22Google Gmailおよびカレンダーの統合

この章の内容は次のとおりです。

設定の概要

Google Gmailと販売アプリケーションを統合することにより、営業担当は、Google Gmailおよびカレンダーを使用して、Gmail内からEメール、担当者およびアポイントメントを管理し、販売アプリケーションとデータを簡単に共有できます。

「Google Gmailおよびカレンダーの統合について」を参照して、統合の仕組みを理解した後、次の表に示す設定を完了してください。営業設定タスクは実装プロジェクトから開くことができます。Oracle Sales Cloud for Gmail Chrome拡張機能のインストールは、ユーザーごとに行われます。

ステップ 説明 タスク名 詳細情報の参照先

1

統合を有効化するには、次の2つのシステム・プロファイル・オプションを「はい」に設定する必要があります。

  • Gmailアポイントメント同期化使用可能

  • Gmail担当者同期化使用可能

管理者プロファイル値の管理

この章の担当者およびアポイントメントの同期化の有効化に関するトピックを参照してください。

2

担当者およびアポイントメント情報を最新に保つため、Sales CloudとGmail間の同期化プロセスを定期的に実行します。

デフォルトでは、「自分のお気に入り担当者」リストのすべての担当者(ユーザーがお気に入りとしてマークしたすべての担当者)、およびすべてのオープン・アクティビティ・リストのすべてのアクティビティ(ユーザーがリソースとしてリストされているすべてのオープン・アクティビティ)が同期化されます。各ユーザーは、Oracle Sales Cloud for Gmail Chrome拡張機能の設定を編集して、別のリストを選択して同期化できます。

Sales CloudとGmail間の同期化

この章の「担当者およびアクティビティの同期化プロセスの実行」を参照してください。

3

My Oracle Supportの文書「Oracle Sales Cloud for Gmail Chrome Extension」(文書ID 2188228.1)で提供されているURLを使用して、Oracle Sales Cloud for Gmail拡張機能をChromeにインストールします。

拡張機能をChromeブラウザにダウンロードしてインストールします。

この章の「Oracle Sales Cloud for Gmail拡張機能のインストール」を参照してください。

Google Gmailおよびカレンダーの統合について

ユーザーは、Oracle Sales Cloud for Gmail拡張機能を使用して、次のことが可能です。

  • 送信者のEメール受信者が販売アプリケーションに担当者として存在するときの把握

  • これらの担当者に関する最新情報の取得

  • 新規担当者の販売アプリケーションへの追加、およびGoogleコンタクトのすべての担当者の同期化

  • 営業チームの全員に情報が提供されるようにするための、アカウント、担当者、商談およびリードに対するすべての重要なEメールの共有

  • いつ、どのように顧客と関わり合っているかについて、組織内の全員の把握を徹底するための、Googleカレンダーのアポイントメントと販売アプリケーションの様々なカレンダとの同期化

アーキテクチャ

Oracle Sales Cloud for Gmail拡張機能は2つの部分で構成されています。

  • ユーザーがChromeでEメールまたはカレンダのアポイントメントを編集するときに常に表示されるサイド・パネル。サイド・パネルには、関連する担当者に関する情報が表示され、ユーザーは、担当者を作成し、Eメールおよびアポイントメントを販売アプリケーションと共有できます。各ユーザーは、Oracle Sales Cloud for Gmail拡張機能のサイド・パネルを各自でインストールする必要があります。

  • 担当者およびカレンダのアポイントメントを同期化するために販売アプリケーションで実行するプロセス。

次の図に、Oracle Sales Cloud for Gmail拡張機能の2つの部分が販売アプリケーションおよびGoogle Chromeとどのように関係するかを示します。

  • ユーザーがサイド・パネルで行った変更はすぐに販売アプリケーションに反映されます。たとえば、ユーザーがサイド・パネルでEメールを共有したり、担当者またはアポイントメントを作成するとすぐに、販売アプリケーションがWebサービスを使用して更新されます。

  • Googleコンタクトおよびカレンダーの変更は、プロセスによって同期化される必要があります。

    同期化プロセスでは、担当者およびアクティビティのリスト(保存済検索)で指定された担当者およびアクティビティに関する最新の担当者およびカレンダの情報がGoogleにコピーされます。

Oracle Sales Cloud for Gmail拡張機能の2つの部分が
販売アプリケーションおよびGoogle Chromeと
どのように関係するかを示す図。この図はテキストで説明されています。

拡張機能の仕組み

ChromeでEメールまたはカレンダのアポイントメントを開くと常に、Oracle Sales Cloud for Gmail拡張機能のサイド・パネルが表示されます。次のスクリーンショットは、Eメールのあるサイド・パネルを示しています。コールアウトによって、様々な機能が強調表示されています。

コールアウト番号 機能の説明

1

Eメールの送信者が既知の担当者である場合、送信者(またはアポイントメントの出席者)に関する情報がパネルに表示されます。

2

送信者および受信者(または出席者)はタブとしてパネルに表示されます。送信者またはその他の受信者(または出席者)が販売アプリケーションの担当者である場合は、タブにはイニシャルが表示されます。イニシャルを含むタブをクリックすると、販売アプリケーションの担当者情報が表示されます。

3

受信者または出席者が担当者でない場合は、サイド・パネルのタブには、イニシャルのかわりに人型アイコンが表示されます。タブをクリックして、担当者を作成できます。

4

「共有」(封筒のアイコン、アポイントメントの場合はカレンダのアイコン)をクリックすると、Eメール・スレッド(またはアポイントメント)が各アカウント、担当者、商談およびリードと共有されます。最大10 MBのEメールの添付ファイルを共有できます。

例となる担当者からのEメールが表示されたOracle Sales Cloud for Gmail拡張機能のスクリーン・キャプチャ。表示される担当者の概要には、
担当者のタイトル、アカウント、Eメール・アドレス、
住所、アカウント所有者および担当者の関連数が
含まれます。テキストで説明するコールアウトは、様々なUIの機能を強調表示しています。

共有されたEメールを販売アプリケーションに表示するには、「アクティビティ」タブをクリックし、「完了したアクティビティ」を選択し、「Eメール」タイプのアクティビティを検索します。(Eメールはすべて完了したアクティビティですが、カレンダのアポイントメントは、アポイントメントが終了するまで、オープン・アクティビティです。)

「アカウントの編集」ページの「アクティビティ」タブのスクリーンショットを次に示します。同様のタブが担当者、商談およびリードで使用可能です。コールアウトによって、様々なUI機能が強調表示されています。

コールアウト番号 機能の説明

1

「アクティビティ」タブのアイコン

2

オープンまたは完了したアクティビティを表示するのに使用可能な「表示」リスト。

3

アクティビティ・タイプ。

完了したアクティビティとして表示される
Eメールを含む「アクティビティ」タブ

ユーザーはドリルダウンして、Eメールのテキストおよび添付ファイルを表示します。Eメールの件名とテキストは、アプリケーションの個別のフィールドに表示されます。次に、サンプル共有Eメールのスクリーンショットを示します。

「タスクの編集」ページに表示される
サンプル共有Eメールのスクリーン・キャプチャ。

販売アプリケーションから同期化された担当者は、Googleコンタクトでは別個のリストとして「自分の担当者」に表示されます。

次に、リストの場所がコールアウトで強調表示された例となるコンタクトのページのスクリーンショットを示します。

販売アプリケーションから同期化された担当者が表示された
Googleコンタクトのページ。担当者は、「自分の担当者」の下に
個別のOracle Sales Cloudリストとして表示されます

担当者およびカレンダのアポイントメントの同期化の有効化

販売アプリケーションとGmailの間の担当者およびカレンダのアポイントメントの同期化を有効化するには、「Gmailアポイントメント同期可能」と「Gmail担当者同期可能」の2つのシステム・プロファイル・オプションを設定する必要があります。

  1. 実装プロジェクトから「管理者プロファイル値の管理」タスクを開きます。または、「設定および保守」作業領域で、名前でタスクを検索できます。

    「管理者プロファイル値の管理」ページが表示されます。

  2. 「検索: プロファイル・オプション」リージョンにある「プロファイル表示名」フィールドに、「%Gmail%」と入力して、すべてのGmailのプロファイル・オプションを検索します。

  3. 「検索」をクリックします。

    ページの検索結果に次の2つのプロファイル・オプションが表示されます。

    • Gmailアポイントメント同期化使用可能

    • Gmail担当者同期化使用可能

  4. 各プロファイル・オプションを選択し、プロファイル値「はい」に設定します。

  5. 「保存してクローズ」をクリックします。

担当者およびアクティビティの同期化プロセスの実行

担当者およびアクティビティの同期化を徹底するには、Sales CloudとGmail間の同期化プロセスを定期的に実行する必要があります。各ユーザーは、「担当者」および「アクティビティ」作業領域で使用可能なリスト(保存済検索)を1つ選択して、同期化する担当者およびアクティビティを指定できます。

同期化プロセスの実行

同期化プロセスをスケジュールする手順:

  1. 設定ユーザーとしてサインインし、実装プロジェクトから「Sales CloudとGmailとの同期」タスクを開きます。または、次の手順が可能です。

    1. ナビゲータ・アイコンを開き、「ツール」見出しの下の「スケジュール済プロセス」をクリックします。

    2. 「スケジュール済プロセス」ページで、「新規プロセスのスケジュール」をクリックします。

    3. 「新規プロセスのスケジュール」ダイアログ・ボックスで、「タイプ」として「ジョブ」を選択します。

    4. 「名前」リストをクリックし、「検索」をクリックします。

    5. Sales CloudとGmailとの同期を検索します。

    6. 「Sales CloudとGmailとの同期」を選択し、「OK」をクリックします。

    7. 「新規プロセスのスケジュール」ダイアログ・ボックスで、「OK」をクリックします。

    「プロセスの詳細」ウィンドウが表示されます。次の図に、ウィンドウのスクリーン・キャプチャを示します。

    「Sales CloudとGmailとの同期」プロセスの
「プロセス詳細」ウィンドウのスクリーン・キャプチャこのウィンドウの詳細は
テキストで説明されています。
  2. 「拡張」ボタンをクリックします。

  3. 「スケジュール」タブで、「スケジュールの使用」を選択します。

  4. プロセスを実行する周期を選択します。

    すべてのレコードが処理されるように、同期化の周期を5分よりも長い間隔に設定してください。データ量が少ない(販売アプリケーションおよびGmailで更新されるレコードがあわせて200件未満)場合は、周期を5分に設定します。データ量が多い(レコードが1000件を超える)場合は、周期を30分に設定します。

  5. 開始日および終了日を選択します。

  6. 「発行」をクリックします。

ジョブがスケジュールされ、選択された周期に基づいて同期化が実行されます。

同期化するレコードの指定

デフォルトでは、2つのリストのすべての担当者およびアポイントメントが同期化されます。

  • 自分のお気に入り担当者(ユーザーがお気に入りとしてマークしたすべての担当者)

  • すべてのオープン・アクティビティ・リスト(ユーザーがリソースとしてリストされているすべてのオープン・アクティビティ)。

必要に応じて、各ユーザーは別のリスト(保存済検索)を選択して同期化できます。

  1. Oracle Sales Cloud for Gmail拡張機能のサイド・パネルで、「設定」をクリックします。

  2. 接続設定をクリックし、リストからアクティビティ同期化済設定または担当者同期化済設定を選択します。

    次に、設定を強調表示するコールアウトを含むサイド・パネルのスクリーンショットを示します。

    コールアウト 説明

    1

    設定

    2

    接続設定

    Oracle Sales Cloud for Gmail拡張機能の
サイド・パネルの接続設定この設定はテキストで説明されています。
  3. 「保存済検索」見出しをクリックして使用可能なリストを表示し、リストを選択します。

    次に、「保存済検索」見出しの場所を強調表示しているコールアウト3を含むサイド・パネルのスクリーンショットを示します。

    Oracle Sales Cloudの拡張機能のサイド・パネル
での保存済検索の選択関連機能とコールアウトは
テキストで説明されています。

次の担当者リストから選択できます。アクティビティで使用可能な事前構成済リストはありません。

保存済検索 説明

すべての担当者

販売アプリケーションのすべての担当者

自分のビジネス担当者

所有するすべてのアカウントに属するすべての担当者

自分の担当者

自分が所有するすべての担当者

個々のユーザーは、同期化できる独自のリストを作成できます。管理者は組織全体のリストを作成できます。詳細は、『Oracle Engagement Cloud販売およびサービスの拡張』ガイドの「作業領域のリストの変更」の項を参照してください。

Oracle Sales Cloud for Gmail拡張機能のインストール

次の手順を実行して、ChromeウェブストアからOracle Sales Cloud for Gmail Chrome拡張機能をインストールし、販売アプリケーションに接続します。

拡張機能のインストール

次の手順を実行して、拡張機能をインストールします。拡張機能をインストールするには、My Oracle Supportで提供されているリンクを使用する必要があります。ウェブストアでは拡張機能を名前で検索することはできません。

  1. My Oracle Supportにサインインします。

  2. 文書「Oracle Sales Cloud for Gmail Chrome Extension」(文書ID 2188228.1)を検索します。

  3. 「詳細」セクションのリンクをクリックします。

    ChromeウェブストアにOracle Sales Cloud for Gmailのウィンドウが開きます。

    Oracle Sales Cloud for Gmail拡張機能のウィンドウ
  4. 「Chromeに追加」をクリックします。

  5. Eメール、カレンダおよび連絡先へのアクセスの許可を求めるメッセージが表示されたら、「許可」をクリックします。

Eメールまたはカレンダのアポイントメントを開くと、Oracle Sales Cloud for Gmail拡張機能がサイド・パネルとして表示されます。

注意: Gmailにサイン・インした後で拡張機能をインストールした場合は、Oracle Sales Cloud for Gmailサイド・パネルが表示されるようにページを更新する必要があります。

拡張機能の接続

次の手順を実行して、拡張機能を販売アプリケーションに接続します。

  1. Gmailにサインインし、Eメールまたはカレンダのアポイントメントを開きます。

  2. サイド・パネルの「設定」アイコン(次の図のコールアウト1)をクリックします。

    接続設定
  3. 接続設定セクションで、ホスト名を入力します。

    • ホスト名。

      ホスト名は、販売アプリケーションのURLのhttps://から/salesまでの部分です。たとえば、https://vision.com/sales/faces/FuseOverviewというURLでは、https://vision.comがホストになります。ホスト名を取得するには、販売アプリケーションにサインインし、いずれかの営業作業領域に移動します。

    • 販売アプリケーションのユーザー名。

    • ユーザー名に関連するパスワード。

  4. 「サイン・イン」をクリックします。

注意: 各営業ユーザーは、1つのGmailのEメール・アドレスにのみ関連付けることができます。初めて接続した場合は、同じGmailアドレスをユーザーのために保持する必要があります。