基準で定義された値の計算

「基準により定義された値」タスクを使用して、1つ以上の条件に基づいて値を計算または取得します。レート定義内に基準で定義されている値を使用できます。また、検証に使用するFormulaで、基準別の値の定義を使用することもできます。

サードパーティの給与製品を使用していて、給与レート詳細を抽出する必要がある場合は、「HCMレートの生成」プロセスを使用してレート値を計算します。「HCMレートの生成」プロセスは主に、複数の給与コンポーネントを合計した値など、導出レート値の計算に使用されます。ただし、エレメント・エントリに格納された値とは異なる値を計算するレート定義を定義できるため、プライマリ・レートの処理にも使用されます。

ノート: 「HCMレートの生成」プロセスで作成される値は、レート表に格納されます。HCM抽出ツールを使用してこの情報を抽出し、それをサードパーティ給与プロバイダに送信できます。

次の例を使用して、これらの給与エレメントに対して基準で定義された値を計算する方法を理解してください。

年俸

従業員の年棒を、従業員のジョブに基づいて計算できます。たとえば:

  • 従業員がコンサルタントの場合、45,000を支払います

  • 従業員がシニア・コンサルタントの場合、55,000を支払います

  • 従業員が主席コンサルタントの場合、65,000を支払います

ノート: 設定した基準がすべての条件をカバーしていない場合は、デフォルトの基準条件を定義してください。

賞与支払

従業員の賞与支払を、従業員の事業所により加重して計算するように選択できます。より複雑なシナリオでは、従業員の部門および勤続年数に基づいて賞与を支払います。

  • 事業所により賞与支払に加重する場合、次の基準を設定できます。

    • ロンドン勤務の従業員には、15パーセントの賞与を支払います

    • マンチェスター勤務の従業員には、13パーセントの賞与を支払います

    • サザンプトン勤務の従業員には、9パーセントの賞与を支払います

    • それ以外のすべての従業員には、5パーセントの賞与を支払います

  • 部門および勤続年数に基づいて賞与を支払う場合、次の基準を設定できます。

    • 販売部に勤務する従業員の勤続年数が5年以下の場合は、2,000の賞与を支払います。

    • 販売部に勤務する従業員の勤続年数が10年以下の場合は、5,000の賞与を支払います。

    • 販売部に勤務する従業員の勤続年数が10年を超える場合は、9,000の賞与を支払います。

    • 販売部に勤務する他のすべての従業員には、7パーセントの賞与を支払います。

年金拠出金

年金プランには、従業員のジョブに基づいて拠出金を制限するルールを含めることができます。たとえば、このシナリオでは、次の基準を設定できます。

  • 従業員がコンサルタントである場合は、最大拠出金を2,500に制限します。

  • 従業員がシニア・コンサルタントである場合は、最大拠出金を7,500に制限します。

  • 従業員が主席コンサルタントである場合は、最大拠出金を12,500に制限します。

  • 従業員がマネージャ以上である場合は、最大拠出金を支払の14パーセントに制限します。

時給レート

米国では、労働法により、地域の最低賃金が州または連邦の最低賃金より高い場合、高いほうのレートを支払うことが義務付けられています。この要件を満たすために、「基準により定義された値」タスクを使用して、就業者の州、郡および専門的職業によって決定される支払レートを設定します。

この例では、次のシナリオの基準を設定できます。

  • 郡1の市区町村1で勤務する大工には、1時間当たり15のレート以上を支払います

  • 郡2の市区町村1で勤務する大工には、1時間当たり17のレート以上を支払います

  • 郡3の市区町村1で勤務する大工には、1時間当たり19のレート以上を支払います

  • それ以外のすべての就業者には、州の一般的な労働者賃金である、1時間当たり12 USDのレートを支払います