21Gmailの使用

この章の内容は次のとおりです。

Oracle Sales Cloud for Gmailの概要

Oracle Sales Cloud for Gmailは、販売アプリケーションの機能をGmail内で利用できるようにして、営業活動の効率を向上させます。営業担当者は、担当者、アポイントメント、Eメールなどのクラウド・サービス・データにGmailアカウントから簡単にアクセスできます。

機能の要約

Oracle Sales Cloud for Gmailの主な機能は次のとおりです。

  • 販売アプリケーションの担当者やアポイントメントをGmailに同期化し、Gmailで統合ビューを提供します。

  • 販売アプリケーションでGmailのどのEメール、担当者、アポイントメントを追跡するかを選択できます。

  • 販売アプリケーションのアカウント、担当者、リード、商談およびリソースをGmailのEメール、担当者およびアポイントメントとリンクします。

  • 管理フィルタにより、Gmailと同期化する担当者やアポイントメントを決定して、ユーザーのGmailアカウントでのクラウド・サービス・データを制限します。

注意: Oracle Sales Cloud for Gmailは、共同Eメール受信トレイの概念をサポートしていません。

Oracle Sales Cloud for Gmailのインストールおよび構成: 説明

販売アプリケーションをGmailアカウントと統合し、Gmailアカウントから担当者、アポイントメントおよびEメールにアクセスできます。このトピックでは、Oracle Sales Cloud for Gmail拡張機能をインストールしてサイン・インする方法、新しいバージョンにアップグレードする方法、およびアンインストールする方法について説明します。

Oracle Sales Cloud for Gmail拡張機能をインストールするには、次のステップを実行します。

  1. Chrome WebストアでGmail拡張機能を見つける方法の詳細については、MOSノート(https://support.oracle.com/epmos/faces/DocumentDisplay?id=2188228.1)を参照してください。

  2. 「Chromeに追加」をクリックします。

  3. 確認ダイアログ・ボックスで、「追加」をクリックします。

これで、販売アプリケーションのChrome拡張機能がChromeブラウザに追加されました。

GmailでアポイントメントやEメールを開くとOracle Sales Cloud for Gmail拡張機能がサイド・パネルとして表示されます。

注意: Gmailにサイン・インした後で拡張機能をインストールした場合は、Oracle Sales Cloud for Gmailサイド・パネルが表示されるようにページを更新する必要があります。

Oracle Sales Cloud for Gmail拡張機能をアンインストールするには、次のステップを実行します。

  1. Chromeの「設定」にナビゲートします。

  2. 「拡張機能」をクリックします。

  3. Oracle Sales Cloud for Gmail拡張機能を見つけ、「Chromeから削除」アイコンをクリックします。

Oracle Sales Cloud for Gmailへのサイン・イン

Gmailにサイン・インした後、Oracle Sales Cloud for Gmailサイド・パネルが表示されるようにアポイントメントまたはEメールを開く必要があります。

Oracle Sales Cloud for Gmailを構成してサイン・インするには、次のステップを実行します。

  1. サイド・パネルの「設定」アイコンをクリックします。

  2. 販売アプリケーションへの接続ページで、ホスト名を入力します。

    ホスト名を取得するには、サインインして「アカウント」に移動し、URLのサーバー部分をコピーします(例: https://slc11kez.us.oracle.com)。次の図は、コピーする部分を強調表示したサンプルURLを示しています。

    ホスト名が表示されたURL。
  3. 販売アプリケーションへのサイン・インに使用する営業担当のユーザー名とパスワードを使用してサイン・インします。

新しいバージョンへのアップグレード

Oracle Sales Cloud for Gmailは、新しいバージョンの拡張機能が使用可能になったことを検出し、自動的に最新バージョンにアップグレードします。Chromeブラウザを開いている場合は、ブラウザを再起動したときにのみアップグレードが行われます。

Oracle Sales Cloud for Gmailのサイド・パネルからの担当者の作成: 手順

Gmail内で担当者の統合リストを維持して、より効果的に作業できます。Gmailアカウントから販売アプリケーションに担当者を追加できます。

Oracle Sales Cloud for Gmailにより、販売アプリケーションに存在するEメールまたはアポイントメントの担当者が識別され、追加する必要がある担当者が強調表示されます。また、Gmail構成では、特定の担当者を開くと、クラウド・サービス・サーバー上に存在しないGoogleの担当者が強調表示されます。

販売アプリケーションへの担当者の追加

担当者を販売アプリケーションに追加するには、Eメール、アポイントメントまたは新規の担当者か既存の担当者をGoogleコンタクトで開いておく必要があります。

担当者が販売アプリケーションにすでに存在する場合は、サイド・パネルに担当者のイニシャルが表示されます。販売アプリケーションに存在しない担当者の場合は、サイド・パネルに人型のアイコンが表示されます。

Gmailから販売アプリケーションに担当者を追加するには、次のステップを実行します。

  1. Oracle Sales Cloud for Gmailのサイド・パネルで担当者の人型アイコンをクリックします。

    その担当者が販売アプリケーション内の既存の担当者と一致しないことを通知するメッセージがOracle Sales Cloud for Gmailパネルの上部に表示されます。

  2. 担当者を追加するには、メッセージのリンクをクリックします。

    「作成」ページが表示されます。

  3. フィールドに値を入力して担当者を作成します。次の表に説明を示します。

    フィールド 説明

    担当者の名前を入力します。

    ジョブ・タイトル

    必要に応じて、担当者のジョブ・タイトルを入力します。

    アカウント

    必要に応じて、担当者が属するアカウントを検索して選択します。

    Eメール

    Eメールには、開いたEメールに表示されるEメールIDが自動的に入力されます。EメールIDは編集できません。

    住所

    担当者の完全な住所を入力します。

    「都道府県」フィールドと「国」フィールドにそれぞれ都道府県コードと国コードを入力する必要があります。

    お気に入り

    この担当者をお気に入りとして保存するには、星を強調表示します。

  4. 「保存」をクリックします。

これで、担当者が販売アプリケーションに追加されました。Eメールを閉じ、再度開きます。追加した担当者がサイド・パネルにイニシャルで表示され、その担当者が販売アプリケーションに追加されたことが示されます。

Oracle Sales Cloud for Gmailを使用した担当者の作成: 例

複数の方法で、Oracle Sales Cloud for Gmailを使用して販売アプリケーション上に担当者を作成できます。以下の各例で、これらのオプションについて説明します。

Eメールからの担当者の作成

顧客であるSeven Corporation社のDevon Smith氏からGmail上でEメールを受信しました。Eメールを開くと、Oracle Sales Cloud for Gmailサイド・パネルが表示されます。サイド・パネルに、担当者「Devon Smith」は販売アプリケーションの担当者として追加されていないことが示されます。

そこで、Devon Smith氏を販売アプリケーションに追加することにしました。人型アイコンをクリックし、担当者を作成します。

アポイントメントからの担当者の作成

連絡を取り合っている新しい担当者であるSeven Corporation社のAnne Balmer氏との会議を設定したいと考えています。Googleカレンダーにナビゲートし、新しいアポイントメントを作成します。Anne Balmer氏をゲストとしてアポイントメントに追加すると、この担当者が販売アプリケーション上に追加されていないことを示す人型アイコンが、Oracle Sales Cloud for Gmailサイド・パネルに表示されます。人型アイコンをクリックし、この担当者を販売アプリケーション上に作成します。

Googleコンタクトからの担当者の作成

Googleコンタクトで担当者のリストを表示して、顧客のFen Lee氏がGoogle上の担当者としてすでに追加されているかどうかを確認しています。この担当者はリストになかったため、この担当者を作成し、販売アプリケーションにも追加したいと考えています。Googleコンタクトで「新しい連絡先」をクリックし、担当者の名前として「Fen Lee」と入力します。Oracle Sales Cloud for Gmailサイド・パネルが表示され、この担当者が販売アプリケーション上の担当者として追加されていないことが示されます。

人型アイコンをクリックし、担当者「Fen Lee」を販売アプリケーション上に作成します。

注意: Googleコンタクトで担当者にノートを追加しても、そのノートはクラウド・サービス・サーバーと同期化されません。

販売アプリケーション・ユーザーとのEメールの共有: 例

Gmailアカウントで受信または送信したEメールを販売アプリケーションと共有できます。特定のアカウント、商談またはリードに関連するEメールを販売アプリケーションでチームと共有して、顧客に関する情報や履歴を提供できます。Eメールを共有すると、関連するアカウント、商談またはリードにそのEメールがアクティビティとして関連付けられるだけでなく、関連する既知の担当者やリソースも販売アプリケーションのアクティビティに追加されます。

このトピックでは、販売アプリケーションの商談でタスク・タイプのアクティビティとしてEメールを共有する方法について説明する例を示します。

販売アプリケーションとのEメールの共有

あなたは、ラップトップPCの販売で北米地域を受け持つ営業担当です。新シリーズのラップトップPCの要件について、顧客と話し合いをしています。価格設定に関する質問をいくつかして、顧客からEメールの返信を受け取ったところです。マネージャやチームの他の営業担当と共有できるように、このEメールを販売アプリケーションの既存の商談に関連付けたいと考えています。

Oracle Sales Cloud for Gmailのサイド・パネルでEメールアイコンをクリックします。

Eメールの共有ページで、関連する商談を検索して選択し、「保存」をクリックします。これで、選択した商談のアクティビティ・タスクとしてEメールが販売アプリケーションに保存され、チームで確認できるようになりました。営業担当が商談を開いたときに、商談に関連付けられたアクティビティとしてこのEメールを表示できるようになりました。

注意: 共有するEメールに添付が含まれている場合、10 MB以下のすべての添付は、販売アプリケーションの対応するタスクに関連付けられます。

同期化設定: 説明

販売アプリケーションとGmailの間で担当者およびアポイントメントを同期化できます。このトピックでは、Oracle Sales Cloud for Gmailで同期化を設定する方法について説明します。

Gmailと販売アプリケーションの間における担当者およびアポイントメントの同期化は、定義された同期化頻度に従って自動的に開始されます。すべてのGoogleの担当者およびアポイントメントはクラウド・サービス・サーバーに自動的には保存されません。販売アプリケーションに保存する担当者およびアポイントメントをOracle Sales Cloud for Gmailサイド・パネルで選択する必要があります。

同期化設定

2つの設定を使用して、保存済検索を選択し、販売アプリケーションとGmailの間で同期化する対象を決定できます。

  • 担当者の同期化

  • アクティビティの同期化

Oracle Sales Cloud for Gmailサイド・パネルのドロップダウン・リストから、目的の設定を選択できます。保存済検索オプションを選択して、販売アプリケーションとGmailの間の同期化を設定できます。

注意: 販売アプリケーションとGmailの間で担当者およびアポイントメントが同期化された後、クラウド・サービス・サーバーまたはGmailで担当者およびアクティビティに対する更新があった場合は、管理者が定義した頻度に従って次の同期化時に同期化されます。

保存済検索

Oracle Sales Cloud for Gmailのドロップダウン・リストで選択できる事前定義された保存済検索を使用するか、販売アプリケーションで独自の保存済検索を作成できます。デフォルトでは、保存済検索は、担当者については「自分のお気に入り担当者」に設定されており、アポイントメントについてはすべてのオープン・アクティビティに設定されています。

事前定義された保存済検索とは別に、独自の保存済検索を定義する必要がある場合は、販売アプリケーションで作成できます。次の表に、担当者およびアクティビティの事前定義された保存済検索オプションと、その説明を示します。

保存済検索 説明

すべての担当者

販売アプリケーションのすべての担当者。

自分のビジネス担当者

所有するすべてのアカウントに属するすべての担当者。

自分の担当者

タイプがアカウントであり、自分が所有者であるすべての担当者。

自分のお気に入り担当者

すべてのお気に入り担当者。

自分のオープン・アクティビティ

販売アプリケーションにおいてオープン状態であり、自分がリソースであるすべてのアポイントメント。

保存済検索を選択すると、次の同期化が実行されるときに、保存済検索に一致する対応するレコードがGmailと同期化されます。別の保存済検索を選択すると、新しいレコード・セットがGmailと同期化されます。ただし、Gmailと以前に同期化されていた古いレコード・セットはGmail上に引き続き維持されます。これらのレコードはGmailで手動で削除する必要があります。Gmailで古いレコード・セットのレコードを更新すると、変更が販売アプリケーションと同期化されます。ただし、販売アプリケーションで古いレコード・セットのレコードを更新しても、変更はGmailと同期化されません。

販売アプリケーションとGmailの同期化: 説明

販売アプリケーションとGmailの間で担当者およびアポイントメントを同期化できます。このトピックでは、販売アプリケーションまたはGmailでレコードを作成、更新または削除するときに同期化がどのように機能するかについて説明します。

新規レコード

販売アプリケーションで作成した担当者およびアポイントメントは、定義した保存済検索基準に基づいて、同期化時にGmailに追加されます。ただし、Gmailで作成した担当者およびアポイントメントは、クラウド・サービス・サーバーと同期化されません。担当者およびアポイントメントを販売アプリケーションと同期化するには、Oracle Sales Cloud for Gmailサイド・パネルを使用する必要があります。

注意: 販売アプリケーションで新しい担当者をお気に入りとしてマークしても、Gmailでその担当者はお気に入りとして表示されません。

更新済レコード

販売アプリケーションとすでに共有されている担当者およびアポイントメントは、Gmailまたはサイドパネルで直接更新できます。

  • サイド・パネルでの更新: サイド・パネルでレコードを更新する場合、レコードを保存するとすぐに販売アプリケーションでレコードが更新されます。

  • Gmailでの更新: Gmailでレコードを更新する場合、販売アプリケーションのレコードは次の同期化時に更新されます。販売アプリケーションのレコードに対する更新は、次の同期化時にGmailで更新されます。

削除済レコード

レコードは販売アプリケーションでのみ削除できます。Gmailで共有済の担当者またはアポイントメントを削除した場合は、次の同期化時に販売アプリケーションからそのレコードがGmailと再度共有されます。

レコードの同時更新

担当者またはアポイントメントが販売アプリケーションとGmailで同時に更新された場合、クラウド・サービス・サーバーでの更新が保持され、Gmailと同期化されます。同期化サイクルの間に、レコードがまず販売アプリケーションで更新され、その後にGmailで更新された場合でも、販売アプリケーションで行われた更新が保持され、Gmailと同期化されます。

たとえば、同期化期間が午前12時から始まり、同期化が1時間に1回実行されるように設定されているとします。午後2時と午後3時の間の同期化サイクル中において、営業担当が、午後2時10分に販売アプリケーションで担当者の携帯電話番号を更新しました。さらに、あなたが、午後2時45分にGmailで同じ担当者の携帯電話番号を更新しました。この場合、担当者に対するあなたの変更が同期化サイクルにおいて後で行われても、午後3時に同期化が実行されると、あなたの変更は失われ、販売アプリケーションでの携帯電話番号の更新がGmailに転送されます。