Oracle ILOM CLI でのネットワーク設定の変更
Oracle ILOM CLI から、現在構成されているサーバーのネットワーク設定を変更するには、次の手順に従います。
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ローカルのシリアル接続を使用した Oracle ILOM へのログインまたはリモート Ethernet 接続を使用した Oracle ILOM へのログインの関連する方法を使用して、Oracle ILOM CLI にログインします。
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ネットワーク環境に適合するネットワーク構成手順を実行し、ネットワーク設定をテストします。
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IPv4 ネットワーク設定を確認または構成するには、手順 3 と手順 4 を実行します。
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IPv6 ネットワーク設定を確認または構成するには、手順 5 から 8 までを実行します。
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IPv4 ネットワーク構成の場合、cd コマンドを使用して /SP/network ディレクトリに移動します。
-> cd /SP/network
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次のいずれかを実行します。
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ネットワーク上に DHCP サーバーがある場合、次のコマンドを入力し、DHCP サーバーがサーバーに割り当てた設定を表示します。
-> show
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DHCP サーバーがない場合、または設定を割り当てる場合、set コマンドを使用し、次の表にあるプロパティーの値を割り当てます。例:
-> set pendingipdiscovery=static
-> set pendingipaddress=10.8.183.106
-> set pendingipnetmask=255.255.255.0
-> set pendingipgateway=10.8.183.254
-> set commitpending=true
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state
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enabled または disabled
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ネットワークの状態はデフォルトで enabled に設定されています。SP へのネットワーク接続を無効にすることは、シリアル管理ポート経由でしか Oracle ILOM にアクセスできないことを意味します。
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pendingipdiscovery
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static または dhcp
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ネットワーク検出オプションには、静的 IP アドレスの場合は static、DHCP サーバーによって割り当てられた IP アドレスの場合は dhcp (デフォルト) が含まれます。
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pendingipaddress
pendingipnetmask
pendingipgateway
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<ip_address>
<netmask>
<gateway>
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複数の静的ネットワーク設定を割り当てるには、各プロパティー (IP アドレス、ネットマスク、およびゲートウェイ) に対して set コマンドと割り当てる静的な値を入力します。
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commitpending
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true
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set commitpending=true と入力し、変更をコミットします。
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注 ‐
Ethernet 接続を使用して Oracle ILOM にログインした場合、commitpending を true に設定してネットワーク設定の変更をコミットすると、Oracle ILOM 接続が切断されるので、この新しい設定を使用してログインし直す必要があります。
IPv4 または IPv6 ネットワーク設定をテストするには、手順 9 を参照します。
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IPv6 ネットワーク構成の場合、cd コマンドを使用して SP/network/ipv6 ディレクトリに移動します。
-> cd SP/network/ipv6
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show コマンドを入力して、デバイスで構成された IPv6 ネットワーク設定を表示します。
次の例は、サーバーの SP デバイス上の各 IPv6 プロパティーのサンプル出力の値です。
-> show
/SP/network/ipv6
Targets:
Properties:
state = enabled
autoconfig = stateless
dhcpv6_server_duid = (none)
link_local_ipaddress = fe80::214:4fff:feca:5f7e/64
static_ipaddress = ::/128
ipgateway = fe80::211:5dff:febe:5000/128
pending_static_ipaddress = ::/128
dynamic_ipaddress_1 fec0:a:8:b7:214:4fff:feca:5f7e/64
Commands:
cd
show
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IPv6 自動構成オプションを構成するには、set コマンドを使用して、次の自動構成プロパティーの値を指定します。例:
-> set state=enabled
-> set autoconfig=dhcpv6_stateless
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state
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enabled または disabled
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IPv6 ネットワークの状態は、デフォルトで enabled になっています。IPv6 自動構成オプションを有効にするには、この state が enabled に構成されている必要があります。
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autoconfig
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次の値を指定できます。
stateless
dhcpv6_stateless
dhcpv6_stateful
disable
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このコマンドに続けて、autoconfig の設定値を指定します。
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stateless (デフォルト設定)
IPv6 ネットワークルーターから学習した IP アドレスを自動的に割り当てます。
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dhcpv6_stateless
DHCPv6 サーバーから学習した DNS 情報を自動的に割り当てます。dhcpv6_stateless プロパティーの値は、Oracle ILOM 3.0.14 以降で使用できます。
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dhcpv6_stateful
DHCPv6 サーバーから学習した IPv6 アドレスを自動的に割り当てます。dhcpv6_stateful プロパティーの値は、Oracle ILOM 3.0.14 以降で使用できます。
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disable
自動構成プロパティーの値をすべて無効にし、リンクローカルアドレスの読み取り専用プロパティーの値を設定します。
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注 ‐
IPv6 構成オプションは、設定後に有効になります。/network ターゲットでこれらの変更を確定する必要はありません。
注 ‐
stateless 自動構成オプションを有効にすると、dhcpv6_stateless のオプションが有効になったとき、または dhcpv6_stateful のオプションが有効になったときに、それと同時に実行できます。ただし、dhcpv6_stateless 自動構成オプションと dhcpv6_stateful自動構成オプションを同時に有効にしないでください。
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静的 IPv6 アドレスを設定するには、次の手順を実行します。
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プロパティータイプを指定します。例:
-> set state=enabled
-> set pending_static_ipaddress=fec0:a:8:b7:214:4fff:feca:5f7e/64
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state
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enabled または disabled
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IPv6 ネットワークの状態は、デフォルトで enabled になっています。静的 IP アドレスを有効にするには、この状態を enabled に設定する必要があります。
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pending_static_ipaddress
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<ipv6_address>/ <subnet_mask_length_in_bits>
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このコマンドに続けて、デバイスに割り当てる静的 IPv6 アドレスおよびネットマスクのプロパティー値を入力します。IPv6 のアドレス例: fec0:a:8:b7:214:4fff:feca:5f7e/64
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次のコマンドを入力して、保留中の IPv6 静的ネットワークパラメータを確定します。
-> set /SP/network commitpending=true
注 ‐
ネットワーク設定は、確定するまで保留されます。サーバーに新しい静的 IP アドレスを割り当てると、サーバーとのアクティブな Oracle ILOM セッションがすべて終了します。Oracle ILOM にログインし直すには、新しく割り当てられた IP アドレスを使用して、新しいセッションを作成する必要があります。
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ネットワークテストツール (Ping および Ping6) を使用して、Oracle ILOM で IPv4 または IPv6 のネットワーク構成をテストします。
詳細は、Oracle ILOM CLI からの IPv4 または IPv6 ネットワーク構成のテストを参照してください。