リファレンス・ガイド

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TSAM Plusサーバー、コマンドおよびAPIリファレンス

この章では、次の項について説明します。

 


ローカル・モニター・サーバー

 


LMS

名前

LMS - Oracle TSAM Plusエージェント・ローカル・モニター・サーバー

形式

LMS SRVGRP="identifier" SRVID="number" [other_parms]

CLOPT= "-A -- -l tsam-manager-dataserver-url[,tsam-manager-backupdataserver-url,…][;tsam-manager-dataserver-url, tsam-manager-dataserver-url,…] [-t heartbeat-interval] [-n fetch_coll_capacity] [-m metrics-shm-size] [-T data-thread-number][-e log-warning-interval]"

説明

LMSは、Oracle TSAM PlusエージェントのTuxedoサーバーです。次の機能を提供します:

LMSは、適切なオプションを使用してUBBCONFIGファイルに構成する必要があります。1つのTuxedoマシンに1つのLMSを構成する必要があります。1つのマシン上の複数LMSはサポートされません。LMSは、Tuxedoドメインが起動したときにすべてのサーバー情報を取得できるように、UBBCONFIGの末尾に構成することをお薦めします。その場合も、LMSは、構成を定期的にTSAM Plusマネージャに同期できます。

オプション

-l

必須パラメータです。Oracle TSAM Plusマネージャ・データ・サーバーのアドレスを指定します。1つまたは複数のアドレスを設定できます。Oracle TSAM Plusマネージャのインストールに基づき、ホスト・アドレスおよびポート番号が設定されます。形式は次のとおりです。
host:port/tsam, host:port/tsam, …[; host:port/tsam, host:port/tsam, …]
TSAM Plusサーバーのアドレスは、セミコロン(;)で区切られた2つの部分で構成できます。1つ目はアクティブ・データ・サーバーの部分、2つ目はスタンバイ・データ・サーバーの部分です。それぞれの部分に、複数のTSAM Plusサーバー・アドレスをカンマ(,)で区切って含めます。 LMSは、1つ目のアドレスで指定されたTSAM Plusマネージャでログオンします。接続できない場合、次のサーバーを試します。アクティブ・データ・サーバーを使用できない場合は、スタンバイ・データ・サーバーを使用します。最大126台のサーバーを構成できます。
接続されたサーバーでヘルス・チェックができない場合、LMSは最初から最後までのサーバーに再接続します。 データ・サーバーへの接続が切断された場合、スレッドが最初から最後までのデータ・サーバーに再接続し、接続番号が最大値に一致しない、別のアクティブ・データ・サーバーを取得します。使用可能なサーバーがない場合、スレッドは-rオプションで指定された増分スリープ間隔で、データ・サーバーに1つずつ再接続を続けます。
注意: 複数のTSAM Plusマネージャ・アドレスの構成は、TSAM Plus 12.1.3以上でサポートされています。

-m

オプションのパラメータ。未処理データのメトリックを格納するために使用される共有メモリーのサイズを指定します。オプションの末尾の文字kまたはmは、KBまたはMBを意味します。どちらでもない場合、単位はバイトです。有効な値は4Kサイズまで切り上げられます。大部分のプラットフォームで、ページ・サイズがそのサイズだからです。
このオプションが存在しない場合、デフォルト値は10MBです。新しいデータを格納する空き領域がない場合、共有メモリーのサイズは実行時に増大しません。この事例では、最も古いデータが、新しいデータで上書きされます。

-r

TSAMエージェントがTSAMマネージャとの接続に失敗した状態の場合の、再接続までの最大スリープ時間(ミリ秒単位)を指定します。デフォルト値は60,000ミリ秒です。

-t

オプションのパラメータ。LMSが構成同期を使用してOracle TSAM Plusマネージャに接続する間隔を秒で指定します。デフォルト値は100秒です。

-n

オプションのパラメータ。TSAM Plus 12.1.1.1以上で導入されています。リクエストごとにTSAM PlusエージェントによりTSAM Plusマネージャへ送信されるモニタリング・データの量を指定します。値の有効範囲は1から100までで、デフォルト値は16です。100よりも大きい値を構成する場合は、100を使用します。

-T

LMSは複数のスレッドを作成してRingバッファからデータを取得し、そのデータをマネージャ・サーバーに送信します。このオプションは、データ・サーバーを接続できる合計スレッド数を指定します。スレッド数は、各アクティブ・データ・サーバーに均等に配分されます。最大値は1023です。

-e

オプションのパラメータ。このパラメータは、共有メモリーのサイズ制限によりパフォーマンス・メトリック・データが削除された場合、LMSからULOGに送信される警告メッセージの時間間隔を指定します。範囲は、「1 - 65535」です。デフォルト値は、-tの値と同じです。警告メッセージは、これまでの間隔で失われたメッセージ数を報告します。

リスト1-1に、UBBCONFIG内のLMSを表示します。

リスト1-1 UBBCONFIG内のLMS
...
*SERVERS
LMS SRVGRP=LMSGRP SRVID=1
CLOPT=”-A -- -l tsamweb.abc.com:8080/tsam -m 20M -t 180 -n 64”
...

 


JMXモニタリングのためのtlistenオプション

JMXモニタリング用には次のtlistenオプションが有用です。

-j jmxaddr

埋込みJMXエージェントの起動に使用されます。jmxaddrで、埋込みJMXエージェントのRMIコネクタのアドレスを指定します。アドレスが他のプロセスに占有されていた場合、ULOGにエラーメッセージが出力され、JMXエージェントは起動しません。表1に、jmxaddrアドレス書式をリストします。

表1 Ipv4とIPv6のアドレス形式
IPv4
IPv6
rmi://IP:port
rmi://hostname:port_number
rmi://[IPv6 address]:port
rmi://hostname:port_number
rmi://#.#.#.#:port_number
16進数形式はサポートされません。

注意: MPドメインの場合、tlisten-jオプションをすべてのマシン・ノードに構成する必要があります。

-m jvm_min_mem

JMXエージェントが使用するJVMに割り当てる必要最低限のメモリー・サイズをMB単位で指定します。デフォルトの値は200MBです。

-M jvm_max_mem

JMXエージェントが使用するJVMに割当て可能な最大のメモリー・サイズをMB単位で指定します。jvm_max_memの値をjvm_min_memの値より低く設定すると、JVMは作成されず、JMXエージェントは起動しません。デフォルトの値は500MBです。

-S

EM OMS/エージェントとJMXエージェントの間のデフォルト接続ではなく、SSL接続を指定します。

-C keyStore

keyStore絶対パスを指定します。

-P keyStorePassword

キーストアのパスワードを保管する環境変数を指定します。この変数は、ttyが追加されない場合にのみ有効です。

 


BTMモニタリングのためのGWTDOMAINオプション

GWTDOMAINに新しいCLOPTオプションが導入されました。

-m

BTMモニターURL。形式は、http://<HOST>:<PORT>/btmmonitor/agent/agent/です。

例:

GWTDOMAIN SRVGRP="gwgrp" SRVID=1003 CLOPT="-A -- -m http://bej301493.cn.oracle.com:9001/btmmonitor/agent/agent/"

このオプションが指定されると、GWTDOMIANは組込みJVMを起動してBTM委任オブザーバを実行し、WTCと自身の双方向コールをモニターします。

 


tmadminコマンド

Oracle TSAM Plusエージェントには、オン/オフを切り替えるtmadminコマンドが用意されています。一時的にOracle TSAM Plusをオフにする場合に、このコマンドを使用できます。書式は次のとおりです。

changemonitor (chmo) [-m machine] on|off

-mパラメータは、Oracle TSAM Plus収集が無効になっている論理マシンの名前です。このオプションがない場合、すべてのマシン上でモニタリングが無効になります。デフォルトでは、モニタリングはオンです。モニタリングをオフにすると、定義済のモニタリング・ポリシーが存在する場合でも、すべてのデータ収集が停止されます。

 


呼出しパス・モニタリングAPI

 


tpgetcallinfo(3c)

tpgetcallinfoは、呼出しパス・モニタリングに使用されます。tpgetcallinfoを使用すると、アプリケーションはそのパフォーマンス・メトリックに基づいた動的な決定ができます。呼出しパス・モニタリングが有効な場合、tpgetcallinfoを使用して、相関ID、各種タイムスタンプなどの対応する呼出しパス情報をアプリケーションで取得できます。

詳細は、ATMI C言語関数リファレンスのtpgetcallinfo(3c)に関する項を参照してください。

 


tsambegin(3c)

名前

tsambegin()- ユーザーが現在の呼出しパスにセグメントを手動で追加するためにtsamend()と組み合せて使用します。

形式

#include <tsam_ext.h>
long tsambegin(char* type, char * subtype, int argc, char ** argv, int flags)

説明

タイプ

ユーザーによって定義されたモニタリング・タイプを指定します。値は、長さが最大255文字のNULL終端文字列です。たとえば、"CICS"、"Database"などです。

サブタイプ

ユーザーによって定義されたサブコマンド・タイプを指定します。値は、長さが最大255文字のNULL終端文字列です。たとえば、"insert"、"update"などです。タイプの値もサブタイプの値も、ユーザーが問合せを発行する際にフィルタとして指定される可能性があります。

argc

argvによって指定される文字列の数を指定します。0以上である必要があります。

argv

TSAMに転送されるプロパティのリストを指定します。ここで各文字列は(%s=%s)のように書式設定される必要があります。プロパティ名および値はユーザーによって定義されます。argvの最大合計長は4000バイトです。

flags

予約済。

戻り値

成功の場合、TSAM PlusはシーケンスIDを示すlong型の正の値を返します。シーケンスIDはtsamend()に転送され、これによってTSAM Plusは2つのAPIを関連付けることができます。

それ以外の場合、TSAM Plusは負のエラー・コードを返します。

エラー

エラー・コードは、ファイルtsam_ext.hに定義されています。

表1-1 tsambeginエラー・コード
エラー・マクロ名
説明
TSAM_EXT_ERROR_NOTENABLE
-1
TSAM Plusは有効ではありません
TSAM_EXT_ERROR_NOTMONABLE
-2
TSAM Plusはモニター可能ではありません
TSAM_EXT_ERROR_INVALIDARG
-3
argcまたはargvの値が無効です
TSAM_EXT_ERROR_INVALIDTYPE
-4
type値が無効です
TSAM_EXT_ERROR_INVALIDSUBTYPE
-5
subtype値が無効です

関連項目

tsamend(3c)

 


tsamend(3c)

名前

tsamend()- ユーザーが現在の呼出しパスにセグメントを手動で追加するためにtsambegin()と組み合せて使用します。同じスレッド内でtsambegin()とともに使用する必要があります。

形式

#include <tsam_ext.h>
int tsamend(long cd, int argc, char ** argv, int flags);

説明

cd

tsambegin()によって返されたシーケンスIDを指定します。

argc

argvによって指定される文字列の数を指定します。0以上である必要があります。

argv

TSAM Plusに転送されるプロパティのリストを指定します。ここで各文字列は(%s=%s)のように書式設定される必要があります。プロパティ名および値はユーザーによって定義されます。argvの最大合計長は4000バイトです。

flags

予約済。

戻り値

成功の場合、0が返されます。それ以外の場合、負のエラー・コードが返されます。

エラー

エラー・コードは、ファイルtsam_ext.hに定義されています。

表1-2 tsamendエラー・コード
エラー・マクロ名
説明
TSAM_EXT_ERROR_NOTENABLE
-1
TSAM Plusは有効ではありません
TSAM_EXT_ERROR_NOTMONABLE
-2
TSAM Plusはモニター可能ではありません
TSAM_EXT_ERROR_INVALIDARG
-3
argcまたはargvの値が無効です
TSAM_EXT_ERROR_INVALIDCD
-6
cd値が無効です

関連項目

tsambegin(3c)

Oracle TSAM Plusユーザー・ガイド呼出しパスおよびTuxedoモニタリング・ポリシーに関する項を参照してください


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