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Oracle® ZFS Storage Appliance Analytics ガイド
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このドキュメントの使用法

 1 概要

 2 Analytics のインタフェース

 3 統計およびデータセット

 4 パフォーマンスへの影響

オーバーヘッド

パフォーマンスへの影響

ストレージ

raw 統計

内訳

統計のエクスポート

実行

静的統計

動的統計

索引

実行

統計を有効にすると、データの収集およびアグリゲーションのために、ある程度の CPU コストが発生します。多くの状況では、このオーバーヘッドはシステムパフォーマンスに対して目に見えてわかる影響を及ぼすことはありません。ただし、ベンチマーク負荷などの最大限の負荷がかかるシステムでは、統計収集のわずかなオーバーヘッドが目に見えてわかるようになります。

実行オーバーヘッドに対処するためのいくつかのヒントを次に示します。

静的統計

一部の統計は、すでに保持されているオペレーティングシステムカウンタから取得し、これらは静的統計と呼ばれることがあります。これらの統計を収集しても、システムのパフォーマンスに及ぼす影響は無視できるほどです。この理由は、システムはすでにこの統計をある程度保持しているためです (これらは通常、オペレーティングシステムの Kstat という機能によって収集されます)。これらの統計の例を次に示します。

Table 4-2  静的統計
カテゴリ
統計
CPU
使用率
CPU
CPU モード別使用率
キャッシュ
hit/miss 別の秒あたりの ARC アクセス内訳
キャッシュ
ARC サイズ
ディスク
秒あたりの I/O バイト数
ディスク
操作のタイプ別の秒あたりの I/O バイト数
ディスク
秒あたりの I/O 操作内訳
ディスク
ディスク別の秒あたりの I/O 操作内訳
ディスク
操作のタイプ別の秒あたりの I/O 操作内訳
ネットワーク
秒あたりのデバイスバイト数
ネットワーク
デバイス別の秒あたりのデバイスバイト数
ネットワーク
方向別の秒あたりのデバイスバイト数
プロトコル
秒あたりの NFSv3/NFSv4 操作数
プロトコル
操作のタイプ別の秒あたりの NFSv3/NFSv4 操作内訳

BUI で表示するとき、上記のリストで「別の」というテキストが付いていないものは、「raw 統計として」と記載されていることがあります。

これらの統計は、実行コストは無視できるほど小さく、システム動作を広く全体的に見ることができるため、多くはデフォルトでアーカイブされています。デフォルト統計リストを参照してください。

動的統計

これらの統計は動的に作成され、通常はシステムによって保持されません (これらは DTrace と呼ばれるオペレーティングシステム機能によって収集されます)。各イベントはトレースされ、このトレースデータは秒単位で統計に集約されます。したがって、この統計のコストはイベントの数に比例します。

アクティビティーが秒あたり 1000 件のときにディスクの詳細をトレースする場合、パフォーマンスに対して目に見えた影響を及ぼす可能性は低いですが、秒あたり 100,000 個のパケットを送出しているネットワークの詳細を測定する場合は、マイナスの影響を及ぼす可能性があります。収集される情報のタイプも 1 つの要因で、ファイル名とクライアント名をトレースすると、パフォーマンスへの影響が増加します。

動的統計の例を次に示します。

Table 4-3  動的統計
カテゴリ
統計
プロトコル
秒あたりの SMB 操作数
プロトコル
操作のタイプ別の秒あたりの SMB 操作内訳
プロトコル
秒あたりの HTTP/WebDAV リクエスト数
プロトコル
クライアント別の秒あたりの ... 操作内訳
プロトコル
ファイル名別の秒あたりの ... 操作内訳
プロトコル
シェア別の秒あたりの ... 操作内訳
プロトコル
プロジェクト別の秒あたりの ... 操作内訳
プロトコル
待機時間別の秒あたりの ... 操作内訳
プロトコル
サイズ別の秒あたりの ... 操作内訳
プロトコル
オフセット別の秒あたりの ... 操作内訳

「...」は任意のプロトコルを表します。

これらの統計の影響を判定するもっとも良い方法は、定常的な負荷の実行中に統計を有効および無効にすることです。定常的な負荷を加えるにはベンチマークソフトウェアを使用できます。この方法でパフォーマンスへの影響を計算する手順については、「タスク」を参照してください。