はじめに、Excelワークブックに必要なビジネス・コンポーネントとページ定義バインディングがあらかじめ定義されたJDeveloperアプリケーションを使用します。Oracle ADF Desktop Integrationに準拠したワークブックを開き、Oracle ADFバインディングを使用して、Oracle ADF Desktop Integrationコンポーネントを作成します。次に、Excelのダウンロード表機能を設定します。さらに、別のページ定義を使用して、LOV機能と挿入/更新/削除機能を含むワークブックを定義します。
最後に、アプリケーションを使用してExcelワークシートを公開することで、アプリケーションを実行してテストします。
このチュートリアルを始める前に、次のことを確認してください。
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Oracle JDeveloper 12.1.3にアクセスできるか、またはインストール済みであること。この製品は、Oracle Technology Networkからダウンロードできます。任意のディレクトリにファイルをインストールしてください。このチュートリアルでは、このディレクトリをJDEVELOPER_HOMEと呼びます。
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Microsoft Office 2007または2010にアクセスできるか、またはインストール済みであること。
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HRスキーマを含むOracleデータベースにアクセスできるか、またはインストール済みであること。
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事前に定義されたアプリケーションをインストールしていること。こちらのリンクを右クリックして「対象をファイルに保存」を選択したら、任意のディレクトリ(Tempなど)にadfdi_bc.zipファイルを保存します。
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選択したディレクトリにadfdi_bc.zipファイルを解凍していること。
デスクトップ統合の作業を開始する前に、Oracle ADF Desktop Integrationをサポートする各種ソフトウェアを構成する必要があります。このパートでは、各ステップを通じてこの方法を説明します。
このチュートリアルで説明しているステップを実行できるようにするには、起動用のFusion Webアプリケーションをロードして、アプリケーションがデータベースに正しく接続できることを確認する必要があります。
この作業についても、このパートで説明します。
Oracle ADF Desktop Integrationアドインは、JDeveloperまたは<JDEVELOPER_HOME>\jdeveloper\adfdi内に提供されているセットアップ・ツールからインストールできます。チュートリアルのこのパートでは、JDeveloperからアドインをインストールする方法について説明します。これらのソフトウェアの1つまたは複数がインストールされていない場合、セットアップ・ツールは次の順番でインストールを行います。
Windows Installer
Microsoft .NET Framework
Microsoft Visual Studio Tools for Microsoft Office
Oracle ADF Desktop Integrationアドイン
マシンの構成によっては、再起動が必要になります。
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「スタート」→「すべてのプログラム」→「Oracle Fusion Middleware 12.1.3.0.0」→「JDeveloper Studio 12.1.3.0.0」を選択して、JDeveloperを起動します。
Migrate User Settingsダイアログボックスが開いたら、「No」をクリックします。
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ユーザー・ロールを設定するように指示されたら、「Studio Developer (All Features)」を選択します。
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Tip of the Dayウィンドウを閉じます。
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JDeveloper IDEが表示されます。
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他のバージョンのOracle ADFdiがインストールされていないことを確認してから(「コントロール パネル」→プログラムのアンインストールまたは変更)、Oracle ADFdi 12.1.3のインストールに進みます。
「Tools」メニューから「Install ADF Desktop Integration」を選択します。 -
機能がロードされると、インストーラが起動します。
パブリッシャの確認後、「Install」ボタンをクリックします。
「OK」をクリックすると、Oracle ADF Desktop Integrationインストーラが続行されます。
Oracle ADF Desktop Integrationアドインのインストールが開始されます。インストールされているソフトウェアによっては、前提条件にある別のソフトウェアをインストールするよう指示される場合があります。また、コンピュータの再起動が必要になる場合もあります。 -
Microsoft Officeのカスタマイズが正常に完了したら、「Close」をクリックしてインストールを終了します。
インストールに関する問題が発生した場合は、他のバージョンのOracle ADF Desktop Integrationがインストールされていないことを確認してください。これは、Windowsのコントロールパネルにあるプログラムのアンインストールから確認できます。
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デスクトップで「スタート」ボタンをクリックします。
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スタート・メニューから「すべてのプログラム」→「Microsoft Office」→「Microsoft Office Excel 2007」(または「Microsoft Office 2010」)を選択します。
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Microsoft Excelが起動したら、「Office」ボタンをクリックします。
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Officeウィンドウで、「Excelのオプション」をクリックします。
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Excelのオプション・ウィンドウで、「セキュリティ センター」タブをクリックし、次に「セキュリティ センターの設定」ボタンをクリックします。
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セキュリティセンター・ウィンドウで、「マクロの設定」タブをクリックし、次に「VBAプロジェクト オブジェクト モデルへのアクセスを信頼する」チェック・ボックスを選択します。「OK」をクリックします。
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Excelのオプション・ウィンドウに戻り、「OK」をクリックします。
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Excelに戻ったら、ワークブックを閉じます。
起動用のFusion Webアプリケーションは、Oracle ADF Business Componentsを使用して作成されています。Excelワークブックに必要なページ定義バインディングは、すでにアプリケーション内で定義されています。
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JDeveloperに戻り、「Open Application」リンクをクリックします(または、メイン・メニューから「File」→「Open」の順に選択します)。
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Open Applicationダイアログで、adfdi_bc.zipファイルを解凍したフォルダを開き、「ADFdi_BC.jws」ファイルを選択します。「Open」をクリックします。
以前のバージョンからアプリケーションを移行するよう指示されたら、承諾して処理を続行します。
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アプリケーションのロードが完了すると、Applicationsウィンドウに2つのプロジェクトが表示されます。Applicationsウィンドウは、次のように表示されます。
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JDeveloperメニュー・バーの「」Save Allアイコンをクリックするか、メニューから「File」→「Save All」を選択します。
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「Model」プロジェクトを右クリックし、「Project Properties」を選択します。
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Connectionフィールドの横にある「Edit」アイコンをクリックします。
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Edit Database Connectionダイアログで、以下の値が設定されていることを確認します(必要であれば修正します)。
プロパティ 値 Connection Name HRConn Connection Type Oracle (JDBC) Username hr Password hr Save Password (チェックを入れる) Driver Thin Host Name (使用するホストの名前、例:localhost) JDBC Port (使用するポート番号、例:1521) SID XE(または使用するデータベースのSID) -
「Test Connection」ボタンをクリックして、接続パラメータの設定が成功したことを確認します。
「OK」をクリックします。もう一度「OK」をクリックして、Applicationsウィンドウに戻ります。
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「Model」プロジェクト・ノードを開き、既存のビジネス・コンポーネントをすべて表示します。この時点で、Applicationsウィンドウは、次のように表示されます。
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「AppModule」ノードを右クリックし、コンテキスト・メニューから「Run」を選択します。
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Oracle ADF Model Testerが起動します。
Business Component Browserは、ビジネス・コンポーネント・アプリケーションのテストとデバッグに非常に有効です。チュートリアルを進める前に、起動用のアプリケーションが機能していることを確認する必要があります。Business Component Browserでは、ビジネス・コンポーネントが正しく機能しているかどうか、およびアプリケーションがデータベースからデータを取得できるかどうかをテストできます。 -
「DepartmentsView1」ノードをダブルクリックし、部門データを表示します。
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部門情報を参照するには、右矢印をクリックします。
Business Component Browserウィンドウを閉じます。
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JDeveloperメニュー・バーの「」Save Allをクリックするか、メニューから「File」→「Save All」の順に選択します。
これで、開発環境のセットアップが完了し、Oracle ADF Desktop Integration対応Excelワークブックの開発を開始する準備が整いました。