト領域。
DDNAME
X(8)
必須
起動JCLで定義されたデータ・セットを参照する可能性がある1文字から8文字の値を指定します。
DISPOSITION
X(3)
Optional
モデムの配置を指定します。
  • MOD: ART-CICSは、まずデータ・セットが存在すると想定します。既存の順編成データ・セットについては、MODにより、読取り/書込みメカニズムがデータ・セット最後のレコードの後に置かれます。読取り/書込みメカニズムは、データ・セットが出力のために開かれるたびに、最後のレコードの後に置かれます。ART-CICSがデータ・セットのボリューム情報を検出できない場合は、次のとおりです。
    • DD文の場合。
    • キューが閉じられると、この方法で動的に割り当てられたデータ・セットは削除され、すべてのレコードは失われます。新規データ・セットの場合、MODにより、読取り/書込みメカニズムがデータ・セットの先頭に置かれます。

  • OLD: データ・セットが、このジョブ手順以前に存在しました。
  • SHR: データ・セットはこのジョブ手順以前に存在し、他の同時ジョブからも読み取れます。
ERRORPTION
X(1)
I | S
未サポート
I/Oエラーが発生したときに実行されるアクションを指定します。これは、次のいずれかです。
  • I = IGNORE: エラーを引き起こしたブロックは、受け入れられます。
  • S = SKIP: エラーを引き起こしたブロックは、スキップされます。
OPENTIME
X(1)
D | I
未サポート
データ・セットの初期ステータスを指定します。初期ステータスは、次のいずれかです。
  • D = DEFERRED: データ・セットは、CEMT INQUIRE|SET TDQUEUEコマンドを使用してそれを開きたいことを表明するまでは、閉じたままです。
  • I = INITIAL: データ・セットはインストール時に開かれます。ただし、DSNAME属性が指定されていず、起動JCLのDD文でデータ・セット名が指定されていない場合、一時データ・キューはCICS起動時にJESに割り当てられます。
RECORDFORMAT
X(1)
F | V
データ・セットのレコード書式を指定します。
  • F= FIXED: 固定レコード。RECORDFORMAT FIXEDを指定する場合、ブロック書式も指定する必要があります。
  • V= VARIABLE: 可変レコード。RECORDFORMAT VARIABLEを指定する場合、ブロック書式も指定する必要があります。
PRINTCONTROL
X(1)
A |
未サポート
使用する制御文字を指定します。デフォルトはありません。デフォルトでRECORDFORMATが空白になることを許容する場合、PRINTCONTROLフィールドには何も指定できません。使用できる制御文字は、次のとおりです。
  • A= ASA: ASA制御文字。
  • 空白: 制御文字は使用されません。
RECORDSIZE
9(4) COMP
Optional
レコード長を0 - 32767の範囲のバイト数で指定します。
TYPEFILE
X(6)
Optional
キューが関連付けられるデータ・セットのタイプを指定します。
  • INPUT: 入力データ・セット。
  • OUTPUT: 出力データ・セット。
DSNAME
X(80)
Optional
このエクストラ・パーティション・キューに書き込まれるレコードを格納するために使用されるファイルの名前を指定します。
このファイルは、空でもよいから存在する必要があります。
SYSOUTCLASS
X(1)
Optional
未サポート
エクストラ・パーティション・キューを物理データ・セットに割り当てるのでなく、システム出力データ・セット(SYSOUTと呼ばれる)に割り当てることもできます。SYSOUT CLASS属性を使用して、SYSOUTデータ・セットのクラスを指定します。
A..Z|0..9 CICSランタイム・ジョブが実行されるはずのz/OSシステム上で設定された出力クラスを表す英数字1文字。
TRT
X(1)
S | I
新しいオプションのCICS Runtime引数で、インテグレータや顧客による、エクストラ・パーティション・キューの独自の特定の実装を可能にします。
値がないか、S (StandardのS)の場合、通常のCICS Runtime TDQueue機能が起動されます
値Iを設定すると、関数td_extra_actions_int(インテグレータが提供する必要があります)の呼出しが起動されます。
INTRDR
X(1)
Y | N
TDQをJCLの内部リーダーとして定義するかどうかを指定します。
  • Y: 追加のTDQがJCLの内部リーダーです。
  • Nまたは指定なし: 通常のTDQ。
BLOCKFORMAT
X(1)
B | U
BLOCK書式を指定します。
  • B: ブロック書式
  • U: 非ブロック化書式

 


TDキュー・イントラ・パーティション構成ファイル

表4-8には、CICSアプリケーションが利用できるイントラ・パーティションTDキューを示し、定義します。

ファイル名は、tdqintra.descです。

表4-8 TDキュー・パラメータ
フィールド名
種類
説明
TDQUEUE
X(4)
必須
一時データ・キューの名前を1 - 4文字で指定します。
GROUP
X(10)
必須
CICSのグループ概念で、関連するリソースのグループが、CICSシステムによって起動時に宣言され、インスタンス化されるかどうかを決定します。
DESCRIPTION
X(60)
Optional
リソースの説明のための小さなテキスト領域。
RECOVSTATUS
X(8)
NO | LOGICAL
キューが論理的に回復可能かどうか指定します。
キューが論理的に回復可能である場合、その要素はトランザクションのコンテキスト内でtuxedo /Qに書き込まれ、ロールバックの場合は、トランザクションの残りとともにロールバックされます。
キューが回復不可能の場合、/Qキュー内の各エンキューは恒久的になり、ロールバックまたは中止の場合、ロールバックされません。
TRANSID
X(4)
Optional
トリガー・レベルに達した場合に自動的に開始されるトランザクションの名前を指定します。トランザクションはこの方法で開始され、キューからレコードを読み取ります。TRANSID属性が指定されない場合(または、TRIGGERLEVEL(0)が指定された場合)、別の方法でトランザクションをスケジュールし、一時データ・キューからレコードを読み取る必要があります。
TRIGGERLEVEL
X(1)
1 | n
ここで指定した数のレコードが蓄積されると、タスクが開始されてそれを処理します。(この数はトリガー・レベルと呼ばれます。)TRANSID属性を指定すると、TRIGGERLEVELのデフォルトが1になります。ATI処理を無効にする場合、トリガー・レベルに0を指定します。トランザクションIDを指定しない場合、トリガー・レベルは無視されます。
論理的に回復可能な一時データ・キューの場合、ATIタスクが前方コミットするまで、ATIタスクはアタッチされません。これは、ATIが発生する前に、トリガー・レベルをはるかに超過していることを意味する場合があります。
USERID
X(8)
Optional
TRANSIDフィールドで指定されたトリガー・レベル・トランザクションを検証するときに、CICSがセキュリティ・チェックのために使用するユーザーIDを指定します。
WAIT
X(1)
YES | NO
INACTIVEフィールド
リソース・ロードでのみ受け入れられます
WAITACTION
X(6)
REJECT | QUEUE
INACTIVEフィールド
リソース・ロードでのみ受け入れられます
QSPACENAME
X(15)
必須
新しい必須のCICS Runtime引数で、このキューが物理的に格納されるtuxedo /Q QSPACEの名前を指定します。
qspacesとキュー管理の詳細情報は、Tuxedo/Qのドキュメントを参照してください。
TRT
X(1)
S | I
新しいオプションのCICS Runtime引数で、インテグレータや顧客による、イントラ・パーティション・キューの独自の特定の実装を可能にします。
値がないか、S (StandardのS)の場合、通常のCICS Runtime TSQueue機能が起動されます
値Iを設定すると、関数td_intra_actions_int(インテグレータが提供する必要があります)の呼出しが起動されます。
ATIFACILITY
X(1)
T
Tに設定されている場合、TERMINALを指定します。
FACILITYID
X(4)
Optional
ATIFACILITYTに設定されている場合のターミナル名。

 


マップセット構成ファイル

表4-9で、CICSアプリケーションで参照できるマップセットを示し、定義します。詳細は、「システム・コマンドとトランザクション」のtcxmapgen(1)を参照してください。

ファイル名は、mapsets.desc.です。

MAPSET定義の書式は、次のとおりです。

[mapset]
<field_name_1>=<field_value_1>
<field_name_2>=<field_value_2>
… …
<field_name_n>=<field_value_n>

例:

[mapset]
name=ABANNER
filename=abanner.mpdef

表4-9 マップセット・パラメータ
フィールド名
種類
説明
NAME
X(8)
必須
マップセットの名前。
DESCRIPTION
X(60)
Optional
リソースの説明のための小さなテキスト・コメント領域。
FILENAME
X(79)
必須
tcxmapgenツールによって生成されるマップセットの物理的な(バイナリ)ファイル名を指定します。
絶対パスが指定されない場合、KIX_MAP_PATH環境変数で定義されたディレクトリでこのマップセットが検索されます。
このフィールドを指定しない場合、デフォルトのマップセット・バイナリ・ファイル名<MAPSET_name>.mpdefが使用されます。<MAPSET_name>は、CICS MAP関連のAPIで指定されたMAPSET名のパラメータです。
RESIDENT
X(3)
NO | YES
マップセットの駐在ステータスを指定します。
  • NO: マップセットは常駐しません。
  • YES: マップセットは最初リファレンスでロードされ、その後仮想記憶域に常駐します。ただし、システムからページング可能である必要があります。
swastatus
X(10)
ENABLED|DISABLED
リソース・ステータスを指定します。
  • ENABLEDに設定されている場合、リソースは使用可能です。
  • DISABLEDに設定されている場合、システムはリソースを使用できません。
Usage
X(10)
NORMAL | TRANSIENT
この属性は、MAPSETが読み込まれてから使用するキャッシング・スキームを指定します。NORMALでは、キャッシュにMAPSETがロードされたままの状態になります。キャッシュがオーバーフローし、それがキャッシュ内で最も古くて使用頻度の少ないMAPSETである場合、アンロードします。TRANSIENTは、MAPSETが使用中でなければそれをアンロードします。

 


システム構成ファイル

表4-10には、CICSアプリケーションに有効なsystemのリストと定義が示されています。

ファイル名は、system.descです。

system.desc定義の書式は、次のとおりです。

[SYSIDNT]
<field_name_1>=<field_value_1>
<field_name_2>=<field_value_2>
… …

例:

[KIXA]
APPLID = DBDCKIXA
INITPARM =(DBCONNA=’instance1,database1,artuser1,abc123’)
[KIXB]
APPLID = DBDCKIXB
INITPARM =(DBCONNA=’instance2,database2,artuser2,123abc’)
注: 空の行およびコメント行がサポートされます。1列目にアスタリスクを記述すれば、コメントを書き込んだり、CICSの特定の実行から一時的に初期化パラメータを削除できます。
注: \」を使用すると、次の行に続けてパラメータを記述できます。Oracle Tuxedo Application Runtime for CICSでは、現在の行の「\」より後ろの空白を省略して、オペランドを連結できます。この場合、現在の行の「\」の後ろには空白のみ記述できます。それ以外の場合は、「\」はバックスラッシュとして扱われます。

定義済のシステム初期化パラメータのロード/検出

定義済のシステム初期化パラメータをロードまたは表示(あるいはその両方)を実行するには、CLOPT -sを指定する必要があります。

例:

ARTSTRN
CLOPT=”-- -s KIXA”

この例では、ARTSTRNKIXAという名前のシステム・セクションのみロードします(KIXBはロードしません)。

現在のCICSリージョンのAPPLIDの定義

現在のCICSリージョンのAPPLIDを定義するには、CLOPT -a(リスト4-1)を指定するか、またはAPPLIDパラメータをsystem.descに指定できます(リスト4-2)。

リスト4-1 CLOPT -aを指定する例
*SERVERS
CLOPT=”-- -a abcdefgh“
リスト4-2 APPLIDを指定する例
[KIXR]
APPLID=1234567a

Oracle Tuxedo Application Runtime for CICSでは、まずCLOPT -aが指定されているかどうかが確認されます。指定されている場合、値はJOBNAMEとして使用されます。指定されていない場合、system.descファイルに設定されているAPPLIDの値はJOBNAMEとして使用されます。-aまたはAPPLIDのどちらもsystem.descに設定されていない場合は、デフォルト値DBDCCICSが使用されます。

どちらにしても、値が9文字以上の場合、最初の8文字のみが含まれるようにそれ以降は切り捨てられます。値が7文字以下の場合、8文字になるようにAPPLIDには空白が追加されます。

GMTEXTの指定

この例を参照してGMTEXTを指定してください。

リスト4-3 GMTEXTを指定する例
[KIXR] 
APPLID=DBDCKIXR 
GMTEXT='An Information Development CICS Terminal' 

GMTEXTには、次の2つの形式があります。

注: セクション名とキーの大文字と小文字は区別されませんが、値では区別されます。各キーの最大長は64文字で、それぞれの値の最大長は32767文字です。

 


ターミナル構成ファイル

表4-11で、CICSアプリケーションで利用できるterminalを示し、定義します。

ファイル名は、terminals.descです。

terminal定義の書式は、次のとおりです。

[terminal]
<field_name_1>=<field_value_1>
<field_name_2>=<field_value_2>
… …

例:

[terminal]
name=0001
netname=CICS0001
katakana=YES
[terminal]
name=0002
netname=CICS0002
katakana=YES

ART CICSは、すべてのターミナル・ランタイム・ステータスをTuxedo /Qを使用して格納します。Tuxedo /Qの構成および使用の詳細は、 非同期CICS遅延トランザクションの実装に関する項を参照してください。

表4-11 Terminalパラメータ
フィールド名
種類
説明
ALTSUFFIX
X(1)
0-9|a-z|A-Z、
Optional
ターミナルの1文字のALTSUFFIX名を指定します。英数字または空白(接尾辞なし)のみ指定できます。値は大文字と小文字が区別されず、自動的に大文字に変換されます。
KATAKANA
x (3)
NO | YES、省略可能
KATAKANAサポートが必要かどうかを指定します。
NO: デフォルト値。KATAKANA機能は無効です。
YES: KATAKANA機能は有効です。
その他の値: 無効な値。システムは自動的にtypeterms.desc内でKATAKANAを検索します。
GROUP
X(10)
必須
CICSのグループ概念で、関連するリソースのグループが、CICSシステムによって起動時に宣言され、インスタンス化されるかどうかを決定します。
NAME
X(4)
必須
ターミナル識別子。

注: 同じTERMIDのエントリが複数存在する場合、最後のエントリが有効です。

長さが超えると、値は無視され、警告メッセージがULOGに記録されます。長さが4文字より短い場合は、右側に空白が追加されます。
NETNAME
X(8)
必須
ターミナルのネットワーク名。

注: NETNAMEの値は一意である必要があります。一意でない場合、ARTCNXサーバーは起動できず、ULOGおよびstdoutにエラー出力をレポートします。

長さが超えると、値は無視され、警告メッセージがULOGに記録されます。長さが8文字より短い場合は、右側に空白が追加されます。
INSERVICE
X(3)
NO | YES、省略可能
定義されているターミナルのステータスを指定します。
YES: トランザクションが開始され、メッセージが自動的にターミナルに送信されます。
NO: ターミナルはメッセージを受信したり、入力を送信したりできません。
デフォルト値はYESです。このフィールドが前述のどちらの値にも定義されていない場合は、YESとして処理されます。
ATI
X(3)
NO | YES、省略可能
CICSで自動的に開始されたトランザクションでターミナルが使用可能かどうかを指定します。
YES: CICSで自動的に開始されたトランザクションでターミナルを使用できます。
NO: CICSで自動的に開始されたトランザクションでターミナルを使用できません。
このフィールドが前述のどちらの値にも定義されていない場合は、UNKNOWNとして処理されます。ただし、typeterms.desc内の同じフィールドもUNKNOWNに定義されている場合、このフィールドの値は最終的にYESです。
TTI
X(3)
NO | YES、省略可能
トランザクションをユーザーがターミナルで開始できるかどうかを指定します。
YES:
トランザクションをユーザーがターミナルで開始できます。ATI(YES)も指定すると、トランザクションを自動的に開始できます。この場合、一時データ制御と間隔制御のどちらによる場合でも、自動トランザクション開始は、ターミナル制御表の適切なターミナル・エントリに条件を設定します。ATITTIの両方がYESとして指定され、ターミナルにトランザクションがない場合、ターミナル制御はユーザー定義タスクを開始します。このタスクは、ターミナルにメッセージを送信することが想定されます。
問合せやオーダー・エントリなどのトランザクション処理で使用されるターミナルの場合は、TTI(YES)およびATI(NO)を指定します。これは、ターミナル・リクエストなしではメッセージが送信されなかったり、それを経由してトランザクションが入力される、ディスプレイ・ステーションやハードコピー・ターミナルにも適用されます。3790問合せ論理ユニットに指定できるのはこれのみです。
NO:
トランザクションをユーザーがターミナルで開始できません。NOを指定した場合、ATI(YES)を指定すると、トランザクションは自動的に開始できます。このようなターミナルの例には、ウェアハウスなど、遠隔地にあり、無人だがメッセージを受信できるターミナルがあります。
このフィールドが前述のどちらの値にも定義されていない場合は、UNKNOWNとして処理されます。ただし、typeterms.desc内の同じフィールドもUNKNOWNに定義されている場合、このフィールドの値は最終的にYESです。

注: セクション名はterminalに設定する必要があります。すべてのキーワードは、大文字と小文字が区別されません。
注: ART CICSでは「.」が予約されています。terminals.descを定義する際、ユーザーはNAMEでもNETNAMEでもこれを使用できません。

 


Typeterm構成ファイル

表4-12で、ARTTCPによってサポートされるTypetermsを示し、定義します。

ファイル名は、typeterms.descです。

typeterm定義の書式は、次のとおりです。

[typeterm]
<field_name_1>=<field_value_1>
<field_name_2>=<field_value_2>
… …
<field_name_n>=<field_value_n>

例:

[typeterm]
name=IBM-3278-2
userarealen=255
katakana=YES

表4-12 Typetermパラメータ
フィールド名
種類
説明
ALTSCREENCOLUMN
9(3)
{80|132|…}
端末の画面サイズの合計列数を指定します。SCRNSIZE=alternateの場合、このパラメータは必須パラメータです。
ALTSCREENROW
9(3)
{24|32|43|27|…}
端末の画面サイズの合計行数を指定します。SCRNSIZE=alternateの場合、このパラメータは必須パラメータです。
ALTSUFFIX
X(1)
0-9|a-z|A-Z
省略可能
typetermの1文字のALTSUFFIXを指定します。英数字または空白(接尾辞なし)のみ指定できます。値は大文字と小文字が区別されず、自動的に大文字に変換されます。
DESCRIPTION
X(79)
Optional
リソースの説明のための小さなテキスト領域。
EXTERCODE
X(10)
{ibm-37 | ibm-1388|ibm-1380|…}
アウトバウンド・データのどのエンコーディング・タイプを使用するかを指定します。この属性の値は、z/OSプラットフォームで使用されるどのEBCDICエンコーディング・タイプでもかまいません。デフォルト値は、ibm-37です。
INTERCODE
X(10)
{ASCII | UTF-8|Shift-JIS|…}
インバウンド・データのどのエンコーディング・タイプを使用するかを指定します。この属性の値は、一般的なプラットフォームで使用されるどのエンコーディング・タイプでもかまいません。デフォルト値は、ASCIIです。
NAME
X(79)
必須
typetermの名前。
PROGSYMBOLS
X(3)
NO | YES
Programmed Symbol (PS)ファシリティをサポートするかどうかを指定します。デフォルト値はNOです。
SCRNSIZE
X(9)
DEFAULT|ALTERNATE
オプション。代替の画面サイズでマップ/テキストを送信/受信するかどうかを指定します。
デフォルト値はDEFAULTで、代替の画面サイズでマップ/テキストを送信/受信しません。
SOSI
X(3)
NO | YES
EBCDICと2バイトの混合文字セット(DBCS)がサポートされるかどうか指定します。デフォルト値はNOです。
color
X(3)
NO | YES
拡張color属性を指定します。
defscreencolumn
9(3)
80
デフォルト画面サイズの列数。
defscreenrow
9(3)
24
デフォルト画面サイズの行数。
hilight
X(3)
NO | YES
ターミナルがハイライト機能をサポートするかどうか示します。
logonmsg
X(3)
NO | YES
ターミナル上でGood Morning (CSGM)トランザクションが自動的に起動されるかどうかを示します。
Oracle Tuxedo ARTには、デフォルトのCSGMトランザクションが用意されています。デフォルトのGood Morning (CSGM)トランザクションの構成に関する項を参照してください。
outline
X(3)
NO | YES
ターミナルがフィールドの外枠表示をサポートするかどうか示します。
swastatus
X(10)
ENABLED| DISABLED
リソース・ステータスを指定します。
  • ENABLEDに設定されている場合、リソースは使用可能です。
  • DISABLEDに設定されている場合、システムはリソースを使用できません。
uctran
X(10)
NO | YES | TRAN
  • YES: アルファベットの小文字を大文字に変換します。
  • NO: アルファベットの小文字を大文字に変換しません。
  • TRAN: トランザクションIDのみ、小文字から大文字に変換します。
userarealen
9(3)
0 ~ 255
ターミナル制御表ユーザー領域(TCTUA)の、ターミナル用の領域サイズ。
KATAKANA
x(3)
NO | YES、省略可能
KATAKANAサポートが必要かどうかを指定します。デフォルト値はNOです。KATAKANA機能は、KATAKANAYESに指定されている場合のみ有効です。

注: KATAKANAterminals.descまたはtypeterms.descで設定できます。ただし、terminals.desc内でKATAKANAYESまたはNOに設定されていない場合、typeterms.desc内のKATAKANAが有効になります。

ATI
X(3)
NO | YES、省略可能
自動トランザクション開始により、トランザクションがターミナルで起動できるかどうかを指定します。
YES: 自動トランザクション開始により、トランザクションはターミナルで起動できます。
NO: 自動トランザクション開始により、トランザクションはターミナルで起動できません。
ATI(YES)を指定すると、トランザクションは、一時データ制御によって、または別のトランザクションが発行したEXEC CICS STARTコマンドによって、ターミナルで起動できます。ターミナルにすでにトランザクションがある場合は、それが終了するまで、ATIトランザクションは保留されます。ATI(YES)を指定する場合は、1バイト以上のIOAREALENを指定する必要があります。ただし、ATIおよびIOAREALENが、YESおよび0という強制的なデフォルト値を持つDEVICE(APPC)の場合は除きます。
ATIYESとして指定され、CREATESESSYESとして指定されている場合、ターミナルがACQUIREDでないときにトランザクションが開始されると、取得は自動的に行われます。
このフィールドが前述のどちらの値にも定義されていない場合は、YESとして処理されます。
TTI
X(3)
NO | YES、省略可能
トランザクションをユーザーがターミナルで開始できるかどうかを指定します。
YES:
トランザクションをユーザーがターミナルで開始できます。ATI(YES)も指定すると、トランザクションは自動的に開始することもできます。この場合、一時データ制御と間隔制御のどちらによる場合でも、自動トランザクション開始は、ターミナル制御表の適切なターミナル・エントリに条件を設定します。ATITTIの両方がYESとして指定され、ターミナルにトランザクションがない場合、ターミナル制御はユーザー定義タスクを開始します。このタスクは、ターミナルにメッセージを送信することが想定されます。
問合せやオーダー・エントリなどのトランザクション処理で使用されるターミナルの場合は、TTI(YES)およびATI(NO)を指定します。これは、ターミナル・リクエストなしではメッセージが送信されなかったり、それを経由してトランザクションが入力される、ディスプレイ・ステーションやハードコピー・ターミナルにも適用されます。3790問合せ論理ユニットに指定できるのはこれのみです。
NO:
トランザクションをユーザーがターミナルで開始できません。NOを指定した場合、ATI(YES)を指定すると、トランザクションは自動的に開始できます。このようなターミナルの例には、ウェアハウスなど、遠隔地にあり、無人だがメッセージを受信できるターミナルがあります。
このフィールドが前述のどちらの値にも定義されていない場合は、YESとして処理されます。

 


接続構成ファイル

表4-13で、ART CICSアプリケーション・サーバーでロードできるconnectionsを示し、定義します。接続構成ファイルは、ARTCTRNの設定では必須ですが、他のサーバーの設定ではオプションです。

ファイル名は、connections.descです。

connection定義の書式は、次のとおりです。

[CONNID]
<field_name_1>=<field_value_1>
<field_name_2>=<field_value_2>
...
<field_name_n>=<field_value_n>

表4-13 接続パラメータ
フィールド名
種類
説明
CONNID
X(4)
必須
接続の名前。
GROUP
X(10)
必須
CICSのグループ概念で、関連するリソースのグループが、CICSシステムによって起動時に宣言され、インスタンス化されるかどうかを決定します。
PROTOCOL
X(4)
必須
APPC | LU61
接続を実装するプロトコルのタイプを指定します。
NETNAME
X(8)
必須
接続を受信する、CICSリージョンのAPPLIDを指定します。
MAXIMUM
0-9990-999
必須
(APPCのみ)
モードセット内の最大セッション数を指定します。書式はMAXIMUM=value_1,value_2です。value_1にはvalue_2以上の値を指定する必要があります。
RECEIVECOUNT
999
必須
(LU61のみ)
受信セッション数を指定します。受信セッションは送信前にのみ受信できます。
SENDCOUNT
999
必須
(LU61のみ)
送信セッション数を指定します。送信セッションを送信してからでないと、受信できません。

 


Webサービス構成ファイル

表4-14で、CICSアプリケーションで利用できるweb servicesを定義します。

ファイル名は、webservice.descです。

表4-14 Webサービス・パラメータ
フィールド名
種類
説明
SERVICE
X(256)
必須
サービスの名前。
REQUEST
X(256)
必須
リクエストのRECORD名
RESPONSE
X(256)
必須
レスポンスのRECORD名
TRANSACTION
X(1)
N | Y
Optional
サービスがトランザクションをサポートするかどうかを指定します。このフィールドが指定されない場合、サービスはトランザクションをサポートしません。

 


プログラム・リスト構成ファイル

 表4-15に、CICSアプリケーション・サーバーARTDPLの起動または停止に使用可能なプログラムのリストおよび定義を示します。

ファイル名はprogram_list_table.descです。

program_list_table.desc定義の書式は、次のとおりです。

[plt]

<field_name_1>=<field_value_1>

<field_name_2>=<field_value_2>

...

<field_name_n>=<field_value_n>

例:

[plt]

SUFFIX=p1

PROGRAM= RSSBT001, RSSBT002

注意: 空の行およびコメント行がサポートされます。1列目にアスタリスクを記述すれば、コメントを書き込んだり、CICSの特定の実行から一時的に初期化パラメータを削除できます。
注意: 「\」を使用すると、次の行に続けてパラメータを記述できます。Oracle Tuxedo Application Runtime for CICSでは、現在の行の「\」より後ろの空白を省略して、オペランドを連結できます。この場合、現在の行の「\」の後ろには空白のみ記述できます。それ以外の場合は、「\」はバックスラッシュとして扱われます。

定義済のプログラム・リストをロードまたは検出するには、次の2つの方法があります。1つは、-bまたは-dオプションをARTDPL CLOPTに追加する方法、もう1つは、SUFFIXをsystem.desc PLTPI/PLTSDパラメータに定義する方法です。

例:

ARTDPL CLOPT="-s KIXA -l SIMPAPP -b p1"

この例では、ARTDPLは、初期化時にRSSBT001RSSBT002という名前のプログラムをロードおよび実行します。

表4-15 CICSアプリケーション・プログラムのリスト
フィールド名
種類
説明
SUFFIX
X(2)
必須
PLT接尾辞の名前。SUFFIXの長さは1-2文字です。
PROGRAM
X(1024)
必須
プログラム・リストを指定します。書式はPROGRAM=program [,...,programn]です。
プログラムの値は1-8文字の英数字です。

PROGRAMのプログラムがprograms.descに定義されていない、または無効になっている場合は、アプリケーション・サーバーが起動または停止する際に、このプログラムは無視されます。

Program_list_table.descに同じSUFFIXを持つ項目が複数定義されている場合は、最初の項目のみが有効になります。

 


POOL定義ファイル

表4-16で、CICSアプリケーションで利用できるpoolを定義します。

ファイル名はpool.descです。

pool.desc定義の書式は、次のとおりです。

[POOL]
<field_name_1>=<field_value_1>
<field_name_2>=<field_value_2>
For example, 
[POOL]
NAME=TSPOOL1

表4-16 POOLのパラメータ
フィールド名
種類
説明
NAME
X(8)
A-Z 0-9 $ @ # _
必須。プール名を8文字で指定します。
MAXSIZE
9(18)
number
将来使用するために予約されたフィールド。
オプション。プールに割り当てられた最大サイズをKB単位で指定します。デフォルト値は0で、これは上限がないことを表します。
AUTOINCREASE
X(1)
Y|N
将来使用するために予約されたフィールド。
オプション。領域が残っていない場合に自動的に領域を増やすかどうかを指定します。デフォルトはNです。
ELEMENTWARN
9(3)
1-100
将来使用するために予約されたフィールド。
オプション。警告メッセージの表示基準となる領域使用率を指定します。デフォルト値は80です。

 


TCP/IPソケット・リスナー構成ファイル

この構成ファイルでは、TCP/IPソケット・リスナー情報を定義します。表4-17に、そのパラメータをリストします。

ファイル名はlistener.descです。動的構成はサポートされません。書式は次のとおりです。

[ListenerGroupID]
<field_name_1>=<field_value_1>
<field_name_2>=<field_value_2>

表4-17 TCP/IPソケット・リスナー・パラメータ
フィールド名
種類
説明
AF
X(5)
Optional
リスナー・アドレス・ファミリ。INET(デフォルト)またはINET6を使用します。
APPLID
X(8)
Optional
将来使用するために予約されたフィールド。
このリスナーのAPPLID
BACKLOG
Short
Optional
このリスナーのキューに登録可能な受け入れられない接続の数。デフォルト値は20です。
CSDELAY
X(6)
Optional
将来使用するために予約されたフィールド。
このパラメータはエンハンス・バージョンのリスナーに固有で、CSSTTYPICの場合にのみ適用可能です。EXEC CICS STARTコマンドで使用される遅延間隔をhhmmss(時間/分/秒)の書式で指定します。
CSSTTYP
X(2)
Optional
(エンハンス・モードで使用)
このパラメータはエンハンス・バージョンのリスナーに固有で、ユーザー・トランザクションのデフォルト開始方法を指定します。
KC値(デフォルト)のみサポートされ、EXEC CICS STARTを使用して遅延間隔なしでユーザー・トランザクションが開始されることを示します。
CSTRAN
X(4)
Optional
(エンハンス・モードで必須)
このパラメータはエンハンス・バージョンのリスナーに固有で、ARTATRN/ARTATR1でリスナーが開始するデフォルト・トランザクションを指定します。
FORMAT
X(8)
Optional
リスナーのモード。
デフォルト値のSTANDARDは、これがクライアントが標準ヘッダーを送信する必要がある元のART for CICSリスナーであることを示します。値ENHANCEDは、これがクライアントからの標準ヘッダーを必要としないエンハンスされたART for CICSリスナーであることを示します。
GIVTIME
Short
Optional
このリスナーがTAKESOCKETへのレスポンスを待機する時間(秒)。この時間が過ぎると、リスナーはサーバー・トランザクションが開始しなかったか、TAKESOCKETが失敗したと見なします。この時点で、リスナーはサーバーが起動に失敗し、ソケット(接続)を閉じることを示すメッセージをクライアントに送信します。デフォルト値は60です。
IPADDRESS
X(46)
Optional
IPアドレス。
MSGLEN
Short
Optional
(エンハンス・モードで使用)
このパラメータはエンハンス・バージョンのリスナーに固有で、クライアントから受信するデータの長さを指定します。有効な範囲は、0から999バイトです。値が0の場合、リスナーはクライアントからデータを読み込みません。
PEEKDAT
Short
Optional
(エンハンス・モードで使用)
このパラメータはエンハンス・バージョンのリスナーに固有で、MSGLEN0でない場合にのみ適用可能です。
NOは、リスナーがクライアント・データの標準読取りを実行することを示します。ユーザー・トランザクションでは、トランザクション入力メッセージ(TIM)のデータ領域2部分のこのデータにアクセスします。値YESは、リスナーがプレビュー・オプションを使用してデータを読み取ることを示します。データはTCP/IPのキューに残り、TIMを介したアクセスではなく、ユーザー・トランザクションで実際に読み取ります。
PORT
Short
必須
このリスナーが接続の受入れに使用するポート番号。
REATIME
Short
Optional
このリスナーがRECVへのレスポンスを待機する時間(秒)。この時間が過ぎると、リスナーはクライアントが失敗し、ソケットを閉じて接続を終了すると見なします。このパラメータが指定されない場合、読取りタイムアウトのチェックは実行されません。
TRANID
X(4)
Optional
将来使用するために予約されたフィールド。
このリスナーのトランザクション名。
TYPE
X(3)
Optional
作成されるソケットのタイプ。TCPのみサポートされます。


  先頭に戻る       前  次