1ワークフォース配置の計画

この章の内容は次のとおりです。

ワークフォース配置のプラン: 概要

「ワークフォース配置のプラン」プロセスを使用して、ワークフォース・ストラクチャをレビューし、時間とともに変化する組織に従って初期設定を変更します。たとえば、状況に応じて、新しい部門の追加、ジョブの作成、または等級レートの改訂を行う必要があります。このアクティビティのタスクを使用して、次のものをレビュー、改訂および作成できます。

  • 部門

  • ディビジョン

  • 障害者組織

  • 組織ツリー

  • 部門ツリー

  • 事業所

  • ジョブ

  • ポジション

  • 等級

  • 等級レート

  • 等級ラダー

このアクティビティを使用して、給与法定ユニット、雇用主および税レポート・ユニットを改訂することもできます。ただし、これらを作成するには、「設定および保守」作業領域の「法的エンティティの管理」タスクにアクセスして、最初に法的エンティティを作成する必要があります。

部門、ディビジョンおよび他の組織の管理

Oracle Fusion Applicationsは、企業を法律上および管理上の目的にあわせてモデル化できるように設計されています。Oracle Fusion Applicationsの実装に関する判断は、次の要素の影響を受けます。

  • 業種

  • ビジネス・ユニットの自律要件

  • ビジネスおよび会計のポリシー

  • ビジネス・ユニットによって実行されるビジネス機能、およびオプションとして、シェアード・サービス・センターで集中管理されるビジネス機能

  • 施設の所在地

すべての企業には3つの基本体系があり、これらの体系は企業の運営を説明し、レポートの基準を提供します。

  • 法的

  • 管理

  • 機能

Oracle Fusionでは、これらの体系は勘定体系および組織階層を使用して実装されます。多数の代替階層を実装してレポートに使用できます。多くの場合、ビジネスを次の要素に編成する主要体系を1つ保持します。

  • ディビジョン

  • ビジネス・ユニット

  • 部門

これらの体系を戦略目標に沿って配置します。

この図は、企業ディビジョンを表すBusiness Axis、会社を表すLegal Axis、およびビジネス機能を表すFunctional Axisを含むグリッドを示しています。

この図は、法的エンティティのグループを示しています。

法的体系

この図は、様々なビジネス上および機能上の組織を運営している、一般的な法的エンティティのグループを示しています。購入、販売、所有および雇用する資格は、法制度で許可されることによって与えられます。企業の特徴は次のとおりです。

  • その所有者や経営者とは異なる、別個の法的エンティティです。

  • 株主(個人または別の企業)によって所有されます。

個人事業、パートナシップ、政府機関など、法的エンティティには多くの種類があります。

法的に認められたエンティティは、登録している管轄区域内での資産の所有と取引、および個人の雇用を実施できます。これらの権限が付与されている場合、法的エンティティには、次のことを実施する責任も割り当てられます。

  • 法定レポートおよび外部レポートを介した、公に対する自らに関する説明。

  • 国別仕様および規制への準拠。

  • 所得税およびトランザクション税金の支払。

  • 税務当局の代理としての付加価値税(VAT)徴収の処理。

多くの大企業では、子会社を法人化することによって、リスクを切り離して、税金を最適化します。法令遵守の推進、運営の分離、税金の最適化、契約関係の履行およびリスクの切離しのために、法的エンティティを作成します。企業は、法的エンティティを使用して、その企業が運営している各国の法律の範囲内で自社のアイデンティティを確立します。

この図は、次のことを示しています。

  • 個々のカードは、登録された一連の会社を表します。

  • 公開持株会社InFusion Americaを含め、各会社はビジネスを行う国で登録されている必要があります。

  • 各会社は、管理レポートのために作成された様々なディビジョンで構成されています。これらは、各カードの垂直方向の列で示されています。

たとえば、1つのグループで、米国(US)ではビジネスごとに別々の会社を保持し、英国(UK)ではすべてのビジネスを英国の法的エンティティで表すことができます。

ディビジョンは、1つのビジネスを一部または全部のカードに表示できるように、カードをまたがってリンクされます。たとえば、大気質モニタリング・システムのビジネスを米国、英国およびフランスの会社が運営できます。ビジネス・ディビジョンのリストはBusiness Axisにあります。

各会社のカードはまた、営業チーム、財務チームなどの機能グループごとに、水平方向に区分けされています。この機能リストは、Functional Axisと呼ばれます。図全体からわかるように、1つのグループ環境において、少なくとも会社、ビジネス、ディビジョンおよび機能ごとに情報を追跡できます。Oracle Fusion Applicationsでは、法的エンティティを使用して法的体系を実装します。

管理体系

複数のビジネスを正常に管理するには、それらを戦略目標ごとに区分けして、その結果を測定する必要があります。ビジネスの組織階層は、法的体系に関連していますが、企業の法的体系に直接反映させる必要はありません。管理体系には、ディビジョン、サブディビジョン、事業分野、戦略的ビジネス・ユニット、収益およびコスト・センターを含めることができます。図では、管理体系はBusiness Axisに表されています。Oracle Fusion Applicationsでの管理体系は、ディビジョンとビジネス・ユニットを使用して実装され、勘定体系に反映されています。

機能体系

個人およびそのコンピテンシを中心に構造化された機能組織は、法的組織およびビジネス組織にまたがっています。たとえば、営業、製造およびサービスの各チームは機能組織です。この機能体系は、この図ではFunctional Axisで表されています。機能組織の業績および費用は、損益計算書に直接反映します。組織は、収益、販売原価、さらに研究開発費、販売および一般管理費などの機能上の費用を管理およびレポートする必要があります。Oracle Fusion Applicationsでの機能体系は、部門および組織(販売組織、マーケティング組織、プロジェクト組織、原価組織、在庫組織など)を使用して実装されています。

この例は、1つのプライマリ産業について主に米国と英国で運営しているグローバルな会社に基づいて、企業を設定する方法を示しています。

シナリオ

InFusion Corporationは、ハイテク産業の多国籍企業であり、その製品ラインには、家庭およびビジネス向けの大気質モニタリング・システムを構築および保守するためのすべてのコンポーネントが含まれています。その主要な事業所は米国と英国ですが、それより小規模な直販店がフランス、サウジアラビアおよびアラブ首長国連邦(UAE)にあります。

企業詳細

米国では、InFusionは400人の従業員を雇用し、会社の収益は1億2千万ドルです。米国以外では、InFusionは200人の従業員を雇用し、その収益は6千万ドルです。

分析

InFusionには3つのディビジョンが必要です。

  • 米国ディビジョンは、米国の事業所をカバーします。

  • 欧州ディビジョンは、英国およびフランスをカバーします。

  • サウジアラビアおよびUAEは、中東ディビジョンによってカバーされます。

InFusionは、米国、英国、フランス、サウジアラビアおよびUAEに関して、その国で就業者を雇用して給与を支払うために、法人事業主、給与法定ユニット、税金レポート・ユニットおよび国別仕様データ・グループを含む法的エンティティを必要とします。

InFusionは、販売、マーケティングなどのビジネス・エリアごとに、企業全体で複数の部門を必要とし、それらの部門のコストを追跡してレポートするために、複数のコスト・センターを必要とします。

InFusionには、各国内のビジネス・ユニットを担当する統括マネージャがいます。これらのビジネス・ユニットは、参照データを共有できます。一部の参照データは、複数のビジネス・ユニットがサブスクライブできる参照データ・セット内で定義できます。ビジネス・ユニットは、財務目的でも必要です。財務トランザクションは常に、ビジネス・ユニット内で処理されます。

結果として作成される企業構成

この分析によると、InFusionは、複数のディビジョン、元帳、法人事業主、給与法定ユニット、税金レポート・ユニット、国別仕様データ・グループ、部門、コスト・センターおよびビジネス・ユニットを備えた企業を必要とします。

次の図は、InFusion Corporationの分析から得られた企業構成を示しています。

この図は、3つのディビジョン、税金レポート・ユニット、
法的エンティティ、国別仕様データ・グループ、ビジネス・ユニット、
コスト・センターおよび営業部門が含まれるInFusionの企業構成を示しています。

企業は、共通の制御と管理を共有する法的エンティティの集合です。

定義された企業

Oracle Fusion Applicationsを実装するときは、アプリケーションで作成済の企業のコンテキスト内で処理を実行します。これは、事前定義済の企業、またはシステム管理者がアプリケーションで作成した企業のいずれかです。企業組織によって、当該企業の名前および本社の所在地が取得されます。Oracle Fusion Applicationsでは、企業として分類される組織は、HCM共通組織モデル内の他の組織を定義する前に定義されます。他の組織はすべて、企業に属するものとして定義されます。

複数のビジネスを管理するには、戦略目標ごとに区分けして、結果を測定する必要があります。

目標達成に対する職責は、管理体系に沿って委任できます。ビジネスの組織階層は、法的体系に関連していますが、企業の法的体系を直接反映していません。管理エンティティおよび管理体系には次のものを含めることができます:

  • ディビジョンおよびサブディビジョン

  • 取扱商品

  • その他の戦略的ビジネス・ユニット

  • それ自体の収益およびコスト・センター

これらの組織は、勘定体系に表されているかぎり、多くの代替階層に含めることができ、レポート作成にも使用できます。

ディビジョン

ディビジョンとは、企業内のビジネス志向のサブディビジョンのことで、製品およびサービスを提供するために、または異なる市場に対応するために、各ディビジョンが別々に編成されます。ディビジョンは、1つ以上の国で運営することが可能で、多数の会社、またはビジネス・ユニットにより表された様々な会社の一部になります。

ディビジョンは、利益センターまたは利益センターとコスト・センターをグループにしたもので、利益を含むビジネス目標の達成について、ディビジョン・マネージャが責任を負います。ディビジョンは、会社の既存製品ラインの分担について、または独立したビジネスについて責任を負うことがあります。ディビジョンのマネージャは、ディビジョンの資産および負債の追跡を必要とする投資収益率目標を持つこともあります。ディビジョン・マネージャは通常、企業役員にレポートします。

定義により、ディビジョンを勘定体系に表すことができます。会社は、製品ライン、ブランドまたは地理をディビジョンとして使用できます。これらの選択は、企業の最も重要な編成原則を表します。

歴史的に、ディビジョンは、セグメント値の階層においてノードとして実装されました。たとえば、Oracle E-Business Suiteには貸借一致セグメントが1つのみあり、多くの場合、ディビジョンと法的エンティティを組み合せて1つのセグメントにします。このセグメントでは、それぞれの値がディビジョンと法的エンティティの両方を表します。

Oracle Fusion Human Capital Management (HCM)でのディビジョンの使用

HCMでは、一般組織階層を使用して管理組織階層を定義するためにディビジョンが使用されます。この階層は、組織ベースのセキュリティ・プロファイルを作成するために使用できます。

企業体系を設計する際に考慮する必要のある2つの重要なコンポーネントは、コスト・センターと部門です。

コスト・センターは、原価を収集してレポートする組織の最小セグメントを表します。部門は、そのマネージャとは独立して存在する1つ以上の運営上の目的または職責を持つ組織で、1人以上の就業者が割り当てられます。

コスト・センター

コスト・センターは、勘定科目によって表される費用の性質ではなく、費用の行き先または機能を表します。たとえば、販売コスト・センターは、費用が販売部門に向かうことを示します。

コスト・センターは通常、1つの法的エンティティに添付されます。勘定体系構造内でコスト・センターを識別するには、次の2つの方法のいずれかを使用します。

  • 各コスト・センターに対して値セット内のコスト・センター値を割り当てます。たとえば、PL04とG3J1のコスト・センター値を、米国とインドの製造チームに割り当てます。これらの一意のコスト・センター値により、コスト・センターが異なる元帳にある場合でも、階層(ツリー)内のコスト・センターの集計が容易になります。ただし、このアプローチでは、追加のコスト・センター値を定義する必要があります。

  • 標準化されたコスト・センター値を貸借一致セグメント値に割り当て、セグメント値の組合せを作成して、コスト・センターを表します。たとえば、コスト・センターPL04を001および013の貸借一致セグメント値に割り当て、米国とインドの製造チームを表します。これによって、コスト・センターのレポート値として、001-PL04および013-PL04が作成されます。PL04というコスト・センター値には一貫した意味があります。この方法により、定義が必要なコスト・センター値が少なくなります。ただし、1つの法的エンティティの結果のレポートにコスト・センター値のみが使用される、ツリーを使用したコスト・センター階層を作成できなくなります。1つの法的エンティティについてレポートするには、コスト・センター値と組み合せて貸借一致セグメント値を指定する必要があります。

部門

部門は、そのマネージャとは独立して存在する1つ以上の運営上の目的または職責を持つ組織です。たとえば、マネージャは変わることはありますが、目的は変わりません。部門には、1人以上の就業者が割り当てられます。

一般的に部門のマネージャは、次について責任を負います。

  • 予算内での原価管理

  • 部門で使用する資産の追跡

  • 従業員、その割当ておよび報酬の管理

販売部門のマネージャは、収益目標の達成についても責任を負うことがあります。

部門の財務パフォーマンスは、通常、1つ以上のコスト・センターを介して追跡されます。Oracle Fusion Applicationsでは、部門は部門組織として定義および分類されます。Oracle Fusion Human Capital Management (HCM)では、部門に就業者が割り当てられ、部門レベルで従業員数が追跡されます。

コスト・センターの詳細度およびそのコスト・センターの部門に対する関係は、実装ごとに異なります。コスト・センターと部門の構成は、関連がない場合も、同一である場合も、1つの部門の原価を追跡する多数のコスト・センターで構成される場合もあります。

障害者組織を設定して、障害を持つ就業者を登録する外部組織を指定します。障害者組織は、「ワークフォース・ストラクチャ」作業領域で管理します。障害者組織では、個人が障害によりどの程度影響を受けているかを評定することもあります。

障害者組織:

  • 情報を提供し、障害を持つ人々を支援します。英国王立盲人協会は、障害者組織の一例です。

  • 個人が障害によりどの程度影響を受けているかを評定することもあります。

障害者組織と個人レコード

障害を持つ就業者の個人レコードを作成する場合、就業者を登録する障害者組織を選択し、登録日と失効日を指定し、障害に関連するその他の摘要情報または国別仕様情報を入力します。

障害者組織をTCAパーティとして作成するには、「設定および保守」作業領域の「第三者の管理」タスクを使用して、障害者組織のパーティ使用コードを選択します。

組織分類では、組織が部門、ディビジョン、法的エンティティのいずれであっても、その組織の目的を定義します。一部の企業では、組織分類に重複が生じます。つまり、同じ組織に複数の分類を割り当てることができます。たとえば、企業内の1つの組織は、プロジェクト組織でもあり、部門でもある可能性があります。組織の分類は、経営目標、法体系、業種、企業文化、および成長の規模とタイプに応じて変化します。Oracle Fusionでは、企業体系を反映した1つ以上の分類を使用して組織を作成できます。

1つの分類を使用した組織の定義

企業体系を反映し、拡張に対する柔軟性を提供するために、企業内の各組織を1つの分類を使用して別々の組織として定義します。別々の組織を設定する利点は、組織をさらに追加して企業を簡単に拡張できることです。たとえば、企業が別の会社を買収し、個人を雇用する国においてその会社に異なる事業がある場合、ディビジョン、法的エンティティおよび追加の部門を作成できます。新しい法的エンティティを、その会社の給与税および社会保険のための雇用主および給与法定ユニットとして分類します。

複数の分類を使用した組織の定義

組織に複数の目的がある場合は、複数の分類を使用してその組織を定義します。たとえば、販売アプリケーション内の組織を、営業担当を雇用する部門として使用し、その組織を部門および営業組織として分類します。または、複数の国で企業を運営し、個人を雇用する場合は、法的エンティティの管理タスクを使用して各国の法的エンティティを作成します。次に、部門の管理タスクを使用して、法的エンティティを部門として分類します。

法的エンティティは、法律によって指定された権利および責任を持つ認識済パーティです。

法的エンティティには、次の権利および責任があります。

  • 資産を所有する

  • 取引を行う

  • 債務を返済する

  • 規制当局、税務当局および所有者に対して、関連法に定めのある規則に従って自らについて説明する

これらの権利および責任は、司法システムによって強制される場合があります。資産、負債、費用および収益を記録し、トランザクション税金を支払ったり、会社間取引を実行する対象となる登録済の会社、または法的に認められたその他のエンティティそれぞれに対して、法的エンティティを定義します。

法的エンティティは、次に示す理由から、企業の要素について責任を負います。

  • 地域におけるコンプライアンスの推進

  • 企業の税債務の最小化

  • 買収または企業の部分的な処分に対する備え

  • ビジネスのある領域を別の領域のリスクから切り分け。たとえば、企業が資産を創出し、その資産をリースするとします。この場合、財産を創出するビジネスを別個の法的エンティティとして運営し、リース・ビジネスへのリスクを制限できます。

法的エンティティのロール

Oracle Fusion Applicationsで企業体系を構成する際、いかなるトランザクションの契約当事者も必ず法的エンティティとなります。個々の法的エンティティは次のことを実行します。

  • 企業の資産の所有

  • 売上の記録、その売上に対する税金の支払

  • 仕入の実行、および費用の負担

  • その他のトランザクションの実行

法的エンティティは、登録先の管轄区域の規制に準拠する必要があります。欧州では現在、会社が1つの加盟国に登録すると、すべての加盟国でビジネスを行うことが許可されており、米国では、会社が1つの州に登録すると、すべての州でビジネスを行うことが許可されています。地域のレポート要件をサポートするために、法的レポート・ユニットが作成および登録されます。

法的エンティティの運営の開示については、様々な管轄区域の要件に基づいて、明示的かつ定期的に発行する必要があります。年次またはそれより間隔の短い特定の会計レポートは、法定レポートまたは外部レポートとして参照されます。これらのレポートは、指定された国内当局および規制当局に届け出る必要があります。たとえば米国(US)では、公営のエンティティ(企業)は、公共団体に対して法定レポート要件を強制する証券取引委員会(SEC)に対して、四半期および年次のレポート、およびその他の定期的なレポートを届け出る必要があります。

個々のエンティティのうち株式非公開のもの、または公営企業が所有するものは、単独で届け出る必要はありません。諸外国では、個々のエンティティは、それ自体の名前で、また、公営のグループ・レベルにおいて届け出る必要があります。開示要件は多岐にわたります。たとえば、地域のエンティティがその地域の規制に準拠するために現地通貨建てで届け出る必要がある一方で、その企業のレポート要件では異なる通貨建てとなっている場合もあります。

法的エンティティは、企業の管理フレームワークの全部または一部を表すことができます。たとえば、英国やドイツなどの大きな国で運営している場合、その国の各ディビジョンを別個の法的エンティティとして組み入れることができます。それより小さい国(オーストリアなど)では、1つの法的エンティティを使用して、ディビジョン間のビジネス操作のすべてをホストできます。

Oracle Fusion Applicationsでは、法的エンティティのモデル化がサポートされます。他の法的エンティティとの間で売買を行う場合、自社の顧客およびサプライヤ登録で、これらの他の法的エンティティを定義します。これらの登録は、Oracle Fusion Trading Community Architectureの一部です。

法的エンティティが互いに取引を行う場合は、それらを法的エンティティとして、また、自社の顧客およびサプライヤ登録内の顧客とサプライヤとして表します。法的エンティティの関係を使用して、どの取引が会社間で行われ、会社間会計が必要であるかを判断します。法的エンティティは、法人事業主として識別できるため、人材管理(HCM)アプリケーションで使用できます。

法的エンティティを作成する際に考慮する必要がある決定事項がいくつかあります。

  • トランザクションにおける法的エンティティの使用の重要性

  • 法的エンティティおよび法的エンティティのビジネス・ユニットに対する関係

  • 法的エンティティおよび法的エンティティのディビジョンに対する関係

  • 法的エンティティおよび法的エンティティの元帳に対する関係

  • 法的エンティティおよび法的エンティティの貸借一致セグメントに対する関係

  • 法的エンティティおよび法的エンティティの連結ルールに対する関係

  • 法的エンティティおよび法的エンティティの会社間トランザクションに対する関係

  • 法的エンティティおよび法的エンティティの就業者割当ておよび法人事業主に対する関係

  • 法的エンティティおよび給与レポート

  • 法的レポート・ユニット

トランザクションにおける法的エンティティの使用の重要性

企業の全資産は、個々の法的エンティティにより所有されます。Oracle Fusion Financialsでは、ユーザーが価値または義務の移動を表すトランザクションに対して法的エンティティを入力できます。

たとえば、販売オーダーにより、同意した日に商品を届けるためのオーダーを手配する義務が法的エンティティに生じます。また、これにより、その商品の受取りと支払を行う義務が購入者に生じます。ほとんどの国の契約法には、次の両方に関して損害を請求できる法規があります。

  • 実際の損失(被害者が契約の締結がなかった場合と同様の状態に置かれること)。

  • いわゆる交渉機会の損失(つまり、トランザクションで得られた可能性のある利益)。

別の例として、原材料費の上昇を計上するために倉庫の在庫を再評価した場合、再評価および再評価累計額は、法的エンティティの勘定科目に反映させる必要があります。Oracle Fusion Applicationsでは、在庫組織の在庫は、1つのビジネス・ユニットで管理され、1つの法的エンティティに属します。

法的エンティティおよび法的エンティティのビジネス・ユニットに対する関係

ビジネス・ユニットは、多くの法的エンティティにかわってトランザクションを処理できます。多くの場合、ビジネス・ユニットは1つの法的エンティティの一部です。ほとんどの場合、法的エンティティはトランザクションで明示されます。たとえば、買掛/未払金請求書には、明示的な法的エンティティ・フィールドがあります。買掛/未払金部門は、1つ以上のビジネス・ユニットにかわって、サプライヤの請求書を処理できます。

場合によっては、法的エンティティは、トランザクションを処理しているビジネス・ユニットから推測されます。たとえば、ビジネス・ユニットACM UKには、デフォルトの法的エンティティInFusion UK Ltd.があります。購買オーダーがACM UKに入ると、法的エンティティInFusion UK Ltd.は、サプライヤに対する法的義務を負います。Oracle Fusion Procurement、Oracle Fusion Project Portfolio ManagementおよびOracle Fusion Supply Chainアプリケーションは、ビジネス・ユニットからの法的エンティティ情報の導出に依存します。

法的エンティティおよび法的エンティティのディビジョンに対する関係

ディビジョンは、管理職責の領域であり、法的エンティティの集合に対応しています。必要な場合、法的エンティティごとに、または他の法的エンティティの組合せ部分ごとに、ディビジョンに関する結果を集計できます。ディビジョンごとの集計およびレポートを容易にするために、勘定体系内のコスト・センターまたは法的エンティティのセグメントに対する有効日の階層を定義します。ディビジョンと法的エンティティは、独立した概念です。

法的エンティティおよび法的エンティティの元帳に対する関係

主要な職責の1つに、法的エンティティの財務諸表を届け出ることがあります。Oracle Fusion General Ledger Accounting Configuration Managerを使用して、法的エンティティを特定の元帳にマッピングします。元帳内では、オプションで法的エンティティを1つ以上の貸借一致セグメント値にマッピングできます。

法的エンティティおよび法的エンティティの貸借一致セグメントに対する関係

Oracle Fusion General Ledgerでは、貸借一致セグメントが3つまでサポートされます。ベスト・プラクティスとして、1つのセグメントで法的エンティティを表して、規制機関、税務当局および投資者に対して自社の運営を説明するための要件を軽くすることをお薦めします。自社の運営について説明するということは、法的エンティティごとに、貸借一致している貸借対照試算表を作成する必要があることを意味します。1つの元帳で多くの法的エンティティを計上する場合は、次のことを行う必要があります。

  1. 元帳内の法的エンティティを識別します。

  2. 会社間トランザクションを介して法的エンティティの境界をまたぐトランザクションを貸借一致させます。

  3. どの貸借一致セグメントが各法的エンティティに対応するか判断し、それらの貸借一致セグメントをOracle Fusion General Ledger Accounting Configuration Managerで割り当てます。元帳で貸借一致セグメント値を1つでも割り当てると、すべての貸借一致セグメント値を割り当てる必要があります。この推奨ベスト・プラクティスにより、法的エンティティ別の資産、負債および収益のレポートが容易になります。

法的エンティティは、少なくとも1つの貸借一致セグメント値で表します。さらに詳細なレポートが必要な場合は、2つまたは3つの貸借一致セグメント値で表すことができます。たとえば、欧州の複数の管轄区域で法的エンティティが運営している場合は、貸借一致セグメント値を定義し、それらを法定レポート・ユニットにマッピングできます。1つの法的エンティティは、複数の貸借一致セグメント値で表すことができます。複数の法的エンティティを表すために、1つの貸借一致セグメント値を使用することはありません。

Oracle Fusion General Ledgerには、3つの貸借一致セグメントがあります。各ディビジョンまたはビジネス・ユニットに対する貸借対照表レベルでの管理レポートを使用可能にするために、別々の貸借一致セグメントを使用して、ディビジョンまたは戦略的ビジネス・ユニットを表すことができます。このソリューションを使用して、ビジネス・ユニットおよびディビジョンのマネージャに対して、資産活用または投資収益率を追跡し、その責任を負えるだけの権限を付与します。複数の貸借一致セグメントを使用すると、実装時に法的エンティティの一部の処分が進行中で、そのエンティティの資産および負債を切り分ける必要があることがわかっている場合にも役立ちます。

複数の貸借一致セグメントの実装では、ディビジョンまたはビジネス・ユニットごとに貸借一致していないすべての仕訳について、貸借一致明細を生成する必要があります。元帳の使用を開始した後で、複数の貸借一致セグメントに変更を加えることはできません。これは、新しい複数の貸借一致セグメントにより履歴データが貸借一致しないためです。履歴データの書き換えはこの時点で行う必要があります。

企業が定期的に別会社のビジネスを設立するか、マネージャが資産活用の責任を負う場合、そのビジネスを貸借一致セグメント値で識別します。別々の元帳で各法的エンティティを計上するよう決定した場合は、法的エンティティを貸借一致セグメント値で識別する必要はありません。

貸借一致セグメントにまたがるトランザクションは必ずしも法的エンティティの境界をまたぐものではありませんが、法的エンティティの境界をまたぐトランザクションはすべて、貸借一致セグメントをまたぎます。買収を行う場合、または企業の一部を処分する準備を進めている場合、企業のその部分について、それが単独の法的エンティティではなくても、それ自体の貸借一致セグメント内で計上できます。同一の元帳を共有する法的エンティティを貸借一致セグメントにマッピングしない場合、会社間機能を使用してそれらを区別することはできず、それらの個々の資本を追跡することもできません。

法的エンティティおよび法的エンティティの連結ルールに対する関係

Oracle Fusion Applicationsでは、法的エンティティを貸借一致セグメントにマッピングしてから、貸借一致セグメントを使用して連結ルールを定義できます。法的エンティティの定義と、連結におけるそれらのロールとの間の関係を作成します。

法的エンティティおよび法的エンティティの会社間トランザクションに対する関係

Oracle Fusionの会社間機能を使用して、貸借一致セグメント間の会社間仕訳を自動作成します。会社間処理では、企業の法的エンティティのグループ内で法的所有権が更新されます。請求書または仕訳は、必要に応じて作成されます。企業での取引ペアの数を制限するには、会社間組織を設定し、それらを認可された法的エンティティに割り当てます。処理オプションおよび会社間勘定を定義して、会社間トランザクションを作成する際に使用し、連結消去仕訳を支援します。これらの勘定科目は、会社間組織に割り当てられた法的エンティティに基づいて、会社間トランザクションで導出され、自動的に入力されます。

会社内取引(この取引では、法的所有権は変更されませんが、その他の組織職責は変更されます)もサポートされます。たとえば、部門レベルの会社間組織を作成することにより、法的エンティティ内の部門間で移動する資産および負債を追跡できます。

ヒント: Oracle Fusion Supply Chainアプリケーションでは、ビジネス・ユニットを使用して会社間関係がモデル化され、そこから法的エンティティが推測されます。
法的エンティティおよび法的エンティティの就業者割当ておよび法人事業主に対する関係

Oracle Fusion Legal Entity Configuratorでは、個人を雇用する法的エンティティは法人事業主と呼ばれます。Oracle Fusion HCMの就業者の割当てでは、法人事業主を入力する必要があります。

法的エンティティおよび給与レポート

法的エンティティは、給与税および社会保険(給与に対する社会保障など)の支払を行うために必要です。Oracle Fusion Applicationsでは、給与法定ユニットを登録して、法的エンティティの給与税および社会保険の支払およびレポートを行うことができます。法人事業主は、国レベルのみでなく、地域レベルでも、給与税の支払が必要になる場合があります。この義務を果たすには、地域当局の管轄区域内にある就業地として、法的エンティティを設定します。特定の法的レポートの義務がある企業の一部を表す法的レポート・ユニットを設定します。ビジネスを行う場所を管轄区域内に設定した結果として法的エンティティが税金を支払う必要がある場合、これらの法的レポート・ユニットを税金レポート・ユニットとしてマークすることもできます。

法的エンティティを設定する場合、それらを雇用主および給与法定ユニットとして識別すると、Oracle Fusion Human Capital Management (HCM)で使用できます。組織の構成方法に応じて、給与法定ユニットおよび雇用主でもあるただ1つの法的エンティティを設定することも、複数の法的エンティティ、給与法定ユニットおよび雇用主を設定することもできます。

雇用主と給与法定ユニット

給与法定ユニットによって雇用主をグループ化し、法定傷病給付金などの法定計算をより上位レベルで実行することができます。雇用主は、給与法定ユニットでもあるケースがあります。ただし、組織で、1つの給与法定ユニットが複数の雇用主を持つこともあります。1つの雇用主は、ただ1つの給与法定ユニットに属することができます。

給与法定ユニットと税レポート・ユニット

給与法定ユニットと税レポート・ユニットには、給与法定ユニットを親とする親子関係があります。

税レポート・ユニットと雇用主

税レポート・ユニットは、給与法定ユニットを通じて間接的に雇用主と関連付けられます。1つ以上の税レポート・ユニットを1つの雇用主で使用したり、1つの税レポート・ユニットを1つ以上の雇用主で使用することができます。たとえば、1つの税レポート・ユニットが1つの給与法定ユニットにリンクされているとします。また、2つの雇用主がこの給与法定ユニットに関連付けられているとします。この例の場合、2つの雇用主が、1つの税レポート・ユニットに関連付けられています。

「法的レポート・ユニットHCM情報の管理」タスクを使用して、既存の法的レポート・ユニットを税レポート・ユニットとして指定します。(給与法定ユニットではない)雇用主に属している新しい法的レポート・ユニットを作成する場合、親給与法定ユニットを選択した上で、「法的レポート・ユニットHCM情報の管理」タスクを実行し、それを税レポート・ユニットとして指定して雇用主を選択します。

国別仕様データ・グループは、給与および関連のデータを区分化する手段です。企業が運営されている国ごとに、少なくとも1つの国別仕様データ・グループが必要です。各国別仕様データ・グループは、1つ以上の給与法定ユニットに関連付けられます。各給与法定ユニットは、1つの国別仕様データ・グループにのみ属することができます。

要素などの給与関連情報は、国別仕様データ・グループ別に編成されています。それぞれの国別仕様データ・グループは:

  • 給与が処理される国別仕様を示します。

  • 国別仕様コード、通貨、およびそれ自体の減価配賦キー・フレックスフィールド体系に関連付けられます。

  • 同一の設定を共有し、その地域法への準拠を維持できる境界となります。

  • 同じ国内であれば多くの管轄区域にまたがることがあります。

  • 給与法定ユニットとしての役割を果たす多くの法定エンティティを含むこともあります。

次の各例は、国別仕様データ・グループ(LDG)が含まれる人材管理(HCM)組織の異なるモデルを示しています。LDGは組織分類ではありませんが、それらを給与法定ユニットに関連付けることによって給与データを分割する方法を示すために、この例に含まれています。

単純な構成

この例は、税レポート・ユニットを含まない単純な構成を示しています。

次の点に注意してください。

  • 雇用主と給与法定ユニットは同じであり、同じ境界を共有しています。

  • レポートは、単一のレベルでのみ実行できます。サウジアラビアやアラブ首長国連邦(UAE)などの国では、このタイプのモデルが使用されることがあります(これらの国では、法的エンティティ・レベルでレポートするため)。

この図は、企業に給与法定ユニットと雇用主の両方に相当するただ1つの法的エンティティが含まれる単純な構成を示しています。

給与法定ユニットおよび雇用主でもある
1つの法的エンティティを含む企業を示した図。法的エンティティは、1つの国別仕様データ・グループに関連付けられます。

複数の雇用主および税レポート・ユニット

この例は、より複雑な構成を示しています。この企業では、InFusion USという1つの法的エンティティを給与法定ユニットとして定義し、雇用主でもある2つの個別の法的エンティティを設定します。このモデルは、単一の給与法定ユニットに関連付けられた複数の雇用主を示しています。税レポート・ユニットは、給与法定ユニットを通じて常に特定の雇用主(複数可)と関連付けられます。

これにより、給与法定レポート境界は人事管理(HR)とは異なることや、次のいずれかによって個別にバランスを分類できることがわかります。

  • 給与法定ユニット

  • 雇用主

  • 税レポート・ユニット

この構成は、税金申告要件に基づきます(一部の税金関連の支払およびレポートは、事業主より上位のレベルに関連付けられるため)。このモデルを使用する可能性のある国の例は、アメリカです。

この図は、1つの給与法定ユニットと複数の雇用主および税レポート・ユニットが含まれる企業を示しています。

1つの給与法定ユニット、複数の雇用主および
複数の税レポート・ユニットを含む企業の例を
示した図。複数の雇用主が単一の給与法定ユニットに
関連付けられています。

1つの給与法定ユニットと2つの税レポート・ユニット

このモデルでは、雇用主と給与法定ユニットは区別されません。税レポート・ユニットは、法的エンティティの子として定義します。

この企業では、法的エンティティは、給与計算およびレポートの集計の最上位レベルです。法定レポート境界は、給与とHR管理の両方で同じです。このモデルを使用する可能性のある国の例は、フランスです。

この図は、1つの法的エンティティが含まれる組織の例を示してします。この法的エンティティは、雇用主と給与法定ユニットの両方に相当し、2つの税レポート・ユニットが設定されています。

給与法定ユニットと雇用主の両方に相当し、
2つの税レポート・ユニットが設定された1つの法的エンティティを
含む組織の例を示した図。

1つの給与法定ユニットと複数の税レポート・ユニット

このモデルでは、企業に1つの法的エンティティがあります。雇用主と税レポート・ユニットは、給与法定ユニット内で相互に独立しています(法律上の関係がないため)。したがって、両方のエンティティで別個にレポートを実行できます。

このモデルを使用する場合:

  • 通常、雇用主内で税レポート・ユニットのバランスをレポートすることはありません

  • 必要に応じて組織の一方または両方でバランスを分類します

このモデルを使用する可能性のある国の例は、インドです。

この図は、給与法定ユニットおよび雇用主である1つの法的エンティティを含む企業を示しています。税レポート・ユニットは雇用主から独立しています。

雇用主と給与法定ユニットの両方に相当し、
雇用主から独立した複数の税レポート・ユニットが
設定された1つの法的エンティティを含む企業の例を
示した図。

複数の給与法定ユニットと複数の税レポート・ユニット

このモデルでは、企業に2つの法的エンティティがあります。雇用主と税レポート・ユニットは、給与法定ユニット内で相互に独立しています(法律上の関係がないため)。したがって、両方のエンティティで別個にレポートを実行できます。

このモデルを使用する場合:

  • 通常、雇用主内で税レポート・ユニットのバランスをレポートすることはありません

  • 必要に応じて組織の一方または両方でバランスを分類します

このモデルを使用する可能性のある国の例は、イギリス(UK)です。

この図は、2つの法的エンティティが含まれる企業を示しています(雇用主と税レポート・ユニットは相互に独立しています)。

複数の給与法定ユニット、および複数の税レポート・ユニットを
含む企業の例を示した図。企業には2つの法的エンティティが含まれ、雇用主と
税レポート・ユニットは相互に独立しています。

Oracle Fusion HCMツリー: 説明

Oracle Fusionツリーは、組織の構造などの階層データのグラフィカル表現です。ツリーは、「ワークフォース・ストラクチャ」作業領域で管理します。

Oracle Fusion Human Capital Management (HCM)には、部門、組織、ポジションおよび地理ツリーの事前定義されたツリー構造があります。

次の点に注意してください。

  • 事前定義されたHCMツリー構造は変更できません。

  • 地理ツリーを除き、一つのHCMツリー・タイプに複数のツリーを作成することができ、各ツリーに複数のバージョンを作成できます。

ただし、すべてのHCMツリー・タイプについて、同時にアクティブにできるのは、各ツリーの1バージョンのみです。

部門ツリー

組織内の部門の階層表現を構築するために、事前定義された部門ツリーのツリー構造を使用して複数の部門ツリーを作成し、各ツリーに複数のバージョンを作成できます。組織セキュリティ・プロファイルで部門ツリーを使用して、データを保護できます。

次の点に注意してください。

  • ツリーの最初のノードは部門であり、子ノードもすべて部門です。

  • 部門ツリーに設定できる最初のノードは、1つのみです。

  • 同じツリー・バージョンでノードとして部門を複数回追加することはできません。

組織ツリー

Oracle Fusion Enterprise Structures Configuratorを使用して企業体系を設定すると、次のようなデフォルトの組織ツリーを自動的に作成できます。

  • 最終持ち株会社(第1ノード)

  • ディビジョンおよび国の持株会社を第2レベル

  • 法人事業主を第3レベル

組織ツリーを変更したり、追加の組織ツリーを作成することが可能です。企業体系コンフィギュレータを使用しない場合、事前定義された組織ツリー構造に基づいて組織ツリーを作成できます。組織ツリーでは、最初のノードと子ノードにはどのタイプの組織でも選択できますが、最初のノードは1つのみ設定できます。

組織ツリーを使用してHCMデータを保護し、組織セキュリティ・プロファイルで組織を識別できます。

ポジション・ツリー

ポジション・ツリーの事前定義されたツリー構造を使用して、複数のポジション・ツリーを作成し、各ツリーの複数のバージョンを作成して、ポジション間にレポート関係を確立できます。ポジション・ツリーに設定できる最初のノードは、1つのみです。

ポジション・ツリーは次の目的で使用できます。

  • 予算計画および組織計画のためのポジション階層のレビュー。

  • ポジション・セキュリティ・プロファイルでポジション階層を識別することで、ポジションに対するアクセスを保護します。たとえば、指定した最初のポジションの下にポジション階層のすべてのポジションを含むポジション・セキュリティ・プロファイルを作成できます。また、個人セキュリティ・プロファイルにポジション・セキュリティ・プロファイルを含め、個人レコードに対するアクセスを保護できます。この場合、個人セキュリティ・プロファイルには、ポジション・セキュリティ・プロファイル内のポジションを占める個人の個人レコードが含まれます。

次の図は、ポジション・ツリーを使用して確立できるポジション階層を示しています。

会社内のポジションの階層を
示した図。ポジション階層では、部長が副社長にレポートし、
監査役と副社長が会社の社長とCEOに
レポートします。

地理ツリー

事前定義された地理ツリー構造を使用して、企業が経営されている国を表すバージョンを作成します。国ごとに、州や市などの下位レベル・ノードを定義できます。たとえば、イギリス - イングランド - ロンドンなどです。複数のバージョンを作成することもできますが、階層内に作成できる地理ツリーは、1つのみです。地理ツリーに設定できる最初のノードは、1つのみです。

地理ツリーを使用して、カレンダ・イベントを適用する事業所を指定します。

次の点に注意してください。

  • イベントを企業全体に適用する場合、それをツリーの最初のノードに添付できます。たとえば、「グローバル」です。

  • イベントを企業の特定の国にのみ適用する場合、それを該当する特定の国のノードに添付できます。たとえば、「イギリス」です。

  • イベントを1つの国の特定の州または市にのみ適用する場合、それを州または市レベルのノードに添付できます。たとえば、「イングランド」、「ロンドン」です。

この図は、地理ツリーを使用して確立できる地理的階層を示しています。

地理的場所の階層を
示した図。地理ツリーの階層は、国、州および市の順に
構成されます。たとえば、「米国」の下に「カリフォルニア」州があり、
「カリフォルニア」州の下に「サンマテオ」市が
あります。同様に、「イギリス」の下に「イングランド」、「ロンドン」、
「インド」の下に「アンドラプラデシュ」、「ハイデラーバード」があります。

部門、ディビジョンおよび他の組織の管理に関するFAQ

税レポート・ユニットを使用して、税金および社会保険をレポートする目的で就業者をグループ化します。税レポート・ユニットは、Oracle Fusion Applicationsの法的レポート・ユニットのOracle Fusion Human Capital Management (HCM)バージョンです。

税レポート・ユニットを作成するには、Oracle Fusion Legal Entity Configuratorを使用して、給与法定ユニットとして法的エンティティを定義します。給与法定ユニットとして法的エンティティを指定すると、アプリケーションによって、その法的エンティティに関連付けられている法的レポート・ユニットが税レポート・ユニットとしてOracle Fusion HCMに転送されます。その後、「法的レポート・ユニットHCM情報の管理」タスクを使用して、税レポート・ユニットにアクセスできます。

法的エンティティを給与法定ユニットとしてではなく、雇用主として識別する場合、親給与法定ユニットを入力する必要があります。結果の法的レポート・ユニットは、税レポート・ユニットとしてOracle Fusion HCMに転送されますが、雇用主として指定した法的エンティティではなく、入力した親給与法定ユニットの子として転送されます。

給与法定ユニットは、給与税および社会保険の支払など、就業者への支払の責任を負う法的エンティティです。給与法定ユニットは、企業体系に応じて、1つ以上の法的エンティティのかわりに給与税や社会保険を支払い、そのレポートを行うことができます。たとえば、傘下に複数の会社を含む多国籍企業の場合、個人を雇用して給与を支払う国ごとに、給与法定ユニットを登録します。オプションで、連結給与法定ユニットを登録し、同じ国の内部の複数の雇用主を横断して就業者への支払とレポートを行うことができます。国別仕様データ・グループを給与法定ユニットに関連付けて、就業者の正しい給与情報を提供します。

雇用主は、就業者を雇用する法的エンティティです。Oracle Fusion Legal Entity Configuratorで法的エンティティを雇用主として定義します。

雇用主は雇用関係レベルで取得され、その関係内のすべての割当は、自動的にその雇用主に関連を持ちます。就業者アサイメントの雇用主情報は、レポート目的でも使用されます。

報告組織は、税金および社会保険レポート以外の法定レポートに使用される組織です。報告組織には、雇用主との親子関係があります(雇用主が親組織です)。雇用主は、複数の報告組織の親になることができます。報告組織は、「設定および保守」作業領域の「法的レポート・ユニットHCM情報の管理」タスクを使用して作成します。

フランスなどの一部の国では、報告組織を税レポート・ユニットにもすることができます。

いいえ、できません。ただし、組織が不要になった場合は使用不可にすることができます。たとえば、企業がダウンサイズする場合、組織のステータスを非アクティブに設定できます。組織のステータスを変更すると、その組織は使用不可になり、選択することができなくなります。

組織マネージャ情報を使用してレポート名を入力すると、レポートで組織を識別するのに役立ちます。組織階層は、法定レポート、法的レポートおよび管理レポートで使用します。

事業所の管理

事業所は、部門、ジョブなど、ワークフォース構造の住所を識別します。ワークフォース構造作業領域の事業所の管理タスクを使用して、事業所を作成して管理します。

また、事業所を作成して、職業紹介所、税務当局、福利厚生業者など、保守する外部組織の住所を入力できます。

作成した事業所は、別個の構造として存在し、レポートの生成、および様々なタイプの報酬および福利厚生を受ける資格が就業者にあるかどうかを決定するルールに使用できます。事業所に関する情報は1回のみ入力します。以降、その他のワークフォース構造を設定する際は、リストから事業所を選択します。

事業所セット

事業所を作成する際は、事業所をセットに関連付ける必要があります。セットのビジネス・ユニットへのアクセス権を持つユーザーのみ、事業所セットと、部門やジョブを含む、その他の関連するワークフォース構造のセットにアクセスできます。

次の点に注意してください。

  • 事業所を共通セットに関連付けて、企業のユーザーが各自のビジネス・ユニットに関係なく事業所にアクセスできるようにすることもできます。

  • ユーザーが事業所を検索すると、そのユーザーがアクセス権を持っている事業所と、共通セット内の事業所が表示されます。

次の図に、事業所セットによってユーザーのアクセスがどのように制限されるかを示します。

セットを使用した事業所へのアクセスの制御方法を示す図。事業所が共通セットに関連付けられている場合、その事業所のすべてのユーザーは共通セット内のすべての事業所にアクセスできます。

スプレッドシートを使用した事業所のアップロード

企業の事業所のリストがすでに定義されている場合は、それらをスプレッドシートからアップロードできます。

このオプションを使用する手順:

  • スプレッドシート・テンプレートをダウンロードします。

  • 事業所の情報をスプレッドシートに追加します。

  • 企業構成に直接アップロードします。

改訂に応じて、スプレッドシートは何回でもアップロードできます。

事業所の管理に関するFAQ

承認された事業所のみを検索できます。また、Oracle Fusion Trading Community Modelで事業所を作成した場合、Oracle Fusion Global Human Resourcesからその事業所にアクセスすることはできません。Oracle Fusion HCMで使用するには、「事業所の管理」ページで事業所を再作成する必要があります。

Oracle Fusion Global Human Resourcesから「事業所の管理」ページに移動します。「ワークフォース・ストラクチャ」作業領域の「事業所の管理」タスクを使用します。

「事業所の作成」または「事業所の編集」ページで表示されるには、在庫組織が今日の日付において有効であり、選択した事業所セット内に存在する必要があります。

事業所は、Oracle Fusion Inventory Managementのその在庫組織の購買文書で選択できるようになります。在庫組織を選択しない場合、事業所は、すべての在庫組織の購買文書で使用できるようになります。

地理的ノードのために作成したカレンダ・イベントの事業所に対する適用が開始され、その事業所の就業者アサイメントの勤務可能性が影響を受ける可能性があります。事業所は、「ワークフォース・ストラクチャ」作業領域の「事業所の管理」タスクを使用して管理します。

「事業所」ページで選択可能な地理的階層ノードは、事前定義された地理的階層から表示されます。

入力した有効日以降、事業所を他のワークフォース・ストラクチャ、アサイメントまたはアプリケーションに関連付けることができなくなります。事業所がすでに使用中の場合、現在使用しているコンポーネントは継続して使用できます。

労働協約の定義

労働協約は、「ワークフォース・ストラクチャ」または「設定および保守」作業領域の「労働協約の管理」タスクを使用して管理します。

労働協約

労働協約の詳細は国に固有であるため、国値は労働協約には必須です。交渉団体、雇用主および組合の値はその国に応じて入力できます。たとえば、交渉団体と雇用主なしで、または雇用主のみで労働協約を作成できます。「国」フィールドで値を選択すると、「交渉団体」、「雇用主」および「組合」フィールドの値は、選択した国に一致するようにフィルタされます。オプションで、労働協約を労働組合に関連付けて、労働協約に文書を添付できます。

労働協約を締結する当事者(従業員組織と事業主組織など)の詳細を提供できます。従業員組織には、従業員を代表する労働組合または交渉団体を指定できますが、事業主組織は、会社の経営者によって代表されます。

労働協約には有効日があります。したがって、労働協約の変更を一定期間にわたって追跡できます。労働協約を非アクティブ化することもできます。使用可能な付加フレックスフィールドや拡張可能フレックスフィールドを使用して、国別仕様または顧客に固有の追加属性を構成できます。

妥当性日付によって、労働協約が有効な期間が決定されます。有効期限日を指定すると、労働協約はその日以降は無効になり、従業員にリンクできなくなります。

注意: 労働協約がアサイメントにリンクされている場合、「IDコード」、「国」、「交渉団体」、「組合」および「雇用主」フィールドは編集できません。また、労働協約は削除できません。

アサイメントには、一部の雇用主が必要とする契約詳細を含めることができます。契約詳細は、情報目的専用であり、処理に対する影響はありません。「契約更新」処理を使用して、アサイメントに含まれている契約の期間を延長できます。この処理を選択できるのは、アサイメントを更新して、契約の現在の予定終了日より後の有効日を入力した場合のみです。更新期間を指定するか、契約の現在の予定終了日を更新できます。契約詳細で、契約の延長の履歴を参照できます。

労働協約の交渉団体、国および雇用主がアサイメントと一致している場合、労働協約をアサイメントにリンクできます。労働協約を雇用主または交渉団体に関連付けないで作成した場合、その労働協約は、同じ国内の任意のアサイメントにリンクできます。

国および雇用主が就業者アサイメントと一致している場合は、そのアサイメントに組合、交渉団体または労働協約を関連付けることができます。

組合、交渉団体および労働協約の値は相互に依存しています。これらの値は、次の表に示されている条件に基づいてフィルタされます。

属性 フィルタ条件

組合

「組合」フィールドの値は、次の条件を満たす組合を表示するようにフィルタされます。

  • 国が就業者アサイメントの雇用主の国と一致します。

  • 開始日の時点でアクティブです。

交渉団体

組合の値を選択した場合、「交渉団体」フィールドの値は、次の条件を満たす交渉団体を表示するようにフィルタされます。

  • 該当する組合に関連付けられています。

  • 開始日の時点でアクティブです。

組合の値を選択しなかった場合、「交渉団体」フィールドの値は、次の条件を満たす交渉団体を表示するようにフィルタされます。

  • 開始日の時点でアクティブです。

  • 国タグが就業者アサイメントの雇用主の国と一致するか、国タグがありません。

労働協約

注意: 労働協約の値リストには、就業者アサイメントの雇用主の国と一致するアクティブな労働協約のみが表示されます。

組合の値を選択せず、交渉団体の値を選択した場合、「労働協約」フィールドの値は、次の条件を満たす労働協約を表示するようにフィルタされます。

  • アクティブであり、組合と交渉団体のいずれの値にも関連付けられていません。

  • アクティブであり、選択した交渉団体と一致するが、組合には関連付けられていません。

交渉団体の値を選択せず、組合の値を選択した場合、「労働協約」フィールドの値は、次の条件を満たす労働協約を表示するようにフィルタされます。

  • アクティブであり、組合と交渉団体のいずれの値にも関連付けられていません。

  • アクティブであり、選択した組合と一致するが、交渉団体には関連付けられていません。

組合と交渉団体のいずれの値も選択しなかった場合、「労働協約」フィールドの値は、開始日の時点でアクティブなすべての労働協約を表示するようにフィルタされます。

組合と交渉団体の両方の値を選択した場合、「労働協約」フィールドの値は、次の条件を満たす労働協約を表示するようにフィルタされます。

  • アクティブであり、組合と交渉団体のいずれの値にも関連付けられていません。

  • アクティブであり、選択した組合と交渉団体の両方と一致します。

労働協約の定義に関するFAQ

経営者(会社の代表)と労働組合(従業員の代表)の間で共同で締結される特別なタイプの商業協定です。労働協約は、職場における従業員、従業員の義務、および事業主の義務を諸条件によって規制します。

交渉団体とは何ですか。

団体交渉を目的とする1つの認可組合または団体によって代表される従業員の特定のグループです。

昇格・昇進ページおよび異動ページのデフォルト設定では、労働協約に関する読取り専用リージョンは非表示になります。このリージョンを表示するには、ページ・コンポーザを使用してそのようにページを構成する必要があります。

ジョブとポジションの管理

ジョブとポジションは、タスクとそれらのタスクを実行する個人の区別を可能にするロールを表します。

次の点に注意してください。

  • ジョブまたはポジションを使用する手段は、それぞれをどのように使用するかに応じて異なります。

  • ポジションは、ジョブを実行する個人とは無関係に、明確に定義されたスペースを提供します。

  • ジョブは、個人によって定義されたスペースです。

  • ジョブは共通セットでグローバルに定義できますが、ポジションは1つのビジネス・ユニット内で定義します。

  • ポジションのジョブおよび部門は、いつでも更新できます。たとえば、誰かを新しいロールに採用し、そのポジションを別の部門に転送する場合などです。

実装中の最も早い段階で行う決定の1つは、ジョブを使用するか、それともジョブとポジションの組合せを使用するかということです。この決定の決定要因は次のとおりです。

  • 企業のプライマリ産業

  • 個人の管理方法

企業のプライマリ産業

次の表に、プライマリ産業およびワークフォースの設定方法に関する情報を示します。

プライマリ産業 ワークフォース設定

鉱業

ポジション

公益事業

ポジション

製造業

ポジション

小売業

ポジション

輸送、倉庫業

ポジション

教育サービス業

ポジション

公共交通業

ポジション

農業、林業、漁業および狩猟

ジョブ

建設業

ジョブ

卸売業

ジョブ

情報産業

ジョブ

金融および保険業

ジョブ

専門、科学および技術サービス

ジョブ

会社および企業の経営

ジョブ

管理およびサポート・サービス、廃棄物管理および浄化サービス

ジョブ

芸術、娯楽およびレジャー

ジョブ

宿泊および外食

ジョブ

その他のサービス(行政を除く)

ジョブ

個人の管理

産業の従業員離職の管理方法について、次のシナリオを考慮します。

  • シナリオ1: 同じロールに再雇用することにより、従業員を入れ替える。

  • シナリオ2: ヘッドカウントを入れ替えるが、マネージャは別のジョブでヘッドカウントを使用する。

  • シナリオ3: 従業員を同じポジションに再雇用するが、マネージャは別のポストへの予算の再割当を要求する。

次の表に、これらの3つのシナリオで産業がジョブ、ポジションのどちらを使用すべきかについての提案を示します。

業種 シナリオ1 シナリオ2 シナリオ 3

プロジェクト(会社の内外の専門家のチームがプロジェクト・マネージャに直属するプロジェクトベース形式の組織をサポートする産業。)

ポジション

ジョブ

ジョブ

管理対象(作業および報酬全般が適正に編成および整理されている高度に構造化された産業。)

ポジション

ポジション

ポジション

製造業

ポジション

ジョブ

ポジション

小売業

ポジション

ジョブ

ポジション

教育業

ポジション

ジョブ

ポジション

その他

ポジション

ジョブ

ジョブ

ジョブは、通常、柔軟性と組織変更が主な特徴であるサービス産業によってポジションなしで使用されます。

ソフトウェア産業

たとえば、XYZ社には、開発者、品質保証およびテクニカル・ライター部門の責任管理者がいます。

  • 最近、3人の開発者が退職しました。

  • 責任管理者は、ヘッドカウントを他の領域に移動することを決定します。

  • 3人すべてを開発に採用する代わりに、各部門(品質保証およびテクニカル・ライティング)で1人ずつ採用します。

ソフトウェア産業では、組織は流動的です。ジョブはそれを実行する個人を通じてのみ存在するため、ジョブを使用することにより、企業はヘッドカウントの使用場所を柔軟に決定できます。この例では、3人の開発者がXYZ社を退社したときに、ジョブは存在しなくなるため、会社はヘッドカウントを他の領域に柔軟に移動できます。

この図は、ソフトウェア産業のジョブ設定を示します。

ソフトウェア産業のジョブ設定の例を示す図。XYZ社の技術部門には、開発者、品質保証専門家、テクニカル・ライターの3つのジョブ・タイトルがあります。

ポジションは、通常、詳細な予算作成を実行してヘッドカウントを保守する詳細な承認ルールを使用する産業または離職率の高い産業で使用されます。

小売業

ABC社は離職率の高い会社です。毎月レジ係の約5%が退職します。レジ係のジョブには、現場レジ係、サービス・デスク・レジ係および取置きレジ係の3つのポジションが含まれます。各ジョブは、別のレジ係のポジションを引き継げるようにクロストレーニングされています。1人のレジ係がいずれかのポジションを退職した場合、現場、サービス・デスクまたは取置きの別の在職中のレジ係が必要に応じて補助できます。ただし、列の待ち時間短縮と顧客満足度を確保するため、ABC社は、退職した各レジ係の後任を配置して入れ替える必要があります。小売業では離職率が高いため、この産業ではポジションを使用することをお薦めします。

次の点に注意してください。

  • 従業員が雇用を終了すると、自動欠員が作成されます。

  • ポジションは、所有者がいない場合でも存在します。ポジションを継続して存在させることは、会社を退職する個人が、直属の部下を持つマネージャまたは監督者である場合に重要です。

  • すべての直属の部下は、ポジションが空であっても、そのポジションに引き続き従属します。

  • これらの従業員を別のマネージャまたは監督者に再割当てする必要はありません。後任マネージャが既存のポジションに割り当てられます。

また、ポジションを使用する追加の利点として、新人を採用したときに、多くの属性がポジションから引き継がれることがあげられます。これにより、採用プロセスが迅速化されます。

この図は、小売業のポジション設定を示します。

小売店のポジション設定および各ポジションの在職者を示す図。現金監督者のポジションは現在、欠員で、現場レジ係には10のオープン・ポジション、サービス・デスク・レジ係には3つのオープン・ポジション、取置きレジ係には2つのオープン・ポジションがあります。

医療産業

医療は、厳格なポリシーおよび手順に従って雇用、ロールおよび報酬を規制する必要がある産業です。固定ロールは長期にわたり存続する傾向にあり、複数の在職者より長く残ります。個人よりもロールを管理する産業では、ロールが個人の退職後も存続するため、通常はポジションを使用してワークフォースをモデル化します。

病院には、構造化されたヘッドカウントおよび詳細な予算作成があります。たとえば、様々なタイプの外科医、看護師およびインターンが特定の人数必要です。病院の円滑な経営のため、これらのポジションを補充する必要があります。詳細なヘッドカウント・ルールを適用する際は、ジョブとポジションを使用します。

この図は、病院のポジション設定を示します。

異なるポジションの外科医、看護師およびインターンを含む、医療産業のポジション設定を示す図。

ポジション同期化が使用可能の場合、アサイメントは関連付けられたポジションから指定の値を継承します。

同期化される属性

ポジション同期化が使用可能の場合は、同期化される属性を次の中から選択できます。

  • 部門

  • ジョブ

  • 事業所

  • 等級

  • 等級ラダー

  • マネージャ

  • フルタイムまたはパートタイム

  • 正社員または臨時

  • アサイメント・カテゴリ

  • 常勤換算および勤務時間

  • 開始時間および終了時間

  • 試用期間

  • 組合、交渉団体および労働協約

  • マップされたフレックスフィールドの同期化

ポジション変更

ポジションと同期化されるアクティブなすべてのアサイメントは、ポジションの変更を自動的に継承します。ポジションと同期化されたアサイメント属性は、ポジションの変更を自動的に継承します。ポジションと同期化されていない属性の場合は、既存の値を保持するか、ポジションの値に更新できます。

「ポジションの編集」ページの「レビュー」ページには、影響を受けるアサイメントと、各アサイメントのステータスがリスト表示されます。ステータスは、ポジション変更によって問題が発生しているかどうかを示します。ポジション変更を送信する前に、すべてのエラーを訂正する必要があります。

アサイメント変更

既存のアサイメントのポジションを変更するとき、ポジションと同期化していない属性の値を継承するかどうかを選択できます。継承しない場合は、以前の値が変更されずに保持されます。

ポジション同期化構成変更

個人およびアサイメントの作成後にポジション同期化構成が変更された場合は、「ポジションからの個人アサイメントの同期化」プロセスを実行して、変更をアサイメントに適用する必要があります。

ポジション階層構成変更

マネージャがHCMポジション階層から同期化され、親ポジションを変更すると、すべてのアサイメントが現在の親ポジションから新規マネージャを継承します。階層からポジションを削除すると、すべての子ポジションが階層内で1レベル上に移動します。したがって、祖父母ポジションが新しい親ポジションになります。

親ポジションを追加または変更すると、増分フラット化プロセスがトリガーされます。フラット化プロセスによって、ポジション階層内で変更が更新されます。

既存のアサイメントのポジションを変更すると、変更されたポジションの親ポジションに基づいてマネージャ値が更新されます。親ポジションに在職者がいない場合は、階層内で次の上位レベルのポジションにいる在職者が新規マネージャになります。

HCMデータ・ローダーを使用した変更のアップロード

HCMデータ・ローダーを使用してアサイメントを作成または更新するとき、アサイメントをポジションから同期化できます。この場合、次のことが必要です。

  • アサイメントをロードする前に、ポジション同期化を使用可能にします。アサイメントのロード後に使用可能にすると、現在の日付以降のポジションからのみ同期化できます。

  • 雇用条件またはアサイメント・オブジェクトの「ポジションから同期化」(PositionOverrideFlag)属性を「Y」に設定します。

アサイメントのロード後に、「ポジションからの個人アサイメントの同期化」プロセスを実行して同期化を実行する必要があります。プロセスを実行するとき、「考慮される過去の期間(日数)」パラメータを適切な値に設定します。たとえば、このパラメータを60日に設定した場合は、開始日が過去60日以内のすべてのアサイメント・レコードがポジションから同期化されます。デフォルトでは、「考慮される過去の期間(日数)」は30日に設定されています。

ポジション同期化を使用可能にすると、アサイメントは関連付けられたポジションから指定の値を継承します。継承された値をアサイメントに上書きするかどうかも指定できます。これは、「企業HCM情報の管理」または「法的エンティティHCM情報の管理」タスクを使用して、企業レベルまたは法的エンティティ・レベルでそれぞれ指定できます。

アサイメント値の上書き

ポジション同期化を使用可能にする場合は、同期化のためにアサイメントがポジションから継承する属性を指定します。ポジションから同期化されたアサイメント属性の値は、ポジションから継承され、編集できません。アサイメントの値に対する編集の制限は、ポジションに入力された情報にのみ適用されます。たとえば、ポジションに交渉団体が入力されていない場合、これがポジションから継承された属性の1つであっても、アサイメントでこの値を編集できます。アサイメント・レベルで上書きが許可されている場合は、ポジションから同期化するかどうかをアサイメント・レベルで指定できます。デフォルトでは、「アサイメントの編集」ページの「ポジションから同期化」属性は「はい」に設定されています。アサイメント・レベルで上書きを禁止した場合、ユーザーは、アサイメントがポジションから継承した指定の属性を更新できません。パーソナライズを使用すると、マネージャが「ポジションから同期化」フィールドの値を指定可能にできます。

アサイメントの既存の値を保持するか、または同期化されない属性の値をポジションから更新するかを選択できます。したがって、同期化対象に等級属性を選択せず、ポジションの等級値を更新する場合、アサイメントの既存の等級値を保持するか、またはポジションから等級値を更新できます。

注意: アサイメントに独自の値を指定する場合、アサイメントは以降のポジション変更と同期化されません。

HCMポジション階層では、ポジションとその親ポジションの関係が示されます。データ・セキュリティ・プロファイルで使用できる場合は、「HCMポジション階層」ページで階層を表示および編集できます。

企業で「HCMポジション階層の使用」オプションが有効になっている場合は、「ポジションの管理」ページでポジションの親を識別できます。

ポジション階層のノードはポジションと親ポジションを表します。次のことができます。

  • 新しいポジションを作成するか、または子として既存のポジションを選択して、ポジションの下に子ポジションを追加します。

  • 新しい名前およびコードを指定して、既存のポジションのコピーを作成します。残りの最新は、元のポジションからコピーされます。情報は必要に応じて変更できます。

  • ポジションを編集します。

  • 名前、Personタイプ、個人番号、ポジション・エントリ日およびポジション終了日、現在の日付のステータスなど、在職者詳細を表示します。

  • 在職者または子ポジションがないポジションを削除します。

各ポジション・ノードで、次を表示できます。

  • ポジション名およびコード。

  • ビジネス・ユニット、ジョブ、部門および事業所。

  • ポジションの在職者数。

  • オープン常勤換算(FTE)

  • ポジション内の現在の在職者。

グラフィカル・ポジション階層の作成: 作業例

Vision Corporationは、ワークフォースを組織変更し、すべてのポジションの階層を定義しています。次のようにポジション階層を作成する必要があります。

この図は、Vision Corporationのポジション階層を示しています。

次の表に、このシナリオにおける主な検討事項の概要を示します。

検討する決定事項 この例の場合

これらのポジションが属するビジネス・ユニットはどれですか。

Vision Corp. US

ポジション・コードはどの方法で生成しますか。

手動

ポジション階層を作成する前に、次のことを実行する必要があります。

  1. 「企業HCM情報の管理」ページで、「HCMポジション階層」を有効にします。

  2. 階層を更新できる「HCMポジション階層の管理」権限があることを確認します。

  3. ポジション(Executive Vice President、Vice President、Senior Sales ManagerおよびSenior Operations Manager)を作成します。

  4. 必要に応じてパーソナライズを使用して、「ポジションの作成」ページおよび「ポジションの編集」ページに追加のフィールドを表示します。

既存のポジションへの親ポジションの追加

  1. 「自分のクライアント・グループ」タブで、「ワークフォース・ストラクチャ」をクリックします。

  2. 「ポジションの管理」ページで、Vice Presidentポジションを検索して選択します。

  3. 「ポジション: Vice President」ページで「編集」をクリックし、「更新」を選択します。

  4. 「組織変更」を選択します。

  5. 「OK」をクリックします。

  6. 親ポジションとして、Executive Vice Presidentポジションを検索して選択します。

  7. 「レビュー」をクリックします。

  8. 「送信」をクリックします。

  9. 「はい」をクリックします。

  10. 「OK」をクリックします。

新規子ポジションの作成

  1. 「HCMポジション階層」ページでVice Presidentノードのオレンジ色の矢印アイコンをクリックし、「子ポジションの作成」を選択します。

  2. 「子ポジションの作成」ページで次の詳細を入力します。

    フィールド

    名前

    Sales Director

    コード

    SALES_DIR

    ジョブ

    部長

    タイプ

    単独在職者

    FTE

    1

    ヘッドカウント

    1

  3. 「保存してクローズ」をクリックします。

  4. Vice Presidentノードについて、次の詳細を使用して、手順1と2を繰り返します。

    フィールド

    名前

    Operations Director

    コード

    OPS_DIR

    ジョブ

    部長

    タイプ

    単独在職者

    FTE

    1

    ヘッドカウント

    1

  5. 「保存してクローズ」をクリックします。

子ポジションとしての既存ポジションの追加
  1. Sales Directorノードでオレンジ色の矢印アイコンをクリックし、「子としての既存ポジションの追加」を選択します。

  2. Senior Sales Managerポジションを検索して選択します。

  3. 「OK」をクリックします。

  4. 「ポジションの編集: Senior Sales Manager」ページで「保存してクローズ」をクリックします。

  5. Operations Directorノードでオレンジ色の矢印アイコンをクリックし、「子としての既存ポジションの追加」オプションを選択します。

  6. 「ポジションの選択」ウィンドウで、Senior Operations Managerポジションを検索して選択します。

  7. 「OK」をクリックします。

  8. 「ポジションの編集: Senior Operations Manager」ページで「保存してクローズ」をクリックします。

重複ポジションの作成
  1. Senior Sales Managerノードでオレンジ色の矢印アイコンをクリックし、「ポジションの複製」を選択します。

  2. 重複ポジションの作成ページで、次の詳細を入力します。

    フィールド

    名前

    Sales Manager

    コード

    SALES_MGR

    タイプ

    単独在職者

    FTE

    1

    ヘッドカウント

    1

  3. 「保存してクローズ」をクリックします。

  4. Senior Operations Managerノードでオレンジ色の矢印アイコンをクリックし、「ポジションの複製」を選択します。

  5. 重複ポジションの作成ページで、次の詳細を入力します。

    フィールド

    名前

    Operations Manager

    コード

    OPS_MGR

    タイプ

    単独在職者

    FTE

    1

    ヘッドカウント

    1

  6. 「保存してクローズ」をクリックします。

Sales Managerノードの移動
Senior Sales Managerノードの下ではなく、Sales Directorノードの下にSales Managerノードを追加しました。このノードをドラッグして、Senior Sales Managerノードにドロップできます。
  1. Sales Managerノードを選択し、Senior Sales Managerノードにドロップします。Sales Managerポジションは、自動的にSenior Sales Managerポジションの子になります。

    ノードを間違った場所に作成した場合は、そのノードを適切な場所にドラッグ・アンド・ドロップできます。その場合、階層は自動的に調整されます。

ポジション階層変更のレビューおよび送信
  1. 「HCMポジション階層」ページで「レビュー」をクリックします。このページには、階層に追加したポジションまたは既存のポジションに加えた変更が表示されます。

  2. 「送信」をクリックします。

  3. 「はい」をクリックします。

  4. 「OK」をクリックします。承認ルールが設定されている場合、承認された後に階層の変更を確認できます。

適格ジョブとは、現在のジョブ以外に就業者にふさわしいと考えられる追加のジョブのことです。適格ジョブを追加するには、「個人管理」作業領域の「適格ジョブの管理」タスクを使用します。ライン・マネージャは、「自分のチーム」ページを使用して適格ジョブを追加できます

この機能を使用すると、追加のジョブを追跡できます。追加のジョブでタイム・シートに時間を報告することもできます。適格ジョブを表示するようにタイム・シートを構成する場合は、値セットORA_PER_EMPL_ELIG_JOBSを使用します。

軽減タイプ

軽減タイプは、追加のジョブのジョブ・フィルタリングやレート上書きオプションを制御するために使用します。デフォルトでは、新しい適格ジョブを追加すると、軽減タイプが導出されます。

  • 導出: 開始日と終了日を設定し、アサイメント・ジョブのジョブ・ファミリにマップされるジョブを選択する必要があります。

  • 手動: アサイメント・ジョブのジョブ・ファミリ外であっても、任意のジョブを添付できます。この軽減タイプの下にジョブを追加する場合は、開始日および終了日とともにレートと頻度を入力する必要があります。

適格ジョブの例

次に、追加のジョブを軽減タイプに基づいてどのように追跡するかをシナリオ別に説明します。

シナリオ 処理

Bob PriceはAcme Inc.の上長です。新しい担当者が採用されるまでの2か月間、同じジョブ・ファミリのポジションであるマネージャの職責を追加で与えられます。

  • 軽減タイプとして「導出」を選択します。

  • 追加のジョブの開始日と終了日を入力します

Jenna Markumは営業部の部長です。1年間マーケティング部を統括することを要請されました。営業部には固定されたジョブ・レートがないため、追加のジョブの給与は、適格ジョブ・レベルでの定義を基準に計算する必要があります。

  • 軽減タイプとして「手動」を選択します

  • 追加のジョブの開始日と終了日を入力します

  • 業界標準に従って手動レートを入力します

  • 周期として「週次」を選択します

注意: 「軽減タイプ」、「手動レート」、「通貨」および「頻度」フィールドは、使用する準備ができていません。手動軽減タイプを使用する場合は、これらのフィールドを表示する必要があります。

就業者に、その就業者が適格である別のジョブを追加できます。就業者に適格ジョブを追加する場合は、次のことを考慮する必要があります。

ジョブ

就業者の現在のアサイメントと同じジョブを適格ジョブとして追加することはできません。同じ期間に同じ適格ジョブを2回追加することはできません。適格ジョブの開始日は、就業者の現在のアサイメントの開始日より後にする必要があります。

ジョブ・セットとジョブ・ファミリ

表示されるジョブは、ジョブ・ファミリと選択した軽減タイプによって異なります。たとえば、現在のアサイメントがコンサルタントである就業者に対して軽減タイプとして「導出」を選択した場合、表示されるジョブは、コンサルタントが属するジョブ・ファミリおよびジョブ・セットに基づいて決定されます。

軽減タイプ

軽減タイプ・モードは「手動」または「導出」のいずれかに設定できます。導出軽減タイプ・モードを使用する場合は、ジョブを適切なジョブ・ファミリにマップする必要があります。これは、アプリケーションでは、アサイメント・ジョブと同じジョブ・ファミリからのジョブのみが表示されるためです。軽減タイプ・モデルを「手動」にする場合は、手動レートと頻度を指定する必要があります。軽減タイプを「手動」にする場合は、就業者の現在のアサイメントと同じジョブ・セットからジョブを追加できます。周期として「定期」を選択することはできません。

ジョブおよびポジションに関するFAQ

「設定および保守」作業領域の「企業HCM情報の管理」タスクを使用してHCMポジション階層を使用可能にするとき、親ポジションを指定できます。親ポジションは1つで、ポジション階層内の次の上位ポジションです。

「ポジションの管理」ページで、親ポジション・リンクをクリックするとポジション詳細が表示され、親ポジションの横にあるアイコンをクリックすると親ポジションの検索がリフレッシュされます。

前提条件として、親ポジションからライン・マネージャを同期化するように親ポジションを指定します。ポジション階層を使用してライン・マネージャを同期化する場合は、親ポジションの在職者が新規マネージャとして移入されます。

アサイメントには、ポジションから標準勤務時間が継承されます。ポジションに指定された勤務時間と標準勤務時間を使用して、アサイメントのFTE (常勤換算)が計算されます。ポジションにFTE値がすでに存在する場合は、勤務時間と標準勤務時間の比率に基づいてFTE値を更新することもできます。

ポジション同期化が使用可能な場合、ポジションにFTE値が存在していても、同期中にFTE値はアサイメントにコピーされません。かわりに、アサイメントのFTE値は勤務時間と標準勤務時間の比率として計算されます(指定されている場合)。

等級、等級レートおよび等級ラダーの管理

「等級の管理」ページで、就業者の報酬のレベルを記録するための等級を作成します。次のことができます。

  • 複数の支払コンポーネント(給与、賞与、超過勤務レートなど)の等級を作成できます。

  • ジョブとポジションに適用可能な1つ以上の等級を定義できます。

有効な等級と、2つのプロファイル・オプションの設定が組み合されたこのリストによって、就業者のアサイメントを設定するときに選択できる等級を制限できます。

等級とセット

各等級をセットに割り当てます。等級を共通セットに割り当てると、その等級は、すべてのビジネス・ユニットで使用できるようになります。等級を1つのビジネス・ユニットに制限するには、それをそのビジネス・ユニットに固有のセットに割り当てます。

等級ステップ

等級ステップは、等級内での昇格の個々の上昇単位です。等級は、等級ステップを使用して、または使用しないで設定できます。

次の図は、ステップの有無が異なる等級間の違いを示しています。

薬剤師のステップ付きの等級とステップなしの等級を
比較した図。

等級レート

等級レート値は、各等級に関連付けられた報酬額です。レートは、等級の作成と同時に設定することも、等級とは無関係に設定することもできます。

ステップ付き等級の場合、それらを等級ラダーに含めるときにステップ・レートを設定します。等級レートはオプションです。

等級ラダー

等級を組み合わせて等級ラダー内に設定してグループ化し、等級あるいはステップ付き等級に典型的な昇格順序をつけることができます。たとえば、企業で3つの等級ラダーを作成し、1番目を技術等級、2番目を管理等級、3番目を経営等級とすることができます。

等級レートには、各等級に関連する支払値が含まれます。

等級レート値には、固定額または値の範囲を指定可能で、給与、超過勤務、賞与など、支払の異なるタイプのレートを設定できます。

次の点に注意してください。

  • 一部のジョブまたはポジションの等級レートには、時給レートと超過勤務レートを含めることができます。

  • その他のジョブまたはポジションの等級レートには、金額範囲付きの給与レート・タイプと固定額付きの賞与レート・タイプを含めることができます。

  • 等級レートは、通常、一定の等級にある就業者の報酬プロセス中に提示する給与がその等級にとって適切であるかどうかを検証するためのガイドラインとしてのみ機能します。

この図は、次の2つのレート・タイプが関連付けられている等級を示しています。

  • 値の範囲が含まれる給与レート・タイプ

  • 固定額が含まれる賞与レート・タイプ

等級Admin01の値の範囲が含まれる給与レート・タイプと
固定額が含まれる賞与レート・タイプを示した図。

この図は、次の2つのレート・タイプが関連付けられている別の等級を示しています。

  • 固定額が含まれる給与レート・タイプ

  • 固定額が含まれる超過勤務レート・タイプ

等級Tech02の固定額の給与レート・タイプと
超過勤務レート・タイプを示した図。

レート・タイプ

設定できるレートのタイプは、参照タイプGRADE_PAY_RATE_TYPEの値に応じて異なります。レート・タイプの例は、給与、賞与および超過勤務手当です。

等級レートと国別仕様データ・グループ

国別仕様データ・グループを各等級レートに割り当てます。企業の構成方法によっては、複数の国別仕様データ・グループを設定できます。ビジネスの異なる領域にわたって共有される等級を設定し、各国別仕様データ・グループに固有のレートを入力できます。

等級レートと等級

次のことを実行できます。

  • 等級の設定時に等級レートを設定できます。

  • 等級とは無関係に等級レートを設定できます。

ステップ付き等級の場合、各等級を等級ラダーに添付するときにレートを入力します。

等級ラダーによって、就業者の一般的な昇格順序に等級およびステップ付き等級をグループ化します。等級ラダーは、「昇格等級ラダーの管理」ページ(「報酬」作業領域)または「等級ラダーの管理」ページ(「ワークフォース・ストラクチャ」作業領域)で作成できます。

等級ラダーは、就業者が昇格する資格のある等級およびステップと、その等級およびステップに関連付けられた報酬値を表します。企業で異なる等級ラダーを作成し、1番目を技術等級、2番目を管理等級、3番目を経営等級とすることができます。

等級付きラダー

ステップなしで作成された等級の階層を構築して、等級付きラダーを作成します。このタイプのラダーを設定する場合、ラダーに追加できるのは、ステップなしの等級のみです。等級とステップ付き等級の組合せを使用して等級ラダーを作成することはできません。

等級付きラダーの設定時に等級レートは定義しません(ラダー内の等級のレートは、等級の設定時に追加したレートから継承されます)。等級のレートを追加または編集するには、「等級レートの管理」タスクを使用する必要があります。

等級ステップ付きラダー

ステップ付きで作成された等級を使用して、等級ステップ付きラダーを作成します。このタイプのラダーを設定する場合、ラダーに追加できるのは、ステップ付き等級のみです。

ラダーの設定時にステップ・レートを定義します(レートは各ラダーに固有です)。等級ラダー間でステップ・レートを共有することはできません。

上限ステップは、就業者が昇格する可能性のある等級内の最上位ステップです。

就業者がある等級内の上限ステップに到達した場合、通常、その就業者を別の等級に移動してさらに昇格させる必要があります。個々のアサイメントの上限は上書きできます。ほとんどの場合、上限ステップは、順序内の最後のステップです。たとえば、等級にステップ1から5までが含まれる場合、ステップ5が上限ステップです。ただし、別のステップを上限にすることもあります。

たとえば、ステップ1から5まである等級では、次のようになります。

  • ステップ4を上限ステップにすると、ステップ1からステップ4まで昇進した就業者は、その後、次の等級に進みます。

  • 就業者がまだ必要な資格や免許を持っていないために次の等級に移動する資格はない場合に、ステップ5を使用できます。

  • 長年にわたる経験と良好なパフォーマンスに対して報いるためにその就業者の給与を増やしたい場合、ステップ5に移動して、給与の増額を実現できます。

就業者アサイメントの等級ラダーを使用すると、ジョブまたはポジションで定義された等級体系に従って就業者の報酬が支払われるようにできます。

就業者アサイメントの等級ラダーの選択

新規採用、アサイメントの追加、雇用関係の作成などのトランザクションには、新規アサイメントの作成が含まれます。アサイメントの作成時に、選択したジョブまたはポジションに基づいて等級ラダーが自動的に移入されます。これは、アサイメントの更新を含むトランザクションには当てはまりません(例: 昇格・昇進、異動)。アサイメントの更新時には等級ラダーを手動で選択する必要があります。

注意: 「等級ラダー」フィールドは、就業者組織に対して等級ラダーが定義されていない場合は表示されません。

等級ラダーに対して移入された等級から選択する必要があります。選択した等級にステップが含まれている場合は、「等級詳細」アイコンをクリックしてステップと関連給与レートを表示できます。ステップ・レートは、アサイメント・ビジネス・ユニットに関連付けられた国別仕様データ・グループに基づいて表示されます。

等級ステップ昇格プロセスでは、定義したルールに基づいて新規等級またはステップに昇格するための就業者の適格性が評価され、給与レートが更新されます。プロセスは、特定の等級ラダーに関連付けられた就業者に対して実行でき、これらの就業者を新規等級またはステップに移動して、給与レートを更新できます。

アサイメントで選択された等級ラダーが自動等級ステップ昇格プロセスに関連付けられている場合は、就業者をプロセスから除外できます。就業者を除外するには、「等級ステップ昇格に含める」チェック・ボックスの選択を解除します。

注意: 「等級ステップ昇格に含める」チェック・ボックスは、就業者組織に対して等級ラダーが定義されていない場合は表示されません。

「ワークフォース・ストラクチャ」→「等級レートの管理」ページで、等級をセットに、等級レートを国別仕様データ・グループに割り当てます。

複数のビジネス・ユニット間に共通の等級がある場合、次のことが可能です。

  • それらをビジネス・ユニットに関連付けられたセットに割り当てることができます。

  • 各国別仕様データ・グループに固有の等級レートを設定できます。

次の図は、セットを使用して複数のビジネス・ユニット間で等級を共有する方法と、国別仕様データ・グループごとに等級レートを変更する方法を示しています。

1つのセットに割り当てられ、アメリカ、イギリス
およびオーストラリアの国別仕様データ・グループで共有される
5つの等級を示した図。各国別仕様データ・グループには、同じセットが含まれますが、
そのレートは異なります。

等級とセット

セットによって、企業のビジネス・ユニット間に共通の等級を共有できます。特定のセットまたは各等級に共通のセットに等級を割り当てることができます。等級を共通セットに割り当てると、その等級は、すべてのビジネス・ユニットで使用できるようになります。

等級レートと国別仕様データ・グループ

等級レート値は、就業者の報酬の各コンポーネントに関連付けられます。等級は、企業の異なる領域で共通に使用できますが、等級レートは、個人を雇用する各国間で異なります。

たとえば、アメリカ、イギリスおよびオーストラリアで企業がエンジニアのジョブを設定する場合、各国間で共有されるセットに対して等級を設定できますが、国ごとに適用可能な通貨で異なる等級レートを設定します。

等級と等級レートをOracle Fusion HCMの次のコンポーネントで使用して、作成した等級体系に従って就業者の報酬が支払われるようにします。

  • ジョブ

  • ポジション

  • アサイメント

  • 報酬

  • 給与

ジョブおよびポジションでの等級の使用方法

各ジョブおよびポジションに適用可能な1つ以上の等級を定義できます。有効な等級と、2つのプロファイル・オプションの設定が組み合されたこのリストを使用して、就業者のアサイメントを設定するときに選択できる等級を制限します。

次の点に注意してください。

  • ポジションを使用する場合、ジョブに割り当てる等級は、各ジョブに関連付けるポジションのデフォルト等級です。

  • ポジションのデフォルト等級は、使用したり、適用しないものを削除したり、新しいものを追加することができます。

アサイメントでの等級の使用方法

アサイメントを設定する場合、ジョブまたはポジションで適用可能な等級を選択できます。

次の2つのプロファイル・オプションによって、選択できる等級が決定されます。

プロファイル・オプション 説明

PER_ENFORCE_VALID_GRADES

このサイトレベル・プロファイル・オプションを「はい」に設定する場合:

  • ユーザーは、ジョブまたはポジションに対して定義したリストからのみ等級を選択できます。

    • ユーザーは、アサイメントでジョブとポジションの両方を選択する場合、そのポジションのみに有効な等級を選択できます。

    • 有効な等級がジョブにもポジションにも定義されていない場合、ユーザーは、すべての等級から選択できます。

    このサイトレベル・プロファイル・オプションを「いいえ」に設定する場合:

  • ユーザーは、すべての等級から選択できます。

  • これは、デフォルト値でもあります。

PER_DEFAULT_GRADE_FROM_JOB_POSITION

このサイトレベル・プロファイル・オプションを「はい」に設定し、ジョブまたはポジションに有効な等級が1つのみ存在する場合:

  • 等級は、アサイメントでデフォルトで使用されます。

    • エントリ等級がポジションに定義されている場合、その等級は、ユーザーが新しいアサイメントを作成するときにデフォルトで使用されます。

    このサイトレベル・プロファイル・オプションを「いいえ」に設定する場合:

  • ユーザーは、すべての等級から選択できます。

  • これは、デフォルト値でもあります。

報酬および給与での等級と等級レートの使用方法

就業者が属する雇用主の構成に応じて、その給与はアサイメント・レベルで格納できます。等級レートは、給与レコード内の給与ベースにリンクでき、その場合、給与は等級レートを使用して検証されます。

たとえば、ある就業者のアサイメント・レコードから、その就業者が等級A1で給与がUSD 40000.00であることがわかるとします。

  • 等級A1に添付されている等級レート範囲は、30,000.00 USDから50,000.00 USDです。したがって、給与は等級レート範囲内にあり、警告は発行されません。

  • マネージャまたは人事(HR)担当者がその給与を55,000.00 USDに変更すると、新しい給与が給与範囲を超えているという警告が発行されます。

また、就業者の支給率と給与範囲ポジションは、その等級の等級レートで定義されている最小額および最大額を使用して計算されます。

給与エレメントは、適格基準の等級を参照します。たとえば、等級レベルA2に属するすべての就業者の賞与を処理するとします。これを行うには、賞与の支給項目エレメントを作成し、適格基準の等級としてA2を指定します。この設定は、賞与プランによって適用される追加の適格基準と組み合され、その結果、給与が処理されると、等級レベルA2で追加の適格基準を満たす就業者が賞与を受け取ることになります。

次の例は、InFusion社が社内の異なるタイプのジョブに対して異なるタイプの等級、レートおよびラダーを設定する方法を示しています。これらの例には、管理職、マネージャ、上級役員および作業員の等級体系が含まれます。各例の金額は、すべてUSドルです。

ステップ付き等級

InFusion社の管理職の年俸額の等級体系には、5つの等級が含まれ、各等級には5つのステップが含まれます。

  • 就業者がこのラダーのある等級から別の等級に移動する場合、常に等級のステップ1から開始するとはかぎりません。

  • 次のステップは、前の給与に2ステップ加えたものに基づきます。

たとえば、就業者は、等級1のステップ5から等級2のステップ3に移動できます。

次の表は、InFusion社の管理職の5つの等級と、それに関連するステップおよびレートを示しています。

等級 ステップ1 ステップ2 ステップ3 ステップ4 ステップ5

1

17, 803

18, 398

18, 990

19, 579

20, 171

2

20, 017

20, 493

21, 155

21, 717

21, 961

3

21, 840

22, 568

23, 296

24, 024

24, 752

4

24, 518

25, 335

26, 152

26, 969

27, 786

5

27, 431

28, 345

29, 259

30, 173

31, 087

この表を反映した等級体系を設定するには、次のタスクを実行します。

  • 5つの異なる等級を設定し、等級ごとに5つのステップを追加します。

  • 「ステップ付き等級」タイプを使用して等級ラダーを設定し、5つの等級をすべて選択します。

  • 前述の表のレートを使用して年俸額のステップ・レートを設定します。

ステップなしの等級

InFusion社のレベル3マネージャの年俸額の等級体系には、ステップなしの等級が含まれます。等級レートは固定額です。

次の表は、InFusion社のレベル3マネージャの等級とそれに関連するレートを示しています。

等級 年俸額

1

103, 900

2

111, 800

3

119, 900

4

127, 800

5

135, 900

6

143, 700

7

151, 800

8

155, 500

この表を反映した等級体系を設定するには、次のタスクを実行します。

  • 8つの個別の等級を設定します。

  • 等級ごとに、前述の表のレートを入力します。

  • 「等級」タイプを使用して等級ラダーを設定し、そのラダーに8つの等級をすべて追加します。

等級レート範囲付き等級

InFusion社の上級役員の年俸額の等級体系には、ステップなしの等級が含まれ、各レートは範囲を使用して設定されます。

次の表は、InFusion社の上級役員のレート範囲を示しています。

等級 最低年俸額 最高年俸額

SNREXEC

154, 300

243, 900

この表を反映した等級体系を設定するには、次のタスクを実行します。

  • 1つの等級を作成します。

  • 等級レートを作成し、等級レート範囲として前述の表の最低額と最高額を入力します。

時給額付き等級レート

InFusion社の作業員の等級体系には、ステップ付き等級が含まれ、各レートは時給額です。

次の表は、InFusion社の作業員の時給レートを示しています。

等級 ステップ1 ステップ2 ステップ3 ステップ4 ステップ5

1

10.64

11.07

11.49

11.96

12.40

2

11.77

12.27

12.76

13.24

13.72

3

12.92

13.46

13.98

14.55

15.07

4

14.03

14.63

15.21

15.80

16.39

5

15.20

15.83

16.46

17.12

17.75

この表を反映した等級体系を設定するには、次のタスクを実行します。

  • 5つの等級を作成し、それぞれ5つのステップを設定します。

  • 「ステップ付き等級」タイプを使用して等級ラダーを設定し、5つの等級をすべて選択します。

  • 表のレートを使用して時給額のステップ・レートを設定します。

この例は、等級ラダーを使用して、ドイツの金属産業の技術者に典型的な支払スケールを作成する方法を示しています。ラダーには4つの等級が含まれ、各等級には4つのステップが含まれます。

次の表に、このシナリオの等級、レートおよび等級ラダーに関する主な意思決定をまとめます。

検討する決定事項 この例の場合

等級にステップは必要ですか。

はい。

各等級のどのステップを上限ステップにしますか。

各等級の最後のステップ。

どのタイプのレートが必要ですか。

給与レートのみ。

ラダーは等級またはステップ付き等級のどちらを使用して作成しますか。

ステップ付き等級。

タスクの概要

支払スケールを設定するには、次のタスクを実行します。

  • 等級の作成

  • 等級ラダーの作成

等級の作成

  1. 「ワークフォース・ストラクチャ」作業領域で、「等級の管理」をクリックして「等級の管理」ページを開きます。

  2. 「等級の管理」ページで、「作成」をクリックして「等級の作成: 等級詳細」ページを開きます。

  3. 「等級の作成: 等級詳細」ページの「等級詳細」リージョンで、次の表に示されているフィールドに値を入力します(特に指示がなければデフォルト値を使用します)。

    フィールド

    等級セット

    共通

    名前

    Technicians 03

    コード

    Tech03

  4. 「次」をクリックして「等級の作成: 等級ステップ」ページにアクセスします。

  5. 「等級の作成: 等級ステップ」ページの「等級ステップ」リージョンで、「行の追加」をクリックします。

  6. 次の表に示されているフィールドに値を入力して、等級の4つのステップを追加します。ステップを追加するたびに「行の追加」をクリックする必要があります。

    フィールド

    ステップ名

    Year 1

    ステップ名

    Year 2

    ステップ名

    Year 3

    ステップ名

    Year 4

  7. Year 4が上限ステップであることを確認します。

  8. 「送信」をクリックします。等級レートは等級ラダーを作成するときに追加します。

  9. 「警告」ダイアログで「はい」をクリックします。

  10. 「確認」ダイアログで「OK」をクリックします。

  11. 手順2から9を繰り返し、ステップ付き等級を3つ追加します。次の表の情報を使用して、各等級の情報を入力します。各等級の上限ステップは、Year 4です。

    フィールド 等級2 等級3 等級4

    等級セット

    共通

    共通

    共通

    名前

    Technicians 04

    Technicians 05

    Technicians 06

    コード

    Tech04

    Tech05

    Tech06

    フィールド

    ステップ名

    Year 1

    ステップ名

    Year 2

    ステップ名

    Year 3

    ステップ名

    Year 4

等級ラダーの作成

  1. 「ワークフォース・ストラクチャ」作業領域で、「等級ラダーの管理」をクリックして「等級ラダーの管理」ページを開きます。

  2. 「等級ラダーの管理」ページで、「作成」をクリックして「等級ラダーの作成: 等級ラダー詳細」ページにアクセスします。

  3. 「等級ラダーの作成: 等級ラダー詳細」ページの「等級ラダー詳細」リージョンで、次の表に示されているフィールドに値を入力します(特に指示がなければデフォルト値を使用します)。

    フィールド

    等級セット

    共通

    名前

    Metal Technicians

    等級タイプ

    ステップ付き等級

  4. 「次」をクリックして「等級ラダーの作成: 等級」ページにアクセスします。

  5. 「等級ラダーの作成: 等級」ページの「等級の検索」リージョンで、「コード」フィールドにTECHと入力し、「検索」をクリックします。

  6. Tech03を選択して「等級ラダーへの追加」をクリックします。

  7. Tech04を選択して「等級ラダーへの追加」をクリックします。

  8. 「等級ラダー階層への追加」ダイアログで、「最上位」を選択して「OK」をクリックします。

  9. Tech05を選択して「等級ラダーへの追加」をクリックします。

  10. 「等級ラダー階層への追加」ダイアログで、「最上位」を選択して「OK」をクリックします。

  11. Tech06を選択して「等級ラダーへの追加」をクリックします。

  12. 「等級ラダー階層への追加」ダイアログで、「最上位」を選択して「OK」をクリックします。

  13. 等級が番号順に(Tech06がラダーの先頭で、Tech03がラダーの末尾になるように)表示されていることを確認します。

  14. 「次」をクリックして「等級ラダーの作成: レート値」ページにアクセスします。

  15. 「等級ラダーの作成: レート値」ページで、ドイツの国別仕様データ・グループを選択します。

  16. 「等級ステップ・レート」リージョンで、「行の追加」をクリックします。

  17. 次の表に示されているフィールドに値を入力します。

    フィールド

    名前

    Technician Ladder Rates

    レート・タイプ

    給与

    頻度

    月次

    年換算係数

    12

    通貨

    EUR

  18. 「ステップ・レート値」リージョンで、次の表に示されているフィールドに値を入力して、各等級の4つのステップにレートを入力します。

    等級名 ステップ名

    Technicians 03

    ステップ1

    1,750.73

    Technicians 03

    ステップ2

    1,878.90

    Technicians 03

    ステップ3

    2,009.79

    Technicians 03

    ステップ4

    2,143.92

    Technicians 04

    ステップ1

    2,238.57

    Technicians 04

    ステップ2

    2,408.39

    Technicians 04

    ステップ3

    2,577.68

    Technicians 04

    ステップ4

    2,744.81

    Technicians 05

    ステップ1

    2,831.87

    Technicians 05

    ステップ2

    3,047.14

    Technicians 05

    ステップ3

    3,257.52

    Technicians 05

    ステップ4

    3,469.00

    Technicians 06

    ステップ1

    3,586.36

    Technicians 06

    ステップ2

    3,851.38

    Technicians 06

    ステップ3

    4,122.34

    Technicians 06

    ステップ4

    2,143.92

  19. 「次」をクリックします。

  20. 「等級ラダーの作成: レビュー」ページで、等級ラダー階層とレートをレビューし、「送信」をクリックします。

  21. 「警告」ダイアログで「はい」をクリックします。

  22. 「確認」ダイアログで「OK」をクリックします。

この例は、等級、レートおよび等級ラダーを使用してスパイン・ポイントを表す方法を示しています。等級ラダーは、「ワークフォース・ストラクチャ」作業領域の「等級ラダーの管理」タスクを使用して管理します。

スパイン・ポイント

イギリス(UK)の一部の公共部門組織では、等級を体系化するためにスパイン・ポイントを使用します。各スパイン・ポイントは、等級内の1つ以上のステップに対応します(通常、等級は相互に重複するため)。

等級体系

等級ラダーを使用して、スパイン・ポイントが含まれる等級体系の要件を満たすことができます。次の表は、イギリスの大学職員に使用されているものと同様のスパイン・ポイントが含まれる等級体系を示しています。

1から17のスパイン・ポイントと、各ポイントに関連付けられた
等級および給与を示した表。各スパイン・ポイントは
等級内の等級ステップに対応します。

分析

スパイン・ポイント体系の等級を設定するには、次のことを行う必要があります。

  • 3つのステップ付き等級を作成し、スパイン・ポイント番号を使用して各ステップに名前を付けます。

  • 3つのすべての等級が含まれる等級ラダーを作成します。

  • 年俸額が含まれるステップ・レートを作成します。

結果の等級、レートおよび等級ラダー

次の表は、スパイン・ポイントが含まれる等級体系の要件を満たすために必要な等級およびステップを示しています。

等級名 ステップ 上限ステップ

等級1

  • スパイン・ポイント1

  • スパイン・ポイント2

  • スパイン・ポイント3

  • スパイン・ポイント4

  • スパイン・ポイント5

  • スパイン・ポイント6

スパイン・ポイント5

等級2

  • スパイン・ポイント6

  • スパイン・ポイント7

  • スパイン・ポイント8

  • スパイン・ポイント9

  • スパイン・ポイント10

  • スパイン・ポイント11

  • スパイン・ポイント12

スパイン・ポイント11

等級3

  • スパイン・ポイント12

  • スパイン・ポイント13

  • スパイン・ポイント14

  • スパイン・ポイント15

  • スパイン・ポイント16

  • スパイン・ポイント17

スパイン・ポイント17

次の表は、ラダーに追加する等級、ステップおよびレートを示しています。

等級名 ステップ レート

等級1

  • スパイン・ポイント1

  • スパイン・ポイント2

  • スパイン・ポイント3

  • スパイン・ポイント4

  • スパイン・ポイント5

  • スパイン・ポイント6

  • 25, 674

  • 26, 631

  • 27, 068

  • 27, 796

  • 30, 394

  • 31, 778

等級2

  • スパイン・ポイント6

  • スパイン・ポイント7

  • スパイン・ポイント8

  • スパイン・ポイント9

  • スパイン・ポイント10

  • スパイン・ポイント11

  • スパイン・ポイント12

  • 31, 778

  • 32, 648

  • 33, 542

  • 34, 466

  • 35, 425

  • 38, 441

  • 39, 510

等級3

  • スパイン・ポイント12

  • スパイン・ポイント13

  • スパイン・ポイント14

  • スパイン・ポイント15

  • スパイン・ポイント16

  • スパイン・ポイント17

  • 39, 510

  • 40, 634

  • 41, 746

  • 42, 914

  • 44, 118

  • 45, 358

等級、等級レートおよび等級ラダーの管理に関するFAQ

上限ステップは、通常、就業者が昇格する可能性のある等級内の最上位ステップです。就業者がある等級内の上限ステップに到達した場合、通常、その就業者を別の等級に移動してさらに昇格させる必要があります。個々のアサイメントの上限は上書きできます。

ほとんどの場合、上限ステップは、順序内の最後のステップです。たとえば、等級にステップ1から5までが含まれる場合、ステップ5が上限ステップです。ただし、別のステップを上限にすることもあります。たとえば、ステップ1から5までの等級で、ステップ4を上限ステップに指定すると、就業者は、ステップ1からステップ4まで昇格した後、次の等級に移動できます。就業者がまだ必要な資格や免許を持っていないために次の等級に移動する資格はないものの、長年にわたる経験と良好なパフォーマンスに対して報いるためにその給与を増やしたい場合に、ステップ5を使用できます。その就業者をステップ5に移動して、給与の増額を実現できます。

レートは、「等級レートの管理」タスクを使用して編集できます。ただし、等級とレートには別個の有効日があるため、「等級の管理」タスク内でレートを編集することはできません。

レートは、等級を等級ラダーに追加するときに、ステップ付き等級に追加できます。

等級ラダーによって、就業者の一般的な昇格順序に等級およびステップ付き等級をグループ化します。昇格等級ラダーは、等級およびステップをグループ化し、それらの順序を定義するために使用する階層です。ラダー内の等級およびステップごとにそれぞれ関連する昇格ルールとレートを設定します。Oracle Fusion Human Capital Managementには、等級ラダーと昇格等級ラダーの両方が用意されています。特定の等級ラダーを定義するときには、いずれか一方を使用し、両方を使用することはできません。

これらの違いは次のとおりです。

昇格等級ラダー 等級ラダー
  • 「報酬」作業領域の「昇格等級ラダーの管理」ページに表示されます

  • 等級ステップ昇格またはレート同期化プロセスを使用する場合に必要になります

  • 雇用トランザクションで等級レートまたはステップ・レートから就業者給与レコードを移入するために使用できます

  • 昇格等級ラダーごとに1つのレートのみ(等級レートまたはステップ・レート)を使用できます

  • 単一の国別仕様データ・グループに関連付けられます

  • 「ワークフォース・ストラクチャ」作業領域の「等級ラダーの管理」ページに表示されます

いいえ。等級レートの国別仕様データ・グループを変更する場合、その等級レートを非アクティブに変更し、正しい国別仕様データ・グループを使用して新しい等級レートを作成する必要があります。

クイック処理

クイック処理: 説明

クイック処理は、ホーム・ページ上のリンクであり、自分自身、チームまたはクライアント・グループに対する処理を迅速に開始できます。クイック処理は、次のタブでグループ化されて表示されます。

  • 自分: 自分の情報を管理するための処理が示されます。

  • 自分のチーム: 自分のチームを管理するための処理が示されます。

  • 自分のクライアント・グループ: 自分の専門の職責範囲内にいる個人を管理するための処理が示されます。

「詳細表示」リンクをクリックすると、特定のヘッダーにグループ化された使用可能なすべての処理が表示されます。

表示される一連の処理は、セキュリティ権限に基づいて表示されます。どの個人に対して処理を実行できるかは、表示されているタブによって異なります。自分がライン・マネージャとHR担当者の両方であるとします。「自分のチーム」と「自分のクライアント・グループ」の両方のタブから「昇格・昇進」処理にアクセスできます。また、各タブには昇格・昇進させることができる従業員として、異なる従業員が表示されます。「自分のチーム」タブの「昇格・昇進」タスクを使用すると、直属の部下のみを昇格・昇進させることができます。「自分のクライアント・グループ」タブの「昇格・昇進」タスクを使用すると、HR担当者としてアクセスできる従業員のみを昇格・昇進させることができます。