11重複の解決

この章の内容は次のとおりです。

重複解決要求を作成して、データ・レジストリ内の潜在的な重複を解決します。

ビジネス・シナリオに応じて次のいずれかのオプションを使用して、重複解決要求を作成できます。

  • 「重複解決」作業領域で、重複解決要求を作成して、汎用解決要求を処理します。

  • 「解決要求の作成」UIページで、重複解決要求を手動で作成します。

  • 「重複識別」作業領域で、重複識別フローの一部として重複解決要求を作成します。

汎用解決要求を処理する重複解決要求の作成

「重複識別バッチの作成」ページの「重複解決要求の作成」「自動処理オプション」を選択した場合は、重複識別プロセスが終了したときに汎用重複解決要求が作成されます。次の場合に、汎用解決要求の作成を指定することもできます。

  • 「重複識別バッチ」の詳細ページで、重複セットをレビューする場合、および各重複セットに対して単一の要求を作成する場合。

  • 「解決要求の作成」UIページで、確認済の重複に対して手動で重複解決要求を作成する場合。

汎用解決要求を指定すると、マージするかリンクするかを後で決定できます。パーティをマージするかリンクするかが決まっていない場合は、汎用解決要求を選択します。

「重複解決」作業領域でそれらの汎用解決要求をレビューし、マージまたはリンクのいずれかのタイプの重複解決要求を作成することによって、その処理を終了できます。

注意: 汎用解決要求を処理できるのは、そのステータスが「新規」である場合のみです。ステータスが待ち状態である要求を処理するには、まず「設定および保守」領域から「要求ディスパッチ・ジョブの実行」を実行して要求のステータスを「新規」に設定するように、管理者に要求する必要があります。このタスクには、「設定および保守」作業領域の次の項目使用してアクセスできます。
  • オファリング: 顧客データ管理

  • 機能領域: 顧客ハブ

  • タスク: 要求ディスパッチ・ジョブの実行

重複解決要求の手動での作成

2つ以上のレコードが確認済重複であることが確実な場合は、次の手順に従って手動で重複解決要求を作成することを決定できます。

  1. 「ナビゲータ」「重複解決」「タスク」を選択して、「解決要求の作成」UIページに移動します。

  2. 重複レコードを検索し、[Shift]キーを使用して重複レコードを複数選択します。

  3. 選択したレコードに対して、該当するタイプ(汎用、マージまたはリンクの要求)の重複解決要求を作成します。

重複識別フローでの重複解決要求の作成

「重複識別」作業領域で重複識別バッチを作成し、データ・レジストリ内で重複の可能性を識別します。

重複識別フローの一部として、該当するタイプ(マージ、リンクまたは汎用)の重複解決要求を指定して、識別済の重複を解決するオプションがあります。

重複の可能性を解決するためのマージ要求またはリンク要求を作成できます。ビジネス・ニーズに基づいて、重複解決要求のタイプを判断します。重複解決要求タイプによって、解決プロセスが完了した後にレコードを保守する方法が決まります。

注意: アプリケーションでは、汎用解決要求を作成することもできます。汎用解決要求を指定すると、マージするかリンクするかを後で決定できます。レコードをマージするかリンクするかが決まっていない場合は、汎用解決要求を選択します。

マージ要求

重複レコードを組み合せて1つの新規マスター・レコードにするには、マージ重複解決要求を作成します。マスター・レコードは生存レコードとも呼ばれます。マージ要求の完了後、すべての重複レコードがデータ・レジストリから削除され、マスター・レコードの更新のみ可能になります。削除される重複レコードは犠牲レコードとも呼ばれます。

リンク要求

重複レコードを関連付けるには、リンク要求を作成します。リンクされたレコードは、データ・レジストリ内で一意のレコードとして処理され、それら自体の一意識別子を持ちます。

要求を作成するとき、レコードの1つをマスター・レコードとして定義します。解決プロセスによって、他のレコードがマークされてマスター・レコードにリンクされ、それらは重複としてマークされます。

重複解決要求ステータス: 説明

重複解決要求ステータスには、重複解決要求の否認または失敗の詳細な理由が示されます。

ステータスを使用して、データ・エラーまたはシステム・エラーを修正し、更新されたデータを処理に使用して解決要求を再送信できます。詳細は、『Oracle Fusion Applications管理者ガイド』11gリリース1 (11.1.1.5)の、「標準操作のための診断テスト・フレームワークの構成」を参照してください。

要求ステータス・チェックでは、重複解決要求の解決要求IDを入力パラメータとして使用して、要求ステータスを確認します。重複解決要求ステータスは、「拒否済」、「エラー」、「完了」または「待ち状態」になる場合があります。チェック結果には、ステータスの理由も含まれます。

このトピックでは、重複を解決するためにレコードをマージするプロセスについて説明します。

待ち状態のマージ要求に対しては、マージが実行される前に、次の処理ステージの一部またはすべてが行われます。

  • まず、生存ルールを使用して、マージのマスター・レコードが決定されます。

  • その後に、マージ要求が拒否条件に違反しているかどうかを確認するために、承諾ルールのチェックが実行されます。承諾ルールのチェックに成功した場合は、システム・マッピングを上書きする必要があるかどうかを判断するためのチェックが実行されます。承諾ルールのチェックに失敗した場合は、マージ要求が拒否され、拒否通知が作成者に送信されます。

  • ただし、新しいマージ要求を作成する場合に、拒否されたマージ要求を復元することもできます。

  • システム・マッピングが上書きされた場合は、新規マッピングが保存された後、マージ要求を発行できます。マージ要求を発行すると、実際のマージが実行されます。

  • マージが正常に完了した場合、完了通知が作成者および発行者に送信されます。マージが失敗した場合、エラー通知が作成者および発行者に送信されます。

注意: 解決ログなどの重複解決データをパージし、重複解決バッチおよび重複解決要求を削除するには、「重複解決データのパージ」スケジュール済プロセスを使用します。このプロセスは、「スケジュール済プロセス」作業領域からスケジュールできます。「ナビゲータ」「ツール」「スケジュール済プロセス」を選択すると、この作業領域にアクセスできます。

次の図はマージ・プロセスのフローを示しています。

マージ・プロセスのフロー・チャート

マージ要求の作成

マージ要求は、次のいずれかの結果として作成されます。

  • バッチ重複識別プロセスによって、識別された重複セットごとに自動的に重複解決要求が作成されます。

  • データ・スチュワードまたは別のユーザーが、「解決要求の作成」UIまたは「マージ要求の入力」設定タスクを使用して、マージ要求を作成し、その要求を発行します。

  • データ・スチュワードまたは別のユーザーが、「重複解決」作業領域で、汎用解決要求を処理するためのマージ要求を作成ます。

  • 一括インポート・プロセスまたはファイル・ベース・インポート・プロセスでマージ要求を作成します。

注意: 重複解決要求Webサービスを使用してマージ要求を作成することもできます。

マージ要求のステータス

マージ要求には様々なステータスがあります。

次の表に、マージ要求で可能なステータスをリストします。

ステータス 摘要

待ち状態

すべてのマージ要求および一般的な重複解決要求が、「待ち状態」ステータスで作成されます。「待ち状態」ステータスの要求には、データ・スチュワードによるレビューが必要です。

新規

待ち状態の要求に対する要求ディスパッチャが定期的に実行され、待ち状態の要求のステータスが「新規」に設定されます。要求ディスパッチャが実行されると、アプリケーションは生存ルールに基づいてマスター・レコードおよび属性を選択し、要求に対して承諾ルールのチェックを実行します。

発行済

このステータスは、マージ要求が処理のために発行されたことを示します。「発行済」ステータスのマージ要求を作成して、データ・スチュワードによる介入なしで要求を処理することもできます。

拒否済

このステータスは、データ・スチュワードによって、または承諾ルール違反のプロセスによって、マージ要求が拒否されたことを示します。拒否されたマージ要求は復元できます。

エラー

このステータスは、1つ以上のレコードを処理できなかったために要求が失敗したことを示します。

完了

このステータスは、要求が正常に処理されたことを示します。

マスターおよびマージするレコードの選択

新しいマージ要求をレビューする手順は、次のとおりです。

  • マスター・レコードを選択します

  • レコードを非重複としてマークします

  • マージされないように重複セットからレコードを削除します

生存ルールがアクティブである場合、マージ・プロセスでは、設定済のマスター・ルールに基づいて、マスター・レコードが選択されます。ただし、システム設定を確認して上書きすることができます。

システム・マッピングの上書きの決定

マージ要求のレビュー中に、要求のシステム・マッピングでは適切でないと判断した場合は、システム・マッピングを上書きできます。マージ、転送または削除の対象とするアカウント、アカウント住所および関係を選択できます。

マージ要求関連の通知のレビュー

マージ・プロセスでは、関連する次の通知が送信されます。

  • 拒否: この通知はマージ要求の作成者(ビジネス・ユーザー、営業担当または管理者など)に送信されます。別のマスター・レコードを選択するか、またはバッチから一部のレコードを削除することによって、拒否されたマージ要求を復元して再発行できます。

  • エラー: この通知は、マージ要求の作成者および発行者に送信されます。この通知は、マージ要求にエラーがあったために処理できなかったことを示します。

  • 完了: この通知は、作成者およびマージ・プロセスの割当て先に送信されます。プロセスによって、重複するレコードがマージされ、レコードの階層が更新されます。通知には、マスター・レコードや重複レコードなどの情報が含まれます。

完了通知を受信した後、要求の作成者および割当て先は次の処理を実行できます。

  • 「階層の管理」作業領域で、更新された階層が正しいかどうかを検証します。

  • オプションで、更新された階層に対して必要な編集を加えます。

マージ要求のシステム・マッピングは、手動で変更することによって上書きできます。システム・マッピングは、手動で変更するには、マスター・レコードとそれに関連付けられている属性を選択し、子エンティティの競合とエラーを解決を指定する必要があります。子エンティティの競合とエラーは、レコード属性をマージ、転送または削除することによって解決できます。

システム・マッピングを上書きするには、次の手順に従います。

  1. 「ナビゲータ」「顧客データ管理」「重複解決」を選択して、「重複解決」作業領域に移動します。

  2. システム・マッピングを上書きする重複解決要求を選択し、要求IDを使用して「マージ要求のレビュー」ページにドリルダウンします。

    注意: システム・マッピングを上書きできるのは、ステータスが「新規」であるマージ要求に対してのみです。要求ディスパッチャは、待ち状態のマージ要求に対して定期的に実行され、待ち状態の要求のステータスを「新規」に設定します。「設定および保守」領域から「要求ディスパッチ・ジョブの実行」を実行して待ち状態の要求のステータスを「新規」に設定するように、管理者に要求することもできます。このタスクには、「設定および保守」作業領域の次の項目使用してアクセスできます。
    • オファリング: 顧客データ管理

    • 機能領域: 顧客ハブ

    • タスク: 要求ディスパッチ・ジョブの実行

  3. 「マージ要求のレビュー」ページで「上書き」をクリックすると、「システム・マッピングの上書き: マスター・レコードの選択」ページが表示されます。

  4. そのページの重複セットで、マスターにするレコードを選択して「マスターの設定」をクリックします。

    オプションで、重複セットからレコードを削除して、それらがマージされないようにすることもできます。削除したレコードを非重複としてマークして、それらのレコードをすべてのマージ要求から除外することもできます。

  5. 「次」をクリックすると、「システム・マッピングの上書き: プロファイル属性のマップ」ページに移動します。

  6. 各プロファイル属性の値としてマスター・レコードに保持する値を任意の重複レコードから選択します。

    プロファイル属性値の選択リストで、値にカーソルを重ねると、その属性値のレコードを確認できます。これによって、正しい値をマスター・レコードと関連付けやすくなります。属性の「最終値」列に新しい値を手動で入力することもできます。

  7. 「次」をクリックすると、「システム・マッピングの上書き: エンティティのマップ」ページに移動します。このページで、マージ・プロセスからマージ・エンティティ(住所など)を削除できます。2つ以上のエンティティを1つのエンティティにマージすることもできます。

  8. 「次」をクリックすると、「システム・マッピングの上書き: レビュー」ページに移動します。

  9. マッピング設定をレビューし、さらに編集する場合は「戻る」をクリックし、デフォルトのシステム・マッピングを上書きする場合は「発行」をクリックします。

自動マージ機能では、データ・スチュワードによる承認または介入なしに重複レコードがマージされます。自動マージは手動レビューなしで重複レコードを迅速に解決できるため、大量の顧客データを処理する場合はマージ要求の自動処理が重要です。自動マージ中には、連絡先、関係、分類および相互参照などの重複レコードの子エンティティがマスター・レコードの子エンティティになることに注意してください。

自動マージ対象レコードの選択方法の理解

レコードは、次の基準に基づいて自動マージの対象として選択されます。

  • 照合しきい値: 照合しきい値は「構成の照合」で定義され、レコードが重複セットに含められるかどうかを判別します。

  • マージしきい値: マージしきい値はZCH_AUTO_MERGE_THRESHOLDプロファイル・オプションで定義され、重複セットのマージ要求が自動的に処理されるか、または手動でレビューする必要があるかを判別します。

重複識別およびマージに関して、各レコードに示される可能性がある3つの結果は次のとおりです。

  • 照合しきい値を下回る低スコア: レコードは重複セットに含まれず、その重複セットのマージ要求にも含まれません。

  • 照合しきい値を上回り、マージしきい値を下回る中スコア: レコードは重複セットに含められますが、その重複セットのマージ要求は手動でレビューする必要があります。

  • 照合しきい値を上回り、マージしきい値を上回る高スコア: レコードは重複セットに含められ、マージ要求は自動的に処理されます。

自動処理を行うには、重複セット内のすべてのレコードのスコアがマージしきい値を上回っている必要があります。重複セット内の1つのレコードがマージしきい値を下回り、他のレコードはマージしきい値を上回っている場合、そのマージ要求は手動でレビューする必要があります。

注意: 電話、Eメールまたは住所に完全に同じ子の情報を含む複数のレコードをマージする場合、子の情報はマージされ、生存レコードにロール・アップされます。

自動マージの構成

自動マージの有効化には、いくつかの実装手順が含まれます。これらの手順は、「設定および保守」作業領域の「顧客データ管理」オファリングから、次のタスクを使用して実装者が実行する必要があります。

  • 顧客ハブ・プロファイル・オプションの管理: 「顧客ハブ」機能領域からこのタスクを使用して、次の実装手順を実行します。

    • 「自動マージしきい値」プロファイル・オプション(ZCH_AUTO_MERGE_THRESHOLD)を必要な値に設定します。このプロファイル・オプションは、自動マージのしきい値を指定します。これよりも低いスコアを持つマージ要求にはデータ・スチュワードによるレビューが必要です。完全一致は100です。

    • 「重複セットのレコード・サイズ制限」(ZCH_DI_MERGEREQ_REC_SIZE)をレビューします。このプロファイル・オプションは、自動的にマージできる重複セット内のレコードの最大数を決定します。デフォルトでは、レコードの最大数は10に設定されています。

    • 「生存使用可能」プロファイル・オプション(ZCH_ENABLE_SURVIVORSHIP)を「はい」に設定します。このプロファイル・オプションは、マージ操作中にマスター・レコードを選択し、属性を保持するための生存ルールを有効にします。

  • 生存ルールの管理: 「顧客ハブ」機能領域からこのタスクを使用して、「マスターの設定」生存ルールを作成し、重複識別バッチから作成されたマージ要求のマスター・レコードを選択し、ルールをアクティブに設定します。

    アクティブな「マスターの設定」ルールがない場合、または「マスターの設定」ルールがトリガーされなかった場合は、ZCH_AUTO_MERGE_THRESHOLDプロファイル・オプションが設定されており、すべてのレコードのスコアがしきい値を上回り、レコード数がレコード・サイズ制限を下回っている場合であっても、マージ要求を手動でレビューする必要があります。

    注意: 属性設定ルールとマスター設定ルールを併用して、ゴールデン・マスター・レコードを決定できます。自動マージには「マスターの設定」ルールが必須です。
  • エンタープライズ・データ品質照合構成の管理: 「データ品質基盤」機能領域からこのタスクを使用して、次の実装手順を実行します。

    • 「エンタープライズ・データ品質照合構成の管理」タスクでアクティブな「構成の照合」を作成するか、事前定義済の「構成の照合」を使用します。必要に応じてキーを再作成します。

    • 「サーバー構成の管理」タスクで、EDQリアルタイムおよびバッチ基本照合サーバーを有効にします。

自動マージの実行

このタスクには次の2つのステップが含まれます。

  1. 重複識別バッチを作成し、「自動処理オプション」として「マージ要求の作成」を選択します。

  2. 「要求ディスパッチ・ジョブの実行」タスクを実行して、重複解決セットを処理します。

ディスパッチ・ジョブは、「待ち状態」または「発行済」ステータスのすべての解決要求を処理します。このジョブは2つのモードで実行できます。

  • 要求時: 「要求ディスパッチ・ジョブの実行」「発行」

  • 特定のスケジュールに従って: 繰返しジョブを設定するには、次のステップを実行してください。

    1. 「要求ディスパッチ・ジョブの実行」タスクで「拡張」をクリックします。

    2. 「スケジュール」タブをクリックし、「スケジュールの使用」ラジオ・ボタンを選択します。

    3. タスクを実行する頻度を選択し、「送信」をクリックします。

ディスパッチ・ジョブのリストおよびそのステータスを確認するには、「ツール」の下の「スケジュール済プロセス」に移動します。

自動マージの問題のトラブルシューティング

重複識別バッチを作成したら、完了したバッチにドリルダウンして結果を表示します。重複セットが見つかり、自動マージが有効になっている場合は、マージのために解決要求が自動的に発行されます。

解決要求が自動的に発行されなかった場合は、重複セットにドリルダウンして、各レコードのスコアをZCH_AUTO_MERGE_THRESHOLDプロファイル・オプションのしきい値と比較し、レコード数をZCH_DI_MERGEREQ_REC_SIZEプロファイル・オプションの制限と比較できます。すべてのスコアがしきい値を上回り、レコード数が制限を下回っている場合は、次の条件が満たされていることを確認してください。

  • 「マスターの設定」ルールがアクティブで、重複セット内のレコードのマスターを選択するためにトリガーされていること。

  • ZCH_ENABLE_SURVIVORSHIPが「はい」に設定されていること。

SOAP Webサービスを使用した自動マージの実行: 作業例

この例では、自動マージを実行する方法、つまりOracle Enterprise Manager (OEM)を使用してDuplicateResolutionRequestService Webサービスを起動し、作成された重複解決要求に基づいて、確認済の潜在的な重複を自動的にマージする方法を説明します。この例では、生存レコードは販売アカウントであり、犠牲レコードにも販売アカウントが含まれていると仮定しています。したがって、マージ動作では、生存レコードの販売先住所が保持され、犠牲レコードの販売先住所が生存レコードの販売先住所にマージされます。

自動マージの実行には、次のタスクが関与します。

  • 自動マージの有効化

  • OEMを使用したDuplicateResolutionRequestService Webサービスへのアクセス

  • 自動マージ要求の作成

  • マージ結果の確認

自動マージの有効化

  1. 「ユーザー・マージ要求」プロファイル・オプションを「承認なし処理の許可」に設定します。「ユーザー・マージ要求」プロファイル・オプションをこの値に設定すると、データ・スチュワードからの承認を必要とせずに、即時にユーザー・マージ要求が処理されます。

  2. 「マージ要求使用可能」(ZCA_MERGE_REQUEST)プロファイル・オプションを「はい」に設定します。

  3. 「ユーザー・マージ要求」(ZCH_USER_MERGE_REQUESTS)プロファイル・オプションを有効にします。このプロファイル・オプションによって、マージ要求が入力された後の動作が制御されます。「顧客ハブ・プロファイル・オプション」の項を参照してください。

OEMを使用したWebサービスへのアクセス

  1. Oracle Enterprise Managerにサイン・インします。

  2. 「ナビゲーション」メニューから、「Fusion Applications」→「Oracle Fusion Customer Relationship Management」を選択します。

  3. CrmCommonAppを選択してからCRMCommonServer_1を選択します。

  4. 「Webサービス」セクションでDuplicateResolutionRequestServiceを選択し、「テスト」をクリックしてWebサービス・テスターを起動します。

  5. 「Webサービスのテスト」ページの「リクエスト」タブで、「カスタム・ポリシー」セキュリティ・オプションを選択し、ポリシーURL構文oracle/wss11_username_token_with_message_protection_client_policyと、ZCH_MASTER_DATA_MANAGEMENT_APPLICATION_ADMINISTRATOR_JOBロールを持つユーザーのユーザー名およびパスワードを入力します。たとえば、開発環境では、これはMDM_ADMIN_V1である可能性があります。

マージ要求の作成

  1. 「Webサービスのテスト」ページで、「操作」ドロップダウン・リストから、操作createMergeRequestを選択し、次のペイロードを入力します。

    <soap:Envelope xmlns:soap="http://schemas.xmlsoap.org/soap/envelope/">
        <soap:Body xmlns:input="http://xmlns.oracle.com/apps/cdm/hubBase/publicModel/endUserMerge/types/">
        <input:createMergeRequest xmlns="http://xmlns.oracle.com/apps/cdm/hubBase/publicModel/endUserMerge/">
                <input:record>
                    <Master>HZ_PARTIES</Master>
                    <SourceSystemReference>100100001834094</SourceSystemReference>
                    <SourceSystem>SIEBEL</SourceSystem>
                </input:record>
                <input:record>
                    <NonMaster>HZ_PARTIES</NonMaster>
                    <SourceSystemReference>100100001834098</SourceSystemReference>
                    <SourceSystem>SIEBEL</SourceSystem>
                </input:record>
        </input:createMergeRequest>
        </soap:Body>
    </soap:Envelope>
    

  2. 「Webサービスのテスト」をクリックします。

  3. 操作createMergeRequestに対するレスポンスを確認し、重複解決要求IDをメモします。これを操作getMergeResultで使用して、重複解決要求のステータスを問い合せることができます。

自動マージの実行

「要求ディスパッチ・ジョブの実行」タスクを実行して重複解決セットを処理するように、管理者に要求します。ディスパッチ・ジョブは、「待ち状態」または「発行済」ステータスのすべての解決要求を処理します。このジョブは2つのモードで実行できます。

要求時:

  1. 「要求ディスパッチ・ジョブの実行」タスクに移動します。

  2. 「送信」をクリックします。

特定のスケジュールに従って実行:

  1. 「要求ディスパッチ・ジョブの実行」タスクで「拡張」をクリックします。

  2. 「スケジュール」タブをクリックし、「スケジュールの使用」ラジオ・ボタンを選択します。

  3. タスクを実行する頻度を選択し、「送信」をクリックします。

マージ結果の取得

  1. 「Webサービスのテスト」ページで、「操作」ドロップダウン・リストから、操作getMergeResultを選択し、次のペイロードを入力します。

    <soap:Envelope xmlns:soap="http://schemas.xmlsoap.org/soap/envelope/">
        <soap:Body xmlns:input="http://xmlns.oracle.com/apps/cdm/hubBase/publicModel/endUserMerge/types/">
        <input:getMergeResult xmlns="http://xmlns.oracle.com/apps/cdm/hubBase/publicModel/endUserMerge/">
                <input:record>
                    <Request>ZCH_DEDUP_HEADERS</Request>
                    <SourceSystemReference>300100007253327</SourceSystemReference>
                    <SourceSystem>FUSION</SourceSystem>
                </input:record>
        </input:getMergeResult>
        </soap:Body>
    </soap:Envelope>
    

  2. 「Webサービスのテスト」をクリックします。

マージ要求は、データ・スチュワードによって手動で、または承諾ルールに違反している場合はアプリケーションによって自動的に拒否されます。拒否されたマージ要求を「重複解決」作業領域でレビューまたは復元するには、データ・スチュワードとしてログインする必要があります。

データ・スチュワードは次の処理を実行できます。

  • 拒否された要求のレビュー: 要求IDを使用して「マージ要求のレビュー」ページにドリルダウンし、拒否された要求をレビューして拒否の理由を見つけます。

  • 拒否された要求の復元: 拒否された要求をレビューした後に、拒否の理由を訂正してから、「マージ要求のレビュー」ページの「復元」をクリックすることによって、拒否された要求を復元できます。別のマスター・レコードを選択するか、マージ要求から特定のレコードを削除して、再処理のためにマージ要求を発行できます。

重複レコードの解決中に、リンクを使用して2つ以上の重複レコードを関連付けます。この関連付けではレコード間にリンクが作成されるのみで、レコードには影響を及ぼしません。この関連付け(一意のIDを持つ)を使用して、リンクのメンバー・レコードを参照します。

重複レコードではない通常のレコードにリンクを作成することもできます。リンクでは、レコードの1つをマスターとして指定し、その他を重複として指定します。これにより、ユーザーはトランザクションで使用するマスター・レコードを識別しやすくなります。

マージ中に、重複レコードは単一のマスター・レコードに統合されます。ただし、パーティによっては、機能的または法的な理由からマージできないことがあります。たとえば、特定の銀行操作では、異なるビジネス・ユニットや地理的地域から重複レコードをマージできません。このようなシナリオの場合、重複レコードをマージするのではなく、それらの間にリンクを作成します。

リンクは、パーティや、住所、連絡先および関係などの関連付けられた子エンティティを変更しません。リンクはレコードのトランザクション処理に影響を及ぼしません。リンクは、データ・モデル内で個別のレコードになり、それ自体の登録IDを持ちます。

重複解決要求によって作成されたか、または「リンクの管理」ページでデータ・スチュワードによって作成されたリンクを管理できます。データ・スチュワードは、重複パーティを解決するためのリンクを作成します。これらのリンクは、重複解決要求を使用せずに「リンクの作成」ページで手動でリンクします。

「重複解決」作業領域の「リンクの管理」をクリックするか、または「組織」、「個人」、「グループ」の作業領域にある「リンクされたパーティ」をクリックすることによって、リンクの管理機能にアクセスできます。

リンクの作成

リンクを作成するには、次の手順に従います。

  1. 「ナビゲータ」「顧客データ管理」「重複解決」「タスク」を選択して、「リンクの管理」ページに移動します。

  2. 「処理」メニューから「作成」をクリックします。

  3. 「リンクの作成」ページで、リンクに関する詳細を入力します。

  4. 「リンク・メンバー」領域で、「処理」メニューから「追加」を選択することによって、リンクする2つ以上のパーティを選択して追加します。いずれか1つのパーティをマスターとして選択する必要があります。

  5. 「保存してクローズ」をクリックします。

リンクの更新

リンクを更新するには、次の手順に従います。

  1. 「ナビゲータ」「顧客データ管理」「重複解決」「タスク」を選択して、「リンクの管理」ページに移動します。

  2. 更新するリンクを検索して選択します。リンクの識別番号、ステータス、説明、メンバー・レコードの名前などの基準を入力することによって検索できます。リンクを検索するには、「マスター・パーティ・タイプ」を選択する必要があります。

  3. 更新するリンクを「検索結果」から選択して「編集」をクリックします。

    オプションで、リンクを選択して「削除」を選択することによって、リンクを削除することもできます。

  4. 「リンクの編集」ページで、リンク・メンバーの追加、リンク・メンバーの削除、リンクのマスター・レコードの変更を行うことができます。

  5. 「保存してクローズ」をクリックします。

重複解決データのパージ: 説明

解決ログなどのレガシー重複解決データや、レガシー重複解決バッチおよびレガシー重複解決要求によって重複解決作業領域がいっぱいになり、アプリケーションのパフォーマンスに影響する可能性があります。解決ログなどの重複解決データをパージし、重複解決バッチおよび重複解決要求を削除するには、「重複解決データのパージ」スケジュール済プロセスを使用します。このプロセスは、「スケジュール済プロセス」作業領域からスケジュールできます。「ナビゲータ」「ツール」「スケジュール済プロセス」を選択すると、この作業領域に移動できます。

このスケジュール済プロセスを使用すると、ステータスおよび日付範囲に基づいて重複解決データをパージできます。「完了」、「エラー」、「拒否済」ステータスの重複解決要求など、パージする重複解決要求のステータスを指定できます。開始日と終了日を指定して日付範囲を指定し、パージする重複解決要求を選択することもできます。詳細は、「スケジュール済プロセスおよびプロセス・セットの発行: 手順」を参照してください。

重複顧客情報の解決に関するFAQ

いいえ。1つのメンバー・パーティが参加できるのは1つのリンクのみです。

リンクに参加しているレコードは元の状態のままです。リンクのメンバー間に関連付けが作成されるだけです。

重複解決要求なしでリンクを作成できますか。

はい。リンクの管理機能を使用して、リンクを直接作成します。「重複解決」作業領域の「リンクの管理」をクリックすると、リンクの管理機能にアクセスできます。

いいえ。1つのリンクには同じパーティ・タイプのメンバーが含まれている必要があります。

いいえ。システム・マッピングを上書きできるのは、マージ・タイプの重複解決要求に対してのみです。

リンクの管理機能を使用して、リンク情報にアクセスします。「重複解決」作業領域の「リンクの管理」をクリックするか、または「パーティ・センター」の「リンクされたパーティ」をクリックすると、リンクの管理機能にアクセスできます。

バッチ・プロセスはどのように取り消すことができますか。

バッチ・プロセスは、スケジュール済プロセス概要ページで取り消すことができます。「ナビゲータ」「ツール」「スケジュール済プロセス」を選択すると、このページに移動できます。プロセスIDでバッチ・プロセスを検索して、そのバッチ・プロセス要求を取り消す必要があります。

重複解決要求を割り当てるには、データ・スチュワード・マネージャとしてログインしている必要があります。データ・スチュワード・マネージャは、「重複解決」作業領域で要求を割り当てます。

重複解決要求を拒否できないのはなぜですか。

要求を拒否するには、データ・スチュワードまたはデータ・スチュワード・マネージャとしてログインしている必要があります。データ・スチュワード・マネージャは任意の要求を拒否できます。データ・スチュワードは自分に割り当てられている要求のみを拒否できます。

重複解決要求を処理できるのは、そのステータスが「新規」であり、かつ、要求タイプがリンクでもマージでもない場合のみです。つまり、処理できるのは、ステータスが「新規」である汎用重複解決要求のみです。