契約条件テンプレートの仕組み
契約条件ライブラリに契約条件テンプレートを作成して、契約オーサリング中に適切な条件を契約に挿入できます。 契約作成者がテンプレートを手動で適用するか、設定したデフォルト設定ルールを使用してアプリケーションでテンプレートを自動的に適用できます。
契約条件テンプレートの特徴は次のとおりです。
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契約条件ライブラリのセクションと条項を含みます。
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契約条件ライブラリ内に個別に作成されます。 既存の契約から直接作成することはできません。
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1つのビジネス・ユニットに固有です。
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テンプレートで指定する契約タイプの企業契約に適用されます。
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販売目的または購入目的の契約に固有です。
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購買オーダー、ソーシング文書、企業契約に契約条件のデフォルトを直接設定できます。 これらの文書では、契約条件テンプレートに、契約の契約タスクの完了を追跡するために使用できる契約提出物を含めることもできます。
また、契約条件テンプレートに対しては、次の操作を実行できます。
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テンプレートを使用する契約に対して追加条項を推奨するための契約エキスパート・ルールを設定します。それらの条項が条件付きとしてマークされている場合は、契約内の指定の位置に挿入されます。
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テンプレートをプレビューするためのレイアウト・テンプレートを関連付けます。
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テンプレートの契約条件採番方式を指定します。
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テンプレート選択ルールを設定して、テンプレートで契約のデフォルトを自動的に設定します。
次の図は、セクションや条項、契約条件提出物、レイアウト・テンプレート、採番方式など、契約条件テンプレートの様々な側面を示しています。

セクションの追加
作成したセクションをライブラリに追加することや、テンプレート自体に固有のセクションを作成できます。
条項の追加
条項は次の2通りの方法のいずれかで追加できます。
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契約条件ライブラリからテンプレートのセクションに条項を直接追加する。
必要な条項がライブラリにない場合は、テンプレートからライブラリに条項を作成できます。
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契約エキスパート・ルールを作成して、契約の詳細に応じて契約の契約条件に条項を追加する。
たとえば、テンプレートに定型権限条項を直接追加し、契約エキスパート・ルールを使用して適切なライブラリ条項を挿入する場合があります。 この方法では、たとえば危険な物質の出荷を要求する契約には、それを含まない契約とは異なる責任条項が設定されます。
条項に設定したプロパティが自動的に適用されます。 条項を必須として設定した場合、契約作成者は、特別な契約条件上書きコントロール権限を持たないかぎり、テンプレートによって挿入された後の条項を削除できません。 代替のある条項を設定した場合、作成者は契約内で代替条項を使用できます。
テンプレートでの契約エキスパートの有効化
テンプレートが適用されている契約で契約エキスパートを使用する場合は、「条件テンプレートの作成」または「条件テンプレートの編集」ページの「契約エキスパート」リージョンで「使用可能」オプションを選択します。 テンプレートに対して有効になっている契約エキスパート・ルールが追加の条項を提示すると、これらの追加条項は各条項で指定したデフォルト・セクションに挿入される前に契約作成者によるレビューのために表示されます。 権限のレベルに応じて、一部の契約作成者は挿入するものと省略するものを選択できます。 契約エキスパートの提示をテンプレートに対して必須にする場合は、特別な契約条件上書きコントロール権限を持つユーザーのみが推奨を拒否できます。
挿入するように推奨された条項は、その条項を条件付き条項としてマークし、契約に関連付けられた条件テンプレートで位置を定義しておけば、事前に定義した位置に配置することもできます。
購買オーダー、ソーシング契約、企業契約への契約提出物の追加
Oracle Purchasingの購買オーダー、Oracle Sourcingの文書、および企業契約では、契約提出物を追加することで、契約パーティが契約の一部として実行することに合意したタスクのコンプライアンスを追跡できます。
提出物は、タスクのステータスを記録するため、また過去および将来の期日を全員に通知するために使用できます。提出物文書自体のリポジトリとしても使用できます。 たとえば、月次レポートの提供に合意しているベンダーは、ソーシング・ポータルにログインして、レポートの添付や拡張の要求を行うことができます。 指定された期日までに応答できなかった場合は、提出物が期限超過であることを示す自動通知をトリガーできます。
契約条件テンプレートをプレビューするためのレイアウト・テンプレートの割当て
レイアウト・テンプレートを契約条件テンプレートに割り当てて、たとえばテンプレートの選択が必要な場合に契約作成者がテンプレート・コンテンツをプレビューできるようにする必要があります。 契約条件テンプレートの編集中に「一般」タブで選択するレイアウト・テンプレートでは、表示されるフィールド、企業ロゴなどのグラフィック、ページ採番、ヘッダーとフッター、定型テキストなど、プレビューに表示される内容を指定します。 このレイアウト・テンプレートは、契約の印刷には使用されません。
契約エキスパートで推奨された条項が条件テンプレートで条件付きとしてマークされている場合、それらの条項は、印刷プレビューでは通常の条項と区別するためにグレーのフォントで表示されます。
レイアウト・テンプレートは、ビジネス・インテリジェンス・プレゼンテーション・カタログの「企業契約」フォルダに格納されるRTFファイルです。 サンプル・レイアウト・テンプレートはアプリケーションとともに提供されます。 関連トピックでの説明に従って、サンプル・テンプレートをコピーして編集し、独自のテンプレートを作成できます。
採番方式の指定
契約のセクションと条項を自動的に採番する採番方式をテンプレートに関連付けることができます。 複数の事前定義済の採番方式をアプリケーションで使用でき、独自の採番方式を追加で作成できます。
テンプレートによる契約のデフォルト設定
契約条件テンプレートは、次の項目に基づいてすべての契約に自動的に適用できます。
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契約タイプ
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契約自体の特定の情報に基づいてテンプレートを選択する契約エキスパート・ルール
実装時に「調達契約」で「Oracle Fusion Procurementで契約条件を使用可能」機能を有効にした場合は、文書タイプに基づいて調達文書にテンプレートを適用することもできます。
次の文書タイプが使用可能になります。
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オークション
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入札
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包括購買契約
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購買契約
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標準購買オーダー
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情報依頼
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情報依頼応答
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見積依頼
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ソーシング見積
契約条件テンプレートの編集中に、「文書タイプ」リージョンの契約タイプまたは文書タイプのデフォルトとしてテンプレートを指定します。 契約タイプまたは文書タイプごとに1つのテンプレートのみをデフォルトとして設定できます。 関連トピックでの説明に従って、契約エキスパート・テンプレート選択ルールを個別に設定します。 複数のルールで同じテンプレートを推奨できます。
次に、「文書タイプ」リージョンに入力するデフォルト値と契約エキスパート・テンプレート選択ルールが契約オーサリング時のテンプレートの選択および適用にどのように相互作用するかを示します。
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契約エキスパート・テンプレート選択ルールは常に優先されます。 ルールで契約に対して単一のテンプレートが指定されている場合は、「文書タイプ」リージョンに入力したデフォルトにかかわらず、そのテンプレートが適用されます。
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契約エキスパート・ルールによって異なるテンプレートが推奨される場合、アプリケーションでは「文書タイプ」リージョンのデフォルトがタイブレーカとして使用されます。
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契約エキスパート選択ルールが適用されず、デフォルトを指定した場合、アプリケーションではデフォルトが使用されます。
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ルールまたはデフォルトが契約タイプまたは文書タイプに対して設定されていない場合、オーサリング時にリストからテンプレートを選択する必要があります。