4通知および顧客対応の管理

この章の内容は次のとおりです。

エージェントの可用性とプレゼンスの設定

プレゼンスおよび可用性の設定: 説明

アプリケーションへのサインイン後、ユーザー・メニューでプレゼンスと可用性を設定する必要があります。作業の割当は、これらのファクタに基づいて行われます。

エージェントの可用性は、顧客対応が可能かどうかを示します。リアルタイムおよび非リアルタイムの作業項目に対する可用性を明示的に指定できます。つまり、チャット、SR割当または両方に対応可能かどうかを指定できます。エージェントの可用性に基づいて、作業項目が割り当てられます。アプリケーションにサインインすると、デフォルトでは非リアルタイムの顧客対応が可能です。

プレゼンスは、アプリケーションにサインインし、アプリケーションを操作しているかどうかを示します。アプリケーション内の「設定および処理」メニューを使用して、プレゼンスを設定します。ステータスには、「使用可能」または「ビジー」があります。ステータスを切り替えることができます。次の表に、可用性とプレゼンスに基づく作業の割当を示します。

作業の受入 プレゼンス 作業の割当

非リアルタイム

使用可能

SRがエージェントにルーティングされます。

非リアルタイム

ビジー

SRがエージェントにルーティングされ、通知が表示されます。タイムアウト期間が近づいている場合は、太字で通知が表示されます。通知をクリックし、割当を受け入れることができます。

長期間ビジーの場合、SRは別のエージェントに割り当てられます。非リアルタイムの作業の受入の可用性はオフになります。

非リアルタイム

オフライン

アプリケーションからサインアウトしている場合は、ステータスがオフラインに設定されます。新規SRは割り当てられていませんが、すでに割り当てられているSRがエージェントによって所有されています。

リアルタイム

使用可能

チャットの通知がエージェントに送信されます。

リアルタイム

ビジー

チャットの可用性はオフになります。

チャットの使用

チャットの使用

チャット機能により、チャットで顧客に対応し、チャット・ウィンドウから問題を解決できます。チャット・サービスはDigital Customer Serviceと統合されています。顧客はデジタル顧客サービス・ポータルからチャットを開始し、対応するサービス担当にEngagement Cloudで通知を送信します。割り当てられたサービス担当は、新しいブラウザ・ウィンドウに開くライブ・ウィンドウを使用して顧客に対応できます。

チャット要求を受け入れるには、ツールバーに自分の可用性を設定する必要があります。

可用性の設定

チャットの可用性を設定するには、次の手順を実行します。

  1. サービス要求リスト・ウィンドウで、ツールバーのチャット・アイコンに移動します。

  2. チャット・アイコンにマウスを置いて、チャットの可用性ステータスを示すツール・チップを表示します。

  3. チャットを使用できるようにするには、ツールバーのチャット・アイコンをクリックします。

    「チャットでの顧客対応に応答できます」のツールチップが表示されます。チャット機能が有効になっています。

  4. チャットを使用不可にするには、チャット・アイコンを再度クリックして可用性ステータスをオフに切り替えます。

自分の可用性を設定すると、新しいブラウザ・ウィンドウにライブ・ウィンドウが開きます。ライブ・ウィンドウのWebチャネル・タブでチャットを管理できます。ライブ・ウィンドウが開いている場合は、新規チャットの着信チャット通知がライブ・ウィンドウおよびデスクトップに表示されます。ライブ・ウィンドウが開いていない場合、着信チャット通知はデスクトップにのみ表示されます。

注意: 新規チャット要求通知は、デフォルトで30秒間表示されます。新規チャット・メッセージ通知は5秒間表示されます。チャットがアクティブでなくなるデフォルトのタイムアウト期間は30分です。

チャットの管理

顧客がチャット要求を開始すると、着信チャット・ウィンドウが、チャットを要求している個人の名前およびEメールとともに表示されます。着信チャット・ウィンドウのタイマーは、チャットを受入れまたは拒否する必要がある時間を示します。タイマーが時間切れになると、チャットはキュー内の別のエージェントにルーティングされます。

Engagement Cloudの画面がアクティブでない場合は、HTML通知がタスク・バーにも表示されます。

着信チャットの顧客とチャットするには、次の手順を実行します。

  1. 着信チャット・ウィンドウで「受入」をクリックしてチャットを受け入れます。

    「担当者検証」ウィンドウに、担当者の詳細が表示されます。

  2. 「検証して続行」をクリックします。

    発信者が指定した顧客詳細が「担当者検証」ページの詳細と一致する場合は、「検証して続行」をクリックします。顧客詳細が一致しない場合、「再度検索」をクリックします。担当者の検索ページで担当者を検索するか、レコードが存在しない場合は新規担当者を作成します。詳細は、「担当者の検索: 手順」を参照してください。新規レコードを選択すると、「担当者検証」ページが再び表示され、新規レコードが表示されます。レコードを検証します。

  3. スクリーン・ポップ・ページで詳細を追加または変更します。

    検証後、スクリーン・ポップ・ページは、顧客の詳細を示すネストされた動的タブをサポートする最上位レベルの動的タブとして表示されます。ここで詳細を追加または変更できます。ライブ・ウィンドウのネストされたタブでサポートされるビジネス・オブジェクトは、アカウント、担当者、資産および作業オーダーです。

  4. ライブ・ウィンドウを再度表示するには、ツールバーの顧客対応アイコンをクリックします。

    ツールバーの顧客対応アイコンには、自分が担当しているアクティブな顧客対応の数も表示されます。

  5. 顧客と会話できるようになりました。

    注意: 複数のチャット要求を受け入れると、対応するスクリーン・ポップ・タブが複数表示されます。異なるチャットの会話間で切り替えることができます。ライブ・ウィンドウで別のアクティブなチャット会話に切り替えると、対応するスクリーン・ポップ・タブがアプリケーションに表示されます。その逆も同様です。「サービス要求」ページ上の動的タブ間で切り替えを行うと、対応するライブ・ウィンドウのチャット会話がアクティブになります。
  6. (オプション)サポートが必要な場合は、別のエージェントがチャットを続行するように、チャットをキューに転送できます。チャットをキューに転送する手順は、次のとおりです。

    1. チャットを転送する前に、「チャットを別のエージェントに転送します」などの適切なメッセージを入力します。

    2. ライブ・ウィンドウで「転送」をクリックします。

    3. 「キューへ転送」をクリックします。

      「転送」ドロップダウン・リストに自動プッシュ・キューのリストが表示されます。このキューには追加作業を受け入れるキャパシティのあるエージェントがログインしています。

    4. 「検索」ボックスにキュー名を入力するか、リストをスクロールして、キューを選択します。

      注意: 選択したキュー内のいずれのエージェントも使用可能でない場合または空き容量がない場合は、メッセージが表示され、別のキューを選択する必要があります。
    5. チャットがキューに正常に転送されると、宛先キューのエージェントがチャットを受け入れます。

      「担当者検証」ウィンドウが表示され、譲受エージェントは顧客の詳細を表示できます。

    6. 譲受エージェントは「検証して続行」をクリックする必要があります。

    7. 画面のライブ・ウィンドウで、譲受エージェントは、顧客とのこれまでのディスカッションの完全なチャット・トランスクリプトを表示でき、チャットを続行できます。

チャットの終了: 手順

チャットを終了する際、チャットの終了が有効になっている場合はチャットの終了ウィンドウが表示されます。このウィンドウにチャットの詳細を記録する必要があります。チャット詳細は終了レコードに取得および格納されます。チャットでの顧客対応に対してチャットの終了が無効になっており、サービス要求を使用している場合は、サービス要求トランスクリプト・メッセージを使用してチャット・トランスクリプトをレビューできます。

終了詳細を使用すると、サービス要求の進行状況を追跡でき、詳細な顧客対応履歴を提供することもできます。終了詳細には、次のようなコンテキスト情報およびその他の詳細が含まれます。

  • 合計顧客対応時間およびチャネル・タイプ・アイコン

  • 最初に顧客対応を処理したエージェント

  • アカウント名、タイトル、Eメール、電話

  • チャット事由

  • 問題が解決したかどうかどうか

  • 入力する顧客対応ノート

終了ページにはさらに、顧客対応中に更新されたすべてのビジネス・オブジェクトも表示されます。これには1つまたは複数のサービス要求が含まれる場合があります。関連項目は、サービス要求のタイトルのリンクとして表示されます。

注意: 自分と顧客の間の完全なチャット記録も、顧客対応終了レコードまたは関連サービス要求メッセージに取得および保存されます。

チャットを終了するには、チャットの終了ウィンドウで次の手順を実行します。

  1. ドロップダウン・リストからオプションを選択して、「通信事由」を指定します。

  2. 「解決コード」を選択して、提供された解決のタイプを指定します。

  3. チャットを別のエージェントに転送して解決する場合は、「転送事由」を指定します。

  4. 「顧客対応ノート」を入力して、問題と提供された解決方法の詳細を記入します。また、サービス顧客対応レコードの一部として言及する必要のある、その他の詳細情報を記録することもできます。

  5. 「終了」をクリックします。

すべての詳細を入力する前にチャットの終了ウィンドウがタイムアウトした場合、あるいはさらに詳細なノートを入力する場合は、後から追加できます。

チャットの終了およびトランスクリプトの表示

「顧客対応履歴」タブを使用して、終了の詳細およびチャット・トランスクリプトを表示できます。「顧客対応履歴」タブは、アカウント、担当者およびサービス要求のレコードから開くことができます。チャット詳細を表示するには、チャットによる顧客対応の関連する終了レコードにドリルインします。チャットの終了ウィンドウにチャットでの顧客対応が表示されます。

チャット・トランスクリプトは、次のいずれかの条件を満たす場合にのみ、対応するサービス要求に正しく関連付けられます。

  • サービス要求アカウントの詳細が、チャットを開始した顧客担当者のアカウント詳細と一致する。

  • サービス要求のプライマリ担当者がチャットを開始する。

  • チャットで顧客と対応するエージェントが、サービス要求を最後に更新したエージェントと同じ。

注意: チャットでの顧客対応を表示するには、チャットの終了ウィンドウで「トランスクリプトの表示」をクリックします。チャットでの顧客対応に対してチャットの終了が無効になっており、サービス要求を使用している場合は、サービス要求トランスクリプト・メッセージを使用してチャット・トランスクリプトをレビューできます。

CTI通知の処理

コール通知の処理: 手順

着信コールが検出されると、通知は次の段階に移行します。

  1. 着信コール通知を受信します。

    ツールバーの通知、および構成されている場合は通知メッセージ・ボックスからエージェントに着信コールが通知されます。エージェントがOracleアプリケーション以外のウィンドウを表示している場合、トースト通知もエージェントに送信されます。

  2. コールを受け入れます。

    コールを受け入れると、コール制御により、コールを保留にしたり、コールを終了したり、コールを別のエージェントに転送したりすることができます。コールの受入後、着信コールの電話番号が登録されている場合、またはIVRから提供された詳細がデータベースに記録されている場合は、基本的な顧客詳細が「担当者検証」ページに表示されます。

  3. 「検証して続行」をクリックします。

    発信者が指定した顧客詳細が「担当者検証」ページの詳細と一致する場合は、「検証して続行」をクリックします。顧客詳細が一致しない場合、「再度検索」をクリックします。担当者の検索ページで担当者を検索するか、レコードが存在しない場合は新規担当者を作成します。詳細は、「担当者の検索: 手順」を参照してください。新規レコードを選択すると、「担当者検証」ページが再び表示され、新規レコードが表示されます。レコードを検証します。

  4. スクリーン・ポップ・ページで詳細を追加または変更します。

    検証後、スクリーン・ポップ・ページは、顧客の詳細を示すネストされた動的タブをサポートする最上位レベルの動的タブとして表示されます。ここで詳細を追加または変更できます。ライブ・ウィンドウのネストされたタブでサポートされるビジネス・オブジェクトは、アカウント、担当者、資産および作業オーダーです。

  5. 「終了」ページでコールの解決を入力します。

    コールの終了後、使用可能な場合は「終了」ページが表示されます。ページにコールの解決の詳細を入力し、「保存してクローズ」をクリックします。終了時間が設定されている場合は、指定時間前に終了する必要があります。終了時間になったら、顧客レコードの顧客対応履歴に終了の詳細を指定できます。

すべての着信および発信コールが顧客レコードの顧客対応履歴に記録されます。

コンピュータ・テレフォニ・インテグレーション(CTI)の担当者検索により、エージェントは着信コール時に担当者を検索できます。担当者検索により、エージェントは次を実行できます。

  • 電話番号、EメールIDなどの担当者属性を指定することにより、発信者の担当者レコードを検索します。

  • 電話番号など、事前入力された発信者情報に基づいて表示されるレコードのリストから担当者レコードを選択します。この情報はIVRシステムから取得できます。

  • 発信者レコードが見つからない場合は、新規担当者を作成します。

着信コール時、担当者検索が表示された場合は、次の手順を実行します。

  1. データが担当者検索に事前に入力されており、複数の一致するレコードが表示された場合は、関連する担当者を選択します。

  2. 一致するレコードが見つからない場合は、発信者から提供される情報に基づいて詳細を入力し、「検索」をクリックします。見つかった場合はレコードを選択します。

  3. データベースに発信者のレコードがない場合は、「担当者の作成」をクリックして、新規レコードを作成します。詳細を入力し、「保存してクローズ」をクリックします。

検索を保存するには、「検索結果」ペインの「保存」をクリックします。「保存済検索」ドロップダウン・リストから検索を選択して、保存された検索を実行できます。

顧客対応の終了: 手順

サービス・コールまたはチャットが終了したら、管理者によってオプションが有効化されていればエージェントに「終了」ページが表示されます。コールまたはチャットの詳細を記録するには、「終了」ページを使用します。

「終了」ページは、エージェントによる顧客対応ノートのクローズおよびコンテキスト情報を取得するのに使用されます。このページは、エージェントが関連情報を取得できるように構成できます。「終了」ページを使用できるようにしておくと、次の情報が取得されます。

  • コールの理由

  • 解決コード

  • 顧客対応ノート

担当者名、電話、Eメールおよびタイトルといったコンテキスト情報により、エージェントはこれらの情報を元に終了を簡単に追跡できます。

「終了」ページにはさらに、顧客対応中に更新されたすべてのビジネス・オブジェクトも表示されます。これには1つまたは複数のサービス要求が含まれる場合があります。関連項目はサービス要求のタイトルとして表示され、リンクとなっています。

顧客対応の終了が無効になっており、サービス要求を使用している場合は、サービス要求トランスクリプト・メッセージを使用してトランスクリプトをレビューできます。

「終了」ページで、次の手順を実行します。

  1. ドロップダウン・リストからオプションを選択して、「通信事由」を指定します。

  2. 「解決コード」を選択して、提供された解決のタイプを指定します。

  3. コールを別のエージェントに転送して解決する場合は、「転送事由」を指定します。

  4. 「顧客対応ノート」を入力して、問題と提供された解決方法の詳細を記録します。また、サービス顧客対応レコードの一部として言及する必要のある、その他の詳細情報を記録することもできます。

  5. 「終了」をクリックします。

管理者はアプリケーション・コンポーザを使用して「終了」ページを構成し、エージェントに対して表示されるフィールドを有効化できます。

すべての詳細を入力する前に「終了」ページがタイムアウトした場合は、関連するサービス要求にナビゲートし、「顧客対応履歴」を開き、最新の顧客対応を選択して、終了の詳細を入力します。

注意: コールがサービス要求のクリックしてダイヤル操作から発信された場合、またはダイアログ・ボックスがサービス要求に対するものだった場合、終了の詳細は、関連するサービス要求レコード内にサービス要求メッセージとして保存されます。

顧客対応の終了が無効になっており、サービス要求を使用している場合は、サービス要求トランスクリプト・メッセージを使用してトランスクリプトをレビューできます。

サービス要求のベル通知

サービス要求に対するベル通知の管理

サービス要求(SR)のイベントは、サービス・エージェントとマネージャに通知をトリガーし、必要な処理を実行するようアラートします。

イベントは、たとえば次のような、サービス要求に関連した特定のトリガー条件です。

  • SRが割り当てられた

  • SRが解決された

  • SRがエスカレートされた

  • 失効済マイルストン

グローバル・ヘッダーの「通知」アイコンには未読の通知の数が表示されます。「通知」アイコンをクリックするとすべての通知がリストされます。通知をクリックしてさらに処理を実行できます。通知をクリックしてレコード詳細にナビゲートすると、通知が既読としてマークされ、通知リストからクリアされます。

管理者は、「設定および保守」「通知」機能を介して通知を有効化できます。通知の有効化の詳細は、関連トピック「サービス要求に対する通知の有効化」を参照してください。「通知」機能を有効にすると、サービス要求に対するベル通知が自動的に有効化されます。管理者は通知トリガーをGroovyスクリプトとして「アプリケーション・コンポーザ」に定義し、通知ごとに満たす必要のある条件を指定します。定義済の条件が満たされると通知がトリガーされます。たとえば、エージェントに高重大度のSRが割り当てられた場合に通知を送信するようにトリガーを定義できます。通知トリガーの詳細は、関連トピック「通知トリガーの定義」を参照してください。

モバイルのプッシュ通知

モバイルのプッシュ通知の管理

管理者が「設定および保守」「モバイル通知」機能を有効にした場合は、サービス・エージェントまたはマネージャとして、iOSおよびAndroidモバイル・デバイスでプッシュ通知を受信します。通知の有効化の詳細は、関連トピック「サービス要求に対する通知の有効化」を参照してください。

サービス要求(SR)オブジェクトのイベントは、モバイル・デバイスのプッシュ通知をトリガーし、必要な処理を実行するようにアラートします。通知をタップして関連するサービス要求に直接ドリルできます。イベントとは、たとえば次のような、SRに関連した特定のトリガー条件です。

  • SRが割り当てられた

  • SRが解決された

  • SRがエスカレートされた

  • 失効済マイルストン

管理者は通知トリガーをGroovyスクリプトとして「アプリケーション・コンポーザ」に定義し、通知ごとに満たす必要のある条件を指定します。定義済の条件が満たされると通知がトリガーされます。たとえば、エージェントに高重大度のSRが割り当てられた場合に通知を送信するようにトリガーを定義できます。通知トリガーの詳細は、関連トピック「通知トリガーの定義」を参照してください。