7 JCS - SaaS Extensionアプリケーションの計画

JCS - SaaS Extensionアプリケーションのコーディングを開始する前に、必要な入出力、起動メソッドおよびセキュリティ・スキームを識別すると役に立ちます。
この情報を識別すると、アプリケーションのアーキテクチャに影響し、アーキテクチャを後で変更しなくてすむようになります。

JCS - SaaS Extensionにデプロイされているアプリケーションには、Oracle Application Development Framework (ADF)アプリケーションなどのJ2EEアプリケーションや、SOAPまたはRESTなどのWebサービスがあります。どちらの場合も、アプリケーションの計画時にはこれらのガイドラインに従う必要があります。

アプリケーション入力の識別

アプリケーションの出力を確認するために使用される可能性があるアプリケーションへの入力。

アプリケーションのタイプ(ユーザー・インタフェースまたはWebサービス)に応じて、入力を提供するメカニズムが異なる可能性があります。アプリケーションがユーザー・インタフェースとして(たとえば、SaaSアプリケーション内の顧客ページ用として)起動され、顧客に関する詳細を表示することが想定される場合、アプリケーションでは入力として顧客IDのURLパラメータが受け入れられる可能性があります。アプリケーションがSOAP Webサービスである場合、アプリケーションでは、XML入力ペイロード構造を定義するWSDL規定が定義されます。

アプリケーション出力の計画

アプリケーションの計画済出力も定義する必要があります。

アプリケーションにより、次のいずれかを使用してコンテンツが出力される場合があります。

  • モバイル・デバイスに表示されるデータ

  • 別のアプリケーションに埋め込まれるかスタンドアロンで起動されるWebアプリケーションとして表示されるデータ

  • SOAPまたはRESTを使用してWebサービス・レスポンスとして提供されるデータ

アプリケーションにユーザー・インタフェースが含まれる場合、画面には何が表示されますか。この場合、UIの設計が必要な場合があります。または、Webサービス・エンドポイントを使用してデータを公開しますか。この場合、Webサービス・インタフェースの構築が必要な場合があります。

アプリケーションのコア機能の計画

UIまたはWebサービス・アプリケーションはJ2EEサーバー上で動作するため、標準のJava関連テクノロジを使用して、アプリケーションのコア機能を実行できます。

また、JCS - SaaS Extensionアプリケーションは、Oracle PaaSサービスやSaaSサービスを含む複数のソースからのデータにアクセスできます。

アプリケーションが処理できる入力には、潜在的に多くのソースが存在します。たとえば、次からのデータと対話できます。

  • Oracle Database Cloud Service

  • Oracle SaaSサービス(Oracle Sales Cloudなど)

  • Webサービス(RESTおよびSOAP Webサービス・コールを使用)

  • オンプレミスおよびOracle以外のクラウド・アプリケーションとクラウド・データベース

アプリケーションの起動方法の指定

通常、JCS - SaaS Extensionアプリケーションは、スタンドアロンでWebブラウザから起動するか、Oracle Sales CloudCPQ CloudなどのOracle SaaSアプリケーション内から起動します。

サブスクライブしている特定のOracle SaaSアプリケーションに応じて、JCS - SaaS Extensionアプリケーションを起動するオプションには、次が含まれる場合があります。

  • クリックしたときにアプリケーションを起動するアイコンまたはURLリンクの追加。

  • サブタブとしてのアプリケーションの埋込み。

  • iFrameとしてのアプリケーションの埋込み。

アプリケーションの保護

アプリケーションに対するセキュアなアクセスを計画することは、実装における非常に重要なステップの1つです。認証および認可を介してJCS - SaaS Extensionアプリケーションへのユーザー・アクセスを制御するために複数のオプションが用意されています。

関連する統合およびクラウド・サービスに応じて、次のいずれかを実行できる場合があります。

  • アイデンティティ管理スキームを使用して、自分のアプリケーションを起動するユーザーを認証

  • サポートされているセキュリティ標準の1つを使用して、Oracle SaaSサービス内から自分のアプリケーションのコンテンツにシームレスにアクセスするユーザーを認可

  • JCS - SaaS Extensionアプリケーション内からのOracle SaaSアプリケーション・データへのアクセスの制御

  • 1つのJCS - SaaS Extensionアプリケーションから別のJCS - SaaS Extensionアプリケーションに対して提供されるデータへのアクセスの制御