16 HCMデータ・ローダーを使用したデータのインポートおよびロード
この章の内容は次のとおりです。
データのインポートおよびロード: 考慮する点
HCMデータ・ローダーは、最初に、一部の検証が実行されるステージ表にデータをインポートします。HCMデータ・ローダーは、次に、ステージ表からアプリケーション表に有効な論理オブジェクトをロードします。インポートとロードの各ステップは、個別にまたは同時に実行できます。このトピックでは、各ステップで発生する処理について説明します。また、インポート・オプションおよびロード・オプションの指定方法についても説明します。
ステージ表へのレコードのインポート
インポート・ステージでは、HCMデータ・ローダーは次の処理を実行します。
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Oracle WebCenter Contentサーバーの.zipファイルからビジネス・オブジェクト・データを抽出して復号化します(ファイルが暗号化されている場合)。
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ビジネス・オブジェクト・ファイル名およびMETADATA定義を検証し、エラーを発生させます。
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データ・ファイルからHCMデータ・ローダー・ステージ表にレコードをインポートします。
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属性データ型に対してデータを検証し、エラーを発生させます。
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関連する有効日ファイル行の論理レコードを作成するためにローカル・キー値別にデータをグループ化します。たとえば、1つのジョブ・オブジェクトに指定されたすべての有効日ファイル行は、ジョブの1つの論理オカレンスにグループ化されます(会計担当ジョブなど)。
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親コンポーネントの参照を解決して、論理オブジェクトを作成します。たとえば、有効等級の論理レコードは、その親のジョブ・オブジェクトに関連付けられます。
アプリケーション表へのオブジェクトのロード
HCMデータ・ローダーは、有効な論理オブジェクトをアプリケーション表に直接ロードしません。かわりに、有効なオブジェクト・データをビジネス・オブジェクト固有のサービスに渡します。たとえば、就業者オブジェクトをロードするために、HCMデータ・ローダーはこれらを就業者サービスに渡します。これらのサービスは、ビジネス・オブジェクトに固有の検証を実行し、エラーを発生させ、有効なオブジェクトをアプリケーション表にロードします。
ファイル処理パラメータの設定
「データのインポートおよびロード」ページでファイルをインポートする場合は、「要求の予定」ページで「ファイル処理」パラメータを設定できます。ここで指定した値により、企業のデフォルト設定が上書きされます。次の表では、「ファイル処理」パラメータがインポートおよびロードを制御する方法について説明しています。
ファイル処理の値 | 説明 |
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インポートおよびロード |
HCMデータ・ローダーは、.zipファイルのコンテンツをステージ表にインポートし、オブジェクト・サービスをコールして有効な論理オブジェクトをアプリケーション表にロードします。 |
インポートのみ |
HCMデータ・ローダーは、.zipファイルのコンテンツをステージ表にインポートしますが、関連するオブジェクト・サービスに有効な論理オブジェクトを渡しません。かわりに、「データのインポートおよびロード」ページで、各ビジネス・オブジェクトの「ロード」処理を選択することによって、そのステップを個別に実行します。 |
オブジェクトをロードする前にデータをロードしてインポート・エラーを修正できるようにする場合は、「インポートのみ」を選択できます。データ・ロードがルーチンの場合は、「インポートおよびロード」オプションがより適しています。
データ・ロードの自動化
HCMデータ・ローダーWebサービスを使用してデータ・ロードを自動化する場合は、「ファイル処理」を「インポートのみ」または「インポートおよびロード」に設定できます。「インポートのみ」を選択した場合は、「データのインポートおよびロード」ページでインポートされたオブジェクトを手動でロードします。
オブジェクト履歴のレビュー
アサイメントなどの一部のオブジェクト・コンポーネントでは、オブジェクト履歴をレビューして、オブジェクトの最終更新者を確認できます。オブジェクトがHCMデータ・ローダーを使用して最後に更新された場合、「最終更新者」値はFUSION_APPS_HCM_ESS_LOADER_APPIDです。変更をアップロードしたユーザーの名前は表示されません。
データのインポートおよびロード: 手順
HCMデータ・ローダーを使用してインポートおよびロードする準備をしているデータのファイルが、ローカルのデスクトップにある場合があります。または、Oracle WebCenter Contentサーバーにすでにロードされている場合があります。このトピックでは、「データのインポートおよびロード」ページで対話形式でデータをインポートおよびロードする手順について説明します。また、データをステージ表に個別にインポートした場合に、アプリケーション表にロードする方法についても説明します。
ローカル・ファイルのインポートおよびロード
次の手順に従います。
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「データ交換」作業領域の「タスク」パネル・タブで、「データのインポートおよびロード」を選択し、「データのインポートおよびロード」ページを開きます。
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「ファイルのインポート」→「ローカル・ファイルのインポート」を選択します。
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「ファイルの選択」ダイアログ・ボックスで、「参照」をクリックし、ファイルを検索して選択します。または、ファイルをローカル・ファイル・ブラウザから「参照」ボタンにドラッグします。
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「送信」をクリックし、Oracle WebCenter Contentサーバーにファイルをアップロードします。ファイルは、HCMデータ・ローダー・インポート・アカウントhcm/dataloader/importに自動的にロードされ、一意のコンテンツIDが割り付けられます。
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「要求の予定」ページで、パラメータ値をレビューし、必要に応じて更新します。これらの値のほとんどは、「HCMデータ・ローダーの構成」ページで企業用に設定されており、変更しないでおくこともできます。次の表に、パラメータを示します。
パラメータ 説明 ファイル名
WebCenter Contentサーバーのファイルの名前。
コンテンツID
WebCenter ContentサーバーのファイルのWebCenterコンテンツID。
ファイル処理
「インポートのみ」オプションは、ビジネス・オブジェクト・データをステージ表にインポートしますが、アプリケーション表にはロードしません。ロード・プロセスは、ユーザー・インタフェースから手動で開始できます。
「インポートおよびロード」オプションは、ステージ表に正常にロードされたすべてのビジネス・オブジェクトをアプリケーション表に自動的にロードします。
ファイル暗号化
ファイルの暗号化タイプ。
インポート・エラーの最大パーセンテージ
オブジェクトのインポート・プロセスが停止する前にビジネス・オブジェクト内で発生する可能性があるエラーのあるファイル行のパーセンテージ。
ロード・エラーの最大パーセンテージ
ロード・プロセスが停止する前にビジネス・オブジェクトに対して発生する可能性があるエラーのあるビジネス・オブジェクト・インスタンスのパーセンテージ。
ソース・ファイルの削除
処理後にWebCenter Contentサーバーからソース・ファイルをパージするかどうかを示します。
インポートの最大コンカレント・スレッド
データ・セットのインポートに使用するコンカレント・プロセス・スレッドの最大数。
ロードの最大コンカレント・スレッド
データ・セットのロードに使用するコンカレント・プロセス・スレッドの最大数。
ロード・グループ・サイズ
各スレッドで一度に処理するオブジェクト数。各グループの処理が完了した場合にのみ、レコード件数が更新されます。
注意: このパラメータは、「ロード・グループ・サイズ計算の使用可能」構成パラメータが「いいえ」に設定されている場合にのみ、「要求の予定」ページに表示されます。それ以外の場合、ロード・グループ・サイズは自動的に計算されます。 -
「送信」をクリックします。プロセスIDを示す確認メッセージが表示されます。
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プロセスIDを書き留め、「OK」をクリックして「確認」ダイアログ・ボックスを閉じます。
Oracle WebCenter Contentサーバーからのファイルのインポート
.zipファイルは、必要に応じてOracle WebCenter Contentサーバーにロードできます。「ナビゲータ」→「ツール」→「ファイル・インポート/エクスポート」を選択し、ファイルをhcm/dataloader/importアカウントにアップロードします。WebCenter Contentサーバーにすでに存在するファイルをインポートおよびロードするには、次の手順に従います。
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「データ交換」作業領域の「タスク」パネル・タブで、「データのインポートおよびロード」を選択し、「データのインポートおよびロード」ページを開きます。
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「データのインポートおよびロード」ページで、「ファイルのインポート」をクリックします。
「WebCenterコンテンツ・ファイル」ダイアログ・ボックスに、未処理のhcm/dataloader/importアカウントのファイルがリストされます。このリストをフィルタして絞り込むことができます。たとえば、ファイル作成日を入力できます。
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「WebCenterコンテンツ・ファイル」ダイアログ・ボックスでファイルを選択し、「送信」をクリックします。
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「要求の予定」ページで、パラメータをレビューし、必要に応じて編集し、「送信」をクリックします。
ロードの開始または再送信
ロード・プロセスは、ビジネス・オブジェクトで直接開始できます。「インポートのみ」モードでデータ・セットを送信した場合に、これを実行する必要がある場合があります。または、失敗したロード・プロセスを再送信する場合があります。次の手順に従います。
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「データのインポートおよびロード」ページのビジネス・オブジェクト表で、ビジネス・オブジェクトを選択して「ロード」をクリックします。
注意: 「ロード」ボタンが有効なのは、「ロード済」ステータスが「準備完了」、「エラー」または「停止」のビジネス・オブジェクトに対してのみです。 -
「要求の予定」ページで、パラメータ値をレビューし、必要に応じて編集し、「送信」をクリックします。
データ検索結果のインポートおよびロード
このトピックでは、「データのインポートおよびロード」ページの検索結果の値について説明します。このページを開くと、過去7日間に実行したインポート・プロセスおよびロード・プロセスの詳細が表示されます。検索値を入力して、検索結果を更新できます。このページを使用して、データ・ロードの進捗をモニターします。
ページを開くには、「データ交換」作業領域の「タスク」パネル・タブで、「データのインポートおよびロード」を選択します。このトピックで説明したすべての値がデフォルトで表示されるわけではありません。「表示」→「列」を選択し、列の表示を管理します。
- データ・セット
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インポートおよびロードするビジネス・オブジェクトを含む圧縮データ・ファイルまたはスプレッドシートの名前。
- ファイル・タイプ
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データ・セットのファイル・タイプ。この値は、「圧縮DATファイル」または「スプレッドシート」のいずれかです。
- 統合タイプ
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ファイルが別のアプリケーションからロードされた場合に関連付けられる統合タイプの識別子。それ以外の場合、この値は空白です。
- コンテンツID
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データ・セットのOracle WebCenter Content識別子。
- 進捗
-
論理オブジェクトのインポート・ステージおよびロード・ステージの要約。次の表では、使用される値について説明しています。
値 説明 インポート済
論理オブジェクトのインポートのステータス。
ロード済
論理オブジェクトのロードのステータス。
メッセージ
インポートまたはロード中に発生したエラーおよび警告。
- インポート済物理行
-
HCMデータ・ローダー・ステージ表にインポートされたレコードの統計。次の表では、使用される値について説明しています。
値 説明 インポート済(%)
インポートされたデータ・セットのレコードのパーセンテージ。
合計
データ・セットのレコードの数。
完了
正常にまたは警告付きでインポートされたレコードの数。
失敗
インポートに失敗したレコードの数。
この列の正数は、失敗に関する詳細情報にリンクします。
- オブジェクト
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アプリケーション表にインポートされたオブジェクトの統計。次の表では、使用される値について説明しています。
値 説明 ロード済(%)
正常にまたは警告付きでロードされたデータ・セットのオブジェクトのパーセンテージ。
合計
データ・セットの論理オブジェクトの数。
待ち状態
ステージ表にインポート済で未ロードの論理オブジェクトの数。
完了
正常にまたは警告付きでロードされた論理オブジェクトの数。
失敗
インポートまたはロードのいずれかで失敗した論理オブジェクトの数。
オブジェクトはインポート・フェーズ中に構成されるため、ロードが開始される前に失敗オブジェクトが表示される場合があります。
訂正済
「エラー管理」ページで手動で訂正された論理オブジェクトの数。
- 作成者
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データ・セットをインポートおよびロードした就業者のユーザー名。
- プロセスID
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インポート・プロセスおよびロード・プロセスのプロセスID。プロセスの詳細は、選択したデータ・セットのページの「詳細」セクションの「プロセス」タブで確認できます。
- 作成日
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データ・セットが作成された日付。
- 最終更新日
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データ・セットが最後に更新された日付。
「データのインポートおよびロード」の検索結果の値
HCMデータ・ローダーを使用したデータのアップロード: 作業例
次の例は、Oracle HCM Cloudにオブジェクトを手動でインポートおよびロードする方法を示しています。この例では、インポートおよびロードは個別に実行されます。
次の表では、このシナリオにおける主な決定事項を要約しています。
考慮する決定事項 | この例の場合 |
---|---|
ロードしているビジネス・オブジェクトは何か。 |
ジョブ。ジョブ・オブジェクトの子コンポーネントはロードされていません。これらのコンポーネントは次のとおりです。
|
テンプレート名は何か。 |
Job.dat |
アップロードしているファイル名は何か。 |
Sales_Jobs.zip |
「ファイル処理」パラメータの値は何か。 |
インポートのみ。ロードのステップは個別に管理することにしました。 |
タスクの要約
ジョブ・データのアップロード手順は次のとおりです。
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ジョブ・テンプレートの生成
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ジョブ・テンプレートへのデータの入力
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ステージ表へのジョブのインポート
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アプリケーション表へのジョブのロード
ジョブ・テンプレートの生成
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「データ交換」作業領域の「タスク」パネル・タブで、「データ・ロードの開始」を選択します。
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「データ・ロードの開始」ページで、「検索結果」セクションのジョブ・オブジェクトの行を選択します。
ヒント: 行を検索するには、「検索」セクションの「ビジネス・オブジェクト」フィールドに「ジョブ」を入力し、「検索」をクリックします。 -
表のツールバーの「テンプレートの生成」をクリックします。
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「スケジュール」ページで、「送信」をクリックします。
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「OK」をクリックして確認メッセージを閉じます。
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表のツールバーの「リフレッシュ」をクリックすると、ジョブ行の「ファイル」列に「ファイルのダウンロード」アイコンが表示されます。
アイコンが表示されない場合は、リフレッシュを繰り返してください。
ヒント: アイコンがすでにある場合は、既存のテンプレートをダウンロードできます。「最終生成」列に、テンプレートの生成日が表示されます。 -
「ファイルのダウンロード」アイコンをクリックします。
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Job.datテンプレートをローカルに保存します。
ジョブ・テンプレートへのデータの入力
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Job.datテンプレートを開きます。
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次のように、テンプレート・ファイルを編集します。
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不要な子コンポーネント(ジョブ難易度、ジョブその他情報、ジョブ国別仕様その他情報およびジョブ有効等級)のMETADATA行を削除します。
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ジョブのMETADATA行を編集して、不要な属性を削除します。
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必要に応じて属性の順序を変更します。
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構成済テンプレートにジョブ・データを入力します。次に例を示します。
METADATA|Job|SourceSystemOwner|SourceSystemId|EffectiveStartDate|SetCode|JobCode|Name|ActiveStatus|FullPartTime|RegularTemporary|JobFamilyId(SourceSystemId)|JobFunctionCode|ManagerLevel MERGE|Job|VISION|SALES_CONS|2000/01/01|COMMON|SALES_CONS|Sales Consultant|A|FULL_TIME|R|CONSULT||9 MERGE|Job|VISION|SALES_MGR|2000/01/01|COMMON|SALES_MGR|Sales Manager|A|FULL_TIME|R|MANAGEMENT|MANAG|6 MERGE|Job|VISION|SALES_DIR|2000/01/01|COMMON|SALES_DIR|Sales Director|A|FULL_TIME|R|MANAGEMENT|MANAG|1 MERGE|Job|VISION|MRKT_CONS|2000/01/01|COMMON|MRKT_CONS|Marketing Consultant|A|FULL_TIME|R|CONSULT||9 MERGE|Job|VISION|MRKT_MGR|2000/01/01|COMMON|MRKT_MGR|Marketing Manager|A|FULL_TIME|R|MANAGEMENT|MANAG|6 MERGE|Job|VISION|MRKT_DIR|2000/01/01|COMMON|MRKT_DIR|Marketing Director|A|FULL_TIME|R|MANAGEMENT|MANAG|1
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テンプレート・ファイルを保存して閉じます。
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テンプレート・ファイルを圧縮します。圧縮ファイルにSales_Jobs.zipという名前を付けて、ローカルに保存します。
ステージ表へのデータのインポート
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「データ交換」作業領域の「タスク」パネル・タブで、「データのインポートおよびロード」を選択します。
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「データのインポートおよびロード」ページで、「ファイルのインポート」→「ローカル・ファイルのインポート」を選択します。
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「ファイルの選択」ダイアログ・ボックスで、「参照」をクリックします。
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Sales_Jobs.zipファイルを選択します。
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「送信」をクリックします。
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「要求の予定」ページの「ファイル処理」フィールドで、「インポートのみ」を選択します。
-
「送信」をクリックします。
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「OK」をクリックして確認メッセージを閉じます。
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「データのインポートおよびロード」ページで、「検索結果」表の「リフレッシュ」をクリックします。
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アップロードしたデータ・セットSales_Jobs.zipのステータスをレビューします。
「インポート済」列に「成功」が表示され、「インポート済(%)」列に100が表示された場合は、データをアプリケーション表にロードする準備ができています。
アプリケーション表へのデータのロード
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「インポートおよびロード」ページの「検索結果」表で、データ・セットSales_Jobs.zipを選択します。
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「データのインポートおよびロード」ページの「詳細」表で、ジョブ・オブジェクト行を選択して「ロード」をクリックします。
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「要求の予定」ダイアログ・ボックスで、「送信」をクリックします。
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「OK」をクリックして確認メッセージを閉じます。
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「詳細」表のツールバーの「リフレッシュ」をクリックし、ロードのステータスを確認します。
「ロード済」列に「成功」が表示され、「ロード済(%)」列に100が表示された場合は、ジョブ・データがアプリケーション表に正常にロードされました。
エラーのレビューおよび修正: 手順
データ・ロードのインポート・ステージおよびロード・ステージで発生したエラーは、「データのインポートおよびロード」ページに自動的にレポートされます。このトピックでは、レポートされたエラーをレビューおよび修正する方法について説明します。
物理行エラーのレビュー
「インポート済物理行」の「失敗」列に、インポートに失敗したレコード数が表示されます。「失敗」列に正数が表示された場合は、次の手順に従ってエラーをレビューします。
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「失敗」列の数字をクリックし、「ファイル明細エラー」ページを開きます。このページは、「メッセージ」ページの「メッセージ数」列から開くこともできます。「データのインポートおよびロード」ページの「メッセージ」列でメッセージを選択すると、「メッセージ」ページが開きます。
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「ファイル明細エラー」ページの「ファイル構造」セクションで、フォルダを展開し、インポート・エラーがあるファイル明細を表示します。
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ページの「ファイル構造」セクションで、エラーがある明細を選択すると、次のようになります。
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ページの「メッセージ」セクションに、関連するエラー・メッセージが表示されます。
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ページの「詳細」セクションの「ファイル明細」タブに、物理行のコンテンツが表示されます。
この情報を使用すると、インポート・エラーの修正方法を決定できます。
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物理行エラーの例は次のとおりです。
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命令または弁別子が認識されません。
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データ行の値の数が、METADATA行で定義された数と一致しません。
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コンポーネントの一意の参照が指定されていませんでした。
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ファイルまたはOracle HCM Cloudに子コンポーネントの親が見つかりませんでした。
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必要な属性がありません。
修正したデータを再度インポートおよびロードし、修正したデータ・ファイルを新しい圧縮データ・ファイルに追加する必要があります。既存のファイルを再度処理することはできません。
オブジェクト・エラーのレビュー
「オブジェクト」の「失敗」列に、ロードに失敗したオブジェクト数が表示されます。「失敗」列に正数が表示された場合は、次の手順に従ってエラーをレビューします。
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「失敗」列の数字をクリックし、「オブジェクト・エラー」ページを開きます。このページは、「メッセージ」ページの「メッセージ数」列から開くこともできます。「データのインポートおよびロード」ページの「メッセージ」列でメッセージを選択すると、「メッセージ」ページが開きます。
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「オブジェクト・エラー」ページの「データ構造」セクションで、フォルダを展開し、エラーがあるオブジェクトを表示します。エラーがあるオブジェクトを選択すると、「オブジェクト・エラー」ページの「詳細」セクションに次が表示されます。
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「属性」タブに、これらの属性に指定したオブジェクト属性および値が表示されます。
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「ソース・システム参照」タブに、ファイルのMETADATA行およびデータ行に指定したソース・システム参照が表示されます。ソース・システム参照を使用すると、データ・ソースを簡単に識別できます。
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「ファイル明細」タブに、物理行のコンテンツが表示されます。
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「オブジェクト・エラー」ページの「メッセージ」セクションに、選択したオブジェクトのエラー・メッセージが表示されます。この情報を使用すると、エラーの修正方法を決定できます。
エラーのあるオブジェクトの修正
ソース・データのオブジェクト・エラーを修正する場合は、修正したデータを再度インポートおよびロードする必要があります。修正したデータ・ファイルを新しい圧縮データ・ファイルに追加する必要があります。既存のファイルを再度処理することはできません。または、「オブジェクト・エラー」ページで、エラーのあるオブジェクトの個々の属性値を訂正できます。次の手順に従います。
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「オブジェクト・エラー」ページの「データ構造」セクションで、修正するレコードを選択します。
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「詳細」セクションの「属性」タブで、「編集」をクリックします。
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修正する各属性の「現行値」列に値を入力します。修正した属性値をファイルに指定した値にリセットするには、属性を選択して「リセット」をクリックします。
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変更を保存します。
「データのインポートおよびロード」ページで、修正したオブジェクトのロード・プロセスを再送信できます。修正したオブジェクトの数は、「データのインポートおよびロード」ページの表の「訂正済」列でも確認できます。「訂正済」列の数字をクリックすると、「オブジェクト・エラー」ページが開き、関連する修正が表示されます。修正したレコードおよび属性は、「更新済」アイコンで識別されます。
HCMデータ・ローダー処理の停止: 手順
データ・セットまたは個々のビジネス・オブジェクトの処理は停止できます。このトピックでは、処理の停止方法について説明します。
データ・セットの処理の停止
次の手順に従います。
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「データのインポートおよびロード」ページの「検索結果」セクションで、停止するデータ・セットを選択します。
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「リフレッシュ」をクリックしてステータスを更新し、データ・セットが処理中であることを確認します。
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「停止」をクリックします。
ヒント: インポートまたはロードが進行中の場合にのみ、「停止」ボタンがアクティブになります。 -
「警告」ダイアログ・ボックスで、「はい」をクリックして停止要求を確定します。
停止されたインポート・プロセスまたはロード・プロセスのステータスが、「停止」に更新されます。大規模なデータ・セットの場合は、処理を完全に停止するのに数分かかる場合があります。HCMデータ・ローダーは、インポート処理およびロード処理を効率的に行うために、停止要求を周期的にチェックします。
ビジネス・オブジェクトの処理の停止
次の手順に従います。
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「データのインポートおよびロード」ページの「詳細」セクションで、処理を停止するビジネス・オブジェクトを選択します。
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「リフレッシュ」をクリックしてステータスを更新し、ビジネス・オブジェクトが処理中であることを確認します。
-
「停止」をクリックします。
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「警告」ダイアログ・ボックスで、「はい」をクリックして停止要求を確定します。
停止されたインポート・プロセスまたはロード・プロセスのステータスが、「停止」に更新されます。
停止したプロセスの再起動
ビジネス・オブジェクトの停止されたインポート・プロセスは再起動できません。ただし、ビジネス・オブジェクトの停止されたロード・プロセスは再起動できます。「データのインポートおよびロード」ページの「詳細」セクションで、停止されたビジネス・オブジェクトを選択し、「ロード」をクリックします。ビジネス・オブジェクトおよび関連付けられたデータ・セット・ロード・プロセスの両方のステータスが、「進行中」に変わります。
データ・ロードの自動化: 概要
HCMデータ・ローダー・プロセスを自動化して、Oracle HCM Cloudにデータをロードし、ステータスおよびエラー情報を抽出できます。このトピックでは、自動化プロセスについて説明します。
自動化できるプロセスは次のとおりです。
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Oracle WebCenter Contentサーバーへの.zipファイルの提供
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HCMデータ・ローダーを開始してWebCenter Contentサーバーのファイルを処理
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「HCMデータ・ローダー・データ・セット要約」抽出の開始およびその出力の取得
詳細は、My Oracle Support (https://support.oracle.com)の『HCMデータ・ローダーの自動化』(1664133.1)を参照してください。
Oracle WebCenter Contentへのファイルの自動提供
WebCenter Contentサーバーへの.zipファイルの提供を自動化するには、次を使用できます。
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WebCenter Content文書転送ユーティリティ。コンテンツのインポートおよびエクスポート機能を提供する、機能豊富なJavaライブラリです
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WebCenter Content汎用SOAP Webサービス。これにより、ファイル・アップロードなどの様々な操作をサポートするSOAP Webサービス・インタフェース(GenericSoapPort)が公開されます
HCMデータ・ローダーの自動開始
HCMデータ・ローダーを自動的に開始し、HCMデータ・ローダー統合サービスを使用して、Oracle WebCenter Contentサーバーの複数のファイルを処理できます。このWebサービスでは、次の表に示す2つのメソッドを提供しています。
メソッド | 説明 |
---|---|
importAndLoadData |
データ・ファイルの処理を開始します |
getDataSetStatus |
データ・ファイルの現在のステータスを返します |
Webサービスを実行する方法は複数あります。たとえば、生成されたプロキシ・クラスを使用できます。
「HCMデータ・ローダー・データ・セット要約」抽出の自動開始
HCM抽出は、レポートおよびアウトバウンド統合のためのツールです。HCM抽出を統合済プロセスの一部として使用する場合は、自動化フローから自動的に開始できます。給与フロー・エンジンは、この目的に使用する汎用処理エンジンです。
事前定義済の「HCMデータ・ローダー・データ・セット要約」抽出のコピーを保存する場合は、タイプ「抽出」の給与フローも作成します。この給与フローは、FlowActionsServiceを使用して開始でき、これを使用して抽出を自動化および監視します。抽出出力をダウンロードするには、payrollProcessingActionService.fetchExtractOutputメソッドを使用します。この抽出がBIテンプレートに関連付けられている場合は、給与フローにより、BIレポートが生成され、BIサーバーに書き込まれます。
HCMデータ・ローダーを使用したデータのインポートおよびロードに関するFAQ
HCMデータ・ローダー・データ・セットとは何ですか。
Oracle HCM Cloudにロードするために一緒に指定されたデータのセット。データ・セットのソースは、区切られたビジネス・オブジェクト固有のデータ・ファイルを含む圧縮データ・ファイルまたはHCMスプレッドシート・データ・ローダー・スプレッドシートです。
HCMデータ・ローダーを使用してデータをアップロードした場合、インポート・ステージではどうなりますか。
アプリケーションにより、圧縮データ・ファイルの個々のファイル行がHCMデータ・ローダー・ステージ表にインポートされます。論理ビジネス・オブジェクトを作成するために関連するファイル行がグループ化され、一部の予備検証が行われます。このステージでレポートされたエラーは、オブジェクトに固有のエラーです。オブジェクトの他のオブジェクトへの依存性は評価されません。
HCMデータ・ローダーを使用してデータをアップロードした場合、ロード・ステージではどうなりますか。
アプリケーションにより、外部オブジェクト参照が検証され、ビジネス・オブジェクト固有の検証ルールが適用されます。オブジェクトがすべての検証に合格すると、Oracle HCM Cloudアプリケーション表にロードされます。オブジェクトのいずれかのコンポーネントが検証に失敗すると、論理オブジェクト全体のロードが失敗します。オブジェクト・ステータスは、「データのインポートおよびロード」ページで監視できます。このステージでレポートされたエラーは、オブジェクト自体または他のオブジェクトへのその依存性に関連している可能性があります。
データ・セットまたはビジネス・オブジェクトでエラーのあるデータを表示するには、どうすればよいですか。
「データのインポートおよびロード」ページの関連する「失敗」列の数字をクリックします。または、「メッセージ」ページの「メッセージ数」列の数字をクリックします。これらの列のゼロより大きい数字はアクティブ・リンクになります。表示される「エラー管理」ページの内容は、どのような方法でページにナビゲートしたかによって異なります。インポート済物理行の「失敗」列からナビゲートすると、エラーのあるファイル行をレビューできます。オブジェクトの「失敗」列からナビゲートすると、エラーのあるオブジェクトをレビューできます。
HCMデータ・ローダーによって特定されたエラーを修正するには、どうすればよいですか。
ソース・データのステージ表へのインポート中に特定されたエラーを修正する必要があります。修正したデータを新しい圧縮データ・ファイルに再度アップロードします。既存のファイルを再度処理することはできません。
ソース・データのアプリケーション表へのロード中に特定されたエラーを修正し、修正したデータを再度アップロードすることもできます。または、「オブジェクト・エラー」ページで、個々のエラーを修正することもできます。この場合は、「データのインポートおよびロード」ページで、修正したオブジェクトのロード・プロセスを再送信します。