17 スプレッドシートを使用したデータ・ロード
この章の内容は次のとおりです。
スプレッドシート・データ・ローダー: 説明
このトピックでは、Oracle HCM Cloudに用意されている様々なスプレッドシート・データ・ローダーについて説明します。スプレッドシート・データ・ローダーのいずれかを使用するには、Oracle ADF Desktop Integration Add-In for Excelをインストールする必要があります。
HCMスプレッドシート・データ・ローダー
HCMスプレッドシート・データ・ローダーは、HCMデータ・ローダーがサポートしているほとんどのオブジェクトをロードするために使用できる汎用のデータ・ローダーです。文書レコード添付や個人イメージなど、ユーザー・キーが提供されないコンポーネントは例外です。オブジェクトは、スプレッドシートからHCMデータ・ローダー・ステージ表にロードされます。HCMスプレッドシート・データ・ローダーは、「データ交換」作業領域で使用できます。
給与バッチ・ローダー
給与バッチ・ローダーは、エレメント、エレメント・エントリ、外部銀行口座、給与定義などいくつかの給与オブジェクトの作成をサポートする汎用のデータ・ローダーです。給与バッチ・ローダーを使用すると、サポートされているオブジェクトをいくつかまとめて更新または削除することもできます。給与バッチ・ローダーは、「データ交換」作業領域、「給与管理」作業領域および「チェックリスト」作業領域で使用できます。
単一オブジェクトのスプレッドシート・ローダー
Oracle Fusion HCMには、特定のオブジェクト・タイプに応じた数多くのスプレッドシート・ローダーが用意されています。
ほとんどの場合、次の処理を行います。
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オブジェクトを管理するページにスプレッドシートを作成します。
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アプリケーション表に直接オブジェクトをロードします。
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スプレッドシートのエラーを修正します。
多くの場合、スプレッドシートでオブジェクトを作成することも更新することもできます。
単一オブジェクトのスプレッドシートは、特定のタイプのオブジェクトを一括して作成している人事担当者や福利厚生担当者などのユーザーにとって最も有用です。このようなタイプのスプレッドシート・ローダーを統合に使用することはあまりありません。
次の表は、このタイプのスプレッドシートを使用して一括して作成できる主要なオブジェクトを示しています。また、スプレッドシートを生成するページまたはタブも示します。
ビジネス・オブジェクト | ページまたはタブ |
---|---|
福利厚生登録 |
「評価およびレポート」作業領域、「登録アップロード」タブ |
福利厚生プラン |
「福利厚生プランの管理」ページ |
福利厚生プログラム |
「福利厚生プログラムの管理」ページ |
コンピテンシ |
「コンテンツ項目の管理」ページ |
部門 |
「部門の管理」ページ |
ジョブ |
「ジョブの管理」ページ |
事業所 |
「事業所の管理」ページ |
パフォーマンス評点 |
「コンテンツ項目の管理」ページ |
郵便番号域およびサービス区域 |
「郵便番号域およびサービス区域の管理」ページ |
規約 |
「規約の管理」ページ |
レポート・グループ |
「レポート・グループの管理」ページ |
株式付与 |
「株式付与の管理」ページ |
変動レート・プロファイル |
「福利厚生レートの管理」ページ |
勤務パターン |
「勤務スケジュールの管理」ページ |
勤務スケジュール割当 |
「勤務スケジュール割当の管理の運用管理」ページ |
勤務スケジュール |
「勤務スケジュールの管理」ページ |
就業者目標 |
「目標の管理」ページ |
福利厚生レートやアサイメントなど一部のオブジェクトの場合、スプレッドシートで一括更新を実行できます。これらのオブジェクトを更新するには、生成したスプレッドシートに既存のオブジェクトをダウンロードし、オブジェクトを編集し、変更をアップロードします。
Excelのデスクトップ統合の設定: 手順
デスクトップ統合Excelワークブックを使用して、アプリケーションにアップロードできるレコードを作成または編集できます。これらのワークブックを使用するには、Excelアドインをインストールする必要があります。
前提条件
Excelアドインをインストールする前に、次の前提条件タスクを実行します。
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My Oracle Support (https://support.oracle.com)の『ADFデスクトップ統合用にサポートされているプラットフォーム』(2242428.1)にリストされているExcelとWindowsのバージョンを持っていることを確認してください。
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Excelアドインを再インストールしようとしていて、かつ現時点でバージョンが11.1.1.7.3 (4.0.0)よりも古い場合には、コンピュータで任意のプログラムをアンインストールする場合と同じ方法で既存のOracle ADF Desktop Integration Add-In for Excelをアンインストールします。
ヒント: バージョンは、プログラムをアンインストールするコントロール・パネルで確認できます。 -
オプションで、Microsoft社のWebサイトから次のものをインストールします。
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Microsoft .NET Framework 4.5.2
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Microsoft Visual Studio 2010 Tools for Office Runtime (VSTO Runtime)
アドイン・インストーラは、これらがすでに存在するかどうかをチェックし、必要に応じてダウンロードしてインストールします。ただし、これらをExcelアドインのインストールの一環としてインストールするときに問題が発生する場合などには、先に手動でインストールすることもできます。
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デスクトップ・クライアントのインストール
Oracle ADF 11g Desktop Integration Add-In for Excelをインストールするには、次のようにします。
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自分のアカウントでコンピュータにサインインしていることを確認します。たとえば、他の第三者が管理者としてサインインできるようにして、自分のコンピュータで誰でもインストール済クライアントを使用できるようにすることはできません。
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アプリケーションの「ナビゲータ」→「ツール」で、クライアント・インストーラを探します。
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任意のプログラムをコンピュータにインストールする場合と同じように、インストーラ(
adfdi-excel-addin-installer.exe
)を実行します。
Excelのデスクトップ統合のトラブルシューティング: 手順
アプリケーションがMicrosoft Excelと統合されているため、使用可能な場合、デスクトップ統合ワークブックでレコードを操作できます。統合に関する問題が発生する場合があります。たとえば、ダウンロードしたワークブックを開くことができない場合や、ワークブックが正しく表示されない場合があります。クライアント・ヘルス・チェック・ツールを使用できます。詳細は、My Oracle Support (https://support.oracle.com)の『インフォメーション・センター: Oracle ADFデスクトップ統合のトラブルシューティング』(2012600.2)を参照してください。
クライアント・ヘルス・チェック・ツールの使用方法
ヘルス・チェック・ツールを使用すると、統合で発生する問題とその解決方法を確認できます。ツールが見つからないか使用できない場合は、ヘルプ・デスクに問い合せてください。
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My Oracle Support (https://support.oracle.com)の『ADFデスクトップ統合クライアントのヘルス・チェック・ツールの使用方法』(2010222.1)から、最新バージョンのヘルス・チェック・ツールをダウンロードしてください。
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コンピュータ上の他のプログラムと同じように
ClientHealthCheck.exe
を実行し、チェック項目ごとに結果をレビューします。 -
問題が発生した項目を選択し、ヘルプ・テキストを読みます。
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問題のいくつかを修正する場合は、「問題の修正」ボタンをクリックします。そうしない場合は、ヘルプ・テキストの指示に従います。
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さらなる支援が必要な場合は、「レポートを別名で保存」ボタンをクリックして、ヘルプ・デスクに提供する情報を準備します。
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レポートをレビューし、機密情報を削除します。
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ヘルプ・デスクに連絡し、レポートを提供します。