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VSAM構成ファイル

 


概要

VSAM構成ファイルでは、VSAMアクセッサと、ART CICS Runtimeで使用される各VSAMの関連属性を指定します。VSAM構成ファイルは、Oracle Tuxedo Application Rehosting Workbenchにより生成され、変更できません。

ART CICS Runtimeでは、環境変数$DD_VSAMFILEに従ってVSAM構成ファイルを検索します。この変数は、エクスポートしたりenvfileに定義して、VSAM構成ファイルの場所の指定に使用できます。

 


VSAM構成パラメータ

表5-1では、CICSアプリケーションによる参照に使用可能なVSAMファイル構成パラメータを示し、定義しています。

ファイル名はdesc.vsamです。

表5-1 VSAM構成パラメータ
フィールド名
種類
説明
NAME
X(8)
必須
VSAMファイルの名前。このファイルに関連するEXEC CICSで使用されるVSAMファイルの論理名。
ACCESSOR
X(256)
必須
対応するVSAMファイルに従ってCICSアプリケーションによって参照されるVSAMアクセッサの名前。VSAMアクセッサは、ART Workbenchにより生成されます。
ORGANIZATION
X(1)
必須
I/i: 索引付きレコード
R/r: 相対レコード
S/s: 順序レコード
RECORD TYPE
X(1)
必須
F/f: 固定長レコード
I/i: 無限長レコード
RECORD LENGTH
NUM
1-32768
TYPEが固定の場合、必須
VSAMファイル内の各固定レコードの長さ。
KEY POSITION
NUM
1 - 32768
ORGANIZATION に索引が付いている場合、必須
VSAMファイル内の各レコードのKEYの開始位置。
KEY LENGTH
NUM
1 - 256
ORGANIZATION に索引が付いている場合、必須
VSAMファイル内の各レコードのKEYの長さ。
STATUS
X(9)
ENABLED
DISABLED
UNENABLED
ファイルの初期ステータスを指定します(デフォルトはENABLED)。
ENABLED: このファイルに対して通常処理が許可されます。
DISABLED: このファイルに対するコマンドレベルのアプリケーション・プログラムからのリクエストにより、DISABLED条件がプログラムに渡されます。
UNENABLED: アプリケーション・プログラムからの暗黙的なオープンによってファイルが開くのを防ぎます。ファイルへのアクセスを試みると、NOTOPEN条件が発生します。一方、ファイルを開くことを求める明示的なリクエスト(EXEC CICS SET FILE OPENコマンドなど)は、ファイルを開く前に、ステータスをENABLEDに変更します。
OPENTIME
X(8)
STARTUP
FIRSTREF
ファイルがいつ開かれるかを指定します。デフォルトSTARTUP
STARTUP: CICSの初期化後ただちにファイルが開きます。ただし、ファイルのステータスがUNENABLEDの場合を除きます。この場合は、ファイルは閉じたままになります。
FIRSTREF: 次の方法のいずれか1つを使用してファイルを開くリクエストを作成しないかぎり、ファイルは閉じたままになります。
  • マスター端末コマンド
  • アプリケーション・プログラムのEXEC CICS SET FILE OPENコマンド
  • 暗黙的なオープン

注: CICS Runtimeが起動した後のファイル・ステータスは、ENABLESTATUS(ENABLED)およびOPENSTATUS(OPEN)です。


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