解約性向モデル
解約性向モデルは、トランザクションや行動のパターンに基づいて顧客の解約可能性を測定する組込み済みのデータ・サイエンス・モデルです。
解約性向モデルの説明
解約性向モデルを使用することで、マーケティング担当者は顧客の潜在的な解約可能性を先回りして特定できます。これらの顧客にターゲットを絞って関連するメッセージングやキャンペーンを実施することで、これらの顧客を維持する能力を高めることができます。
モデルのパラメータ
モデルを作成する際には、モデルについて次のパラメータを定義する必要があります。
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アルゴリズム: アルゴリズムは、モデルを実行するコードです。解約性向アルゴリズムを選択した場合は、次の追加パラメータを定義する必要があります。
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解約基準: モデルの実行時にアルゴリズムで使用する基準を選択します。
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IsActiveフラグ: アルゴリズムによって、IsActive属性が「True」(顧客の解約なし)または「False」(顧客の解約あり)のどちらであるかが決定されます。選択した場合は、IsActive属性にデータが移入されることを確認します。
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カスタム - ゼロ・オーダー: 解約時間枠の選択に基づいて、顧客の解約が判別されます。たとえば、解約時間枠に30日を選択し、顧客に過去30日間のオーダーがない場合、アルゴリズムは顧客に解約のタグを付けます。
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解約時間枠: カスタム - ゼロ・オーダーを選択した場合にのみ使用できます。解約時間枠の日数(30、45、60または90日)を選択します。
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問合せ: モデルについて選択した問合せによって、モデル・トレーニングおよびモデル・スコアリング用のデータセットが生成されます。
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入力: 入力は、モデル・トレーニングおよびモデル・スコアリングに使用されるUnityデータ・モデルの問合せ属性です。モデル入力は変更できません。
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出力: 出力は、モデルの出力値を格納するために使用されるUnityデータ・モデルのデータ・オブジェクトおよび属性です。モデル出力のデフォルト・マッピングは更新できます。
モデルの入力
値を生成するために、解約性向モデルでは次のデータが使用されます。
ノート: 解約基準パラメータでカスタム - ゼロ・オーダーを選択すると、解約出力値(ChurnScoreおよびChurnRisk)が自動的に計算されます。
モデルが正常に実行されるようにするには:
- データは、次のすべての入力属性に取り込む必要があります。
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解約基準パラメータでIsActiveフラグを選択した場合は、IsActive 属性にデータが移入されることを確認します。
データ・オブジェクト | 属性 | データ型 | 説明 |
---|---|---|---|
Address | ZipCode | 文字列 | 顧客の郵便番号。 |
Customer | SourceCustomerID | 文字列 | 顧客の一意の識別子。 |
Customer | SourceID | 文字列 | 顧客データ・オブジェクトのソースID。 |
Customer | Age | 整数 | 顧客の年齢。 |
Customer | Gender | 文字列 | 顧客の性別。 |
Customer | IsActive | ブール | エンティティがアクティブか非アクティブのどちらであるかを示します。 |
Order | Status | 文字列 | オーダーのステータス。 |
Order | Total | 文字列 | 製品の価格。 |
Order Item | ProductID | 文字列 | Order Itemデータ・オブジェクトの製品ID。 |
Order Item | OrderDate | タイムスタンプ | Order Itemデータ・オブジェクトのオーダ日。 |
モデルの出力
出力値はCustomer_Churnデータ・オブジェクトに格納されます。ChurnScore属性で各コンタクトのリード・スコア値を確認できます。ChurnRisk属性のステータス(非常に低い、低、中、高、非常に高い)は、0から1の範囲で生成されるリード・スコアに基づいています。次の特定の値および評価を確認します。
次の属性によって出力値が生成されます。
属性 | 説明 | データ型 | キー属性かどうか |
---|---|---|---|
SourceCustomer_churnID | データ・オブジェクトの一意の識別子。 | 文字列 | ○ |
SourceID | ソースの一意の識別子。 | 文字列 | ○ |
SourceCustomerID | 顧客の一意の識別子。 | 文字列 | ○ |
ProductID | 製品の一意の識別子。 | 文字列 | × |
ChurnScore | 顧客について生成される解約スコア。0から1までの数値です。 | 浮動小数 | × |
ChurnRisk | 顧客解約のリスクを評価するステータス。 | 文字列 | × |
ChurnRisk属性では、解約スコアに基づいて次のいずれかの値が生成されます。
解約スコア | 解約リスク |
---|---|
NA | 不明 |
0 - 0.2 | 非常に低い |
> 0.2 - 0.4 | 低 |
> 0.4 - 0.6 | 中 |
> 0.6 - 0.8 | 高 |
> 0.8 - 1.0 | 非常に高い |
解約性向モデルの作成および使用
解約性向モデルを作成して使用するには、次のことを行う必要があります。
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解約性向モデルの作成のステップに従います。
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モデルを作成したら、トレーニング・ジョブおよびスコアリング・ジョブの実行のステップに従います。
モデルを実行して出力値を作成したら、次のことを行うことができます。
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解約性向のデータにアクセスして、出力属性の値を確認します。
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組織の特定のニーズに応じたデータ・サイエンス・データの使用方法についてさらに学習します。
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必要に応じて、データ・サイエンス・モデルを確認できます。