27 JCS - SaaS Extension Controlを使用したアプリケーションの個別デプロイ

JCS - SaaS Extensionに含まれるOracle Java Cloud Service - SaaS Extension Controlを使用して、アプリケーションをデプロイできます。また、IDEからアプリケーションを直接デプロイすることもできます。

web.xmlでのようこそページの設定

ようこそページは、ユーザーがアプリケーションにアクセスするときに最初に表示されるページです。デプロイする前に、アプリケーションのweb.xmlファイルにページを指定する必要があります。

web.xmlファイルでようこそページを設定する手順:
  1. 「アプリケーション・ナビゲータ」で、Oracle ADFアプリケーションが選択されていることを確認します。
  2. 「プロジェクト」ペインで、プロジェクトを開き、「Webコンテンツ」フォルダを展開し、「WEB-INF」フォルダを展開し、web.xmlアーティファクトを開きます。
  3. アプリケーションのweb.xmlファイルに次のコード・スニペットを追加します。
    <welcome-file-list>     <welcome-file>/faces/LandingPage.jspx</welcome-file>   </welcome-file-list>

    LandingPageを、アプリケーションのランディング・ページの.jspxファイルの実際の名前に置き換えます。

Oracle Java Cloud Service - SaaS Extension Controlからのアプリケーションのデプロイ

Oracle Java Cloud Service - SaaS Extension Controlからアプリケーションをデプロイするには、最初にIDEでEARファイルを作成してから、コントロール・ページからEARファイルをデプロイします。

EARファイルの作成

アプリケーションをデプロイする前に、アプリケーションが含まれるエンタープライズ・アーカイブ(EAR)ファイルを最初に作成する必要があります。このセクションのステップは、JDeveloperを使用してEARファイルを作成する方法を示しています。

EARファイルを作成する手順:
  1. JDeveloperでアプリケーションを開きます。
  2. 「アプリケーション」メニューから、「アプリケーションのプロパティ」「デプロイメント」の順に選択します。
  3. デプロイメント・プロファイルを選択してから、「編集」をクリックします。
  4. 「プラットフォーム」を選択してから、「デフォルト・プラットフォーム」リストから「Oracle Cloud」を選択します。
  5. 「OK」をクリックしてウィンドウを閉じてから、「OK」を再クリックします。
  6. 「アプリケーション」メニューから、「デプロイ」を選択してから、アプリケーションのEARへのデプロイを選択します。
  7. JDeveloperのデプロイメント・ログを確認し、デプロイメント・アーカイブの場所を参照します。通常、このファイルは、JDeveloperアプリケーションの/deployディレクトリの下に存在します。

アプリケーション・アーカイブ・ファイルのデプロイ

Oracle Java Cloud Service - SaaS Extension Controlからアプリケーション・アーカイブ・ファイルをデプロイする手順:

  1. Oracle Java Cloud Service - SaaS Extension Controlページの「アプリケーション」リージョンに移動し、「新規デプロイ」をクリックします。

    「アプリケーションのデプロイ」ページが表示されます。


    js_deploy_app.pngの説明が続きます
    図js_deploy_app.pngの説明
  2. デプロイするアプリケーションの名前を入力してから、「参照」をクリックし、デプロイするアプリケーション・アーカイブのローカル・ファイル・システムを検索します。アーカイブが見つかったら、「デプロイ」をクリックします。
    Oracle Java Cloud Service - SaaS Extension Controlにより、アプリケーション・アーカイブ・ファイルがアップロードおよびデプロイされます。

アプリケーションの管理

Oracle Java Cloud Service - SaaS Extension Controlのホーム・ページの「アプリケーション」ペインを使用して、アプリケーションをデプロイ、再デプロイおよび選択できます。


js_control_app.pngの説明が続きます
図js_control_app.pngの説明

注意:

welcome-appはすでに各サービス・インスタンスにデプロイされています。これには、SDKドキュメント、サンプル、ブログ、ホワイト・ペーパー、その他へのリンクが用意されています。

アプリケーションの削除

Oracle Java Cloud Service - SaaS Extension Controlからアプリケーションをアンデプロイする手順:

  1. Oracle Java Cloud Service - SaaS Extension Controlページの「アプリケーション」リージョンに移動し、「アプリケーションの削除」をクリックします。
    アプリケーションはOracle Java Cloud Service - SaaS Extension Controlインスタンスから削除されます。

IDEからのアプリケーションのデプロイ

IDEからJCS - SaaS Extensionをデプロイするには、JCS - SaaS Extensionインスタンスへの接続を作成してから、アプリケーションをデプロイします。

このセクションのステップでは、IDEを使用する例として、Oracle JDeveloperを使用してこれらのタスクを完了する方法について説明します。

ヒント:

JDeveloperからのデプロイメントが機能するには、Oracle JDeveloperのCloudバージョンが正しくインストールおよび構成されている必要があります。「JCS - SaaS Extensionデプロイメント用のJDeveloperの構成」を参照してください。

JDeveloperからJCS - SaaS Extensionインスタンスへの接続の作成

JDeveloperからJCS - SaaS Extensionインスタンスにアプリケーションをデプロイするには、先に接続を作成する必要があります。

JCS - SaaS Extensionへの接続を作成する手順:

  1. 「アプリケーション・サーバー・ナビゲータ」を開きます(まだ開いていない場合)。JDeveloperの「ビュー」メニューから、「アプリケーション・サーバー・ナビゲータ」を選択します。
  2. 「アプリケーション・サーバー・ナビゲータ」で、「アプリケーション・サーバー」を右クリックしてから、「新規アプリケーション・サーバー」を選択します。
    「アプリケーション・サーバー接続の作成」ダイアログが開きます。
  3. 「使用方法」ステップで、「スタンドアロン・サーバー」を選択し、「Next」をクリックします。
  4. 「名前とタイプ」ステップで、この新しい接続に「接続名」を付け、「接続タイプ」リストから「Oracle Cloud」を選択してから、「Next」をクリックします。
  5. 「認証」ステップで、JCS - SaaS Extensionインスタンスに対するJava管理者ロールを持つユーザーのユーザー名とパスワードを入力してから、「Next」をクリックします。
  6. 「構成」ステップで、JCS - SaaS Extensionインスタンスの「データ・センター」「Identityドメイン」および「サービス名」の値を入力し、「Next」をクリックします。

    ヒント:

    この情報は、JCS - SaaS Extensionインスタンスの「サービスの詳細」ページから入手できます。
  7. 「テスト」ステップで、「接続のテスト」をクリックします。成功したテストとの接続を確認したら、「終了」をクリックします。

JDeveloperからのアプリケーションのデプロイ

JDeveloperからJCS - SaaS Extensionにアプリケーションをデプロイする手順:

  1. 「アプリケーション・ナビゲータ」で、プロジェクトを右クリックし、「デプロイ」、アプリケーション名の順に選択します。
  2. 「デプロイ」ウィザードの「デプロイメント・アクション」ページで、「アプリケーション・サーバーへのデプロイ」を選択してから、「Next」をクリックします。
  3. 「デプロイ」ウィザードの「サーバーの選択」ページで、「アプリケーション・サーバー・ナビゲータ」から作成したJCS - SaaS Extension接続を選択してから、「終了」をクリックします。
  4. 「メッセージ」および「デプロイメント」タブで進捗状況を確認します。
  5. (オプション)デプロイメントを検証し、Oracle Java Cloud Service - SaaS Extension Controlのサービス・ログをレビューするには、次のステップを実行します。
    1. 「アプリケーション・サーバー・ナビゲータ」で、JCS - SaaS Extensionインスタンスへの接続を右クリックしてから、「管理コンソールの起動」を選択します。
    2. サインインします。
    3. 「サービス・インスタンス」表で、アプリケーションをデプロイしたサービスの「管理」アイコン右向きの緑色のアイコンがあるドキュメントのアイコンをクリックします。
      Oracle Java Cloud Service - SaaS Extension Controlページが表示されます。

JDeveloperからのアプリケーションのアンデプロイ

Oracle JDeveloperを使用したJCS - SaaS Extensionからのアプリケーションのアンデプロイは、他の任意のアプリケーション・サーバーからのアプリケーションのアンデプロイの場合と同じです。

Oracle JDeveloperを使用してJCS - SaaS Extensionからアプリケーションをアンデプロイする手順:
  1. 「アプリケーション・サーバー・ナビゲータ」を開き、JCS - SaaS Extensionインスタンスのノード、「デプロイメント」フォルダの順に展開します。
    アプリケーションがリストされます。
  2. アンデプロイするアプリケーションを右クリックし、「アンデプロイ...」を選択します。
  3. 「アンデプロイの確認」ダイアログで、「はい」をクリックし、アプリケーションをアンデプロイすることを確認します。
アプリケーションはアンデプロイされます。

デプロイ済アプリケーションの検証

アプリケーションがアップロードされた後、各アプリケーションはデプロイされる前に一連のセキュリティ・チェックを受けます。これらのチェックには、ウイルス・スキャンやホワイトリスト検証が含まれます。

技術およびセキュリティ上の理由により、少数の特定のAPIはOracle Cloudでの実行が阻止されています。アプリケーションがこれらのテストに合格した後、アプリケーションのデプロイメントが開始されます。

アプリケーションの検証に関する問題は、サービス・ログおよびアプリケーション・ログでレビューできます。「サービスおよびアプリケーション・ログの表示」を参照してください。

注意:

アプリケーションがホワイトリスト・チェックに失敗した場合、デプロイメント・プロファイルのプラットフォームとしてOracle Cloudが選択されていることを確認してください。これを確認するには、アーカイブを展開し、weblogic.xmlファイルに次のXMLスニペットが含まれることを確認してください。
" <library-ref>         <library-name>jsf</library-name>          <specification-version>1.2</specification-version>          <exact-match>true</exact-match>      </library-ref> "

デプロイメント・ステータスの検証

ホーム・ページの下部にある「Java Cloud Serviceジョブ」表を手動でリフレッシュすることにより、デプロイメントのステータスを確認できます。また、表の右上隅にあるコントロールを使用して、表の自動リフレッシュ間隔を設定することもできます。

デプロイメント・ジョブが失敗した場合、ジョブのログを確認します。使用可能なジョブ・ログのコンテンツに基づいて、失敗が発生したかどうかを確認できます。「アクティビティ・ログの表示」を参照してください。

ホワイトリスト検証が失敗した場合、これもログで確認できます。

アプリケーションの再デプロイ

アプリケーションをアップグレードまたは変更する場合、Oracle Java Cloud Service - SaaS Extension ControlまたはIDEからアプリケーションを再デプロイできます。多くの場合、アプリケーションを停止し、権限の変更を行ってから、アプリケーションを再デプロイします。

  • Oracle Java Cloud Service - SaaS Extension Controlから再デプロイするには、「アプリケーション」リージョンから、アプリケーションを選択してから、「再デプロイ」をクリックします。

  • JDeveloperから再デプロイするには、単純に再デプロイします。これにより、再デプロイ・プロセスが開始されます。

アクティビティ・ログの表示

Oracle Java Cloud Service - SaaS Extension Controlのホーム・ページの下部にある「ジョブ」ペインを使用してアクティビティ・ログにアクセスできます。

アクティビティ・ログは、ウイルス・スキャンやホワイトリスト検証などの関連情報を確認するためにアプリケーションに対して実行したバックグラウンド・ジョブの結果です。これらのバックグラウンド・ジョブは、非同期に実行されます。アクティビティ・ログは、開いたり保存したりできるテキスト・ドキュメントです。


js_app_act.pngの説明が続きます
図js_app_act.pngの説明

Oracle Java Cloud Service - SaaS Extension Controlのホーム・ページの「ジョブ」セクションでジョブIDを選択すると、Java Cloud Serviceジョブ・ログ・ドロップダウン・リストがアクティブになり、アクティビティ・ログの次のリストから選択できます。

  • ウィルス・スキャン

  • アプリケーションのホワイトリスト検証

  • WLSコンパイル

  • クラウド・コンパイル

  • アプリケーションのデプロイ

デプロイ済アプリケーションの起動

新しくデプロイしたアプリケーションをテストするもう1つの方法は、アプリケーションを起動してエラーについて確認する方法です。

  1. Oracle Java Cloud Service - SaaS Extension Controlがまだ開いていない場合は、起動します。
  2. ページの「アプリケーション」リージョンで、アプリケーションを探してから、「テスト・アプリケーション」列内のアイコンをクリックします。
    アプリケーションのURLが表示されたウィンドウが開きます。
  3. URLをクリックし、アプリケーションを起動します。

    注意:

    403 Forbiddenエラー・メッセージが表示された場合、ようこそページがweb.xmlファイル内にない可能性があります。「web.xmlでのようこそページの設定」を参照してください。

サービスおよびアプリケーション・ログの表示

すべてのアプリケーション・ログおよび特定のサービス・ログは、Oracle Java Cloud Service - SaaS Extension Controlを使用した、またはOracle Java Cloud Service - SaaS Extension SDKを介して提供されるコマンド・ライン・インタフェースを使用したトラブルシューティング用として使用できます。

ログ・メッセージを表示する手順:
  1. Oracle Java Cloud Service - SaaS Extension Controlから、「パフォーマンス・サマリー」ペインの「サーブレットとJSP」領域内の「ログ・メッセージの表示」をクリックします。
    「ログ・メッセージ - service-name」ページが表示されます。
  2. 必要に応じて、「検索」を展開し、次のスクリーンショットに示すように、日付範囲、メッセージ・タイプ、メッセージ・テキストおよびアプリケーション名を指定します。

    「ログ・メッセージ」表が表示されます。


    log_messages.pngの説明が続きます
    図log_messages.pngの説明

  3. メッセージの詳細を表示するには、メッセージを選択します。
    デフォルトでは、メッセージは時間別に昇順でソートされます。メッセージは、「メッセージ・タイプ」などの任意の列でソートすることも、列名をクリックしてソートすることもできます。列をもう一度クリックすると、ソート順が反対になります。
  4. メッセージをエクスポートするには、「メッセージをファイルにエクスポート」をクリックし、ターゲット・ファイルを指定します。