換算済残高の削除方法

レートを変更しり、別の仕訳を転記した場合は、換算プロセスを再実行できます。ただし、一部の会計構成の変更では、変更後、以前のすべての換算済残高を削除し、残高キューブを再作成して、換算を再実行する必要があります。

換算の実行後に次の表に示す変更が必要となった場合は、「換算済残高の削除」プロセスを実行する必要があります。次の表は、変更のタイプ、すべての換算済期間、貸借一致セグメント値および関連する残高レベルのレポート通貨が影響を受けるかどうかを示しています。

変更のタイプ

すべての換算済期間に影響

すべての換算済貸借一致セグメント値に影響

元帳のすべての関連する残高レベルのレポート通貨に影響

換算ルール

はい

はい

いいえ。残高レベルのレポート通貨ごとに指定できます。

期間終了および期間平均換算レート・タイプ

はい

はい

いいえ。残高レベルのレポート通貨ごとに指定できます。

累積換算調整(CTA)勘定

はい

はい

はい

留保利益勘定

はい

はい

はい

初期換算期間

はい

はい

いいえ。残高レベルのレポート通貨ごとに指定できます。

勘定科目セグメント値の勘定科目タイプ分類

はい

はい

はい

これらの変更を行う場合は、他の領域に影響するかどうかを考慮してください。次に例を示します。

  • レポートは、換算済残高に基づいている可能性があります。

  • 換算済残高は、前の残高転送でソースとして使用されていた可能性があります。

  • プライマリ元帳には、仕訳または補助元帳レベルのレポート通貨が関連付けられている可能性があります。

  • 関連するセカンダリ元帳には、残高レベルのレポート通貨がある可能性があります。

換算済残高の削除方法

「スケジュール済プロセス」ページからプロセスを発行する際に、次のパラメータの値を指定する必要があります。

  • 元帳: レポート通貨の元帳を選択します。

  • ターゲット通貨: 通貨を選択します。

  • 会計期間: 自: 残高を削除する必要がある最も早い期間を選択します

ノート: 「会計期間: 至」パラメータは表示専用であり、選択された元帳およびターゲット通貨の最終換算済期間を表します。

指定された期間から最終換算済期間までのすべての換算済貸借一致セグメント値について、換算済残高が削除されます。処理された期間のリストは、ログ・ファイルで確認できます。プロセスの完了後、「一般会計残高キューブの作成」プロセスを実行して、残高キューブに将来の換算と矛盾しない換算済残高が保持されるようにする必要があります。

注意: 「一般会計残高キューブの作成」プロセスを開始する前に、Oracleサポート・チームに連絡してください。

「換算済残高の削除」プロセスの実行は、前の表に示した変更の1つの側面にすぎません。次の表は、変更のタイプごとに必要なステップの説明です。

変更のタイプ

ステップ

換算ルール

  1. 「換算済残高の削除」プロセスを実行し、プロセスが完了したら残高キューブを再作成します。

  2. 残高レベル・レポート通貨の編集ページで、正しい換算ルールを選択します。

  3. 換算プロセスを再実行します。

換算レート・タイプ

  1. 「換算済残高の削除」プロセスを実行し、プロセスが完了したら残高キューブを再作成します。

  2. 残高レベル・レポート通貨の編集ページで、正しいレート・タイプを選択します。

  3. 換算プロセスを再実行します。

CTA勘定

  1. 「換算済残高の削除」プロセスを実行し、プロセスが完了したら残高キューブを再作成します。

  2. 「元帳オプションの指定」ページで、「累積換算調整勘定」の値を編集します。

  3. 換算プロセスを再実行します。

留保利益勘定

換算済残高を削除する前に、FAQに記載されている留保利益勘定の変更ステップに従います。

  1. 「換算済残高の削除」プロセスを実行し、プロセスが完了したら残高キューブを再作成します。

  2. 換算プロセスを再実行します。

初期換算期間

  1. 「換算済残高の削除」プロセスを実行し、プロセスが完了したら残高キューブを再作成します。

  2. 新しい初期換算期間を使用して換算プロセスを再実行します。

勘定科目セグメント値の勘定科目タイプ分類

換算済残高を削除する前に、「誤分類勘定科目の修正: 説明」トピックに記載されているステップに従います。

  1. 「換算済残高の削除」プロセスを実行し、プロセスが完了したら残高キューブを再作成します。

  2. 換算プロセスを再実行します。