プライベートID Graphの使用方法

Oracle Data CloudプラットフォームでプライベートID Graphを使用して、IDリンケージを活用できます。プライベートID Graphを使用すると、顧客に対してクロスデバイス・ターゲッティングを使用できます。また、プライベートID Graphを使用して、永続的なCRMベースのプライベートIDに基づいて、データ・ターゲッティング戦略を計画および評価することもできます。プライベートID GraphをOracle ID Graphとともに使用して、オーディエンス・リーチを拡張できます。

この機能では、デジタルadvertising ID (Cookie、Mobile Advertising ID、コンソールIDなど)間の直接リンケージと、プライベートIDを介してブリッジされたより複雑な連結の両方がサポートされます。たとえば、Cookie、プライベートID、MAIDを連結したものやCookie、プライベートID、コンソールIDを連結したものを作成できます。このような機能により、DMPのクロスデバイス・ターゲッティング機能を使用して、独自のIDデータセットによって通知される任意のデバイスの顧客にリーチできます。

この機能は標準で提供されず、使用するためには別途申請と承認が必要です。プラットフォームでは、デフォルトでは使用できません。

リンケージに基づいたプライベートID Graphは、認可したOracle Data Cloudプラットフォーム・シートでのみ使用できます。

Oracle Data Cloudプラットフォームへのリンケージの引渡し

プライベートID Graphを作成して使用するには、最初に、次の3つの方法のいずれかを使用して、Oracle Data CloudプラットフォームにIDリンケージを渡します。

IDリンケージがアップロードされると、Oracle Data CloudプラットフォームによってプライベートID Graphが作成されます。「Audiences」ページの「Cross-device」タブで、新しく「Private ID Graph」オプションが使用可能になります。このオプションを使用して、プライベートID GraphのIDリンケージに基づいたクロスデバイス・ターゲッティングを有効にします。

マッピング・ファイルのアップロードを介してOracle Data Cloudプラットフォームにリンケージを渡すには

  • マッピング・ファイルおよび必要なトリガー・ファイルをsftp.bluekai.comにアップロードします。提供されているマッピング収集の仕様に従ってください。(まだSFTPアクセス権がない場合は、Oracle CSMからリクエストします。)

    DMPは、ファイルのサイズに応じて1から3日でマッピング・ファイルを処理します。マッピング・ファイルは、任意の頻度(日次、週次、月次、四半期次、アドホック)で配信できます。

    Oracleは、新しいプライベートID GraphをDMPで構成し、シートで有効にします。

プライベートIDで既存のIDスワップを活用するには

  • Oracle CSMに連絡して、既存のIDスワップをプライベートID Graphに集計するようリクエストしてください。プライベートID Graphに集計するIDスワップのサイトIDのリストを提供する必要があります。

    Oracleは、新しいプライベートID GraphをDMPで構成し、シートで有効にします。

このオプションでは、既存のDMP IDスワップ内の識別子がブラウザおよびデバイス全体で永続的である必要があります。つまり、CRMベースのプライベートIDである必要があり、匿名のセッションベースのファーストパーティCookieではない必要があります。複数のDMP Cookie (BKUUID)をマッピングしてグラフを作成するには、永続的なプライベートIDが必要です。既存のIDスワップが匿名のセッションベースのファーストパーティCookieを使用したものである場合、BKUUIDとの関係は1対1のみとなり、クロスデバイス拡張は使用できません。

タグを介して渡されたリンケージを活用するには

  1. Oracle CSMまたは機能の製品所有者に連絡して、タグがデータ・カテゴリに加えてIDリンケージを収集するためにも使用されるようリクエストしてください。
  2. タグ・コードを更新して、明示的なIDリンケージを渡します。

    Oracleは、新しいプライベートID GraphをDMPで構成し、シートで有効にします。

このオプションでは、タグ実装への技術的な更新が必要です。

プライベートID Graph、Oracle ID Graph、またはその両方を使用したオーディエンスの作成および配信

IDリンケージがDMPにアップロードされ、プライベートID Graphがシートに構成されたら、オーディエンスを作成して、プライベートID Graphをクロスデバイス・ターゲッティングに使用できます。プライベートID Graphは、ファーストパーティ・カテゴリ、セカンドパーティ・カテゴリまたはサードパーティ・カテゴリ、およびユーザーの承諾とリンケージ・カバレッジがある国に適用できます。

プライベートID Graphにリンクされている任意のIDスペースで、DSPまたはメディア・パートナにオーディエンスを配信できます。DSPまたはメディア・パートナがこのIDスペースをサポートしており、Oracle Data Cloudプラットフォームと適切にインテグレーションされている必要があります。

クロスデバイス配信では、オーディエンスのソースIDでサポートされているID、プライベートID Graphのリンケージ・タイプおよび配信先のサポート対象IDタイプの任意の組合せのデータを含めることができます。たとえば、CookieをソースとするデータをMAIDに配信するには、ソース・オーディエンスにCookieが含まれ、プライベートID GraphにCookieとMAIDのリンケージが含まれ、配信先でMAIDがサポートされている必要があります。同様に、MAIDをソースとするデータをコンソールIDに配信するには、ソース・オーディエンスにMAIDが含まれ、プライベートID GraphにMAIDとコンソールIDのリンケージが含まれ、配信先でコンソールIDがサポートされている必要があります。

前のパラグラフで説明したトラバース経路を示すワークフロー図

プライベートID Graph、Oracle ID Graph、またはその両方を使用してオーディエンスを作成および配信するには:

  1. クロスデバイス拡張を介して配信するオーディエンスを作成します。

    リーセンシ、頻度、国、IDソースなど、カテゴリおよびオーディエンス設定を通常どおり構成します。

  2. ツールバーの「Cross Device」をクリックして、「Cross Device Settings」ダイアログを開きます。

  3. 「Select ID Graph」リストで、プライベートID Graph、Oracle ID Graph、またはその両方を選択します。

    • 現在のオーディエンスにプライベートID GraphとOracle ID Graphの両方が含まれている場合、「Cross Device Settings」ダイアログに、オーディエンス件数を使用できないことを示すアラートが表示されます。

    • オーディエンスにクロスデバイス拡張をサポートする米国以外のデータが含まれている場合、「Cross Device Settings」ダイアログに、オーディエンス件数を使用できないことを示すアラートが表示されます。

    Oracle ID Graph、プライベートID Graph、またはその両方を選択できるようになったことを示すスクリーンショット

  4. オーディエンスを保存して通常どおりにオーディエンスを配信します。クロスデバイス配信の配信プラットフォーム(アプリ)を選択する必要があります。

DSPでのクロスデバイス・メディア・キャンペーンの実行

クロスデバイス・プロファイルをDSPに配信した後、データの配信元に関係なく、配信用に構成されたIDスペースで該当データに対してメディアを実行できます。

プライベートID Graphを使用したクロスデバイス拡張率は、ソースIDに対するマッチ率および宛先IDスペースに対するリンケージのカバレッジによって決まります。