3キューの使用

この章の内容は次のとおりです。

キューを使用して、製品スキル、言語、タイム・ゾーン、地理的な場所など、特定の基準に基づいてリソースをグループ化します。たとえば、特定のサポート・スキルが必要な2つの製品ラインがある場合、製品ライン1のキュー、製品ライン2のキューをそれぞれ作成し、製品スキルに基づいて、これらのキューにエージェントを割り当てることができます。ただし、エージェントはサービス要求を別のリソースにリダイレクトできます。ユーザー・インタフェースまたは割当マネージャ・ルールにより、作業項目をキューに関連付けることができます。

注意: エージェントを同時に複数のチームおよび複数のキューに割り当てることができます。1人のエージェントが複数のキューに関連付けられている場合、ルーティングでは、キュー全体ではなく、個々のキューの作業優先度が考慮されます。

キューのタイプ

キューは次のいずれかのタイプになります。

  • 手動 - サービス・マネージャまたは適切な権限を持つ他のエージェントによってエージェントに手動で割り当てる必要がある作業項目。エージェントが作業項目を自分に割り当てることもできます。

  • 自動 - 自動的にエージェントに割り当てられるキューに含まれる作業項目。エージェントは、キューに関連付けられており、存在して作業を行うことができ、作業を処理する十分なキャパシティを持っている必要があります。

    プレゼンスは、エージェントがアプリケーションにサインインしているかどうかにより判断されます。可用性は、エージェントが作業オーダーを受け入れる準備ができているかどうかに基づいて判断されます。

    キャパシティは、管理者によって設定されたグローバル・キャパシティにより判断されます。詳細は、チャネル・キャパシティの設定の手順に関する項を参照してください。

    作業項目は、「サービス割当ルールの管理」タスクで設定されたルールに基づいてキューに割り当てられます。詳細は、「キュー割当ルールの設定: 手順」を参照してください。

    注意: 自動キューは、管理者がオムニチャネルを使用可能にしている場合のみ使用してください。

デフォルト・キュー

「デフォルト」という名前の自動キューはすぐに使用可能な状態で提供されます。このデフォルト・キューは変更または削除できません。リソースおよびリソース・チームをデフォルト・キューに追加できます。デフォルト・キューには、定義済の割当ルールに一致せず、他のキューに配置できない作業項目が含まれています。

注意: すぐに使用できるデフォルト・キューは、オムニチャネルが有効な場合のみ使用できます。

キューの作成

キューを作成するには、次の手順を実行します。

  1. サービス管理者またはサービス・マネージャとしてアプリケーションにサインインします。

  2. 「サービス」グループ・アイコンをクリックして、「キュー」アイコンをクリックします。

  3. 「キュー」ページで、「キューの作成」をクリックします。

    「キューの作成」ダイアログ・ボックスが表示されます。

  4. キューの「名前」を指定します。

  5. オプションで「摘要」を指定します。

    「使用可能」チェック・ボックスはデフォルトで選択されています。これにより、キューがアクティブになり、作業項目を受け入れることができます。

    「配布」オプションにより、キューが手動、自動のいずれかを判断します。デフォルトでは、キューは手動です。

  6. 次のいずれかの処理を実行します。

    • 保存後に「キューの作成」ダイアログ・ボックスを閉じるには、「保存してクローズ」をクリックします。

    • 「キューの作成」ダイアログ・ボックスを閉じないでキューを保存するには、「保存して続行」をクリックします。「保存して続行」をクリックした場合は、リソースおよびリソース・チームをキューに追加するオプションが表示されます。

注意: 自動作業割当時に、エージェントが複数のキューに割り当てられた場合、あるキューからの作業項目の処理がその他のキューからの作業項目の処理に依存することはありません。

キューの編集

既存のキューのプロパティの編集の影響は次のとおりです。

  • アクティブなキューが無効化された場合、そのキューの既存の未割当の作業項目は手動で割り当てる必要があります。無効化されたキューの名前は、インタフェースのどのフォームやダイアログ・ボックスにも表示されず、選択できなくなります。

    注意: 無効化されたキューに割当ルールが関連付けられている場合、割当マネージャでは、エージェントを割り当てずに、手動キューなど、無効化されたキューに作業項目が引き続き割り当てられます。したがって、キューを無効化する際は、関連付けられている割当ルールを削除してください。
  • 自動キューが手動に変更された場合、キュー内の新規作業項目または既存の作業項目は自動で割り当てられなくなり、手動で割り当てる必要があります。キューの名前は引き続き表示され、選択できます。

  • 手動キューが自動に変更された場合、変更時の既存の作業項目は自動的にルーティングされません。これらの作業項目は手動で割り当てる必要があります。ただし、変更後にキューに挿入された新規作業項目は自動でルーティングされます。

  • キューの名前を変更しても、そのキューにすでに存在する作業項目には影響しません。割当マネージャは引き続き、既存の割当ルールに基づいて、名前が変更されたキューに作業項目を割り当てます。

既存のキューを編集するには、次を実行します。

  1. 「キュー」ページでキュー名をクリックします。

  2. 「要約: キュー名」ページで必要な編集を追加します。

  3. 保存後にウィンドウを閉じるには、「保存してクローズ」をクリックし、閉じないで変更を保存するには、「保存」をクリックします。

キューの削除

次のようなキューは削除できません。

  • デフォルト・キューが含まれている場合

  • オープンな作業項目が含まれている場合

  • キューに関連付けられた割当ルールが含まれている場合

キューを削除するには、次の手順を実行します。

  1. 既存のキューを開きます。

  2. 「要約:」ページで、「処理」「キューの削除」をクリックします。

リソースおよびリソース・チームのキューへの追加

ビデオ

ビデオの視聴

視聴: このビデオ・チュートリアルでは、サービス要求をキューに割り当てる方法を示します。このビデオの内容はテキスト・トピックでも説明しています。

キューを使用して、特定の基準に基づいてリソースをグループ化します。キューを処理する基準に一致するリソースまたはリソースのグループを追加します。リソースまたはリソース・チームをキューに追加するには、次の手順を実行します。

リソースをキューに追加するには、次の手順を実行します。

  1. サービス管理者またはサービス・マネージャとしてEngagement Cloudにサインインします。

  2. ホーム・ページで、「サービス」グループ・アイコンをクリックし、「キュー」アイコンをクリックします。

    「キュー」ページが表示されます。

  3. 更新するキューをクリックします。

    「要約:」ページが表示されます。

  4. 「リソース」アイコンをクリックします。

    「リソース」ページが表示されます。

  5. 「リソースの追加」をクリックします。

    「リソースの追加」ページが表示されます。

  6. 検索基準を入力して「検索」をクリックします。

  7. 検索結果からリソースを選択します。

  8. 選択したリソースをキューに追加し、同じページに留まるには、「適用」をクリックします。

    リソースを追加してページを終了するには、「OK」をクリックします。

リソース・チームをキューに追加するには、次の手順を実行します。

  1. 「キュー」ページで、更新するキューをクリックします。

  2. リソース・チームのアイコンをクリックします。

    「リソース・チーム」ページが表示されます。

  3. 「リソース・チームの追加」をクリックします。

    「リソース・チームの追加」ページが表示されます。

  4. 検索基準を入力して「検索」をクリックします。

  5. 検索結果からリソース・チームを選択します。

  6. 選択したリソース・チームをキューに追加し、同じページに留まるには、「適用」をクリックします。

    リソース・チームを追加してページを終了するには、「OK」をクリックします。

リソースおよびリソース・チームが選択したキューに追加されます。

キューへのオーバーフロー・キューの追加

各キューにオーバーフロー・キュー(バックアップ用のキュー)を追加して、現在割り当てられているリソースが着信した作業に対応しきれない場合やリソースが対応不可の場合に、他のリソースがそれらの作業に対応できるようにします。必要に応じてワークロードがエージェントの予約プールによって処理されるため、顧客の待機時間を最小限にすることができます。

オーバーフロー・キューはすべてのオムニチャネル・キューに追加できます。キューには任意の数のオーバーフロー・キューを追加できます。オーバーフロー・キューを使用することで、必要に応じて追加またはバックアップのリソースを動的に投入できます。

オーバーフロー・キューをキューで使用するには、次のプロセスを完了する必要があります。

  1. キューのオーバーフロー・キューを追加します。

  2. キューでオーバーフロー・キューを有効にします。

オーバーフロー・キューの選定要因

オーバーフロー・キューの選定要因は、次のとおりです。

  • 複数のオーバーフロー・キューが追加されている場合、それらが定義または追加されている優先順位に従ってオムニチャネルはキューの検討を行います。

  • 待ち状態のアイテムがない、つまりキャパシティに空きがあるオーバーフロー・キューからのエージェントのみが候補になります。

  • 最初のオーバーフロー・キューにキャパシティの空きがなければ次のキュー、さらにその次のキューへと順番に検討されます。

注意: 候補になるオーバーフロー・キュー・リソースがない場合、作業アイテムは現在のキューに留まり、現在のキューまたはいずれかのオーバーフロー・キューのキャパシティが空くまで待つことになります。

オーバーフロー・キューをキューのバックアップとして追加する手順は、次のとおりです。

  1. サービス管理者またはサービス・マネージャとしてアプリケーションにサインインします。

  2. ホーム・ページで、「サービス」グループ・アイコンをクリックし、「キュー」アイコンをクリックします。

    「キュー」ページが表示されます。

  3. オーバーフロー・キューを追加するキューをクリックします。

    「要約:」ページが表示されます。

  4. 「オーバーフロー・リソース」アイコンをクリックします。

    「オーバーフロー・リソース」ページが表示されます。オーバーフロー・キュー・リストは最初は空です。

  5. 「選択: キュー名」ドロップダウン・リストの矢印をクリックします。

    既存キューのリストが表示され、現在有効および自動的であり、外部にルーティングされていないキューが表示されます。

  6. バックアップ・キューとして追加するキューを検索して選択します。

  7. 「追加」をクリックします。

    選択したキューがオーバーフロー・キューのリストに追加されます。リストに最後に追加されたキューの優先度値に1を加えたものが優先度値になります。たとえば、最後に追加されたキューの優先度が3の場合、4番目のキューには優先度4が割り当てられます。最初に追加したキューの優先度は1です。

  8. 必要に応じて、さらにキューを選択して追加します。

    デフォルトでは、デフォルト・キューはオーバーフロー・キューとして追加されません。デフォルト・キューを追加する場合は、「選択: キュー名」ドロップダウン・リストから追加する必要があります。リストに最後に追加されたキューの優先度値に1を加えたものが優先度値になります。

  9. 「保存」をクリックします。

  10. (オプション)リスト内のキューの優先度を並べ替えるには、優先度値の横にある上向き矢印をクリックし優先度を上げるか、下向き矢印をクリックして優先度を下げます。

    注意: 優先度値の低いキューは、オムニチャネルでオーバーフロー・キューを検討するときの最初の候補になります。
  11. (オプション)オーバーフロー・キューのリストを名前でソートするには、リストの見出し行の「名前」列の横にある「昇順ソート」または「降順ソート」矢印をクリックします。

  12. (オプション)オーバーフロー・キューのリストを優先度でソートするには、リストの見出し行の「優先度」列の横にある「昇順ソート」または「降順ソート」矢印をクリックします。

  13. (オプション)オーバーフロー・キューのリストからキューを削除するには、行を選択して「削除」をクリックします。

  14. 変更を保存してページに留まる場合は「保存」をクリックし、ページを終了する場合は「保存してクローズ」をクリックします。

注意: オーバーフロー・キューを追加した後、「キューのオーバーフロー・リソースの有効化」トピックの説明のとおり、オーバーフロー・キューを有効にする必要があります。

キューのオーバーフロー・リソースの有効化

キューにオーバーフロー・キューを追加および保存した後は、必要に応じていつでもそのキューを有効化または無効化できます。キューのオーバーフローが有効化されるたびに、保存された構成が適用されます。毎回オーバーフロー・キューを構成する必要はありません。

オーバーフロー・キューまたはリソースを有効にし、それらを候補にするための条件を1つ以上選択できます。指定された条件のいずれかが満たされると、オムニチャネルはエージェントのプールを拡張しオーバーフロー・キューからのエージェントも使用して、現在のキューを処理します。

次のような一般的なシナリオで、キューのオーバーフロー・リソースを有効にできます。

  • 現在のリソースを使用できない可能性のある非営業時間。

  • 現在のリソースの作業負荷が通常のキャパシティを上回る休暇シーズンで、顧客SLAを維持する必要がある場合。

  • レポートまたはダッシュボードで報告されたキューの動作から、エージェントがワークロードに対応できていないことが判明した場合。

注意: オーバーフロー・リソースに設定するキューを編集できます。このキューはいつでも無効にすることができます。オーバーフロー・キューを無効にすると、そのキューはエージェント選択時の候補から除外されますが、オーバーフロー・リソースのリストにはそのまま表示されます。

キューのオーバーフロー・リソースを有効化する手順は、次のとおりです。

  1. サービス管理者またはサービス・マネージャとしてEngagement Cloudにサインインします。

  2. ホーム・ページで、「サービス」グループ・アイコンをクリックし、「キュー」アイコンをクリックします。

    「キュー」ページが表示されます。

  3. 更新するキューをクリックします。

    「要約:」ページが表示されます。

  4. ページの「オーバーフロー基準」セクションで、「待ち状態の顧客対応をオーバーフロー・リソースに割り当てます」チェック・ボックスを選択します。

    「オーバーフロー・リソース」タブ上でこのキューに構成されているオーバーフロー・リソースがキューで使用されるようになります。

  5. 次のいずれかの条件を選択します。選択した条件が満たされたときに、オーバーフロー・リソースがキューで使用されます。

    • 人的エージェントがすぐに使用できない場合

    • 実績待機時間がしきい値を超える場合

      • リアルタイム: 待ち状態のリアルタイム顧客対応をオーバーフロー・リソースに割り当てるまでの時間を秒単位で指定します。リアルタイム顧客対応にはチャットとビデオが含まれます。

      • 非リアルタイム: 待ち状態の非リアルタイム顧客対応をオーバーフロー・リソースに割り当てるまでの時間を時間単位で指定します。非リアルタイム顧客対応にはサービス要求が含まれます。

    • 待ち状態の顧客対応数がしきい値を超える場合

      • リアルタイム: 待ち状態のリアルタイム顧客対応数のしきい値を指定します。このしきい値を超えたときに、待ち状態の顧客対応がオーバーフロー・リソースに割り当てられます。

      • 非リアルタイム: 待ち状態の非リアルタイム顧客対応数のしきい値を指定します。このしきい値を超えたときに、待ち状態の顧客対応がオーバーフロー・リソースに割り当てられます。

キュー・ダッシュボードを使用すると、割当てモード、割り当てられたエージェント数、各キューで割当てを待機している顧客対応など、すべてのキューに関する統計データを参照できます。キューをドリルダウンして、キュー内の保留中の作業項目に関する情報とその詳細を表示することもできます。このデータに基づいて、ルーティングを分析および監視できます。このダッシュボードを使用すると、キュー内の顧客対応を別のキューに手動で移動し、エージェントに作業項目を割り当てることもできます。

また、割当てルールに基づいて、作業項目を自動的にルート変更することもできます。ルート変更をクリックした場合、ルールが変更されるか作業項目のプロパティが変更されると、作業項目は別のキューに移動します。作業が以前に手動でルーティングされていた場合、ルート変更すると、その作業は自動ルールに対応するキューに割り当てられます。

エージェントに作業項目が割り当てられると、それはキュー・ダッシュボードには表示されなくなります。

注意: キュー・ダッシュボード・ページは、「自動リフレッシュ」ドロップダウン・リストで選択した値に基づいてリフレッシュされます。キュー・ダッシュボードには、保留中の顧客対応のみが表示されます。

キューの分析

キュー・ダッシュボードには、次の情報が表示されます。「キュー」表には、リアルタイムおよび非リアルタイムの作業項目に関する統計がリストされます。

キューの詳細 説明 ノート

名前

キューの名前を示します。

「名前」リンクをクリックし、キューの詳細ウィンドウで「要約」タブを開きます。

説明

キューの説明テキストを示します。

使用可能

キューが有効か無効かを指定します。

「表示」ドロップダウン・リストから値を選択し、「使用可能」「使用不可」または「すべて」のキューを表示します。

配布

ルーティングが自動か手動かを指定します。

作成

キューが作成された日時を示します。

エージェント

キューに割り当てられるエージェントの数を個別に、またはリソース・チームの一部として指定します。

リソース

キューに割り当てられるリソースの数を示します。

「リソース」リンクをクリックし、キューの詳細ウィンドウで「リソース」タブを開きます。

リソース・チーム

キューと関連付けられるリソース・チームの数を示します。

「リソース・チーム」リンクをクリックし、キューの詳細ウィンドウで「リソース・チーム」タブを開きます。

割当済

エージェントに割り当てられる作業項目の数を指定します。

この値は、「時間間隔」ドロップダウン・リストから選択したオプションに基づいて変更されます。たとえば、過去4時間に割り当てられた顧客対応の数を確認するには、「時間間隔」ドロップダウン・リストから4時間を選択します。

待機中

指定された時間間隔内の現在割当て待機中の作業項目の数を示します。

受入済

指定された時間間隔内にキューに入った作業項目の数を指定します。

この値は、「時間間隔」ドロップダウン・リストから選択したオプションに基づいて変更されます。たとえば、過去8時間に受け取った顧客対応の数を確認するには、「時間間隔」ドロップダウン・リストから8時間を選択します。

破棄済

指定した時間間隔内に破棄された作業項目の数を示します。

この値は、「時間間隔」ドロップダウン・リストから選択したオプションに基づいて変更されます。たとえば、過去2時間に破棄された顧客対応の数を確認するには、「時間間隔」ドロップダウン・リストから2時間を選択します。

リアルタイム・キャパシティ

リアルタイム作業割当てを処理するために使用できるキャパシティ総量の割合を指定します。

非リアルタイム・キャパシティ

非リアルタイム作業割当てを処理するためのキャパシティ総量の割合を指定します。

キュー内の作業項目に関する詳細情報を表示するには、キュー・レコードを選択します。キューを選択すると、「チャネル要約」グリッドと「顧客対応」グリッドに、関連する詳細が表示されます。

チャネル要約

キューの「チャネル要約」には、キュー内のすべてのリアルタイム作業項目に関連するデータが表示されます。この表には、次の詳細が一覧表示されます。

チャネル詳細 説明 ノート

リアルタイム・チャネル

リアルタイム・チャネルのタイプを示します。

待機中

現在割当て待機中のリアルタイム通知の数を示します。

割当済

割当て済のリアルタイム顧客対応の数を指定します。

この値は、「時間間隔」ドロップダウン・リストから選択したオプションに基づいて変更されます。たとえば、過去4時間に割り当てられた顧客対応の数を確認するには、「時間間隔」ドロップダウン・リストから4時間を選択します。

平均待機

リアルタイム顧客対応がエージェントに割り当てられる前に、現在のキューで待機する平均時間を指定します。

この値は、「時間間隔」ドロップダウン・リストから選択したオプションに基づいて変更されます。たとえば、過去2時間のリアルタイム顧客対応の平均待機時間を確認するには、「時間間隔」ドロップダウン・リストから2時間を選択します。

受入済

受け取ったリアルタイム顧客対応の数を指定します。

この値は、「時間間隔」ドロップダウン・リストから選択したオプションに基づいて変更されます。たとえば、過去8時間に受け取った顧客対応の数を確認するには、「時間間隔」ドロップダウン・リストから8時間を選択します。

破棄済

破棄されたリアルタイム顧客対応の数を示します。

この値は、「時間間隔」ドロップダウン・リストから選択したオプションに基づいて変更されます。たとえば、過去2時間に破棄された顧客対応の数を確認するには、「時間間隔」ドロップダウン・リストから2時間を選択します。

顧客対応

顧客対応グリッドには、選択したキューのすべての顧客対応に関する詳細が表示されます。ただし、このグリッドには、デフォルトではリアルタイム顧客対応のみが表示されます。非リアルタイム顧客対応を表示するには、「非リアルタイムの表示」オプションを選択します。「顧客対応」グリッドには、次の詳細が一覧表示されます。

顧客対応詳細 説明 ノート

顧客対応

顧客対応が作成された日時を示します。

 

チャネル

通信チャネルのタイプを指定します。

参照ID

たとえばSR番号など、顧客対応に関連付けられている作業項目のIDを示します。

顧客

顧客対応を開始した顧客を指定します。

アカウント

顧客のアカウントを指定します。

待機時間

現在のキューで顧客対応が待機している時間を示します。

この値は、顧客対応が新しいキューに割り当てられるたびにリセットされます。

キュー数

この顧客対応の割当先のキューの数を示します。顧客対応が、あるキューから別のキューに移動されると、このカウンタは1つ増えます。たとえば、顧客対応の作成後に3つの異なるキューに移動された場合、「キュー数」の値は3に設定されます。

ルール時間

現在のキューに顧客対応を割り当てる時間を指定します。この値は、HH:MM:SS.mmm形式で表示されます。

トレース

顧客対応のルーティング履歴を表示します。

「表示」リンクをクリックし、「顧客対応トレース」ウィンドウを開きます。

個々のキャパシティ設定の上書き

エージェントのビジネス・オブジェクトまたはチャネルに対する最大キャパシティはグローバル・レベルで設定されます。ただし、顧客サービス・マネージャであれば、グローバルの最大キャパシティを個々の最大キャパシティで上書きし、エージェントのキャパシティを変更できます。スキルと効率性の高いエージェントにはより多くの作業を割り当て、研修期間中の新任のエージェントにはキャパシティを低く設定するといったことが可能です。別の一般的なシナリオとしては、レポートからチャット・キャパシティを増やす必要性を確認したキュー所有者が、キー・パフォーマンス・インジケータの改善を図るような場合です。

「キャパシティの編集」ページには、エージェントが処理できるリアルタイムおよび非リアルタイムの作業アイテムのキャパシティが表示されます。このページでデフォルトのキャパシティを上書きすることで、キャパシティを変更できます。

注意: 管理者が個々のキャパシティの上書きを有効にしている場合にのみ、キャパシティを変更できます。チャネル・キャパシティの設定および個々のキャパシティの上書きの有効化の詳細は、Oracle Engagement Cloudサービスの実装ガイドを参照してください。

主なメリット

個々のキャパシティ設定を上書きする機能により、次の利点が得られます。

  • 個々のエージェントまたはチームを検索し、それらのキャパシティを変更します。

  • キューを選択し、選択したキューに関連付けられている個人リソースおよびチームの・リソースのキャパシティを確認し、必要に応じて個々のデフォルト・キャパシティを上書きします。

  • チームのエージェントのリストをフィルタし、ビューに表示されたリソースの一部を削除して、さらなるチャット要求に対応できるエージェントのリストを取得します。

  • 選択したエージェントのインラインまたは一括のキャパシティ更新。

  • 個々のキャパシティ上書き機能が無効になっている場合は、個々のキャパシティ変更の内容を保持します。

注意: 個々のキャパシティ上書き機能が無効の場合、個々のチャネル・キャパシティの変更後、それらのキャパシティがグローバル値にリセットされます。ただし、変更値は表に保持されています。キャパシティの上書き機能が有効になると、保持されているキャパシティ値が再び適用されます。

個々のキャパシティ設定を上書きする手順は、次のとおりです。

  1. 顧客サービス・マネージャとしてアプリケーションにサインインします。

  2. ホーム・ページで、「サービス」グループ・アイコンをクリックし、「キュー」アイコンをクリックします。

    「キュー」ダッシュボードが表示されます。

  3. 「キャパシティ」ボタンをクリックします。

    「キャパシティの編集」ページに、情報が次の形式で表示されます。

    • エージェント名: エージェントの名前。

    • チーム: エージェントが属するチームの名前。

    • キュー: エージェントが割り当てられているキューの名前。

    • サービス要求(n): エージェントが処理できるサービス要求の最大数。カッコ内の数字nはグローバルのデフォルト・キャパシティです。

    • チャット(n): エージェントが処理できるチャットの最大数。カッコ内の数字nはグローバルのデフォルト・キャパシティです。

    • ビデオ(n): エージェントが処理できるビデオ・チャットの最大数。カッコ内の数字nはグローバルのデフォルト・キャパシティです。

    • 最終更新日: エージェントのキャパシティが最後に変更された日時。エージェントの複数のチャネルのキャパシティが更新された場合、各チャネルの変更日時が別々に表示されます。

    注意: キューに割り当てられているエージェントのキャパシティを変更するには、「キュー」ダッシュボードでキューを選択し、「キャパシティ」ボタンをクリックします。「キャパシティの編集」ページに、選択したキューに割り当てられているエージェントのリストが表示されます。
  4. 個人またはチームを選択して、チャネル・キャパシティを変更します。

    • 個人を選択する手順は、次のとおりです。

      1. 「エージェント」ドロップダウン・リストをクリックし、「個別の選択」をクリックします。

        「エージェントの追加」ページが表示されます。

      2. 名、姓またはページに表示されるその他の基準を指定して、エージェントを検索します。複数の基準を組み合せて使用することもできます。

      3. 「検索」をクリックします。

        検索基準に一致するエージェントのリストが「検索結果」セクションに表示されます。

      4. 追加するエージェントを選択し、「OK」をクリックします。

        選択したエージェントが「キャパシティの編集」ページのリストに追加されます。

    • チームを選択する手順は、次のとおりです。

      1. 「エージェント」ドロップダウン・リストをクリックし、「チームの選択」をクリックします。

        「チームの追加」ページが表示されます。

      2. チーム名またはページに表示されるその他の基準を指定して、チームを検索します。複数の基準を組み合せて使用することもできます。

      3. 「検索」をクリックします。

        検索基準に一致するチームのリストが「検索結果」セクションに表示されます。

      4. 追加するチームを選択し、「OK」をクリックします。

        選択したチームのメンバーであるエージェントが「キャパシティの編集」ページのリストに追加されます。

  5. リスト内のエージェントのキャパシティを確認します。

  6. エージェントのサービス要求、チャットまたはビデオのキャパシティをインラインで編集するには、上向きまたは下向きの矢印をクリックして個々のキャパシティを増減させます。

    複数のエージェントのキャパシティを一括編集するには、次の手順を実行します。

    1. エージェントを選択し、「編集」をクリックします。

      「編集」ダイアログ・ボックスが表示されます。

    2. 必要に応じてキャパシティを変更し、「保存してクローズ」をクリックします。

    3. キャパシティをデフォルト値に戻す場合は、「デフォルトに設定」をクリックします。

  7. (オプション)リスト内の一部のエージェントを変更しない場合は、それらのエージェントを選択し、「削除」をクリックします。

    リストから1つのエージェントを削除するには、行で「削除」をクリックします。

    注意: 「削除」をクリックしても、エージェントはこのページ上のリストから削除されるだけで、エージェントのキューとの関連付けが解除されたり、上書きしたエージェントのキャパシティがデータベース表から削除されたりすることはありません。
  8. (オプション)リスト内の1つ以上のエージェントのキャパシティに加えた変更を元に戻すには、次の手順を実行します。

    1. 対象のエージェントの行の先頭にあるチェック・ボックスを選択します。

    2. 「デフォルトに設定」をクリックします。

    選択したエージェントのキャパシティが上書きされている場合、またはこのページでキャパシティを変更した場合は、再びデフォルトのグローバル・キャパシティに設定されます。

  9. 次のいずれかを実行します。

    • 変更内容を保存し、ページに留まる場合は、「保存」をクリックします。

    • 変更を保存してページを終了するには、「保存してクローズ」をクリックします。

    • 加えた変更を破棄する場合は「取消」をクリックします。

顧客対応を別のキューに移動し、エージェントに顧客対応を割り当て、キュー・ダッシュボードを使用して顧客対応のルートを変更することもできます。顧客対応を再割当てし、ルート変更するには、次の手順を実行します。

  1. サービス管理者またはサービス・マネージャとしてアプリケーションにサインインします。

  2. 「キュー」ダッシュボードにナビゲートします。

  3. 再割当または再ルーティングする顧客対応のキューの行をクリックして、そのキューを選択します。

  4. 「顧客対応」表で、移動、再割当て、またはルート変更する顧客対応を選択します。

    • 顧客対応を別のキューに移動するには、「移動先」ドロップダウン・リストからキューを選択し、「移動」をクリックします。顧客対応は手動で別のキューに割り当てられます。

    • 特定のエージェントに顧客対応を手動で割り当てるには、エージェントを「割当先」ドロップダウン・リストから選択し、「割当」をクリックします。

      注意: 顧客対応を手動で割り当てるときは、次の点に注意してください。
      • この割当ては強制されます。これは、顧客対応がエージェントの現在のキャパシティに関係なくエージェントに割り当てられることを意味します。ただし、リアルタイム顧客対応では、エージェントは顧客対応を拒否できます。

      • 「割当先」ドロップダウン・リストに表示されるエージェントには、オフラインのエージェントも含まれます。そのため、管理者は、リアルタイムの顧客対応をエージェントに割り当てる前に、エージェントのプレゼンスと可用性を確認する必要があります。

    • 顧客対応を自動的にルート変更するには、「ルート変更」をクリックします。顧客対応は、割当ルールに基づいてキューに割り当てられます。たとえば、重要な顧客対応のルートが変更され、すべての重要な顧客対応を特定のキューに再割当てする割当てルールがある場合、ルート変更された顧客対応は、重要な顧客対応のためのキューに自動的に割り当てられます。

顧客対応が移動またはルート変更されると、「待機時間」の値はリセットされます。顧客対応の全体の経過時間は、顧客対応が最初に作成された日時を表示する顧客対応データを分析することによって表示できます。