9住所のクレンジング

この章の内容は次のとおりです。

顧客情報のクレンジング

バッチ・サイズによっては、データ・クレンジング・プロセスの時間が長くなる可能性があります。

データ・クレンジング・プロセスをスケジュールする前に、次のことを検討してください。

  • プロセスに必要な時間

  • システム・リソース

  • プロセスの依存関係

プロセスに必要な時間

データ・クレンジング・プロセスの完了に必要な時間は、レコード数、クレンジングの複雑度およびハードウェアの特性に応じて異なります。これら3つの要因および使用可能なベンチマークを考慮して、所要時間を計算する必要があります。

システム・リソース

バッチおよび環境統計をレビューして、最新データを基にシステム・パフォーマンスを見積もる必要があります。また、各種オブジェクト・リストをレビューして、データ・クレンジング・プロセスに使用可能なシステム・リソースが最大になる時間を識別することもできます。

プロセスの依存関係

データ・クレンジング・プロセスをスケジュールする前に、プロセスの依存関係を理解する必要があります。たとえば、他のプロセスがデータ・クレンジング・プロセスの結果を待機するかどうかなどを考慮する必要があります。

住所クレンジング・バッチを作成して住所をクレンジングおよび検証します。住所クレンジングのニーズに最も適合する住所クレンジング・バッチを作成する前に、次のことを検討してください。

  • 既存の住所クレンジング・バッチのコピーの使用

  • 1回の実行または定期的な実行のための住所クレンジング・バッチの作成

既存の住所クレンジング・バッチのコピーの使用

既存のクレンジング・バッチをコピーすることで、住所クレンジング・バッチをすばやく作成できます。バッチ選択基準、住所クレンジング・モード、バッチ発行までのスケジューリングなどのバッチ詳細を編集できます。

注意: 「保存済検索」を使用して、既存の住所クレンジング・バッチを検索できます。

住所クレンジング・バッチの詳細が独自である場合は、既存のクレンジング・バッチをコピーするのではなく、新しい住所クレンジング・バッチを作成します。

1回の実行または定期的な実行のための住所クレンジング・バッチの作成

1回の実行または定期的な実行のための住所クレンジング・バッチを作成できます。レジストリ住所クレンジングの実行など、一般的に継続中で繰返し実行されるタスクに対して、定期的に住所クレンジング・バッチを実行できます。

特定の時間または特定の間隔で実行するようにバッチをスケジュールできます。たとえば、毎日、毎晩午後9時、毎週、または毎週日曜日午後10時に実行するというようにバッチをスケジュールできます。

バッチ・クレンジングでは、すでにレジストリに存在する住所データを検証およびクレンジングできます。これにより、既存のエラーが解決されると同時に、郵便番号などの地理参照データの変更を反映して住所が更新されます。

「住所クレンジング・バッチの作成」ページで、住所クレンジング・バッチを作成して選択基準を指定できます。より適切な結果を得るために、データベース問合せに類似した選択基準を定義できます。たとえば、複数の選択基準をAND条件で結合します。

住所クレンジング・バッチを作成して選択基準を指定するには、次の手順に従います。

  1. 「ナビゲータ」「顧客データ管理」「住所クレンジング」の順に、「住所クレンジング・バッチの作成」ページにナビゲートします。

  2. 「バッチ名」を入力します。

  3. 適切な「バッチ・モード」を選択します。

    「シミュレート済」モードを選択して、住所クレンジング・ジョブをコミットする前に、クレンジングされた住所をレビューして受け入れます。「自動化」モードを選択して、住所をクレンジングし、自動的に保存します。

  4. 必要に応じてバッチの説明を指定します。

  5. 「住所クレンジング・バッチ: 選択基準」セクションのツール・メニューで「作成」をクリックします。

  6. 「選択基準」を入力します。次の表に、選択基準の例を示します。

    オブジェクト 属性 演算子

    事業所

    Address1

    次を含む

    500 Oracle

    事業所

    Country

    次と等しい

    US

  7. 「スケジュール」をクリックして処理オプションを指定します。「住所クレンジング・バッチのスケジュール」ページが表示されます。

  8. 「送信」をクリックします。

  9. 「OK」をクリックして、バッチ発行を確認します。

住所クレンジング結果の受入れ: 重要な選択

シミュレート・モードで実行したバッチ住所クレンジング・プロセスの結果は、次のように受け入れるか、または拒否できます。

  • 住所クレンジング・プロセス結果のバッチ全体での受入れまたは拒否

  • 住所クレンジング・プロセス結果の国別の受入れまたは拒否

  • 住所クレンジング・プロセス結果の住所レコード別の受入れまたは拒否

注意: 自動クレンジング・モードでクレンジングのバッチを発行した場合は、プロセス結果を受け入れたり拒否したりすることはできません。クレンジングされた住所は自動的にデータベースに保存されます。

住所クレンジング・プロセス結果のバッチ全体での受入れまたは拒否

住所クレンジング結果が正確であると確信できる場合にのみ、バッチ全体の結果を受け入れます。バッチ結果の信頼性または正確性に確信が持てない場合、またはプロセス結果によってデータ品質が低下する可能性がある場合は、結果を拒否します。

住所クレンジング・プロセス結果の国別の受入れまたは拒否

住所クレンジング・プロセスの結果は、データ品質、対象範囲および国や地域の地理情報によって異なります。

住所クレンジング・プロセスの結果を国別に受け入れるか、または拒否する前に、次のことを検討してください。

  • エラーの割合が高く、すべての国の結果を受け入れることはできない場合、クレンジング結果が受入れ可能な国のデータのみを受け入れます。

  • エラーの割合が非常に高い国のデータは拒否します。

住所クレンジング・プロセス結果の住所レコード別の受入れまたは拒否

クレンジング・ステータス、ビジネス・ルールおよびビジネス・ポリシーに基づいて、個々の住所のクレンジング結果を受け入れるか、または拒否します。

顧客情報のクレンジングに関するFAQ

住所クレンジング・バッチは、住所クレンジングのために発行される一連のレコードです。バッチ・クレンジングによって、レジストリ内の住所データが検証およびクレンジングされます。これにより、既存のエラーが解決されると同時に、郵便番号などの地理参照データの変更を反映して住所が更新されます。

いいえ。ただし、住所を更新または編集した場合は、住所を新しいバッチとして再発行できます。

自動クレンジング・モードでは、ユーザー処理が必要ありません。このモードを使用すると、クレンジングされた住所クレンジング・バッチが自動的にデータベースに保存されます。

シミュレート・クレンジング・モードでは、クレンジングされたデータを保存する前に、バッチ・クレンジング・プロセスの出力をレビューできます。さらに、クレンジングされたデータは、全体的に、または国別や個々の住所別に、受け入れたり拒否できます。

バッチ・クレンジングでは、レコードがすでにクレンジングおよび検証されている場合、そのレコードをスキップします。たとえば、関連する郵便ディレクトリの書式、基準および標準にすでに従っている住所などです。