オーディエンスの配信
オーディエンスを作成および構成した後、ターゲッティング、最適化およびアナリティクスのために、メディア実行プラットフォームにオーディエンスを配信できます。Oracle Data Cloudプラットフォームには、トップ・テクノロジ・パートナとの統合が含まれており、これにより、ファーストパーティ・データを使用して、メディア・ターゲッティング・キャンペーンを強化できます。また、数多くのパートナにより、Oracle Data Marketplaceから購入したサードパーティ・データをターゲットできます。様々なパートナにより、デスクトップとモバイルのWeb CookieからMobile Advertising ID (MAID)まで、様々なIDソースがサポートされています。
このトピックの内容
配信方法の設定
オーディエンス・データを配信する方法を次の3つの中から選択できます。
データ配信プラットフォーム(アプリ)
データ配信プラットフォームは、メディア・パートナによって開発されます。アプリを使用するには、パートナ・アカウントにアプリをインストールする必要があります。
配信プラットフォームは、パートナ・エンドポイントを接続して特定のデータ・トランスファー方法を使用するように事前構成されているため、オーディエンス配信の構成を高速かつ簡単に行うことができます。ほとんどの場合、複数の配信プラットフォームに同じオーディエンスを同時に配信できます。
データ配信プラットフォームでは、複数のデータ・トランスファー・タイプのいずれかを使用して、パートナにデータを送信できます。データ・トランスファー・タイプは、ユーザーではなく配信プラットフォームによって自動的に構成されます。同様に、データ配信プラットフォームでは、複数の方法を使用してデータをパートナのデータにマップできます。詳細は、アプリについてを参照してください。
データ配信プラットフォームを使用してオーディエンスを配信する手順は、次のとおりです。
-
オーディエンス・ビルダー・ページで、オーディエンス・ビルダー・ページの右上にある「Deliver」ボタンをクリックします。
オーディエンス配信ページが表示されます。使用可能なプラットフォームが、右側のスクロール領域にリストされます。
-
(オプション)デフォルトの履行日を変更するには、「Fulfillment Dates」フィールドで次のいずれかを実行します。
- 「30 Days」を選択します。
- 「Custom」を選択し、表示される「Date Range」フィールドに日付を入力します。データ範囲は1年以下にする必要があります。配信開始後に終了日を編集できます。
-
チェック・ボックスをクリックして、配信プラットフォームを選択します。次の2つの方法でプラットフォームを検索できます。
- リストをスクロールします。
- 前述のテキスト・フィールドに文字を入力します。入力すると、入力内容にマッチするようにリストがフィルタされます。検索はベンダー名(アプリ・カタログに表示されているもの)、アプリ名(インストール時に定義したもの)およびアプリケーションIDに適用されます。
-
「Deliver」ボタンをクリックします。
「Audiences」ページが表示され、オーディエンスに関する情報が示されます。配信情報は、このページの下部に表示されます。
「Audiences」ページの詳細は、オーディエンスの管理を参照してください。
ピクセルURL配信
アプリがないパートナにデータを配信する場合は、ピクセルURL配信を使用できます。オーディエンスの配信先となるピクセルURLを指定します。ピクセルURL配信を使用するには、IDソースがMAIDである場合を除き、サイトにIDスワップIDスワップをデプロイする必要があります。同じオーディエンスに対して、ピクセルURL配信およびデータ配信プラットフォームを使用できます。
ピクセルURLにオーディエンスを配信する手順は、次のとおりです。
-
オーディエンス・ビルダー・ページで、オーディエンス・ビルダー・ページの右上にある「Delivery Partners」ボタンをクリックします。
オーディエンス配信ページが表示されます。
-
「Audience Delivery」ページで、「Add PIxel URL」をクリックします。
「Pixel URL」ダイアログが表示されます。
-
パートナURLを「Pixel URL」フィールドに入力します。
URLは、このダイアログの下部に表示されます。
-
(オプション)「Additional Macros」リストからマクロを選択します。
マクロは、ダイアログの下部にあるピクセルURLに追加されます。
- (オプション)含めるマクロごとに、ステップ4を繰り返します。
- ピクセルURLを検証してオーディエンス配信に追加するには、「Verify & Add Pixel」をクリックします。
JSONリターン配信
JSONリターンを使用して、Webページに直接キャンペーン・データを配信できます。JSONリターンを使用する場合、オーディエンス・データはOracle Data Cloudプラットフォームに送信されるのではなくWebページに直接送信され、ここでコンテンツのカスタマイズに使用できます。
この配信方法を使用するには、JavaScript形式のコンテナ・タグを作成し、ページ上の終了</head>
タグの前に挿入する必要があります。(JavaScript形式でコンテナ・タグを作成することで、JSONデータが受け入れられるようになります。)このコンテナ・タグが発火すると、ページにJSONオブジェクト(bk_results
)が返されます。これには、ユーザーを獲得した各オーディエンス配信、およびユーザーがオーディエンスに適格となるためのカテゴリが含まれます。
JSONリターンでデータを配信する手順は、次のとおりです。
-
オーディエンス・ビルダー・ページで、オーディエンス・ビルダー・ページの右上にある「Delivery Partners」ボタンをクリックします。
オーディエンス配信ページが表示されます。
-
「JSON Return」ダイアログで、データが返される必要のあるコンテナ(サイトID)を入力または選択します。
- 「Save JSON Return」をクリックします。
詳細設定の指定
オプションで、配信プラットフォームの詳細設定を構成できます。各プラットフォームについて、個別に設定を構成します。すべての配信プラットフォームについて、すべての設定が表示されるわけではありません。
詳細設定は、次のとおりです。
- Delivery Name: (オプション)このオーディエンス配信の名前を指定します。カスタム名を指定しない場合は、オーディエンス名が使用されます。カスタム名を指定すると、配信データのトラッキングが容易になる場合があります。
- Audience Mapping Instructions to App Partner: 管理マッピング配信の場合のみ。管理マッピングを完了するリクエストを受信する必要がある電子メール・アドレスを指定します。
- Category Granularity: 配信対象をオーディエンスの親カテゴリとするか、親子のカテゴリとするかを選択します。デフォルトでは、親カテゴリのみが配信されます。
- Deliver Parent and Child Categories: オーディエンスで選択されているカテゴリまたはそのカテゴリの下にあるいずれかの子カテゴリがプロファイルに含まれているユーザーを配信します。たとえば、オーディエンスがIn-Market > Autosカテゴリをターゲットしている場合、オーディエンスは、そのカテゴリとIn-Market > Autos > Condition > Used Carsがプロファイルに含まれているユーザーを配信します。このオプションを選択すると、配信される粒度の細かいカテゴリ・データの量が増えます。
- Deliver Parent Categories Only: オーディエンスで選択されているそのカテゴリ自体がプロファイルに含まれているユーザーのみを配信します。
- Categories Per Delivery (ピクセルURL配信のみ): ピクセル配信ごとに含めるカテゴリの数を指定します。
- All Categories: すべてのカテゴリが含まれます。これがデフォルト値です。
- One Category per Site Visit: カテゴリはキューに配置されます。ユーザーがオンラインになったことが検出されるたびに、ピクセルが配信され、次のカテゴリがキューに入ります。
- Win Frequency: データが配信される頻度を指定します。
- Win Every X Days (配信プラットフォームおよびピクセル配信のみ)ユーザーが初めてカテゴリにタグ付けされた後、30日、15日または7日に1回データを配信します。(デフォルト値は30日です。)選択した間隔が経過する前に、ユーザーが自分のプロファイルにすでにあるカテゴリにタグ付けされても、そのユーザーは配信されません。オーディエンスに複数のカテゴリが含まれており、ユーザーがカテゴリAではタグ付けされているものの、カテゴリBではタグ付けされていない場合、ユーザーはカテゴリBでタグ付けされたときに再配信されます。配信間隔もリセットされます。
- Win Every Time (JSONリターン配信のみ): ユーザーがカテゴリにタグ付けされるたびにデータを配信します。この設定により、ユーザーがWebページを訪問するたびに、カスタマイズ済のサイト・コンテンツが確実に表示されます。
- Win on Sites: データを配信できるコンテナ(サイトID)を選択します。
- Win on All My Containers (Site IDs): アカウント内のすべてのサイトIDにデータを返します。
- Win on Selected Container (Site ID): 選択したサイトIDにのみデータを返します。この設定は、通常、データを返すためにどのサイトIDを使用できるかを制限するために、JSONリターン・タグで使用します。たとえば、サイトID 1を選択している場合に、JSONリターン・タグがサイトID 2を指定してコールされると、このデータはWebページに返されるJSONオブジェクトに含められません。このオプションを選択すると、サイトIDを選択するためのフィールドが別途表示されます。
-
Priority: 1 (最低優先度)から100 (最高優先度)までのランクで、配信ごとのオークション落札の優先度を指定できます。
-
Macro: オプションで、リストからマクロを選択し、適切な値を入力します。キャンペーンのために作成されたピクセルURLにそのマクロが付加されます。詳細は、ピクセルURLマクロを参照してください。
-
IDs Delivered: 配信するIDソースを指定します。ダイアログ・ボックスに、使用している配信プラットフォーム(アプリ)でサポートされているIDソース・タイプが表示されます。リストを展開して、より具体的なIDソースを表示し、使用しないIDソースを選択できます。
たとえば、「Mobile」チェック・ボックスの選択を解除すると、デスクトップCookie IDにリンクされているユーザーのみを送信できます。アプリとモバイルWeb Cookieの両方のユーザーを配信できるアプリの場合、「Mobile Cookie ID」チェック・ボックスの選択を解除して、Apple IDFAおよびGoogle Ad Idのみを配信できます。
-
Custom Parameters: ここに記載されていない追加フィールドが表示される場合は、アプリケーションのインストール時に入力したカスタム・パラメータを表します。これらのフィールドのうち1つ以上が空の場合は、適切な情報を入力します。
重要:デフォルトで表示される値を変更しないでください。
- Delivery Instructions: プラットフォーム固有の情報および手順。この情報は読取り専用です。
詳細設定を構成する手順は、次のとおりです。
-
オーディエンス配信ページで、配信プラットフォームの横にある「Advanced Settings」アイコンをクリックします。
「Advanced Settings」ダイアログが表示されます。
-
1つ以上の構成オプションを指定します。
フィールドの中には、他の選択内容に基づいてアクティブまたは非アクティブになるものがあります。「Win on Sites」フィールドで「Win on Selected Container (Site ID)」を選択すると、別途フィールドが表示され、そこでサイトIDを1つずつ選択できます。そのフィールドの下にある表に、選択したIDが表示されます。
-
「Save Settings」をクリックします。
- 構成する配信プラットフォームごとにステップ1から3を繰り返します。
オーディエンス・データ配信の一時停止
アクティブ状態のオーディエンスの配信を一時停止できます。オーディエンス全体の配信を一時停止するため、すべての配信パートナおよび配信方法について配信が停止します。当初に構成した履行日の範囲内であれば、いつでも配信を再開始できます。
オーディエンス・データ配信を一時停止する手順は、次のとおりです。
-
「Audiences」ページでオーディエンスを選択し、ツールバーの「Pause」アイコンをクリックします。
-
確認ダイアログで「Yes」をクリックします。
プラットフォームでは、オーディエンスに対するすべてのデータ配信が一時停止されます。ツールバーの「Pause」アイコンが、「Restart」アイコンに変わります。オーディエンス・リスト内のドットが、選択したオーディエンスについてグレーに変わります。
配信を再開始するには、オーディエンスを再度選択し、「Restart」ボタンをクリックします。
配信終了日の変更
最大50個のオーディエンスの配信終了日を、配信全体の詳細を編集することなく同時に変更できます。たとえば、当初、3月31日に複数のオーディエンスの配信が終了するようスケジュールしたが、その後、その期間を延長することを決定したとします。各オーディエンスを個別に開くかわりに、グループとして選択して、新しい終了日を指定できます。
配信終了日は、アクティブなオーディエンスに対してのみ変更できます。オーディエンスが過去に配信を開始した場合、新しい終了日は、本日から1年以内の将来の日付にする必要があります。オーディエンスがまだ配信を開始していない場合、新しい終了日は、予定開始日から1年以内にする必要があります。
配信日を編集する手順は、次のとおりです。
-
「Audiences」ページで、リストから1つ以上のアクティブなオーディエンスを選択し、「Edit Delivery Dates」ボタンをクリックします。
-
「Edit Delivery Dates」ダイアログで新しい終了日を入力し、「Save Delivery Dates」をクリックします。
プラットフォームで、選択したオーディエンスの配信日が変更されます。
失敗した配信の管理
オーディエンスの配信に失敗した場合は、失敗したピクセルを削除して再生成できます。配信に失敗したかどうかを確認するには、2つの方法があります。
- プラットフォーム・ホーム・ページまたは「Account Activity」ページのいずれかで、アカウント・アクティビティ・ログを参照します。
- 「Audiences」ページから、オーディエンスの配信ステータスを確認します。
「Audiences」ページから開始してオーディエンスを編集し、ピクセルを削除および再生成します。オーディエンスを保存および更新すると、オーディエンスは新しいピクセルで配信されます。
ピクセルを削除して新しいピクセルを再生成する手順は、次のとおりです。
-
「Audiences」ページで、配信に失敗したオーディエンスを選択します。
-
ページの右上にある編集アイコンをクリックします。
オーディエンスのサマリー・ページが開きます。
- 失敗した配信プラットフォームを選択します。
-
「Delete Failed Pixels」アイコンをクリックします。
- 「Save & Update」をクリックします。
- 「Go Back to Audiences」をクリックして、「Audiences」ページに戻ります。
-
配信インスタンスを再選択して「Save & Update」を選択し、新しいピクセルURLを生成します。