自動インボイスによるインポート中のデータの処理方法

「自動インボイスのインポート」プロセスを使用して、Project、Distributed Order OrchestrationおよびOracle以外の会計システムからトランザクション・データをインポートして検証することにより、Receivablesで請求書、デビット・メモ、クレジット・メモおよび対顧客勘定クレジットを作成します。

自動インボイス・スプレッドシート・テンプレートをダウンロードして、データの準備に使用できます。このテンプレートには、情報の入力作業を支援するインストラクション・シートが含まれています。

テンプレートにアクセスするには、次のステップを実行します。

  1. 『Financialsのファイルベース・データ・インポート』ガイドに移動します。

  2. 目次で「売掛管理」をクリックします。

  3. 「自動インボイス・インポート」をクリックします。

  4. 「ファイル・リンク」セクションで、Excelテンプレートへのリンクをクリックします。

ワークシートでデータを準備する際は、次のガイドラインに従ってください。

  • 各列の必須情報を入力してください。詳細なインストラクションは、各列ヘッダーのツールチップを参照してください。

  • テンプレート内の列の順序を変更しないでください。

  • 使用しない列は非表示にしたりスキップできますが、削除しないでください。

テンプレートが完成したら、「インポートのためのインタフェース・ファイルのロード」プロセスを使用してアップロードします。

  1. 「インポート・プロセス」フィールドで、「自動インボイスのインポート」を選択します。

  2. 「データ・ファイル」フィールドに、完成したテンプレートを入力します。

  3. 「インポートのためのインタフェース・ファイルのロード」プロセスにより、自動インボイス・インタフェース表にデータがアップロードされます。

「自動インボイスのインポート」プロセスはテンプレートのトランザクション・データを自動インボイス・インタフェース表に転送し、そのインタフェース表からデータを選択してトランザクションを作成し、Receivables表に転送します。インポート・プロセス中、Receivablesは無効な情報が含まれているトランザクションを拒否し、RA_INTERFACE_ERRORS_ALLに転送します。

次の図は、自動インボイス・インポート・プロセスを示しています。

この図は、インポート・プロセスにより、フィーダ・システムからのデータをフォーマットして 自動インボイス・インタフェース表にロードする方法を示しています。

自動インボイスは、インタフェース表のデータをReceivablesの次の表に転送します。

  • RA_BATCHES_ALL

  • RA_CUSTOMER_TRX _ALL

  • RA_CUSTOMER_TRX_LINES _ALL

  • RA_CUST_TRX_LINE_GL_DIST_ALL

  • RA_CUST_TRX_LINE_SALESREPS_ALL

  • AR_PAYMENT_SCHEDULES_ALL

  • AR_RECEIVABLE_APPLICATIONS_ALL

  • AR_ADJUSTMENTS_ALL

自動インボイス・インポート処理に影響する設定

自動インボイス・インポート処理に影響する設定は、次のとおりです。

  • Receivablesのインタフェース表: これらのインタフェース表にソース・システムからのトランザクション・データが一時的に格納されます。これらの表の特定の列に、インポート・プロセス中に自動インボイスに渡す値を入力できます。

  • 自動会計: 自動インボイスを使用してトランザクションを作成してインポート・プロセスによって配分明細を渡すのみであっても、自動会計を設定する必要があります。

  • 「品目検証組織」売掛/未収金システム・オプション: 自動インボイスが正しく機能するためには、在庫品目を使用する予定がない場合でも、この売掛/未収金システム・オプションを設定する必要があります。

  • 換算レート: 必要に応じて、General Ledgerでトランザクションに必要な換算レートを定義します。

    トランザクションで換算レートが使用される場合、換算レートが指定されていれば、自動インボイスは換算日にそのレートを使用します。指定されていない場合、自動インボイスはトランザクション日を使用して換算レートを決定します。

    RA_INTERFACE_LINES_ALL.CONVERSION_TYPEの値が「ユーザー」の場合、RA_INTERFACE_LINES_ALL.CONVERSION_RATEに換算レートを指定する必要があります。

  • トランザクション・ソース: 「自動インボイスのインポート」プロセスの実行に使用するインポート済トランザクション・ソースを選択します。インポート済トランザクション・ソースの次の設定は、インポート・プロセスに影響します。

    • 「クレジットの入金処理」オプション: 自動インボイスで支払済トランザクションに対するインポート済クレジット・メモの管理を行う場合は、このオプションを有効にします。

    • 「自動インボイス・オプション」セクション: このセクション内の設定を使用して、インポート・プロセスの詳細を変更します。

    • 「情報のインポート」セクション: このセクション内の設定を使用して、自動インボイスでインポート済データを検証する方法を指定します。

  • 自動インボイス・グループ・ルール: 自動インボイス・グループ・ルールを定義して、トランザクション明細を1つのトランザクションにグループ化するために同一である必要のあるトランザクション属性を指定します。

    自動インボイス・グループ・ルールは、インポート済トランザクション・ソースに割り当てることができます。グループ・ルールをトランザクション・ソースに割り当てない場合、自動インボイスでは、トランザクション・ソース、顧客サイト、顧客プロファイル、システム・オプションの階層に基づいてグループ・ルールが導出されます。

  • 自動インボイス明細ソート・ルール: 自動インボイス明細ソート・ルールを定義して、グループ・ルールによって作成されたトランザクションに属するトランザクション明細を特定の順序で編成します。明細ソート・ルールは、インポート・プロセスで使用される自動インボイス・グループ・ルールに割り当てます。

  • 「ビジネス・ユニット」パラメータ: 「自動インボイスのインポート」プロセスのオプション・パラメータ「ビジネス・ユニット」を使用して、インポート済トランザクションでどのビジネス・ユニットを処理するかを指定します。このパラメータに値を入力しない場合、「自動インボイスのインポート」プロセスによって、自分がアクセスできるすべてのビジネス・ユニットのすべてのトランザクションが処理されます。

インポート済データの処理方法

「自動インボイスのインポート」プロセスは、検証、グループ化および転送の3つのフェーズで構成されます。

検証フェーズでは、自動インボイスによって、インタフェース表内のすべての明細レベル・データと、グループ化の成功に依存しない追加のデータが検証されます。追加のデータ検証には、トランザクション・タイプの検証や、渡された各運送費明細につき運送費勘定が1つのみ存在することの検証などがあります。

グループ化フェーズでは、自動インボイスによって、アクティブな自動インボイス・グループ・ルールおよび自動インボイス明細ソート・ルールの設定に従ってインタフェース表内の検証済の明細がトランザクションにグループ化され、明細をトランザクションにグループ化するのに必要なヘッダー・レベル・データが検証されます。

ヒント: 自動インボイスによって正しくトランザクションがグループ化されない場合は、自動インボイス・グループ・ルールの詳細を、ルールに含まれる必須属性とオプション属性に特に注意しながらレビューしてください。

転送フェーズでは、自動インボイスによって、トランザクション明細から作成されたトランザクションがReceivables表に転送され、転送されたデータが検証されます。

運送費明細および延滞手数料の処理方法

自動インボイスは、インポート済請求書ごとに最大1つの運送費明細、またはトランザクション明細ごとに最大1つの運送費明細が存在する(ただしその両方ではない)ことを確認します。1つの請求書に対して複数のヘッダー運送費明細をインポートした場合、自動インボイスによって、すべての運送費明細が同じ運送費勘定に消し込まれて1つの明細に統合されることが検証されます。統合されたこの運送費明細が、Receivablesの表に渡される、この請求書の唯一の運送費明細です。すべての運送費明細が同じ運送費勘定に消し込まれていない場合、自動インボイスは請求書を拒否します。

運送費の自動会計が標準明細に基づいている場合、ヘッダー・レベル運送費を含む請求書をインポートすることはできません。自動会計で勘定を決定するためには、この場合の運送費明細全部を1つの標準明細と関連付ける必要があります。トランザクションの明細タイプがLINEであり、在庫品目が運送費である場合、自動会計は、収益勘定ではなく運送費勘定の収益スケジューリング・ルールを使用します。

自動インボイスは、延滞手数料明細を含むデビット・メモと、延滞手数料明細を含むデビット・メモに対するクレジット・メモの両方を処理します。LINE_TYPE = CHARGESの場合、自動インボイスは、この明細の税金、運送費または販売実績を計算しません。RA_INTERFACE_DISTRIBUTIONS_ALL内に延滞手数料配分を渡す場合、ACCOUNT_CLASSがCHARGESと等しくなる必要があります。

自動インボイスが延滞手数料明細を渡すためには、RA_INTERFACE_LINES_ALL内の次の列に値を入力しないでください。

  • INVOICING_RULE_ID

  • INVOICING_RULE_NAME

  • ACCOUNTING_RULE_ID

  • ACCOUNTING_RULE_NAME

  • ACCOUNTING_RULE_DURATION

  • RULE_START_DATE

  • UOM_CODE

  • UOM_NAME

  • AMOUNT

デビット・メモの延滞手数料明細を渡す場合、RA_INTERFACE_LINES.QUANTITYは1になっている必要があります。延滞手数料明細を含むデビット・メモに対するクレジット・メモを渡す場合、RA_INTERFACE_LINES.QUANTITYは-1または1になっている必要があります。