Android SDK
ネイティブ・アプリやハイブリッド・アプリにOracle Data CloudプラットフォームのAndroid SDKをインテグレーションすると、画面からモバイル・ユーザー属性(製品ページへの訪問、購入意図、カートへの追加アクションおよびコンバージョン)を抽出し、それらをOracle Data Cloudプラットフォームに転送できるようになります。
モバイル・データをOracle Data Cloudプラットフォームにインポートするには、モバイル・アプリの画面にAndroid SDKを追加し、phint (ユーザー属性を表すキーと値のペア)をプラットフォームに渡し、phintをタクソノミ内のカテゴリ(同じ属性を持つユーザーのグループ)にマッピングするためのルールを作成します。次の図は、モバイル・アプリからユーザー・データを抽出し、それをOracle Data Cloudプラットフォームにインポートする方法を示しています。
アプリにAndroid SDKをインテグレートするには:
- サイトIDを取得します。
- データのスコープを決定します。
- Android SDKをインテグレートします。
- データを分類します。
- データ収集をモニターします。
サイトIDの取得
モバイル・アプリでAndroid SDKをインスタンス化するには、サイトIDが必要です。サイトIDは、Oracle Data Cloudプラットフォームでデータを管理するために使用されます。分類ルールでは、ユーザー属性をマッピングするカテゴリを識別するためにサイトIDが使用されます。サイトIDを生成するには、コンテナを作成します。コンテナは、UIまたはコンテナAPIで作成できます。テストおよび本番環境では、異なるサイトIDを使用することをお薦めします。
コンテナの作成後、ADIDに対するダイレクト収集アクセスをリクエストするMOSチケットをオープンし、パートナ名、パートナIDおよびサイトIDを含めます。
所在地が欧州連合(EU)であるユーザー・プロファイルのデータをオンボーディングするには、オラクル社の一般データ保護規則(GDPR)への利用許諾書に署名している必要があります。同意書に署名していない場合は、EU以外の国に対して構成されたコンテナのみを作成できます。つまり、ブラックリストにはEU地域または加盟国を含める必要があり、ホワイトリストには含めることができません。無効な構成でコンテナを作成しようとすると、UIまたはAPIでエラーが表示されます。デフォルトでは、新規コンテナにはEUがブラックリスト登録されます。GDPRへの利用許諾書を取得して署名するには、オラクル社のアカウント担当者にお問い合せください。
データのスコープ指定
モバイル・アプリから抽出してOracle Data Cloudプラットフォームに転送するユーザー属性を識別する必要があります。たとえば、アプリにトースタに関する画面が含まれている場合は、ユーザーがその画面を訪問したときに、プラットフォームにToaster属性を渡すことが考えられます。
Android SDKのインテグレーション
モバイル・アプリからページレベルでユーザー・データを収集し、それをOracle Data Cloudプラットフォームに転送するには、事前にAndroid SDKをインストールして実装する必要があります。SDKの実装後、アプリ・ストアからアプリを再リリースする必要があります。
- 最新のAndroid SDKをダウンロードします。
- SDKパッケージ内のreadmeファイルの指示に従います。
データの分類
アプリにAndroid SDKをインテグレートした後、モバイル・アプリから抽出するページおよびユーザー属性をOracle Data Cloudプラットフォーム内のカテゴリ(同じ属性を持つユーザーのコレクション)にマッピングするための分類ルールを作成する必要があります。たとえば、purchase =で、toasterカテゴリにユーザーを追加します。
分類ルールは、次の3つの方法のいずれかを使用して作成できます。
- Self-Classificationツール: Oracle Data CloudプラットフォームUIに用意されているSelf-Classificationツールを使用して、データ・マッピング・ルールおよびカテゴリを手動で作成します。
- カテゴリAPIとルールAPI: データ・マッピング・ルールおよびカテゴリをプログラマティックに作成します。
- Oracle Data Cloudの分類およびタクソノミ・チームによる分類: phintをタクソノミ内のカテゴリにマッピングする分類ルールがプラットフォームで自動的に作成されるようにするためのデータ・マップを作成します。データ・マップには、次の情報が含まれている必要があります。
- phintで使用されるキーのセット。
- 各キーの候補値のセット。必要に応じて、これらの値を判読可能なカテゴリ名に関連付けます。
- セット内のキー間の階層関係(存在する場合)。
たとえば、ユーザーが購入の意思を示した自動車のメーカーおよびモデルを収集する、自動車購入サイトを考えます。makeノードのキーと値のペアの構文は、MA100=[VALUE]となります。このノードのキーと値のペアの例を次に示します。
- MA100=Honda
- MA100=Acura
- MA100=Toyota
modelノードのキーと値のペアの構文は、MA110=[VALUE]となります。前述の例のmakeノードに基づき、Modelノードのキーと値のペアの例は次のようになります。
- MA110=Accord
- MA110=Civic
- MA110=TL
- MA110=TSX
- MA110=Corolla
- MA110=Camry
ブランドの値がエンコードされている(たとえば、Honda、AcuraおよびToyotaではなく23098、21409、57983を渡す)場合、プラットフォームではこれらのエンコードされた値に対する、判読可能なカテゴリ名を必要とします。たとえば、次の変換を使用できます。
- MA100=23098 > Honda
- MA100=21409 > Acura
- MA100=57983 > Toyota
このサイトには、次のデータ・マップを作成できます。
データ・マップの作成が完了したら、それをOracle Data Cloudパートナ・マネージャに送信します。キー
キーの解釈
値
値の変換(カテゴリ名)
MA100
Make
Honda
Honda
MA100
Make
21409
Acura
MA100
Make
57983
Toyota
MA110
Make > Model
Accord
Honda > Accord
MA110
Make > Model
89065
Honda > Civic
MA110
Make > Model
TL
Acura > TL
MA110
Make > Model
TSX
Acura>TSX
MA110
Make > Model
Corolla
Toyota > Corolla
MA110
Make > Model
Camry
Toyota > Camry
データ収集のモニタリング
アプリによりOracle Data Cloudプラットフォームへのデータの転送が開始されたら、データが収集されて正しく分類されていること、および想定した量のインベントリが生成されていることを確認する必要があります。
データ収集をモニターするには:
- モバイル・アプリによりプラットフォームがコールされているかどうかを確認します。プラットフォームのSite Hitsレポートを使用して、アプリからコールが送信されていることを確認します。
- インベントリが増加しているかどうかを確認します。Inventory Trendレポートを使用して、カテゴリ当たりのインベントリの量が毎日増え続けていることを確認します。
- 30日間のインベントリを確認します。Oracle Data Cloudプラットフォームのオーディエンス・ビルダーを使用して、現在の構成に基づく、カテゴリ内の一意のユーザーの推定数を表示します。
カテゴリAPIを使用して、一意のユーザーのインベントリをプログラマティックに確認することもできます。